05/23 電子版発売

2度目の人生はクラスで一番可愛い彼女を抱き潰す3

著者: 月見ハク

電子版配信日:2025/05/23

電子版定価:880円(税込)

神様からもらったエロチートで、クラス1可愛い千島エリカと
たまにイチャラブ、たまにおあずけされる幸せな日々を送る俺。
でも俺は2度目の人生だから、ビジネスパートナーの宗谷美希に
これから訪れる不幸な未来を、残念ながら知っている。
だからエリカ、チートを使って美希さんを助けてあげていい?
青春やり直し系WEBラノベ。ファン待望の全編書き下ろし!

目次


1 クラス一の美少女と世直しに励んだ

2 クラス一の美少女に種付けした

3 妹系女子と元友人の彼女に会いに行った

4 クラス一の美少女と屋上セックスに耽った

5 元美人ビジネスパートナーを救い出した

6 元美人ビジネスパートナーを治すことにした

7 元美人ビジネスパートナーを上書きした

8 クラス一の美少女が元美人ビジネスパートナーに提案した

9 クラス一の美少女と元美人ビジネスパートナーと禁断の快楽に溺れた

10 三人で幸せな快楽に酔いしれた

──エリカの秘密メモ──

本編の一部を立読み





1 クラス一の美少女と世直しに励んだ



 爽やかな夜風が、俺の前髪を揺らす。本当はもっとオシャレな感じにセットしたかったが最愛の恋人・千島エリカに阻止された。
 曰く、根室にはあまり人目を引かないでほしいらしい。なにそれ可愛い。
 ふっと吐息で前髪を浮かせてから、スマホの時計を見る。

