気品と愁いに満ちた養母希美子、その一人娘真理。
女の園で暮らすことになった良一は幸福の絶頂にいた。
妖しく挑発する真理との初体験で性技を学び、
少年は憧れの的、養母の寝室へと駆られていく。
獣欲を抑えきれない青狼が美義母の膝を割ったとき、
狭間は熱く、甘く、背徳を導くように濡れていた。
きみこ(36歳)義母
まり(18歳)姉
ゆうこ その他
本編の一部を立読み
ぼくは真理からいろいろ教えられたことを改めて感謝した。男として成すべきことが、少しでもわかっていたからである。もし、ぼくが初めて女体に接するのがおばであったとしたら、こうも落ち着いていられなかっただろう。
ぼくの舌先は掃くように乳首を舐め、時には強く転がし、乳首を揉む指先の力はソフトであった。
おばは、ぼくのような未熟者の眼から見ても、完全に快楽のとりこみなっていることが明白だった。白い歯をちょっぴりのぞかせた唇からは、充足の吐息がもれ、全身が少しずつ紅色に染めあげられていく。
おばさんが……ぼくの憧憬の的である希美子おばさんが、ぼくの手でとてもいい気持になっているという事実が、ぼくを有頂天にさせた。ぼくは、もっともっとおばの歓喜にむせぶ顔や仕種を見たかった。ぼく自身、そういう目的を抱いてからは、とても辛抱強くなっているようだった。
ぼくはおばの肩から、ほんの形式的に身にまとっているにすぎないネグリジェを脱がせてしまい、ズリさがって、パンティに手をかけた。おばは本能がそうさせるのか、ビクッと身体を震わせて両脚を閉じようとした。この時、すでにぼくは膝をおばの両脚の間にこじ入れていたので、両脚は開かれたままで、ぼくの眼の前には薄布にわずかに覆われた中心が、不思議なカーブを描いて盛りあがり、繊毛の渦巻く様がかすかに見えた。
おばの腰肉にぴっちりとはりついているパンティの縁に手をかけて、ゆっくり下に引くと、そこには美しい輝くような柔毛が、ぼくの欲望をそそのかすように現われた。そっと息を吹きかけると、それはそよぐようにたなびき、同時におばは小さく呻いて腰を突きあげるようにした。
「なんて素敵なんだ……」
この時のぼくの声ほど、真実味を帯びたものはないだろう。ぼくはさらに低くかがみこんで、大理石の円柱もかくやと思われる両腿に手を添え、大きく左右にひろげていった。
その時、おばは不意に片手で繊毛の上とその下に流れるようにひらけている亀裂を、ぴったりと覆ってしまった。
「お願い。聞いて……」
おばのあまりにも切実な声に、ぼくは太腿に置いた手の力を抜いた。
「私は何もかも許すつもりで、良ちゃんの好きなようにさせているんじゃないの。あなたはいくら私が拒絶しても聞きわけてくれそうもないし……私たちはとても罪深いことをしようとしているのよ。でも、私が拒めば、あなたはもっと罪なことを私以外の人に向けてやってしまうかもしれない……公安室に行った時もそう思ったし、お店の私のお部屋でもそう思ったわ。だから私は、あなたのオモチャになってあげる。ただ、いつかあなたがこのことに対して罪の意識を持ったらと思うと、それが恐ろしいの。でも、今は、こんなこと、言いわけにしか聞こえないでしょうね……良ちゃん、さあ、いいの。あなたのオモチャを好きなように扱って……」
こんなおばの切実な誠意のこもった話にもかかわらず、ぼくは目の前に開かれたおぞましくも美しい世界の誘惑には打ち勝てなかったのだ。
亀裂を指先で開くと、そこから溢れた愛液は左右の扉にも似た花唇にからんで、その周辺にまばらに生えている短毛を、びっしょりと濡らしてしまった。
今度はぼくが呻く番だった。そこには真理のものとも夕子のものとも違う、女そのものが、ひっそりと息づいている。その形や色あいは複雑怪奇といえるものだったが、そこにはぼくを、いや、男を酔わす別の世界が存在していた。