貞操と略奪
本販売日:2012/12/21
電子版配信日:2013/05/17
本定価:713円(税込)
電子版定価:770円(税込)
ISBN:978-4-8296-1905-6
「恥ずかしいです。そんなに見つめないでくださいませ」
行灯の薄明かりに妖しくぬめ光る武家妻の雪肌。
無役となった夫の苦境を救うため、身体を捧げ、
悪家老の求めるまま、屈辱の契りを強いられる日々。
誇りだけは守ろうとするが、ついには愛娘まで毒牙に……
貞操強固な人妻・由真がたどる哀しき零落の軌跡!
<もくじ>
序章
第一章 奥座敷のひとづま
第二章 秘めごと
第三章 わかめ酒
第四章 お家のために
第五章 武家妻の鑑
第六章 背徳の契り
第七章 おんなの罪
第八章 夫の目の前で
ゆま(33歳)人妻
なな 美少女
本編の一部を立読み
「ほう、これは美しい」
玄番が開いた割れ目の奥をのぞきこんでいる。
「あ、ああ……そのようなところ……ああ、どうか……ご覧に……ああ、ならないでくださいませ……郷田様……」
由真は鎖骨辺りまで羞恥色に染めて、太腿と太腿をすり合わせている。
半開きの唇からは、火の息を吐いている。
ちらちらっ、と又一郎を見つめてくる。すがるような、眼差し。
助けてください、と言っている。でも、又一郎はどうすることも出来ない。それは重々、由真もわかっているはずだ。
それでも、救いを求めたくなる恥辱屈辱の中にいるのだろう。
雅之介どの、すまぬ。お主の妻女を、こんな目に遭わせてしまって……。
「わしの視線を感じるようだな、由真どの。媚肉が蠢いているぞ」
「ああ、これ以上は……ああ、どうか、おゆるしくださいませ……ああ、私は、夫がいる身……こうして媚肉を晒しているだけでも……罪を犯しているのです」
「だから、いいのではないか、由真どの」
そう言うなり、玄番は由真の媚肉に舌を差し伸べていった。
「あっ、な、なにをっ、なさいますっ」
媚肉を舐められようとして、由真が腰を引こうとした。すると、動くでないっ、と玄番が由真の太腿を張った。
ぱしっと肉をぶつ音が、やけに大きく座敷に響いた。
「じっとしておるのだ、由真どの」
そう言うと、あらためて、玄番が舌を差し伸べていく。ぬらり、と割れ目の奥へと入っていく様が、又一郎の視界に映った。
「あっ……」
いやっ、と由真の唇が動く。が、国家老相手に、嫌、と口に出しては言えない。
「ああ、おゆるしくださいませ、郷田様」
拒むのではなく、許しを請うことしか、無役の妻女には出来ない。
ぴちゃぴちゃ、と舌を使う音が、又一郎の耳にも届く。
又一郎はずっと、由真の横顔を見つめている。おなごの屈辱恥辱に耐える表情が、こんなにもそそるものだとは、今まで知らなかった。
恐らく、由真が高貴で美しいから、そそるのだろう。
「ああ、蜜がにじみはじめたぞ。どうやらわしの舌が気に入ったようだな、由真どの」
玄番が顔面を、由真の恥部に押しつける。
「あ、ああっ……郷田様……おゆるしを」
じゅるじゅる、と蜜を啜る音が聞こえてくる。許しを請いつつも、蜜をにじませているようだ。
「ああ、うまいぞ、由真どの。まさに甘露であるな」