 9月25日(水曜日)、20時過ぎ――。

 都心にある10階建てのオシャレなビル。その屋上に俺はいた。
 ただ屋上にいるのではない。手すりを乗り越え建物の縁に腰を下ろしているのだ。
 もちろん片膝を立て、もう片方の足は宙に投げ出している。昔、アニメ映画で主人公がしていたポーズだ。現実的な高さに股間がヒヤッとするが、前の人生で一度は真似してみたかったシチュエーションなので仕方がない。
 俺はこの2度目の人生では、やりたいことを我慢しないと決めている。
 そういう悔いのない人生を送れるのも、タイムリーパーの特権といえよう。
 眼下に視線を下ろすと、このビルに入ってくる女たちがよく見えた。モデルやアイドル、女優の卵たちが、ハイセンスな服やアクセサリーに身を包んでいる。
 グラビアアイドルなんて胸元がぱっくり開いた服を着ていて、豊満な谷間がバッチリだ。そのGカップの中には芸能界への夢と、わずかな不安が詰まっていることだろう。
 彼女たちは皆、俺のケツの真下──ビル最上階のラウンジで行われる業界人向けのパーティーへの参加者だ。
「ふう、メスがゴミのようだ……」
『……根室、最低』
 耳に付けたワイヤレスイヤホンから、鼓膜がとろけてしまいそうな美声が響く。
「違うよ、エリカ以外の女がゴミって意味」
『……ならいいけど』
 うん、今夜も最高に可愛い。美少女は声まで美しいのだとあらためて実感する。
「ほんと声だけで勃起するわ。それでなにか動きあり?」
『ううんなにも。だから根室の声聞こうと思って』
「なにそれ可愛すぎない?」
『あ、パーティー始まる。引き続きメイちゃんを護衛(ガード)するね。何かあったら呼ぶから、根室はしばらく待機よろしく。オーバー?』
 何かに気づいたときのエリカの「あ」が可愛すぎる。素って感じが妙にエロくて無性に犯したくなってしまう。あと潜入ミッションでちょっと張り切っているのかオーバーなんて無線用語を使っちゃうあたりも、今すぐ押し倒しに行きたくなるくらい可愛い。
「ラジャー。愛してるよエリカ」
 愛し、のあたりでプツリと通話が切れてしまった。デレとツンが交互にやってくる感じはいつも通りだ。こういうのが本当に癖になる。
 ふっと前髪を吐息で浮かせ、体を緊張モードへ移行させていく。
 俺とエリカは今、さながらスパイコンビだ。このチャラ臭いパーティーにお呼ばれしてしまったメイちゃんを守るのが任務だ。
 八重山メイ。
 エリカの同級生ながら生粋の妹系ロリっ娘で、俺がタイムリープとともに「神」から授かったエロチートの毒牙に掛かり、サキュバス級の色香まで開花させてしまった魔性の美少女だ。
 新人アイドルとしてデビューしたばかりだというのにその注目度は半端なく、こうして不運にも業界パーティーに招待されてしまった。
 しかし俺のような変質者ホイホイであるメイちゃんだ。金と権力と性欲にまみれた男たちの中に放り込まれたら良くて枕の強要、悪くてレイプの未来しかない。
 ということで純粋にメイちゃんを心配するエリカと、遠からず責任を感じている俺が、こうして護衛を買って出た。
『根室、計画どおり潜入経路を確保しておいたから。女子トイレの窓から入ってきて』
「あいよ~」
 イヤホンからパーティー会場の喧騒が聞こえてくる。だいぶ盛り上がっているようだ。
 エリカはその絶世の美貌によりアイドルの卵として潜入に成功しているが、現状何者でもない俺は、厳重なセキュリティを突破できない。
 そこでエリカが考えたのが、外からの潜入である。
(ここ地上10階なんだけどなぁ……)
 無茶ぶりの過ぎるパートナーに再びため息をついていると、通話状態になったイヤホンから陽気そうな男の声が聞こえてきた。
『キミ、やっばいねぇ~! なになにメイちゃんの友だち? やっぱ可愛い子はお友だちもレベル高いんだねぇ~』
 口調は若いが声質的にはおっさんだ。この業界にはこういう輩がうじゃうじゃいる。
『あ、はいあのっ、エリカちゃんは私の付き添いでっ』
『ッ……』
 おっさんのナンパにあたふたするメイちゃんの声に被せるように、エリカが舌打ちをするのを俺は聞き逃さなかった。
 エリカはたまに慣れない舌打ちをしようとする。だけど小鳥の鳴き声みたいになってしまいそれがめっちゃ可愛いのだ。てか俺、さっきから可愛いしか思ってないな。
『メイちゃんにはさ~、俺最初っから注目してたんだよね~、なんなら俺のアレでテレビの仕事紹介したいくらいよ。ムッツリTVって知ってる? あれのアシスタント役の子を今探しててさぁ~』
『えっと、はい……あのえと、ありがたいです』
『いやまだ本決まりってワケじゃないよ? そういうのは互いをよく知り合って、信頼を深めてからじゃないと……ね? そう思わない?』
『えと、そ、そうですねっ……』
『でしょでしょ、だからさキミたちこっちおいでよ、VIPルームって知ってる? あ、ダイジョウブダイジョブ、お酒じゃなくてジュースしか飲ませないから』
『あ、でもそのっ、こういう場所ではあまり出された飲み物は飲まないほうがって、マネージャーさんに』
『うんうん、そーいうウブなところはポイント高いよ~! 平気平気、他にも女の子いるしさ、それに……ここだけの話、超有名な俳優とかもいるよ? キミも芸能界に来たからにあは、有名人と仲良くなりたいでしょ?』
『いえ、私は、とくにそういうのは……』
『まーまー、ここで立ち話もなんだからさ、とにかくおいでよ! イヤだったらイヤって言ってくれれば退室させてあげるしさ』
『あ、ちょっとっ、うでっ……』
 メイちゃんの声が遠ざかる。どうやら強引に腕を引かれてしまったらしい。
 はぁ、とうんざりするようなため息がイヤホンから聞こえてくる。どうやら護衛であるエリカの堪忍袋もそろそろ限界らしい。ちなみに俺も限界だ。
『根室、助けにきて……』
「すぐ行く」
 ご主人さまに召喚される悪魔のごとく、俺はすっくと立ち上がった。
 お腹の底から常人離れした力がみなぎってくるのが分かる。
 思い返すこと3週間前。俺は万能ともいえるエロチートの力を失った。だがそのとき同じくタイムリーパーであるエリカから、別の力を授かった。
 それは、エリカがピンチに陥ったとき超人的な力を発揮して絶対に助け出す力、だ。
 凄まじい万能感に頭がぼうっとしてくる。今なら俺、彼女を助けるために何でもできる気がする。多分空だって飛べる。
 俺はそのまま倒れ込むように宙空へ身を投げた。
 屋上からのダイブ。一瞬おちん×んがゾワッとするような浮遊感があって、すぐに重力に引っ張られる。
「うわやっぱこわい無理」
