11/07 電子版発売

人妻と肛姦狂

著者: 愛原疼

本販売日:2025/10/23

電子版配信日:2025/11/07

本定価:1,166円(税込)

電子版定価:1,166円(税込)

ISBN:978-4-8296-4836-0

(いやよ。お尻を責められて感じるなんて……)
千夏を襲う、夫の友人・黒岩の肉棒と肛肉を抉る張型。
凶器が粘膜を挟んで擦れ合うたびに、目の前で火花が散る。
傍らでは車椅子生活を送る夫が寛ぐ、倒錯リビング。
助けを求められないまま、裏穴で迎える哀しき絶頂。
幸せな人妻を堕とす肛姦の狂宴は、幕を開けたばかり……

目次

第一章 人妻・千夏に忍び寄る魔手

第二章 仕掛けられた淫罠

第三章 裏切りの肛姦

第四章 車椅子の夫の前で

第五章 狙われた義妹・彩香

第六章 逃げ場のない羞恥勤務

第七章 獣の館に放り込まれて

第八章 官能の大波に呑まれる姉妹

第九章 人妻・肛虐ショーの悲劇

本編の一部を立読み

第一章 人妻・千夏に忍び寄る魔手

 夫の親友である黒岩の連絡で、笠原千夏は息を切らし病院に駆けつけた。
 繊細なまでの美貌は青褪め、結い上げた豊かな黒髪は解れ乱れている。
「黒岩さんっ……夫は……浩一さんは無事ですかっ」
 廊下に置かれた長椅子に座り、うな垂れている夫の親友を見つけ、千夏は駆け寄った。
「千夏さんッ」
 顔を上げた黒岩の痛々しい頬の傷跡に、千夏の切れ長の瞳が驚きに見開かれる。
「いま笠原は、手術中です」
「手術中って……いったい何があったんです? その怪我は?」
 どこから見ても殴られた痕にしか見えない頬を押さえ、黒岩はまたうな垂れた。
 黒岩と夫の浩一は大学時代からの親友で、浩一が会社で昇進した祝いにと、久しぶりに二人で呑みに行ったのが事の発端だった。
 二人は年に何度か会い、お互いの近況を語り合う仲だった。黒岩は、浩一と千夏の結婚式でも、友人代表として挨拶もしてくれた。
「すみません。千夏さん……俺が悪いんです。笠原は……俺を庇ってくれて」
 黒岩の話では、何軒か飲み屋を梯子したのち駅に向かったのだが、そこで如何にもガラの悪い男たちに絡まれたのだという。
「はじめは階段で肩が軽く当たっただけなのに、胸倉をつかまれて……殴られた俺を支えようとして、笠原の方が落ちてしまって」
「そんな……だ、誰なんですか? その男の人たちは?」
「ここに来た警官にも尋ねられたんですが、酔っていたせいで男たちの顔がハッキリとは思い出せなくて……もう一度会えばわかるとは思うのですが、すみません」
「ああ、な、なんてことなのっ」
 想像だにしていなかった夫の現状に、千夏の美しい眉が寄せられ、膝がガクガクと震えた。
「夫は、浩一さんはそんなに酷いのですか?」
「階段から落ちた時に、腰を強く打ったみたいです」
 神妙な黒岩の表情に、夫を案ずる妻の美貌に影が落ちる。
「まさか、どうしてこんなことに……」
 黒岩は、今にも倒れそうになる千夏の細い肩を支え、長椅子にゆっくりと座らせた。
 しなやかで丸みのある女らしい肩に、思わず手の平に力が籠る。
 親友の妻である美しい千夏に、黒岩は人知れず想いを寄せてきた。
 笠原に恋人だと紹介された時からである。
 切れ長の瞳に鼻筋の通った凜とした美しさ、気高さのなかに不釣り合いなほどのふっくらとした官能的な紅い唇。そして美貌も然ることながら、女性としての完璧ともいえる肉体の造形美に黒岩は目を奪われたのを覚えている。
 その千夏が、今は夫を心配し目の前で泣き震えている。
 手の平に熱が籠り、抱きしめたくなる衝動に駆られたその時、千夏を呼ぶ声がした。
「お義姉さんッ」
「あッ……彩香ちゃん」
「留守電を聞いて……兄さんは? 大丈夫なの?」
 浩一の妹の登場に、黒岩は拳を握り衝動を抑え、幼い頃しか知らない彩香の美しい成長ぶりに目を見張った。
「彩香ちゃん、久しぶりだね。笠原はいま手術中で……」
「どうして黒岩さんがここに……手術中って、どういうことなの?」
 ショートヘアに包まれた彩香の愛らしい顔が青褪め、長い睫毛に縁どられた大きな瞳がさらに見開かれる。
「すまない、彩香ちゃん。俺が悪いんだ」
 八年ぶりに会う兄の親友の話に、彩香はピンク色の唇を怒りで震わせた。
「そんなの酷いッ、どうして兄さんがそんなことにッ」
「彩香ちゃんっ」
 泣き崩れる彩香を義姉の千夏が抱きしめた。
「大丈夫……大丈夫よ、彩香ちゃん。浩一さんは強いもの、きっと大丈夫」
 自分の不安を押し殺すように、義妹をしっかりと抱きしめる。
 その様子を黒岩は熱のこもった目で見ていた。

