尼僧とシスターと僕

「壮太さん……。私でよければ……セックス、してください……。私を……、本当の女にしてください……」
　十和子の言葉が胸に、そして股間に突き刺さる。真摯な眼差しに壮太は無言で頷き、気持ちを新たに男根を握り直した。
　迷いのなくなった男根がドクンと脈打つ。せめて、破瓜の痛みをなるべく減らしてやろう。それが十和子への報いだ。
　亀頭の先端を膣口に押し当てる。潤肉の感触が十和子の震えとともに伝わってきた。
「あ……っ」
　美しい唇が一言だけ声を漏らす。と、その唇が閉じる間を与えず、壮太は一気に腰を突き出した。
「ひっ！　ひぎっ、んんはああああああああああっ！」
　麗しい美貌からは想像もできない絶叫が部屋の中に響き渡る。耳をつんざく声に負けじと歯を食いしばり、滾った力を腰に込める。
（くそっ、こんなに濡れてるのに、なかなか入らないっ！　ああっ、心もチ×ポも折れそうだ……っ！）
　二十九年間、純潔を守り続けた処女膜が男根の前に立ち塞がる。その硬さはまるで、異教徒から信者を守る修道院の厚い扉のようだ。
　だがここで怯めば全てが無駄に終わる。壮太は十和子の処女膜に向けて、強引に亀頭をねじこんだ。男根を拒む強固な肉門がメリメリと破れる幻聴が脳内に響く。
　次の瞬間、エラの張った傘肉が処女膜の中にめりこんだ。その途端、今までの抵抗が嘘のように、男根全体が一気に膣穴へズブリと入りこむ。
「んはあああぁぁぁぁんんっ！　んはあぁぁぁ、あああぁぁぁぁ……っ！」
　十和子が細首に筋を浮かべて頭を反らせ、長い喘ぎを虚空に漏らした。美しい修道女の純潔を奪い取った壮太も、ようやく安堵の溜息を吐いた。
「っくはあああぁぁぁ……っ。……と、十和子さん……、い……」
　痛かったですか、という言葉をグッと呑みこむ。十和子の様子を見れば、答えなど分かりきっている。
　皺の寄った美眉が苦痛に歪んでいる。硬く閉ざされた瞼には涙が滲み、長い睫毛を濡らしていた。朱に染まった頬も心なしか、やつれて見える。
　しかし、汗の浮かぶ表情は悲愴美に溢れ、喘ぎを漏らす様子は凄艶さに満ちていた。直前まで怯んでいた男根が妖しい興奮に漲る。
（と、十和子さん、凄く色っぽい……っ。くふっ、チ、チ×ポが我慢できないっ。そ、それに、早く終わらせないと、十和子さんも苦しいはずだ……っ）
　互いの利害は一致しているはずだ。ならば、と、壮太は十和子の返事も待たずに腰を動かし始めた。破瓜の苦痛を気遣うことのない男根の抽送に、十和子の口からは苦悶の声が漏れ出る。
「ああっ、っくふっ、んんんはあぁっ。んくっ、くふっ、ふうぅぅんん……っ！」
（ご、ごめんなさい、十和子さんっ。でも、ゆっくり動かしたら、余計に痛いと思うんですっ。少しの間、我慢してください……っ。そ、それにしても、十和子さんのオマ×コ、なんてキツいんだ……っ）
　男根を受け入れているとはいえ、処女穴の膣圧は驚くほど強い。充分に湿潤し、おそらく破瓜の血も混ざっているはずだが、そんな滑りなど物ともしない。
　男根を千切り取る勢いの膣口の締めつけも、硬さの取れぬ膣肉の圧迫感も、今まで経験してきた中で最も強力だ。まるで、修道院に侵入した異教徒を未だ押し返しているようにも思える。
　だが、その抵抗感は諸刃の剣だ。気持ちは挫けそうになるが、結果的に男根は抽送する度に激しく扱かれ、快美の電流に痺れていった。