 視界がスローモーションになり走馬灯が始まりそうになる。
 俺は慌ててビル壁面に走っている配管をつかみ、自由落下の前にぶら下がることに成功した。
 危なかった。いくら超人的な力を手に入れたといっても、この高さから地面に落ちたら普通に死んでた。俺はスーパーマンではないのだ。
「えっと女子トイレの窓は……」
 壁面に並んでいる窓の一つに、ピンク色の口紅で『ココ』と書かれているのを見つける。さすがエリカだ。外から見て読み取れるようにちゃんと鏡文字になっている。
 ロッククライミングみたいに配管を横移動しながら目当ての窓に近づく。スライドして開けようとすると鍵が掛かっていた。
「なるほどな」
 どうやら窓は最初から鍵が掛かっていなかったようだ。10階の窓だしもともと開いていても変じゃない。それをエリカは閉めてしまったのだ。ボタン式のロックだから気づかなかったのだろう。
 頭がよくて抜け目ないのに、致命的なところでミスしてしまうエリカが俺は好きだ。そんな迂闊さが無ければこうして俺と付き合うことだってなかっただろうから。
「よいしょ」
 窓枠に手をかけて力を込める。ガギッと嫌な金属音がしてからすんなりと窓が開いた。
 10階から落ちたら多分死ぬがこのくらいの力業ならできる。なんとも絶妙な超人具合だ。
『根室、VIPルームはラウンジの一番奥ね』
「ラジャー。今潜入成功したよ」
『オーバー』
 あれ、オーバーってラジャーの返事みたいに使う言葉だったっけ。
 すたっと床に降り立った俺は何食わぬ顔で女子トイレから出ると、パーティー会場へと向かう。大きなバーのような空間にざっと50人くらいの男女がひしめいていた。男女比は意外にも半々くらいか。
 スタスタと会場を横切り奥まったところにある扉へと向かう。扉の前には強そうなセキュリティっぽいお兄さんが立っている。
 どう突破しようか思案していると、イヤホン越しに「きゃ」とメイちゃんの声が聞こえてきた。
『うっわぁ~メイちゃんってもしかしてドジっ子? スカートジュースまみれじゃん!』
 今度はさっきのおっさんではなくチャラそうな若い男の声だ。「ごめんなさいっ」と焦るメイちゃんの声に混じって、またもエリカのため息が聞こえた。
『今、あなたがメイちゃんにわざとこぼしましたよね』
『あ、バレた~? ごめんごめん弁償するからさ、あっちで新しいのに着替えてきなよ!』
『着替えるって、他の子みたいな服にですか?』
『そうそう! 露出少ないやつもあるよ。メイちゃんは魔女っ子とかどう? 君は気が強そうだから意外とナース服とか似合うかも。注射器でカクテル飲ましてよ』
『結構です。私コスプレは興味ないので』
『君そんな感じだとこの業界で生き残っていけないよ? ノリ悪い子がまっさきに淘汰されてくんだからさ』
 男の少し苛ついた口調にエリカが「ッ」と可愛い舌打ちで返す。その奥で「やんっ」とメイちゃんのエッチな声が聞こえた。
『メイちゃんに触らないで』
『あー違うって、拭こうとしてあげただけじゃん。そんなん言うならほら、君がメイちゃん拭いてあげなよ』
『触らないで』
 ガサゴソと衣擦れの音が聞こえた。どうやら男がエリカの肩を抱き寄せたらしい。俺の、エリカに触れたのだ。
「ぐぇ」と頭上からカエルの潰れたような声が降ってくる。気づけば俺は目の前に立つセキュリティのお兄さんのみぞおちに、拳をめり込ませていた。
 ガチャリと扉を開けてVIPルームの中に入る。
 そこは薄暗くムーディーな空間で、コの字型になったソファーに男が五人、女が十人くらい座っていた。
 そのたいして可愛くもないメス達に混じり、一際目を引く美少女が二人。メイちゃんとエリカがいきなり登場した俺を見つめていた。
 メイちゃんは驚いたように目を見開き、エリカはその隣で「遅かったね」と言わんばかりの無表情を俺に向けてきている。
「あー君さ、誰?」
 一番扉に近いところに座っている業界人っぽい若作りのおっさんが立ち上がった。この声には聞き覚えがある。最初にエリカたちに声を掛けてきた奴だ。
(もー邪魔だな)
 俺は近づいてきたおっさんを押しのけると、ソファーで上品に座るエリカを凝視する。
 彼女は黒いジャケットの下に英字プリントの入った白いTシャツを着ていた。どちらも触り心地の良さそうな上品な生地で、ラフでありながらラグジュアリー感がある。
 外国人とのクオーターで彫りが深く整った顔立ちが、これまたモノクロの服装に合っていた。
 異性を引きつけようという感じは皆無で、他の女と違ってセミロングの黒髪もほとんどセットされていない。なのに白い首筋や、袖をまくったジャケットから伸びる白い腕に目が吸い寄せられてしまう。もちろん性的な意味で。
 さらにTシャツが黒いズボンにインされているせいで、小柄で細身ながらそこそこある胸が強調されている。エリカ自身はそんなつもりはないのだろうが、脱がすと分かる美乳の形が浮かび上がってしまっているのだ。
 飾らないコーディネート。アイドル顔負けの美貌。芯の強さをあらわす、真っすぐ堂々とした眼差し。ただ座っているだけなのに、足の先から頭のてっぺんまでドン引きするほど可愛い。
 ああ可愛い。
 そんな最愛の美少女の肩に、馴れ馴れしく触ってる男がいる。とりあえず殺すか。
「うぉっ……」
 睨みつけると男は何かを察したのか、エリカからぱっと手を離した。こいつ命拾いしたな。まあ許さないけど。
「君さ、どうやって入ったの。誰の紹介かな?」
 ふと、押しのけたはずのおっさんがしつこく肩をつかんできた。意外に握力が強いし、よく見るとガタイもいい。
 雰囲気的になんかこう、ラノベとかで最初に入った冒険者ギルドで主人公に因縁つけてくる系の雑魚モブかと思ったのに、けっこう喧嘩慣れしていそうだ。
 まあ、今の俺には関係ないんだけど。
 俺は手のひらで顔を隠すと、軽くため息をつく。そして事前にご主人(エリカ)様から頼まれていたとおりの自己紹介をした。
「ネ、ネムロマン、です…………だ!」
 言いながら顔が真っ赤になる。死ぬほど恥ずかしい。
 咄嗟にエリカのほうを見る。彼女は腕を組みながらグッと親指を立てた。なぜかドヤ顔だ。
 ……可愛い。
 可愛いけど、後で絶対犯す。
「あーうん……君ちょっとこっち来て」
 おっさんがもう片方の手でつかみかかってきた。
 が、俺はすでにその位置にはいない。目にも留まらぬ横跳びで男の手を避けたのだ。そして――。
 必殺の――。
「ネ、ネムロパーンチ」
「あぁ? ネムロパン……なんて? ──んがッ」
 人の恥に塩を塗り込んできた男に、俺は神速の手刀を食らわせた。