「手術は成功しましたが、下半身に麻痺が残るかもしれません。麻痺に関しては、リハビリも兼ねて様子を見ていきましょう」
 医師の言葉に千夏は驚愕し、俯いて肩を震わせた。
 あまりのショックに医師の専門的な説明も耳には入ってこず、黒岩が対応してくれた。
 下半身に麻痺が残るなんて、どう伝えればいいのかわからない。
 夫の気持ちを考えると、千夏は心が引き裂かれそうになった。
 千夏は五歳年上の浩一と結婚して四年になる。
 二年前に新居も購入し、外資系の会社に勤める浩一は、三十五歳という若さで課長に昇進したばかりだった。
 子供好きの浩一は、
「二人は子供が欲しいな。千夏に似た女の子と、俺に似た男の子なら最高だよ」
 そう言って抱きしめてくれた。
 すべてが順風満帆に思われていたのに……。
「そ……そんなっ、あんまりよっ」
 力なくうな垂れる千夏の傍で、彩香は兄を想い怒りに声を震わせた。
「彩香ちゃん」
 泣き震える義妹を、千夏はそっと抱き寄せてなだめる。
 十も歳の離れた浩一と彩香は、早くに両親を亡くしていた。
 浩一は彩香を大学に入れ、親代わりとして面倒を見てきた。
『兄妹っていっても、兄さんはお父さんみたいな感じかな』
 と彩香は千夏に話してくれていた。
『兄さんは私のせいで苦労したから、幸せになって欲しいの……千夏さん、兄さんのこと、よろしくお願いします』
 そう言っていた彩香の浩一を思う気持ちは、兄妹という枠を超えた親愛の情だった。
「千夏さん、彩香ちゃん……笠原に会えるみたいですよ」
 そう言って黒岩が千夏の肩に手を置いた。
「いま、集中治療室に入ったので、長い時間は会えませんが、どうぞ」
 医師が看護師に、案内するようにと目配せをした。
 通された治療室では、浩一がベッドに横たわっている。その痛々しい姿に妻と妹は目頭を熱くした。
「あ……あなた」
「兄さん」
 千夏と彩香は、夫であり兄である浩一の手を優しく握りしめた。

「俺のせいですから……笠原が治るまで、是非お世話させてください」
 病院からの帰り道、黒のセダンを運転しながら、黒岩は助手席の千夏にそう話しかけてきた。
 タクシーで帰るという二人を、黒岩は家まで送っていくと言い張った。
「そんな、黒岩さんも怪我をされたのですから」
 千夏はか細く答え、白く細い指でほつれた黒髪を耳にかけた。
 後部座席では、大好きな兄の顔を見て安心したのか、彩香はウトウトと眠りにおちている。
「でも、俺が呑みに誘ったりしなければ、怪我をすることも無かったはずです……それに、警官に犯人の特徴を尋ねられても、酔っていたせいでハッキリ思い出せなく、役に立てなかったわけですから」
 黒岩はよほどの罪悪感を持ってか、何度も謝り、浩一が回復するまでの金銭面も援助したいと言ってきた。
「黒岩さんが悪いわけではないです。そんなこと言わないでください」
 千夏は黒岩の方を見ないように、外の景色に視線を逸らした。
 確かに黒岩が夫を誘わなければ、こんなことにはならなかったとも思った。
 だが夫が、身体を張って庇うほど仲のよい親友を、とても責める気にはなれない。
 しかし、これからのことを考えると、千夏のなかで不安がこみ上げてくるのも事実だ。
 夫の顔を見てホッとしたのもつかの間、家のローンや医療費などをどうやって工面しようかと、そればかりが頭の中を過ぎる。
 その考えを見透かしたように、黒岩が話しかけてきた。
「もし、千夏さんがいやでなければですが……笠原が治るまで俺の店を手伝ってくれませんか」
「えっ……黒岩さんのお店をですか?」
 思いがけない黒岩の話に、千夏は瞳を大きく見開いた。
 フランチャイズのオーナーをしている黒岩は、ファミリーレストランの店舗を幾つも経営していた。
「千夏さんの自宅から近いところに、一つ店舗があるのですが、人手不足で大変なんです。俺を助けると思って……」
 黒岩の話は願ってもない申し出だった。
 結婚を機に勤めていた事務の仕事を辞めて四年経っていた。三十歳の千夏にはきっと再就職も厳しいはずだ。
 そして何より、恩を着せない黒岩の誘い方に千夏の心は揺れた。
「私で……勤まりますでしょうか」
 不安げに話す千夏の言葉に、黒岩は目を細めて笑った。

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