何も知らない黒髪聖女は悪徳司教に抱き潰される

著者: 月見ハク

電子版配信日:2024/10/25

電子版定価:880円(税込)

この国で最も美しい「聖女」を手に入れるため大司教となった俺。
ずっと目をかけてきた黒髪の少女マイが、最年少で聖女に選ばれた。
大司教にのみ認められる処女検査で、マイの清らかな身体を俺はついに──。
「では処女検査を行う。ローブを脱ぎなさい」「はい……」
聖女としての初仕事の日、俺は十年来の想いとともに黒髪聖女を抱き潰す。
純真無垢な聖女と大司教──Webで人気の執着溺愛ファンタジー、開幕!

目次

第一話 何も知らない黒髪の聖女

第二話 初めての処女検査

第三話 遠視の術

第四話 初めての遠出

第五話 二度目の処女検査とご褒美

第六話 初めての帰路

第七話 子守歌

第八話 優しい尋問

第九話 三度目の処女検査

第十話 魔獣討伐の夜に

第十一話 馬車内での検査

第十二話 初めての嘘

【書き下ろし】聖女の平穏な一日(第七・五話)

本編の一部を立読み

第一話 何も知らない黒髪の聖女



 俺は今日という日を待ち焦がれていた。
 大事に大事に育てた美しい黒髪の聖女を抱くのだ。
「では処女検査を行う。ローブを脱ぎなさい」
「……はい、大司教さま」
 体のラインをすっぽり隠していた純白のローブ。その胸元の紐が解かれ、するすると床に落ちる。
 ローブの下は露出の高い湯浴み着だった。まだ生娘だというのに、聖女マイの体は色香を放っている。
 髪はこの王国では珍しい黒で、肌は透き通るように白い。そのギャップがたまらなく妖美だ。
 整った顔立ちに目はぱっちりとした二重で、まつ毛は長い。
 年相応の可愛らしさもあるが、美貌のほうが勝っていた。
 恥ずかしそうに頬を赤らめ、瞳を潤ませる表情に情欲をそそられる。
 ローブをきちんと畳むその手は細く、腕も足もスラリと長い。
 そのせいか同年代の聖女見習いよりも背が高く見え、年上に見られるのが悩みだと言っていた。
 白い湯浴み着に包まれた二つの乳房はたわわに実って谷間を作り、なるほど確かに年上に見られても仕方がないだろう。
 縦長の絹布をたすき掛けにしたような露出の多い湯浴み着から、今にも乳毬がこぼれ落ちそうだ。
 俺は、布越しにその乳肉をむにと触ってみる。
「柔らかい 最高の弾力だ」
「んっ……あ、あの、大司教……さま」
「感度もかなりいい。清らかな証拠だね」
 絹布はふくらみの頂こそ覆っているが、豊乳のほとんどを隠せていない。あえてその露出した柔肉に五本の指を埋め込む。
「あッ……んっ」
 聖女は感度がいいものだが、マイは特に敏感なようだ。
「君が純潔かどうか、体の隅々まで確認する必要がある。肌を見せなさい、座学で教えただろう?」
「は、い……」
 マイが湯浴み着の布を上にずらすと、たぷんと豊かな美乳がこぼれ出た。

 ◇

――処女検査。

 この国では、数多の聖女見習いから選ばれた聖女は、生涯清らかでなければならない。
 そのため聖女が儀式などに参加する際は、必ず大司教が処女かどうかをチェックする。
 裏を返せば、大司教しか処女かどうかを知るものはいないということだ。
 聖女の力に目覚めた女性は、治癒の力が体を活性化するため容姿が美しくなり、体も豊かに育つ。周囲もありがたがって大事にするので、性格も純粋で優しい。
 まさに男の理想のような女。
 子どもの頃から、どうにかしてモノにしたいと思っていた。
 そうして俺はひらめいた。
 大司教にだけ許される処女検査。そこで処女だと言い張れば、いくらでも聖女を抱けるのではないか。
 聖女が妊娠さえしなければいいのだ。
 大司教の権力を使えば、聖女に口止めもできる――。
 この解を導き出したとき俺、リンゼ・ヤロワーツの進路は決まった。

