囚われの女捜査官 敗北の牝豹たち

著者: 草飼晃

電子版配信日:2022/05/27

電子版定価:880円(税込)

シチュエーション

(負けちゃだめ。あたしにはプロの捜査官としての誇りが……)
ライダースーツを剥かれ、天井から吊るされてのバック姦。
潜入捜査に失敗した美しき女捜査官・冴島紗江。
媚薬で理性を狂わされ、壮絶な絶頂へ追いこまれていく。
連絡が途絶えた紗江を救うため、新たな捜査官・律子が派遣されるが……
凛々しき女捜査官たちを襲う鬼畜拷問調教──牝豹敗北の瞬間!
(文庫換算 201ページ)

●もくじ

第一章 囚われた捜査官 コードネーム《エスペランサ》
第二章 鉄枷拘束、連続鬼イカセ
第三章 囚われの捜査官を救え! コードネーム《エタニティ》
第四章 群がられての凄艶な三十代女子アクメ
第五章 屈辱のW慰安尻
エピローグ 二人の捜査官を救え! コードネーム《アリュール》

登場人物

さえ(28歳)女捜査官

りつこ(38歳)女捜査官

マキ(24歳)女捜査官

本編の一部を立読み

「う……ううっ」
 腕を吊っている鎖の長さが調節され、両腕を上げたままで鉄板か何かでできた床の上に膝をついた姿勢を取らされて、陽灼けはしているけれどそれでも充分にきめ細やかな肌を備えた二十八歳の女捜査官は巨漢に後ろから犯されている。
 特殊素材でできているはずのライダースーツだが、凌辱の始まる直前に入れ墨の警備係が手にしたシースナイフであっさりと切り裂かれ、今は肩から上の両腕部分と、ふくらはぎから下の両足部分が残っているだけだ。トキオカ製の高性能軍用ナイフなのかもしれなかった。
 乳房もおへそも陰部も剥き出しで、二十代の、それも独身女性だけが放つことのできる野性味を帯びた婦人臭を漂わせながら、後ろから巨漢に貫かれている。
 唐突な挿入だった。
 それでもほとんど痛みは感じなかった。涙や洟同様に粘膜が愛液を分泌していたようだ。それも、自分でそうと感じていた以上の量の分泌だったようなのだ。
(あ、あたしの身体……そこまでくるわされているの、もう?)
 しかし。いくら薬で身体の機能をおかしくされているとはいえ、愛液の分泌には当然、限りがあるはずだった。乾いてきたところを乱暴に出し挿れでもされたら、傷だらけになってしまうかもしれない。
 早く出させて、終わらせた方がいい。
 そう思った。
(自分から動くだなんて、しゃくだけど)
 腕に自由のない今の状態で早く終わらせるには、このまま性器内で出させる以外にないのだろう。
 交合している時間が長引けば長引くほど、汗やら何やらが今以上に絞り出され、やがては耐えがたいほどの苦痛に見舞われるだろう。
(こんな奴らに、負けたくない)
 そんな思いを胸に、あえて自分からもぞもぞと腰やお尻を動かし、相手の肉棒になるべく刺激を与えるように仕掛けてみる。
(ま、まだ、なの……? 早く出しなさいよっ)
 紗江の体感で三分が経ち、四分が経ち、五分が経っても、巨漢はのっそりと出し挿れをおこなってきたり、挿入させたまま動きを止めて紗江の乳や腰を弄んできたりするだけで、一向に射精するそぶりは見せてくれない。萎える様子もまた、見せない。ずっと硬くさせたまま中に留まっている。
(し、信じられない)
 こんな男性は初めてだった。
 これまでに経験した男性の数がさほど多いというわけでもない。ないが、その全員が皆そろって「紗江ちゃん、すごい、すごい、ぼくもうだめだっ」とか言いながら早々に暴発させてきた。だから紗江も性交というものは畢竟そういうものだと思っていた。
 だが、この巨漢は。
(こいつは、違う)
 何が違うのか。
 不感症というわけでもないだろう。振り返ると、巨漢が気持ちよさそうな顔つきを見せているのが目に飛び込んでくる。あきらかに紗江の女性生殖器から、あるいは手のひらでまさぐっている紗江の女体からも快楽を得て、愉しんでいるのだ。紗江が自分からもぞもぞと腰やお尻を振っていることもまた巨漢を悦ばせてしまっている。
(く……くやしいっ)
 紗江としては、相手を愉しませるつもりなんてないのに。早く出させたいだけなのに。
 しかも。
 それだけではなかった。
(う……)
