俺の妹が最高のオカズだった

【萌芽編】

著者: 風見源一郎

本販売日:2024/04/23

本定価:825円(税込)

ISBN:978-4-8296-4723-3

妹モノのエロゲでオナニーしているのを実の妹に見られた。
いつも真顔の美優はそれからなぜか俺のオナニーを手伝うことに……
友人をオカズにさせたり、学校で一番の美少女まで巻き込んで、
妹でしか抜けなくなった俺は彼女を作ることができるのか!?
そしてどうして俺はまだ妹にオナニーを見られているのか!
eブックスの超人気作を完全収録。フランス書院文庫版誕生!

目次

00.プロローグ

01.妹がオカズになった日

02.身持ちの固さと義理堅さ

03.妹のルール

04.妹の好感度

05.清楚な女の子はエロ可愛い

06.妹の友達をオカズにした①

07.妹の友達をオカズにした②

08.妹の友達をオカズにした③

09.妹でしか抜けないのは男として問題がある

10.とある兄妹の登校前の数分間

11.人が変わるのは周りから

12.誰にでも知られたくないことはある

13.試着室はエッチなことをするところじゃありません

14.都合のいい思い込み

15.お兄ちゃんとセックスしてでも確かめたい

本編の一部を立読み

00.プロローグ

 妹に中出しをする夢を見たことがあった。だから、俺はこの状況になおさら焦っていた。
「なあ、せめて、避妊ぐらいはしないか?」
 ベッドで仰向けに寝る俺の下半身には、妹が跨っている。その小柄に不釣り合いな豊乳はもはや凶器的で、あってはならない状況にもかかわらず、俺の肉棒は硬く勃起していた。
「それだとわかりづらいし」
 美優という名のこの妹は、冷淡で、事務的で、必要なことしか言葉にしない。
 芋オタクである俺なんかと、ゴム無しで、あまつさえ兄妹でセックスをしようとしているのだから、そこには何かしらの意図があって然るべきなのに。床に脱ぎ捨てられたパンツと、馬乗りになったこの体位が、生で本番をしようとしている以外に可能性を与えてくれなかった。
「お兄ちゃんの、挿れるね」
 美優は俺の合意などお構いなしに、ゆっくりと腰を落としていく。その美優の動きに合わせて、人肌ほどの熱を持った柔らかい何かが、俺の肉棒をねっとりと包み込んだ。
 パンパンに張った亀頭が狭い淫筒をこじ開けて、子種を吐き出すその先端が、達してはならないもう一つの入り口に近づいていく。
「あ、ああっ……!! 美優、本当にこんな……っぐ、あっ……!!」
 妹との生セックスで童貞を終えてしまった俺は、せめて中出しをしないようにと懸命に下半身に力を込めた。
 そんな俺を嘲笑うかのように、ペニスの先から根元までをねっとりと撫でる肉襞が、快楽によって抵抗する力を奪っていく。竿は射精の予行演習をするように何度もイキんで、その度に睾丸にある精液は尿道の手前まで汲み上げられていった。
 美優はまだ数えるほどしか腰を動かしていない。にもかかわらず、俺の肉棒はとっくに射精の限界を迎えていた。
「美優っ……もうダメだ! 出る、出るからぁっ……!」
「はや。まあいいけどさ」
 美優はそんな俺を淡白に見下ろし、長い黒髪を耳にかけて、腰を前後させ続けた。もう美優が満足するまで射精を我慢するなんてできない。このままでは、いつか見た夢が正夢になってしまう。
 俺は最後の手段として、美優を突き飛ばしてでもセックスを止めようと腕を伸ばした。──しかし、美優に絶妙な角度で両の中指を握られた俺は、上体を起こすことすらできなかった。
「抵抗しないの。出すなら出して」
 美優の腰が馬を諌めるように波打って、おっぱいがたゆんと弾む。女の子の体の、女の子らしい部位を意識するほどに、美優の生殖器と繋がっている事実が俺を興奮させた。
 粘液を挟んで、剥き身の肉と肉が擦れる感触が股間から伝わる。陰茎を出し入れするたびに、美優の愛液がぐちゃぐちゃと音を立てて、もはや暴れて抜け出そうとしたところで手遅れだった。
「あっ、あっ、あっ、あああっ……美優……ッ!!」
 どぴゅるっ──、と、一発目の精液が、美優の膣内で暴発した。その意味を俺の脳が理解した瞬間に、どぷっ、どぷっ、どぷっ、どぷっと、絶望的な量の精液が放出された。何秒も、何回も、後続が精液をさらに奥へと追いやり、この瞬間に出せるすべての精子が美優の子宮へとめがけて泳ぎ始める。
「ああっ、あっ……」
 かつてない快楽と、切ない感情が押し寄せてきて、全身から力が抜けた。ピルはまだ間に合うのかとか、俺が男としてどう美優を支えられるかとか、そんなことにだけ頭は動くのに、解放されたはずの手は何もない場所を掴むばかりだった。
「ふーん。こんな感じか」
 美優の方はなんの感慨もない様子で、一瞬たりとも気持ちよさそうにすることもなく、乾いた感想だけを呟いた。そして、美優が腰を上げると、腹部に熱い粘液がボタボタと垂れ落ちてくる感覚があった。
「わっ、すっごい出てくる。お兄ちゃん射精しすぎ……」
 兄を無理やり射精させた張本人は、その精液の量に呆れこそしていたものの、俺が中出ししたことを怒るような様子は一切なかった。
 嬌声も上げず、早漏も叱らず、いつもと変わらないニュートラルな表情で、まつ毛の長い目をパチクリとさせているだけ。この妹には、真顔以外の表情なんてないのかもしれない。
「勉強熱心な妹に感謝しないとね」
 美優は床に落ちていたパンツを拾って、セックスの最後にそんな言葉を残した。この妹の勉強への熱意──、俺とセックスをしてまで確かめたかったことが、はたしてなんだったのか。
 俺がそれを知るのは、まだ気温が上がり続ける夏の、その先のことだった。

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