義妹・二十五歳

著者: 久生礼文

本販売日:1989/04/23

電子版配信日:2012/03/30

本定価:535円(税込)

電子版定価:660円(税込)

ISBN:978-4-8296-0249-2

深夜、待ちかねた義兄の来訪を告げるノック音。
ネグリジェを素肌にまとい、
女体を熱くして玄関を開けた伊津子に、
冷たい鎖が、男の太い腕が絡みつく!
レイプ!!──男は伊津子と義兄の仲を脅迫し、
理不尽な、残虐な凌辱を加えていく。

登場人物

いつこ(25歳)妹

ようこ(33歳)姉

本編の一部を立読み

甘い舌が膣口をそよがせ、思いあまって肉芽に歯をたてる。そのたびに伊津子の尻の狭間にズキンと衝撃が走った。今までの羞恥やしとやかさなどかなぐりすて、伊津子はもはや一匹の淫らな牝となって男の愛技に狂いはじめた。そして幸三は幸三で、少し塩からいものが混ざる愛液を存分にすすることに専念していた。
伊津子はもう充分に燃えていた。それでもなお、直接の交合へ移らせない沼崎の魂胆は、二人を発狂するほどの性感地獄で火あぶりにすることにあった。
灼熱する頭の中で伊津子は、司郎がこの光景をすでに目撃しているのではないかと思った。司郎の目を妄想しただけで、絶頂の訪れを感じた。早く、早く入れて、思いっきり突いて欲しい……という激しい欲求のリズムに、伊津子は体を夢中でずらすと、幸三の腰に陰唇を合わせた。
すかさず肉棒が蜜壷に潜りこんできた。伊津子は肉棒を咥えると、標的を知らす動き方をしてみせた。馴れ親しんだこわばりだったが、沼崎に窃視されているのだという意識が、標的を甘く疼かせ、土砂降りのような激しい蜜雨を降らせるのだ。
沼崎は舌打ちした。ちょっと脇見をした隙に、伊津子にしてやられたのである。が、今さら交合の邪魔をしてもはじまらない。それよりは裏ビデオより迫力のある牡と牝の交合を、最後まで見とどけてやるより方法がないのだ。
真っ赤に上気した顔をあお向けて、伊津子は喘いでいた。股間が長い前戯のためか、あまりにも潤みすぎている。見られているという刺激が強すぎただけでなく、幸三と久しぶりに睦み合えた興奮が、伊津子を果てしなく濡らしているのだろう。
伊津子は、このままの状態だと幸三が可哀相だと思った。いくら抽送したとて、伊津子は昇りつめるということがないのだ。
腰を落としてしまった伊津子の尻に、沼崎の平手打ちが飛んだ。伊津子は耐えた。そして激しく達したフリをしたのである。
「いいわ、お義兄さんのいいわ。伊津子、イッてる……まだイッてる……ああ、とまらない。いくらでもイクわ……イク、イク、イク……いいわ、いいわ、お義兄さん、伊津子死ぬ……」
沼崎は目を見はった。伊津子がこんなに達しずめに達したのを見たことがなかったからだ。男の腹上に長々と伸びたまま、呼吸が鎮まるのを待っている秘唇の合わせ目に手を差しこみ、のぞきこんだ。
秘唇は、ねじれた紅色の花びらを半ば開いて、貝柱をのぞかせていた。淫汁はなおも花肉からじとじとと溢れ、左右の花びらから男の太腿までをぐっしょりと濡らしている。
思わず沼崎の口から涎れが垂れ落ちた。その部分にナイフの刃先を向けようとした。
冷たい刃先の感触を予感した秘唇が、肉棒を咥えながら、膣口の中へ身をすくませた。

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