10/03 電子版発売

妻母と移住しました

著者: 朝倉ゆうき

本販売日:2025/09/22

電子版配信日:2025/10/03

本定価:935円(税込)

電子版定価:935円(税込)

ISBN:978-4-8296-4828-5

「娘が妻の務めを果たせていないのを私にお詫びさせて」
婿の肉茎を握った手首を上下させ、ねじりを加える志帆。
妻の母、妻の妹を伴い、都会から田舎へ引っ越した一家。
仕事の疲れを癒やすマッサージを美姑から受けるうち、
禁忌の一線を越え、妻の目を盗んで交尾に溺れる。
危険な情事を物陰から妻の妹に覗かれていたなんて!

目次

第一章 妻母&妻妹と一家で田舎にお引っ越し

第二章 リハビリ代わりに義母と濃厚セックス

第三章 母の情事を目撃した娘に目覚める淫性

第四章 美母娘が「穴姉妹」になった背徳の夜

第五章 隣家の人妻からのとろける「おすそ分け」

第六章 妻の帰宅と交尾で深める家族の絆

エピローグ 懐妊祝い

本編の一部を立読み

第一章 妻母&妻妹と一家で田舎にお引っ越し

 朝食を終え、窓を開くと春の香りが鼻腔をくすぐった。都会では感じることのできない青草や土の香り。
「颯人さん、田舎の暮らしもよい物でしょう?」
 食器を片付けながら声をかけてくるのは、妻の母である豊岡志帆。青年の隣に歩み寄ると、エプロン越しのふくらみがたぷんと揺れた。
「ええ、空気がいいですね。物理的な空気もですけど、雰囲気という意味でも」
「都会での嫌な思いは、こうして風に溶かしていきましょう。コンクリートのような無機質な人間関係も、ここにはありません」
(こんなやさしい言い方、なんだか母親らしくていいな)
 髪の毛から漂う清潔な香り、すべてを許して包容してくれるようなあたたかさ。二人の娘を産み育てたゆえの落ち着き。
「でも、いつまでもダラダラとしてるわけにもいきませんし」
 青年の視線の先には、持ち運びのできるノートPCが置かれたテーブル。今日は自室ではなく、リビングで作業をするつもりだ。
「もう、結局、お仕事熱心なのはかわらないのですね」
「リモートとはいえ、勤務時間はキッチリしないと気が済まなくて」
 勤怠管理アプリで打刻して、椅子に腰かける。静かな空間にカタカタとキーの音が響き始める。
「でも、時々休憩なさってくださいね。以前は座りっぱなしで腰を悪くされたから、リハビリのために今のスタイルにしたのでしょう?」
 女の手が腰に当てられ、首の後ろまですっとすべる。背もたれに付きそうになっていた青年の背中がしゃんと伸びた。
「時間の自由度はあるので、一時間おきには立つようにします。姿勢も意識して、腰に負担をかけないようにしますから」
「ふふ、わたくしの見てないときもそうしてくれればいいのですけど」
 やわらかな手のひらが肩を撫でながらゆっくりと離れていく。名残惜しく感じながらも、青年は女の出勤を見送る。
「志帆さんも、大変なお仕事ですけど、無理しないでくださいね」
「ありがとう。でも、デイサービスの介護は比較的負担が少ないから、以前のグループホームのときより勤めやすいですわ」
 身なりを整えた女は、子供にするように小さく手を振って玄関をあとにする。
(娘にはいつもああしてたのかな。僕も今となっては息子みたいなものだし)
 生家ではあり得ないくすぐったさに浸りながら、午前の時間は過ぎていった。