 ここまでつづく長さの交合は初めてだということが、肉体にも作用し始めている。女捜査官の肉体の方に、だ。
 このタイミングで、しばらく静かにしてくれていた巨漢がまた腰を遣い始めた。こってり、こってりと動かされる。
(くううっ……今、そんな風にされたら)
 突きと退きに合わせて八十五センチの乳房がたぷったぷっと揺れる。
 活力に加えてミルクもいっぱいにたたえたような漲りきった胸果実だ。仮に仰向けになっても横に流れたりはほとんどしない。腕を天井方向に引っ張られながらけもののように膝で這った姿勢を取らされて暴行されている今は、その胸の実りが見事な球形をほとんど維持したまま、たぷたぷと揺れている。芸術品のような完成されたかたちと、若い野生動物が持つ自然な美とを兼ね備えたようなそのおっぱいが。
 一向に脂汗は退きそうにない。その漲りきった乳房の見事な球面の上を次々と流れ、ツンと硬く尖った乳首の先からしたたり、金属板でできた床面に染みをつくっていく。
 染みができるのは健康美に溢れる極上の乳房の真下だけではなかった。髪の先やあごからもぽたぽたと滴っているし、結合部から洩れた愛液が太ももの内側をべっとりと濡らし、そのまま紗江の足元にまでつたっている。顔に浴びせかけられたあの赤紫色の毒霧の液などとうに洗い流されているくらいだ。だから。もう紗江の身体の下の床面は様々な液体に濡れて完全に色を変えている。
「ううっ……ああっ」
 体感で七、八分が過ぎ、男なら誰でも噛みつくかむしゃぶりつくかしたくなるようなきれいなうなじと瑞々しい果実のように実った悩ましい乳房を持つ女捜査官はとうとう、声を洩らしていた。
「フフフ。いい顔になってきよった。感じておるな」
 刃物傷の中年男が勝ち誇ったかのような態度を見せている。その横ではあの入れ墨の警備係も制服ズボンの前をふくらませながら紗江の様子を眺めている。
「ち、違うわ……う、うっ」
 抗弁しかけたタイミングで恥骨のあたりに、ごりっ、と圧迫を受け、ことばの後半はふたたびのうめき声になってしまった。
(ど、どうしよう……あたし、感じてる。こ、こんな奴らの見ている前で!)
 相手に早く出させて終わらせるどころの話ではなくなってきた。
 汗はとろみを増していく。
 自分の方が先に昇天しかねない。
 ただイカされるというだけでは済まないだろう。刃物傷の中年男が言うように、のぼりつめる際にはきっと、これまで以上に全身から汗を噴き出させてしまうはずだ。
 今だってもう脱水状態になりかかっているのだから、それはきつい。できれば避けたい。いや、できれば、ではない。絶対に避けなければならない。
(だから。感じちゃだめよ、あたし……ッ)
 いつしか身体は煮え滾るように熱くなっている。
 女捜査官の女の部分の粘膜はしなしなとやわらかく微痙攣しながら巨漢の陰茎を受け入れてしまっている。生々しい粘膜肉ひだは一枚一枚が厚みを増し、赤らみも敏感さも増して、侵攻してくる陰茎に弾力で応じようとしている。つけ根は淡い桃色に、端部は濃い紫色に染まった小陰唇はもう、陰茎にぴったりと寄り添ってしまっている。
「フフフ。気高さを見せていたオンナが快楽という泥にまみれていく。その顔つきの変わる瞬間を見るのがたまらんのよ。今のきみのような、な」
 もはやおのれの勝利を確信したかのような態度の刃物傷の男。
(ああ……どうして気持ちいいのよ……っ!)
 こころはともかく肉体では、快美感を覚えてしまっている。
(男に……セックスに強い男の人に貫かれるって、こんなによかったんだ……)
 知らなかった。
 今までの男性との性行為では経験したことのなかった悦楽がたしかにあった。これまでだって、男と肌を重ねる快感とか、出させてあげる精神的満足感ならあった。でも。貫かれつづけること自体で覚えるこんな快楽は知らなかった。
(だ、だからって、だめよ……これ以上感じちゃ。冷静になって……クールダウンさせて、汗を掻くのは少しでも抑えなきゃ)
 と思った矢先。
「うっ」
 成熟したプロポーションの持ち主は、うめき声と同時に背すじをそれまでにないほど大きく反り返らせていた。愛液をたぎらせた坩堝みたいになっている膣粘膜の中を、ひときわ強い勢いで抉られたからだった。
