「これからが本当のセックスだから」「い、いや、怖い」
最初はゆっくりと、次第にペースを上げていく抽送で、
下腹からひろがる妖しい陶酔感に溺れていく人妻・美鈴。
親友の奈央に連れられたハプニングバーにいた年下の青狼。
隣の半個室で奈央が見知らぬ男と姦られているなか、
26歳の貞淑妻は他人棒中出しセックスで「快楽漬け」に……。
目次
一章 ハプニングバー
二章 調教旅行
幕間 鈴木奈央 1
三章 最後の処女
四章 暴露
幕間 鈴木奈央 2
五章 夫の横で……
エピローグ それから
美鈴(26歳)人妻
奈央(26歳)人妻
本編の一部を立読み
「ちょっと奈央……ココ、本当に大丈夫なの?」
「らいじょーぶ。らいじょーぶだから。先週ーも来らしー」
福浦美鈴は、半年ぶりに会った大学時代からの親友、鈴木奈央に何度も問いただす。
奈央の行きつけだという「会員制バー」に入店した瞬間、原因不明の淫靡な雰囲気を感じ取って、不安がお腹の底から沸き起こってくるのを感じたからだ。
「おー、リンちゃん。いらっしゃい」
顔なじみなのか、美鈴たちの前から居た男性客が、酔ってフラフラしている奈央に声をかける。
「ユーさん、今日も来てたんだー」
奈央は親しげに応えると、一人ではまっすぐ歩けないくらい酔ったまま、ユーと呼ばれた男性に警戒心の欠片も見せずに近づく。
そのままユーは奈央の肩を抱いて、店内のソファ席に連れて行ってしまう。
「ちょ、ちょっと奈央……」
高校時代から付き合っていた恋人と、奈央は大学を卒業した社会人二年目の昨年、幸せそうな結婚をしていた。
それなのに、いかにも親密な雰囲気をユーとの間にかもし出しながら、肩を抱かれたまま乾杯している。
だが次の瞬間、美鈴は衝撃で言葉を失った。
ユーと奈央が、ごく自然にキスをしはじめたのだ。
しかも、奈央はそれを拒むどころか嫌がるそぶりも見せない。
「どうも、ケンです。こういうお店、初めて?」
お酒を持った別の男性客に不意に声をかけられ、飛び上がりそうなほど驚いた。
「こ、こういうお店って……」
「んー? ハプバー。ハプニングバーっていうんだけど……あの子と一緒に来た感じ?」
ハプニングバー? なんのお店だろうか。
「あーっ、えーっと。お客さん同士で、一夜の自由恋愛を楽しむ……的な?」
「そ……そんな……」
そんな店に足を踏み入れたこともショックだが、奈央が常連っぽいのも衝撃だ。
「んっと、無理強いはだれもしないけど、邪魔もしないのがルールだから。気になるオトコがいれば声をかけてもいいし、声をかけられるのを待ってもいいよ。ちなみに、俺はどう?」
露骨なアピールに怖気が走る。
身長一五九センチの美鈴が五センチのヒールを履いて、ちょうど目線が合う男性は好みのタイプではない……というよりも、夫のある身でそんなことをする気にはとてもなれない。
断ってキレ出したらどうしようと不安を抱きながらも、生理的に無理だと首を横に振る。
「そっかー。ま、名前だけ教えてよ。あ、本名じゃなくていいから」
「……スズ、です」