 午後一時。根を詰めてパソコン作業をしていた青年は、ようやく伸びをする。腰がミシミシと軋む感覚を騙し騙しほぐしていく。
「ちゃんと休憩しないと、志帆さんに怒られそうだし」
 キッチンに向かい冷蔵庫を開くと、彼女が作り置きしてくれた昼食用の料理。ラップをかけられ、温めればそのまま食べられる心遣い。
「こんな美味しいご飯を、真奈美と悠ちゃんは毎日食べて育ったんだな」
 シンプルなオムレツだったが、家庭独自の味付けとふかふかの舌触りは美味だった。料理に疎い自分には見ぬけない隠し味にただただ感服する。
「ごちそうさまでした」
 誰もいない場でも感謝を告げるのは青年なりの礼儀。そのはずだったが、予想外にその本人が現われ、悠然と返事をした。
「ふふ、お粗末様でした。お口に合ったようでなによりです」
 リビングに踏み入る志帆は、朝と同じ春色のワンピース姿。腰のベルトが女性らしいラインを強調し、大人のスタイルを知らしめる。
「あ、志帆さん、帰ってらしたんですか」
「様子を見に来ないと颯人さんは無理をしそうだから、お昼休みに一旦戻って参りましたわ。職場が近いとこういうとき助かりますわね」
 引っ越してから一ヶ月。青年とすごす時間が増えた女は、彼の真面目な性格を以前よりも把握していた。
「以前は寝る間もなく働いていたのでしょう。同じ轍を踏んではいけませんよ」
 青年の手から皿を奪うようにしてキッチンへ。申し訳なさそうに青年はソファーに腰を下ろす。
「おかげで、今はリモートでシステムエンジニアをやっています。決められた時間で作業すればいいなんて、天国みたいなものです」
「元が過酷だったからそう感じるだけですよ。結局この時間まで休憩も挟んでいないのでしょう?」
 青年が座る大型のベッドソファーに女も並んで腰を下ろした。フラットだった座面が尻の形に沈んで軋む。
(いい香りがする、シャンプーの匂いが残ってるんだ)
 黒のセミロングが青年の肩にかかる。男性用の白いワイシャツに、艶髪が絡むコラボレーション。
(志帆さんが動くと、毛先が首筋でカサカサしてくすぐったいよ)
「どうにか形が見えてきたので、ここからは焦らずやりますから」
 腰から尻にかけて親指でほぐす。腰の痛まない角度を探りながら背中を伸ばすのは前職からのクセになっていた。
「そうやって、腰を騙し騙し使っているのは、すでに無理をしている証拠ですよ」
 長い指が背骨の両側の筋肉に押しあてられる。触診のように動き、張りや骨の起伏を捉えていく。
「ああ、外側にグイグイされるの、気持ちいいです」
「背骨から離してあげるように筋肉を押すのがコツなのです」
 横並びで座ったまま、女の腕が背もたれの隙間に潜り込んでいた。心を込めた指圧だというのが、女の無理な体勢からも伝わってくる。
「颯人さん、横になってもらっていいですか? その方が効果的ですから」
 肩を押されるようにして、うつ伏せを促される。大型のベッドソファーが二人分の体重を難なく受け止める。
「人からマッサージしてもらうなんて、初めてです」
「あの子……真奈はそういう部分は気がきかないですから。ごめんなさいね」
 青年の妻である真奈美。男に尽くすタイプではないため献身とは対極だった。
「志帆さんが謝ることでは……」
「いえ、きちんとお詫びせねばなりません。娘の至らなさは、わたくしにも責任がありますから。今だって……」
 一家で田舎に引っ越してきたが、妻の真奈美だけはまだ都会に残っている。職場から数ヶ月だけでも残ってくれないかと頼まれたからだと聞いている。
「あの人も娘たちには甘かったですし、自由に育てすぎたでしょうか。北海道の女性らしいと言えなくもないですけど」
 苦笑いしながら、女は在りし日を遠い目で思い出す。
(志帆さんが引っ越しを決意したのも、きっと亡くなった旦那さんのことを振り切るためなんだろうな)
