美姉

著者: 高竜也

本販売日:1994/02/23

本定価:535円(税込)

ISBN:978-4-8296-0537-0

なんて綺麗な乳房だ。なんて淫靡な秘唇だ。

眠りに落ちた忍を全裸に剥いた弟は、

見る喜び、触る歓び、舐める悦びに酔った。

友人が羨むほど美しい二人の姉を持つ特権が、

今夜、遺憾なく発揮されようとしていた。

最初の標的は19歳の次女、明日は27歳の長女と……。

登場人物

しのぶ(19歳)姉

まゆ(27歳)姉

りか 女子学生

本編の一部を立読み

「あっ……」

突然、忍は下腹部に疼きと快感を感じて、短く叫んでいた。あわてて口の中に指を入れて噛んだ。声を喉の奥に押しこめたものの、クリトリスを這い、膣口をえぐる弟の指は、的確に女のやるせない快感をさぐり当て、掘り起こしてくる。

「うっ、うううーん」

自然と腰が揺らぐ。酔いが嘘のように遠のき、眠気が快感にすり変わった。

忍のなかに、ある種の戸惑いがあった。先日は酔っていたので、孝夫から受けた愛撫について、実のところよくわかっていない部分がある。ところが今度は違う。これはただ酔い方だけの差だろうか。身体は完全に快感を知覚し、はっきりと受けとめている。身体が燃えようとしていた。

孝夫の身体がずりさがった。乳房から離れて、すこしづつ下腹部近くに顔を寄せていく。

不意に忍は、見られることに抵抗を感じた。羞恥心が湧いた。

「そこはいやっ!」

はっきりと拒絶したわけではない。女としてこの最小限の羞じらいを示したが、孝夫の気持ちを抑えることはできなかった。

孝夫が体を起こし、閉じようとする忍の意志を無視して両脚の間に入り込んだ。忍は両手で股間を覆った。女として、姉として、割れ目を見られることは恥ずかしくてたまらない。そしてそれ以上につらいのは、割れ目が豊潤な愛液で濡れている事実だった。男の、いや弟の指に喜々として応え、濃厚な媚液を溢れさせてしまうなんて……。

忍は恥毛と割れ目から会陰部にかけての上を、両手でしっかりと塞いだ。

対して、孝夫は力ずくで排除する乱暴な行為に出なかった。孝夫にしてみれば、あわてて女の部分を見なくてもいいわけである。もうそれは、最終的には許されていることなのだ。早いか遅いかの違いである。

優しい姉の手で放出しているから、心にも体にもゆとりがある。孝夫は忍そのものを見ているだけで充分なのだ。美しい造形の極致を心ゆくまで観察するだけで大満足なのに、触れることもできる。快楽を与えてくれる最高のものが、肌と肌を触れ合う近さに横たわっている。

孝夫は滑らかな大腿を撫でた。肌理こまかい皮膚の表面は大理石のようにツヤツヤと輝き、窪んだ左右の鼠蹊部のあたりからは甘酸っぱい匂いが漂ってきて、孝夫の鼻孔をくすぐる。

濡れている……姉さんのあそこが濡れている……。

自分の愛撫に濡れていることを姉に向かって告げる誇らしい気持ちを思うと、胸が痛くなるほどのうれしさがこみあげてきた。

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