01/09 電子版発売

罪夜【実母と叔母】

著者: 村崎忍

本販売日:2025/12/23

電子版配信日:2026/01/09

本定価:935円(税込)

電子版定価:935円(税込)

ISBN:978-4-8296-4844-5

「さぁ、いらっしゃい……大人にしてあげる」
M字開脚の姿勢になり、甥に初体験を促す美沙。
「我慢しなくていいのよ。出そうなら注いで」
亡き夫と息子を重ね、母性を高揚させる恭子。
蕩けるキッチン、禁断の寝室、湯煙バスルーム……
一線を越えた二人の熟女が競う罪な夜!

目次

序章 運命の邂逅

第一章 夜更けの誕生日~叔母からのプレゼント

第二章 罪深い交尾~母の目を盗んで……

第三章 禁忌を冒してでも~思い悩む美母

第四章 秘処くらべ~実母と叔母

終章 終わらない楽園

本編の一部を立読み

序章 運命の邂逅

 父が交通事故に巻きこまれたのは一年前。訃報が届いたのは、今日のような秋晴れの昼下がりだったことを思いだす。
 一周忌が週末に執りおこなわれたこともあり、セレモニーホールには親族のみならず、会社の同僚から学生時代の友人まで大勢が列席してくれた。
(すごいなぁ。父さんは……いまだに、こんなにも人望があって)
 誰もが喪服のなか、一人だけブレザーの学生服を着用している藤崎諒は、目立たないようにロビーの片隅で壁に寄りかかっていた。
 斎場の出入り口では、黒無地に五つ紋付きの和装喪服に身を包んだ藤崎恭子が弔問客を見送っている。
(母さんも、気持ちに区切りをつけられたのかな。なんだか表情が違う)
 艶やかな黒髪を夜会巻きに結いあげ、背筋を伸ばしてお辞儀をする気丈な佇まいは、気高く咲き誇る一輪の白百合を彷彿させた。
 薄化粧でも見栄えのする端麗な美貌が、三十代後半とは思えない若々しさを際立たせている。
 実の母親に見入ってしまった諒は、目を逸らして溜め息をついた。トイレにでもいこうと歩みだしたおり、ふいに傍らから呼びかけられる。
「あの、唐突に失礼とは存じますが……あなたは藤崎──りょうくん?」
「あ、はい。そうですが……」
 振りかえった先にいたのは、面識のない女性だった。諒の顔を見て驚いたように見開いた目を、悲しげに細めてから頭をさげる。
「初めまして……と言うべきなのでしょうね。滝沢美沙と申します」
「あ……どうも、初めまして──」
 母の旧姓と同じなので、遠い親族なのだろうと察して諒も一礼する。
「えっと──今日は父のために、お越しいただいてありがとうございます」
 しどろもどろになってしまったのは、見れば見るほど華やかな顔立ちに目を奪われてしまったからだった。
 まとめあげた栗色の髪を解いて煌びやかな化粧を凝らせば、さらに絢爛な美しさを醸すに違いない。
(すっごく綺麗な人だなぁ……スタイルも日本人離れしていると言うか)
 めりはりの利いた女性らしい体の起伏が、慎ましやかな黒無地のワンピースを優雅なドレスのように見せている。
 肌艶も若々しかったが、落ち着いた物腰からして三十代だと思われた。
「あの──どこかで、お会いしたことが?」
 年上の美女からあまりにも顔を凝視されるので、諒は照れ臭くなって問いただす。美沙が我にかえったように目を瞬かせ、非礼を詫びた。
「ごめんなさいね。あまりにも、お父様の若い頃に似ていたものだから……」
「あぁ、なるほど。そうだったんですか……」
 弔問に訪れた父の同級生からも何度か言われたので腑には落ちたが、若かりし日の父の写真を観たことがないので実感は湧かない。
 自分の頬や顎を撫でさすりながら、諒は愛想笑いを浮かべて見せた。
「そんなに、似ているのでしょうかね?」
「えぇ、本当に生き写しだわ。声まで、そっくり……」
 美沙の目尻に、しっとりと涙が滲む。故人を悼むにしては、あまりに思い入れが強いように諒には感じられた。
(父さんとは、どういう関係だったんだろう。もしかして、昔の……)
 下世話な憶測を巡らせていたおり、横合いから母の声が割って入った。
「美沙──よね? まさか、きてくれていたなんて……」
 諒は振りかえったところで疑問を抱く。弔問客を呼び捨てにできる間柄のようだったが、恭子の表情には親しみではなく戸惑いが滲んでいたからだ。
「お久しぶり……と言うより、ご無沙汰しております。恭子姉さん」
 美沙の慇懃な物腰にも、どことなく隔たりが窺える。会話の断片から、諒は二人の関係を推し量った。
(──もしかして、僕の叔母さん?)
 母に妹がいることについては昔に聞いたような気がしたが、一度も会ったことがないので名前はおろか、存在すら忘れていた。
 美沙が姿勢を正し、恭子と諒に向かって深々と頭をさげる。
「去年は葬儀に駆けつけたかったけど、海外で仕事をしていたものだから……」
「そうだったの……今日はありがとう。本当に嬉しいわ」
 恭子の受け答えも、どことなく腫れ物に触るように畏まっている。実の姉妹の間に、なにがあったのか。
 諒が真相を知ることになるのは半年先、十八歳の誕生日を迎えてからだった。

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