「湿っぽくなってしまいますわね。今は颯人さんに楽になってもらうのが目的なんですから、ほら、もっと力を抜いてください」
 そう言われ、身体の前面を座面につけるように脱力する。尻の上に跨がる女は、改めて青年の腰を手のひらでまさぐってゆく。
(くすぐったいけど、段々力が込められてく感じ、いいな)
 初めて受けるマッサージに自然と頬がゆるむ。一定間隔でソファーのバネが跳ね返り、まるでゆりかごにいる心地だった。
「向こうにいた頃は、家族が集まる時間も少なかったでしょう。これからは、今までの分を取り返していけますわ」
 お年寄りや幼子に語りかけるようなやわらかな口調。生来のやさしさは介護士にぴったりだろう。
「みんな、仕事や学校で時間もバラバラでしたからね」
「颯人さんは毎日遅い時間まで、どんな仕事にあたっていたのですか」
 耳元に、吐息と混ざり合った声が届く。女が体重をかけて指圧するたび、その上体が揺れて一瞬身体が近くなる。
(こんなに一生懸命に。なんだか申し訳ないな)
「その頃は、ガスや灯油の使用量管理システムを作ってました」
「インフラは暮らしに直結しますからね。立派なお仕事ですわ」
 会話をしていても手を止めることがないのは、日々の業務で培ったものか。かいがいしく世話をしながら、青年の疲れを散らしてゆく。
(背中の上で揺れてるの、うつ伏せでも分かっちゃう)
 大質量の丸みが前後に跳ねる。波が伝わるようにソファーのスプリングを弾ませ、座面に横たわる青年にまでしっかと届いていた。
「颯人さんの真面目さは、こうして触れているだけで分かります」
 形のよい手のひらは、版画で紙を擦るバレンのように圧をかけながらコリを引き伸ばす。
(どうしよう、たまにあたってるんだけど……)
 雑巾がけのような姿勢での献身。重力に従ったふくらみは背中を掠め、ワンピース越しでもやわらかさを伝えてくる。
「こんなにカチカチになっていますもの。若いからって、がんばりすぎですよ」
 マッサージで血行が良くなり、腰と背中の筋肉も徐々にほぐれだす。女が力を入れるたび、乳房も背中に触れて変形する。
(リラックスどころか、別な場所に血液が集まっちゃうよ)
 ふと顔を横に向けると、電源の入っていないテレビ画面にはシルエットが映り込んでいた。動作が判別できる程度の鏡像。
(志帆さんが上になってるから、なんだか僕が襲われてるみたい)
 四つん這いで尻を突き上げながら青年の背を撫で回す姿は、ネコ科の動物が獲物を弄っている様子を連想させた。
「こうして家族らしい触れ合いができるようになるなんて、以前の暮らしからは想像もできなかったですわ」
 都会の便利さと引き換えに、人の繋がりは薄れていく。多様な働き方は家庭にはマイナスな点も多かった。
「以前はわたくしも夜勤がありましたし、あの子も看護師で不規則。悠は学校と部活。なにより、颯人さんは日付が変わる時間に帰宅ですもの」
 女の親指は青年の背骨をゆっくりと上り続ける。首筋までたどり着いた指は、肩周りのコリをまさぐっていた。
(シャツの内側に志帆さんの指が……ただの肩もみ、だよね)
「悠ちゃんは朝が早いのに、夜中に物音を立てて申し訳ないと思ってます」
「ふふ、気に病まなくて大丈夫ですよ。悠は小さな頃からなにがあっても起きない子でしたから……夫婦の時間のときも」
 声音がしっとりと湿り気を含んだものに変わった気がした。肩を揉みしだいていた手が甘く首元をさする。
(鎖骨とか、首のマッサージなの、かな……)
 緩急をつけた刺激なのだと思い込む。これ以上の密着があるはずがない。
「家族の仲が良かったんですね」
 動揺をごまかすように、あたりさわりのない返答。だが青年が視線をさまよわせていると、画面越しに目が合った。
「ええ、あの人が逝くまで、愛のない日はありませんでした」
