僕の母[ママ](上)

著者: 高竜也

本販売日:1986/12/23

本定価:535円(税込)

ISBN:978-4-8296-0097-9

人妻美穂子の36歳の熟体は空閨に泣いていた。

しかし、夜毎、火照り、疼き、夫の浮気を嘆く媚肉に、

熱い眼差しを向ける青狼が居た!……息子の直紀。

母の秘戯をおさめたビデオを盗み見て以来、

少年の狂いはじめた好奇心は、母の陰花に注がれ、

とどまることなく母を責め、母を貫く!

登場人物

みほこ(36歳)実母

りょうこ(24歳)女優・アイドル

ともえ 年上女(若)

本編の一部を立読み

「お母さん」

廊下から聞こえてくる低い声は、息子のものに違いない。美穂子はあわてて身づくろいし、目を閉じた。ドアが開けられ、人影が近づいてくる。

「お母さん……寝たの?」

直紀の黒い影がのしかかるように美穂子の上を覆った。美穂子は起きだすかべきどうか迷ったが、結局、そのまま寝こんだふりをした。直前まで夢中になって恥ずかしい行為をした後ろめたい気持がそうさせたのだ。

直紀は、いつもより母の顔が上気しているように見えた。老酒とスナックでの水割りのせいかもしれないと思い直し、もう一度、母の名を呼んでそっと肩を揺さぶった。

美穂子は起きだすきっかけを失った。

直紀がガーゼカバーに包まれた毛布を胸もとまでまくりあげた。美穂子は息子の考えていることをいち早く理解したが、どうしても瞼を開くことができなかった。ここで起きだして咎めたら、息子の将来に暗い影が長く尾を引くのではないか……という危惧があった。

もうこうなったら、あくまでも今のままで通すしかない。美穂子は心臓の鼓動に悩まされながら、かたくなに目を閉じていた。

心臓の鼓動という点では直紀も同じである。もしも母が起きだしたら……という懸念が、いつもつきまとっていた。

驚いたことにネグリジェの前ボタンは、そのほとんどがはずれ、二つの隆起がすっかり露わになっていた。涼子のカチッとした乳房に較べるとはるかにゆったりとして、いかにも女性らしい曲線は惚れ惚れするほどである。直紀はそれに優しく包むように掌をかぶせた。かなり速い脈動が伝わってくる。

直紀は、さっきまでの美穂子の秘めやかな行為を知る由もないから、これもまたアルコールのせいだと考えた。

慎重に唇を近づけて乳首を舐める。オヤッと思った。いつもなら乳暈に埋まっているのに、今日はもう少し硬くなって半分ほど頭を出している。上下の唇に挟んで軽くこすると、たちまち大きくせりだし、乳臭い匂いを発散させた。

直紀は、分身がパジャマのズボンを突き破るほど大きくなっているのを目で確かめた。この充実感は、十七歳の少年に勇気を与えた。直紀は大胆に毛布を足もとまでめくった。途端にムッと鼻をつく独特の匂いが立ち昇った。

腰から下の前ボタンはすべてはずれ、太腿から足もとにかけての裾はだらしなくまくれていた。腰まわりが見事なレースになっているパンティの白さが眼に痛い。直紀は中心に浮きでた黒い翳りを凝視した。涼子の逆三角形も悪くないが、細い縦長の形をした恥毛には、はるかに男を魅了するものがあるように思われた。

恥毛を中心にふくらみを撫でると、気分もやわらいでいった。僕はこの奥から産まれたんだ。そして今、そこをこんなにも恋しがっている……。直紀はパジャマを脱ぎ捨てると、雄大になっている勃起を握りしめた。ザワザワと血が騒ぎ、一挙に快感が噴きあげてきそうだ。握っているものから手を離すと、それは、一定のリズムで、プルップルッと震えた。 苦心の末、パンティを脱がせる。美穂子のすべてがさらされた。



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