本販売日:1994/04/23
電子版配信日:2010/11/12
本定価:535円(税込)
電子版定価:660円(税込)
ISBN:978-4-8296-0548-6
瑞々しい21歳の肢体から最後の下着がはずれ、
英里子は今、乳房も恥毛も秘唇も露わに。
見られている。私は挑発しているの……。
成績があがった褒美に晒す女の股間が潤むにつれ、
英里子は、少年を、弟を迎え入れる瞬間を思い、
脚をひろげ、赤い割れ目を慰めはじめた……。
えりこ(21歳)姉
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「どう? 感想は?」
ありきたりの質問だが、そこから話の糸口を見つけるつもりだった。
「き、綺麗だよ……」
洋介は口ごもりながら言いつつも、決して目を離さない。若い男子の感想としてはありきたりのものだった。
「それだけ?」
英里子は不満げに、眉根に皺を寄せた。もちろん本気で怒ったのではない。もっと何か言ってほしいという意味を含めて作った表情だった。
「ぼく、それしか言えないよ。女の人の裸がこんなに綺麗だなんて……ヌード写真集なんて目じゃないよ。夢でも見ているみたいだ。ねえ、傍に寄ってもいい? もっと近くで見たいんだ」
震え声に洋介の切実な気持ちが表われていた。
「ルール違反を犯さなければね」
「ルール違反って?」
「絶対に触らないってこと。約束できる?」
「もちろんさ。約束は守る! だからお願いだよ」
洋介がそう言うであろうことは最初から予想していた。けれども、すぐに許可を与えては、いかにも安っぽい女に思われてしまう。
「そうねえ……」
英里子が思案する仕草をとると、いきなり洋介が床に崩れ落ちるように座りこみ、土下座をして頭をさげた。
「お願いします」
大袈裟な洋介に英里子は圧倒され、思わずうなずいていた。
今にも泣きだしそうだった洋介の顔に、喜びの色がひろがった。
「それから、もう一つだけ条件があるわ」
咄嗟に思いついたことを、英里子は思いきって言った。
「近くに来てもいいけど、洋介くんもズボンを脱ぎなさい。私だけ恥ずかしい思いをするのは、どう考えても不公平だもの」
英里子は、よくもここまで勝手なことが言えるものだと、つくづく自分に感心した。そんなことを口にする自分がとてつもなく淫らな気がした。
ああ、私も何かを求めている……。
それは単に、レイプ事件からの脱却だけが目的ではないように思えた。
「できるかしら? 私の条件、無理じゃないわよね。洋介くんにだって、私が味わっている恥ずかしい気持ちを知ってもらいたいわ。そうでしょう」
「確かにそうだけど……」
洋介が言葉をつまらせながら言い分を認めたので、英里子は少し安心した。
この調子で私のペースにもっともっと引きずりこまないと……。
「じゃあ、脱ぎなさい」
いつもの家庭教師の顔に戻って命じる自分が、なんだかおかしい。裸で教え子の前に立っていて、家庭教師も何もあったものではない。
洋介がゆっくり立ちあがった。視線は英里子の黒々とした恥毛のあたりから一時たりとも離れない。
英里子もまた、洋介の下腹部に視線を注いだ。座っている以上に、勃起の状態が具体的に表われている。ペニスの形状がそっくりズボンの上に浮きだしていた。
ああっ、大きい!……
それは偽らざる感想だった。英里子は一瞬だけ恐怖感を抱いた。しかし、すでにサイは投げられたのだ