 寂しさと、熱が混ざった眼差しを青年は見た。夫を失って十年。娘たちを育て、下の子が自立する日もそう遠くない。
「……颯人さん、今度は仰向けになってください」
(志帆さんの真剣な目……曖昧に逃げるなんてフェアじゃない)
 青年が身体をひねり、背中を座面にあずけると、すぐそばに愁いを帯びた美貌。女はソファーから下り、膝立ちで青年の二の腕に手を這わす。
「責任感が強すぎて、颯人さんは自分を犠牲にしすぎていたのです」
 申し訳程度に腕を指圧した手は、手首まで伝っていく。そのまま青年の手のひらを掴んで乳房に押しあてた。
(服の上からでもあたたかい……これが家族の、愛情)
 生家では知ることのなかったやさしさ。家庭を放棄した実母とはまるで違う抱擁感。そこに加わる妖しい気配が青年を虜にしてゆく。
「抗うのが苦手なだけですよ」
 簡素な一言は青年の人生を表していた。実母の逐電と同時に母の写真をすべて捨てた父とも、争いはしなかった。母の記憶も霞の彼方だ。
(それに、喧嘩じゃなにも得られない)
「颯人さんのような人こそ、しあわせになるべきだと、わたくしは思います」
 春色のワンピースにクリアな爪が添えられた。丸いボタンが外され、肌をさらしていく。胸の中央でチラリと覗く谷間とブラジャー。
(清潔な、純白だ)
 妻の真奈美は派手なタイプゆえ、シンプルな下着が新鮮だった。飾り気のないブラジャーは、女の誠実さを表しているようだった。
「わたくしの歳では、あの子の代わりとまではいかないかもしれませんが……」
 女は自ら下着をたくし上げ、左胸を露わにして青年の顔へと近づける。二人の娘を育て上げた乳房は今でも現役の佇まい。
(先っぽが茶色いのが、むしろエッチだ)
 バレーボールを思わせる、まん丸のふくらみ。午前の仕事でかいた汗がしっとりと肌をテカらせる。
「真奈美よりずっと大きくて、贅沢感があるくらいです」
 スレンダーな妻との対比。どこに母娘の共通点があるのだろう。
(真奈美は、舌で乳首を弾くと震えて悦んでくれたけど)
 先端を爛々とした瞳で見つめていると、女は無音で身体を寄せてくる。目と鼻の先にブドウ粒大の突起が迫る。
「ああんっ、いきなり激しく舐めるなんて」
 パクッと乳輪ごと口に含み、舌を左右に動かし先端を責める。ソファーで仰向けになりながら、首を起こして全力で愛撫する。
(やっぱりだ。口のなかで、どんどん乳首がふくらんでくる)
 妻の反応と同じだと思うとうれしくなる。質量はまるで違うが、よく似た声で掠れ声を上げてくれる。
「ひああん、ダメですよ、今日は、颯人さんに、休んでもらいたいのですから」
 膝立ちの女は、ピクピクと上体を揺らしながら、青年の頭を撫でる。授乳の姿勢を作ることで、青年もようやく女の意図を察する。
(まさか、志帆さんから、してくれるの?)
 舌の動きを止め、乳輪から先を甘咥えするに留める。舌の腹で乳房を軽く支え、赤子本来の吸引を再現してみる。
「そうです……颯人さんは、楽にしていてください」
 ソファーに横たわる青年。横で床に膝立ちする女は、慈愛のほほえみを浮かべていた。快楽の名残の紅潮は、妖しさという化粧。
(普段の母親らしい顔とは違う表情……これが妻の貌なんだ)
 亡き夫に向けていたであろう魅惑の眼差しを、今、独り占めしているのだという実感が湧いてくる。
「あの子が妻の務めを果たせていないこと、改めてお詫びさせてください」

続きを読む

本の購入

定価:935円(税込)

以下の書店でもお買い求めいただけます

電子版の購入

定価:935円(税込)

以下の書店でもお買い求めいただけます

電子版の購入

定価:935円(税込)

以下の書店でもお買い求めいただけます

本の購入

定価:935円(税込)

以下の書店でもお買い求めいただけます