「エリカ、無事か!?」
 駆け寄ると、彼女にひっついていた男がサッと離れた。
 俺は、全世界抱きたい女ランキングNo.1の肢体をぎゅうっと抱きしめる。思わず勃起してしまうほど抱き心地がいい。
「うん、ありがとう……ネムロマン」
 エリカの瞳は少年のように輝いていた。
 そんな純粋な目をされたら俺の肉棒もがっくりと頭を垂れてしまう。
「ネムロパンチ、かっこよかった」
「……ねえ俺それ、やっぱ言わなきゃダメ?」
 むっちゃダサいんだけど。
「言って」
 まるで「好きって言って♡」みたいな感じで見つめてくるエリカ……反則だ。
 そんな顔で懇願されたら今後も言うしかない。うん、なんか一周回ってクールな気もしてきた。
「ていうか根室、来るの遅かったね。窓、見つけられなかった?」
「見つけたけど鍵掛かってた」
「え、うそ……ごめん」
 こうやってすぐにちゃんと謝れるところもエリカの魅力だろう。もし私悪くないしなんて態度を示そうものなら、お仕置きとしてこの公衆の面前でディープキスをしていたところだ。
「まあピロートークは後でするとして、とりあえず証拠押さえようか」
「うん、よろしく根室」
 俺は、いまだ呆然としているVIPたちの中を歩き回ると、光の速さで全員の身分証をスった。最後に床で突っ伏している男を含めて、コの字のソファー全体をカメラで撮る。
「あ、そのまま座っててください。はいチーズ」
 パシャパシャと全員の姿を記録する。ナースやバニーに扮した女の何人かはテレビや雑誌で見たことがあるし、男たちは有名な俳優や業界のお偉方だ。
 こんな淫らなパーティーの写真が公表されたら、週刊誌の格好の餌食となるだろう。
 本格的な騒ぎになる前に、俺はエリカと、それからメイちゃんと一緒にラウンジを後にした。