 もともと王国教会の敬虔な信者を親に持ち、厳格な神学教育を受けて育った俺は、教会内でもすぐに出世した。
 大司教となって聖女を抱く。
 その禁忌ともいえる目的のためだけに、日夜勉学に励んだ。修練に青春の全てを捧げた。司教連中に賄賂を送り、ほどなく最年少で司教に選抜された。
 大司教になるためには司教たち過半数の票がいる。俺のように、大した権力もない年若い司教に投票する者などいないだろう。
 だが、票を集めるのはたやすかった。
 司教の中には聖女見習いを執務室に呼び出し、手籠めにしている者が何人もいたのだ。
 閉ざされた教会という組織の中で、品行方正な司教として長年我慢を強いられてきた中年の男と、世間知らずで見目麗しく、うら若き聖女見習いたち。
 性欲を抑えきれず彼女たちに手を出す司教がいるのは当然だった。
 しかしそれは禁忌だ。聖女見習いでも、民からすれば聖女とほとんど変わらない。聖女は純潔たれ――その古いしきたりを破る者は、下手をすれば処刑される。
 だから、その弱みを握った。
 俺はまず、聖女見習いたちの信頼を得ることにした。中年男しかいない組織で、ただ一人の若者。それだけで女の反応はずいぶん違う。
 さらに誰よりも清廉に振る舞い、聖女見習いに温かく接した。
 彼女たちの美貌と純真さに触れ、司教たちが手を出してしまう気持ちも理解したが、性的な興味は湧かなかった。俺の生きる目標は聖女を抱くことだからだ。
 無欲で接したおかげか、聖女見習いたちが心を開いてくれるのに時間は掛からなかった。都合のいい目(・)となってもらい、彼女たちに手を出している司教を見つけ、脅す。
 他にも、司教連中の様々な弱みを握った。男は寝物語で口が軽くなる。
 不正や裏金に手を染める司教は山ほどいたし、強引な手法で聖女見習いを抱く者もいた。
「ゴーゼ司教、薬を盛って無理やり犯すというのは、あまりに禁忌に触れているのでは?」
「リ、リンゼ司教、なんの話だ」
「彼女に飲ませた薬は私が解析に回しています。そしてゴーゼ司教の執務室の戸棚から、同じ成分の薬が見つかりました。ただでさえ聖女見習いとの交わいは禁忌。それも無理やりとあっては、火あぶりでは済まないでしょう」
「……くそっ、なにが望みだ」
「もうすぐ大司教の選定が行われます。私が大司教になれば、このことは腹の中にしまっておきましょう」
 弱みにつけこみ、懐柔する。
 それを繰り返しているうち、俺は史上最年少で王国教会のトップ――大司教に上り詰めた。

「あっ、大司教様……どうして、このようなっ……」
 さっそく、聖女を抱いた。
 金髪が美しい二十歳の聖女だった。
 聖女を抱く。その行為に俺は夢中になった。
「……あッ、あんっ、あ、あっ、んんッ……だ、だめです大司教様、お子がっ、お子ができてしまいますっ」
「大丈夫だ。あとでこの薬を飲みなさい。そうすれば孕むことはない」
 長年の研究を重ね、最高の避妊薬を作った。何度飲ませても体に影響がなく、司教連中が使っているものより数倍品質がいい。
 何十年と溜めこんできた精を膣奥で放ったとき、聖女は失神していた。
 しかし少しも満たされない。射精したばかりの膣内で、肉棒が滾り続けている。
 俺は自分が絶倫なのだと知った。