「はあ……はあ……はあ」
 背すじを反り返らせ全身をびりびりと痺れさせていた時間は、せいぜい一、二秒くらいで済んだ。
 だが。
(も、もし、こんなことが繰り返されたら!)
 いつかは耐えきれなくなってしまうだろう。
 それは予感、いや、確信に近かった。
 その確信だけで恥丘の内奥のあたりがかーっと熱くなってくる。
(そ、そんな……あたしの身体はそれを期待しているっていうの? だ、だめよ、そんな期待だなんて!)
 刃物傷の中年男がまた声をかけてくる。
「フフフ、どうした。何か悩んででもおるのかね? 困ってでもおるのかね? そろそろやめさせて欲しいだろう。何もかもを白状する気になってきただろう。喋ると約束するのなら、やめさせてやるぞ。わたしの命令ならこのゴリラは聞くからの」
 そういってまたせせら笑いを見せるのだ。
「じょ……冗談じゃないわよ! こんな奴に辱められているくらいで、何かを白状するだなんて、ありえないわよっ!」
 勝手にレイプでなんでもつづければいいわよ、と紗江は啖呵を切る。が、次の瞬間にはまた、
「うっ、うっ」
 うめいていた。
 ポルチオ付近のぷりぷりした粘膜肉を強張った亀頭でごりごりと圧迫されていたのだ。
 どうやら巨漢は単に我慢強いというだけではなく、巧みに女の急所を見つけ出す技量も持ち合わせているらしい。知能の低いけだものかと思いきや、計算高ささえ感じられる責め方だった。本当に計算してやっているのか、野獣の持つ本能によるものなのかは不明だったが。
 繰り返して走る鋭い快美感は、しかし、喉の渇きをやわらげる役には立ってくれない。むしろ逆。発汗は激しくなる一方なのだ。
「あ。あ。あ。それ、だ、め」
 思わずそう口走ってしまっていた。
 巨漢はそれまで以上の速さと勢いで出し挿れし始めている。
 何か急にスパートをかけてきた感じだ。
(は、激し、すぎる……そんなに擦らないでっ)
 すさまじい勢いと強さ。それに圧迫感。
 動きは激しいのに相手の肉棒の硬さや太さまではっきりわかる。それが膣粘膜の洞窟内をなおもごりごりと往復してくる。子宮の奥のあたりにはもう、沸騰しそうなほどに熱くなった何かが充満している。胸の奥には気だるい欲望も充満している。脂汗の匂いと二十代大人女子の醸し出す生温かいむんっとするような体臭があたりにますます濃くたちこめる。
「う。たまらな。う」
 息が苦しくなり、歯が食い縛りきれなくなり、泡混じりのよだれとどろどろした洟を口と鼻腔から同時に噴き出させていた。よだれを飲み込んだり洟をすすったりももうできない。鼻の穴の中や口の中に溜まりかけている液汁を押しのけるようにして次々と新たな粘液が分泌しつづけている。身体の中の水分がもうそろそろ出尽くしている実感があるのにもかかわらず。
「セックスのような激しい運動をすればするほど、薬はますます効果をあらわす。そんなことはわたしが今さら言わなくとも、今まさに身を持って体験しているきみならわかっているのであろうがな。どうだね。これ以上の汗を掻いて脱水症状を起こして苦しい思いをするよりも、素直に約束した方がよい。訊かれたことに答えますとな。それをおすすめするよ」
 刃物傷の男のことばに、紗江は必死で首を左右に振る。
「う……うるさいっ! これくらいのセックス、あたしには、なんでも、ない、ていうか、こんなのセッ……ひいいっ」
 膣粘膜内の繊細で微細なひだひだが、凶悪な亀頭に容赦なくめくり返され、擦り上げられている。そのたびに、ぴりぴりする電流のような悦感が腰から背すじに抜けていく。「ていうか、こんなのセックスではなくて、レイプだわ」と言おうとしたのだけれど、それは無理だった。
「ううっ……ううっ、ううっ」
 もう、うめき声は抑えられない。
 吊られている腕の先の手指をぎゅっと握り、腕や足に筋肉のかたちが浮き上がるほどに力をこめても、反応は抑えきれなくなっている。
 脂汗をたらたらと流し、それでもうめき声を極力抑えつけようとがんばる紗江の様子を見て、刃物傷も警備係も呆れたような表情になっている。
「うう……っ!」

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