未亡人 麻衣子と少年

著者: 高竜也

本販売日:1986/08/23

本定価:535円(税込)

ISBN:978-4-8296-0077-1

入浴で火照った柔肌にローションをすりこむ

窓から見える凄艶な肢体に

少年の想いは日増しに募るばかり。

あの女を抱きたい!

少年の憧憬が欲望に変わった時、

麻衣子の悲劇がはじまった……

登場人物

まいこ(28歳)未亡人

しのぶ(21歳)妹

本編の一部を立読み

あ、そこ……。思わず声が出そうになるのをこらえて、さらに両脚を開く。とうとう柄元までおさまってしまった時、麻衣子はほんの今しがたの自己主張を忘れて、一匹の獣に変身していた。

「おばさん、とてもいい気持だ」

秀人の声を聞きながら、もはや正直にならなくてはと諦めた麻衣子は、快楽をより深く味わおうと腰を突きあげた。

秀人の重い呻き声がここちよく耳に響いた。両脚をすぼめて、肉路の奥におさまった怒張を締めつけると、キリキリと痛いような快楽が性器全体から湧きでてくる。

「僕、すごくいい……」

ぎごちなく秀人が腰の円運動をはじめた。花弁やら肉襞が軋むようにえぐられて、思わず麻衣子も、大きな喘ぎ声をあげていた。秀人の息づかいは、ふいごのようにすさまじく荒々しかった。麻衣子の官能の炎は、もはや、誰の手によっても消すことは不可能だった。ただ身を焼きつくすしかない。肉の狭間で荒れ狂う猛々しい肉棒が、ひときわ大きく膨張したように思えた。

秀人の歯がギリギリと鳴っている。麻衣子はいつしか、しっかりと秀人の腰を両手で力いっぱい引きつけていた。

「あ、僕……」

その声が、愉悦の頂上へ昇りつめる合図であることを、麻衣子はさっきの経験で知っていた。

「出して! 思いっきり出して!!」

麻衣子の声が引き金となった。秀人の体がブルブル震えると、蠢く子宮めがけて、猛烈な勢いでほとばしりが噴射された。

「ああ、それよ、それっ!」

すさまじいまでの絶頂感のなかで、麻衣子は二度、三度と熱いミルクを体内に注がれて、ひとしきり陶酔の波間に漂っていた。

充実した時が潮を引くように去ると、秀人の怒張は少しずつ勢いを失い、ポロリと花弁の外に吐きだされた。

さすがに二人には口をきく気力もなかった。けだるさのなかで麻衣子は、今のことは、どんなことがあっても二人の秘密にしておこうと、自分自身に何度も言い聞かせるのだった。

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