「あんっ、はぁっ……だ、大司教様」
「なんだ?」
「あなたは、私が聖女でなくてもこうして抱いていたのですか」
「それはないな。私が興味あるのは聖女だけだ」
「そうですね、分かっております」
「どうしたのだ、急に」
「いえ……大司教様に、紹介したい聖女見習いがおります。数日前に入った子なのですが、会ってみていただけませんか?」
 大司教になって半年が経った頃、金髪の聖女がそんなことを言い出した。
 そうして俺は一人の聖女見習いと出会う。
「マ、マイと申します。ここでお世話になっております」
 一目見て、全身が沸き立つ。
 艶やかな黒髪が特徴的な、美しい少女だった。
 盗賊に村を焼かれ、地方の教会に保護されていたのだという。治癒魔法の伸びが著しく、晴れてこの王都教会の聖女見習いに抜擢されたらしい。
「君は今いくつだね?」
「えっと……十一になりました」
 たどたどしい口調で話すその姿は可憐で、可愛らしい。
 素朴な雰囲気なのに仕草や表情に妙な色香も混じっている。
「あ、あの……っ」
 執務室の扉の側で緊張している様子は少女のそれだが、まっすぐ俺を見つめる金色の瞳は力強く、凛としていた。
 これはいい聖女になる。
 俺は直感した。
「そうか。しっかり励みなさい」
「は、はいっ、大司教さま」
 屈託なく笑う美少女は、俺だけでなく皆の庇護欲をそそった。
 一見近寄りがたい美貌の持ち主ながら、実は素直で人懐っこく、面倒見のいい世話好き。
 いつも自然体で、すっかり聖女見習いたちのムードメーカーなのだと金髪の聖女は語っていた。
 俺は、いずれマイを手に入れる。
 聖女に任命し、俺だけのモノにする。
 そう誓った。
 それからは事あるごとに彼女を可愛がった。
「あ、大司教様、あのあたし……じゃなかった私、先日の座学試験で一位を取りました」
「そうか。マイは勉強熱心だね。ただ無理はしないよう適度に励むんだ。聖女は体力が大事だからね」
「はいっ」
 マイも会うたびに満開の笑顔を見せ、ずいぶんと懐いてくれたように思う。

 数年して金髪の聖女が、聖女を降りたいと言い出した。
「大司教様の精を受けるのは、その……体力的に限界でございます。心も……」
「…………そうか」
 確かに最近の彼女はセックスの後、疲れてすぐ眠っていた。ふと物憂げにため息をつく回数も増えたように思う。
 金髪の聖女の願いを、俺は了承した。
 マイが、もう十分に女性として成長してきていたからだ。
 金髪の聖女が任を降りてすぐ、俺はマイを史上最年少の聖女に任命した。
 それから、マイの聖女教育が始まった。
 ――聖女に任命された者は一定期間大司教につきっきりでそのあり方を学ぶべし。
 そういうルールを作った。
 毎日マイを執務室に呼び、一対一で指導する。
 特に処女検査についてはみっちりと教えた。
「えっ……服をすべて脱ぐ、のですか?」
「そうだ。でも恥ずかしがることはない。女神の前で純潔を証明する清らかな儀式だ。女神の代理として、私がきちんと証明するから安心しなさい」
 下心などまったくないのだという態度で説明する。
「そう、なのですね……」
 マイは戸惑いながらも、いつものように人懐こく微笑んだ。

 しばらくして、マイの聖女としての初仕事の日がやってきた。
 第二王子殿下の成人の儀だ。
 この国では十五歳になると成人の儀を受ける。年に一度、十五を迎えた男女が近隣の教会に集められ、そこで聖女見習いから祝福を受ける。
 だが王族は、この王都教会の神殿で聖女から祝福を授けられるのだ。
 儀式が行われるのは夕刻。
 俺は昼下がりに、マイを呼びに行くことにした。
 教会神殿にある緑豊かな中庭。
 花壇のそばにたたずむ彼女を見つけ、俺は目を奪われる。
 儀式用の白い聖女服に身を包んだ彼女は、まさに一枚の宗教画のようだった。
 春のそよ風に、黒い艶髪がなびいている。
 金色の瞳は花々を楽しそうに見つめているが、その視線はいつもより儚げだ。
 しっとりとした薄桃色の唇は、微笑んでいるようにも憂いているようにも見える。
 美しく神秘的、そして可憐。
 俺の思い描いていた、いやそれ以上の聖女がそこにいた。
 しばし見惚れていると、若い聖女見習いたちがマイのもとへ駆け寄っていく。
「マイ様っ」
 彼女が妹のように可愛がっている子たちだ。
「マイ様、いよいよ初仕事ですね」
「第二王子殿下の成人の儀で祝福を授けるんですよね」
「大役、頑張ってください!」
「最年少で聖女に選ばれたマイ様ですもの、心配いらないですよねっ」
「あの、もしよければ後で儀式のこととか聞かせてほしいですっ」
 憧れに目を輝かせる聖女見習いたちに、マイが優しく微笑む。それだけで彼女たちの頬がぽっと赤くなる。
「ありがとう、みんな。お務め頑張ってくるね」
 そんな一部始終を眺めてから、俺もマイのもとへ近寄った。
「聖女マイ」
「あ、大司教さま」
 パッと振り向いた顔は、いつもの人懐っこそうな笑顔だった。俺に呼ばれて反射的に浮かべたのだろう。
「儀式の準備をする。付いてきなさい」
「え、今からですか? 儀式は夕刻からと……」
 途端にマイの顔が曇る。もう少し猶予があると思っていたのだろう。
 俺は彼女に近づくと、耳元にささやいた。
「処女検査は時間が掛かる。特に最初は、な」
「……っ」
 頬を赤らめたマイが、恥ずかしそうにうつむく。
 いつもの元気な様子とは違う淑やかな態度に、今すぐ押し倒したい衝動に駆られる。
 獣欲を理性でなんとか抑え、平静を装って言う。
「これも座学で教えたはずだが?」
「わかり、ました」
「ふむ、では来なさい。湯浴みは済ませたね?」
「……はい」
 俺は司祭服の下で股間を硬くしながら、マイを連れ立って建物へと入った。

