目が覚めたら、ホテルのベッドの上だった。
隣のベッドでは、憧れの結衣先輩が肉茎に貫かれ身悶える姿が……
27歳の上司、両片想いの先輩と手違いで相部屋になった沖縄出張。
大好きだった彼女が処女を散らされ絶倫男の肉棒で漏らす喘ぎ声を、
俺は寝たフリをして、一晩中聞かされることしかできなかった。
eブックス賞受賞作家が贈る、興奮と絶望の書き下ろし長編!
プロローグ
第一章 女を狂わせる〈魔眼〉
第二章 相部屋で貫かれた水着美女
第三章 後輩が寝たふりをしている横で……
第四章 会社の地下倉庫で喘ぐバリキャリOL
第五章 動画で見せつけられた絶頂調教
本編の一部を立読み
プロローグ
(どうして……どうしてこんなことになったんだ……)
薄暗いホテルの一室で、俺──天童翔太は混乱していた。
ありふれた出張のはずだった。俺は直属の上司である山辺結衣先輩と一緒に、東京の本社から沖縄へと飛んだ。
入社一年目の俺は、憧れの結衣先輩と一緒に旅行できることがうれしくて、『この沖縄出張で結衣先輩との距離を縮めることができるかも』なんて、期待に胸を躍らせていたんだ。
それなのに──。
「あんっ、あんっ、はあぁっ、うああぁあっ……」
この部屋はツインルームで、ベッドが二つある。俺は、片方のベッドに横たわっている。そして、隣のベッドで、結衣先輩が──喘いでいる。
今日出会ったばかりの男に組み敷かれて。
大きな肉棒を突き入れられるたび、堪えきれない甘い声を漏らしている。
「駄目っ、だめえぇ……こんなことしてたら、翔太くんが起きちゃう……」
いつもは凛々しい結衣先輩は、普段とは打って変わった、鼻にかかった甘い声で、自分に覆いかぶさっている男を制止しようとしている。
結衣先輩は、俺が眠っていると思っている。
俺が目を覚ましていることに、気づいていない。
俺はぎゅっと目を瞑る。俺に痴態を見られたと知ったら、先輩は恥ずかしさで死んでしまうだろう。俺が起きていることは絶対にバレてはいけないのだ。
「あ? 大丈夫だろ。あいつはきっと朝まで目を覚まさねぇよ……」
固く目を閉じた俺の耳に、男の低い声が聞こえてくる。
今まさに結衣先輩のカラダに侵入している、憎い憎い男の声だ。
そして──
「ああああぁああっ!? だめっ、ダメえぇっ、うああああぁああああっ!」
結衣先輩が、甲高い声で絶叫した。
男が、結衣先輩の懇願を無視して、逆に勢いよく腰を振りたてはじめたのだ。
「はあっ、ぁあんっ、んんぅっ……ぅああぁっ!」
先輩は、何とか喘ぎ声を堪えようとするが、逞しい肉棒で突かれると堪えきれずに喘いでしまう。先輩の大きくて柔らかそうな胸は、男根を突き込まれるたびにぶるんっ! ぶるんっ! と震えている。
「ほら結衣、チ×ポ気持ちいいだろ? ガマンは体に毒だぜ。もっと大きな声で思い切り喘いでみせろよ」
男が得意気にそう言うと、次の瞬間──
「ああああぁあああぁっ!? うそっ、うそおぉっ……はあああぁああぁあっ!」
結衣先輩の嬌声が、さらに大きくなった。
俺は思わず薄目を開けて、状況を確認してしまう。
男は結衣先輩の細い腰を両手で持ち上げ、先輩のカラダをベッドから軽く浮き上がらせて、そこに猛烈な勢いで腰を叩き込んでいた。
パンッ! パンッ! パンッ! パンッ! パンッ!
男が結衣先輩の最奥を激しく貫く音が室内に響き渡り──
「くううううぅうっ! こんなのっ、こんなのっ……うああぁああぁああっ!」
結衣先輩は、大きな枕を両手で握りしめ、小さな顔を左右に振り、目をぎゅっと瞑りながら絶叫している。
結衣先輩は──調教されているのだ。
凄まじい快楽を男に叩き込まれて。
二度と忘れられない絶頂をカラダに刻み込まれようとしている。
「なあ結衣、オレに感謝しろよ? こんないいカラダを持っていながらずっと処女だったお前に、オレがセックスの悦びを教えてやってるんだぜ? お前はオレに、『おち×ぽで突いてくださってありがとうございます』と言って、泣きながら感謝しなきゃいけないよなぁ?」
男は得意気な口調でそう言った。
そうなのだ。結衣先輩は男が苦手な処女だった──今日までは。
結衣先輩には、恋愛経験がない。
だから、いつか俺が結衣先輩の彼氏になって、恋愛の楽しさを教えてあげたい──俺はいつも、そんなことを思いながら結衣先輩の隣の机で仕事をしていたんだ。
でも、それは叶わない。
だって、先輩はもう──
「あああぁああっ……あああぁあああぁあっ! ありがとうございますっ、わたしにっ、せ……セックスをっ、教えてくださって、ありがとうございますっ!」
バスト九〇を超える豊かな乳房を、肉棒を突きこまれるたびに大きく震わせながら、先輩はそう叫んでいた。
結衣先輩は──変えられてしまった。
今日出会ったばかりのこの男に。
「ああんっ、ああんっ! だめえぇ……そこ突かれたらっ、私っ、わたしっ、ああんっ、ああああぁああっ、ああぁああぁあああぁあっ!」
先輩の声はどんどん大きくなっていく。嬌声に含まれる羞恥心が薄くなり、快楽が強く滲みはじめた。
もし今日、結衣先輩が出張に来ていなければ。
もし先輩に同行していたのが、まだ半人前の俺じゃなくて、ちゃんと結衣先輩を守れるような人だったら。
結衣先輩が、この男に堕とされることもなかったのだろうか。
俺のせいで、先輩は──雌獣に変えられてしまったのだろうか。