男の腕の中で抗う人妻、加奈子
だが、甘い肉香を発散する裸身は、
限りない欲望に火照っている……
背徳であればあるほど燃える女の身体
いつしか加奈子は自ら脚を開き、
若い医学生にのしかかっていった……
かなこ(37歳)人妻
かおり 女子学生
ちあき(44歳)実母
ことみ(14歳)その他
れいこ(34歳)未亡人
本編の一部を立読み
果肉はぴったりと剛棒に絡みついて離さない。男の体に押しつぶされそうになった乳房は、汗にまみれてピチャピチャと音をたてた。
いや、音はそこからだけではなかった。男が強弱をつけて抜き差しするたびに、そこから淫らきわまりない音が生まれ、部屋の空気を震わせた。
加奈子自身の爆発はもう間近だった。愉悦の火花は飛びっぱなしだった。
男に唇を押しつけたのも、両腕でしっかり首をかかえたのも、両膝を高々とかかげて男の腰にからめたのも、加奈子は知らなかった。まったく無意識の動きだった。
彼女の狭間は溶けたクリームで溢れていた。その中で、肉棒は巧みに動いて女の官能を揺さぶりながら徐々に快楽を引きだしていった。二人の腰が、寸分の隙もなく密着して大波のようにうねりだした。
「なんて素晴らしいオ×××なんだ」
男がまた、あのいまわしい言葉を呻くように吐きだした。それは遠いところから聞こえてきたようだったが、その声を聞いた途端に、躰のどこか奥深いところから火の手があがり、一瞬のうちに爆発した。あたり一面に閃光が走り、女体が四散するような絶頂感が加奈子をくるみこんだ。
「死ぬゥ!」
加奈子は一声叫んだ。事実、その時、彼女の肉体も魂も宙に飛んでいた。熱いエクスタシーはこの世のものではなかった。時を同じくして、括約筋に締めつけられた肉棒が躍動した。
「イクよ、奥さん……ううう──っ」
加奈子は極楽の中で男の声を聞いた。灼けつくような何かが子宮にぶち当たった。
加奈子もまた、男と同じ言葉を吐いていた。二人のミルクは溶け合い、胎内を満たし、おさまりきれない部分は肉棒と花弁のわずかな隙間から流れだした。
何分たったろう。若いこわばりはようやく衰えをみせて、少しずつ胎内から抜けだしていった。肉唇が未練たらしくそれに絡みついていたが、やがて男の道具はポロリと外に出た。
絶頂感の余韻のなかで、加奈子はこの幸せこそ、真の女の幸せではないかと考えていた。地位が、名声が、会社の繁栄がいったい何だというのだ。加奈子は、どんなことがあってもこの幸せを逃すまいと心に強く言いきかせた。
隣りを見ると、若さに満ちあふれた青年が静かに自分を見つめていた。加奈子は少女のような羞じらいをみせて男の胸に顔を埋めた。