 荘厳な神殿内を二人で歩く。
 大理石張りの廊下に俺の靴音が響き、少し遅れてマイの裸足の音が続いた。
 いつもは並んで歩くか、人目があるときは半歩後ろにいる彼女だが、今は数歩後ろをついてきている。
 チラリと振り向けば、マイは下を向き、黒い前髪で目元を隠していた。その様子からは強い緊張が伝わってくる。
 両手をお腹のあたりでぎゅっと握り、両腕に挟まれた胸がふくらみを増している。その豊満さに、ゴクリと生唾を飲み込む。
 年齢以上の色気を放つ彼女に、邪な思いを抱く者は多い。
 俺が片っ端から弱みを握っていったせいか、聖女見習いに手を出す司教は激減した。それでもゼロではない。
 圧倒的な美貌と男を惹きつける体を持つマイは、その親しみやすい雰囲気も相まって司教たちの色欲をあおった。中には彼女に魅せられ、分不相応な恋心を抱く者もいる。
 だから俺はマイを徹底的に守ってきた。
 できるだけ構うようにしていたし、俺が不在のときは金髪の聖女に見守らせた。
 聖女に任命してからは、さすがにあからさまな視線を浴びせる司教はいなくなったが、それでも常に彼女を近くに置いた。
 座って書物を読んでいるマイの胸元から白い谷間が覗いていても、なるべく見ないようにしたし、彼女が俺の執務室のソファーで修練中にうたた寝をしてしまっても、その無防備な体には触れずに毛布を掛けた。
 全てはこの時のため。
 この時に、とっておくため。
 男の下心など知らず、何にも染まっていない真っ白な彼女を、俺だけの聖女に染め上げるために。

「マイ、成人の儀はこの大聖堂で執り行う。段取りは頭に入っているね?」
 大きな扉の前で立ち止まる。その向こう側では、司教や聖女見習いたちが忙しなく準備を進めていることだろう。
「あ、はい……きちんと、できると思います」
 マイは扉を見つめるが、その瞳は別のことに気を取られているようだ。
 無理もない。これから長時間に及ぶ恥ずかしい検査が待っているのだから。
「処女検査は隣の控え室で行う。来なさい」
「はい……」
 小さな扉を開けて、マイを先に入れる。
 前を横切る彼女の黒髪からは、ふわりと石鹸の香りがした。湯浴みはしっかりと済ませているようだ。
 マイには、処女検査がいかに重要な儀式なのかは叩き込んだが、肝心の内容についてはほとんど教えていない。
 服を脱ぎ、大司教の言うことに従う。
 伝えているのはそれだけだ。
 つまり彼女は、これからどんなことをされるのかを何も知らない。
「マイ、緊張しているかい?」
「はい……でも、これも聖女としての務め、ですから……」
 恥ずかしそうに視線をさまよわせる様子に、ますます股間がたぎる。
「安心しなさい。私がきちんと導いてあげるから」
 俺は後ろ手に、扉をそっと閉めた。

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