 ◇

 ビルを出ると、目の前に停車している黒いワンボックスカーへと向かう。
 ドアを開けると、メイちゃんのマネージャーである島津さんが座っていた。黒髪ストレートと縁無しメガネが特徴的な、モデル顔負けの美人さんだ。
「あらメイちゃん、この時間に戻ってくるということは……」
「はい、VIPルームに連れて行かれました」
 エリカが言葉を引き継ぐと、島津さんがはぁーと大きなため息をつく。
「やはり社長……美希ちゃんの予想したとおりになっちゃったのね」
「あの、すみませんっ……島津さん」
 しゅんとなって頭を下げるメイちゃんに、島津さんが優しく手を伸ばす。
「ううん、メイちゃんのせいじゃないのよ。こちらこそ恐い目に遭わせてごめんなさい」
「いえそんなっ、エリカちゃんも一緒にいてくれましたし、それに……根室さんが、助けてくれたので」
「そう、根室くんが……」
 メイちゃんと島津さんが複雑な面持ちで俺を見つめてくる。
 うむ……非常に気まずい。
 精液でどんな女も虜にする力──エロチートを使い、俺はメイちゃんをシャワー室に連れ込み強引に処女を奪ってセフレにした。
 そしてこの敏腕マネージャーの島津さんも、俺がタイムリープして最初にエロチートの実験台にした人だ。控室でチ×コをしゃぶってもらったあの感覚は、俺の初めての本気フェラ体験として深く記憶に刻まれている。
 エロチートの効力が失われた今、彼女たちがそんな俺をどう認識しているのか……まあどう考えてもただのレイプ魔だろう。
 彼女たちに見つめられると胸を無数の針で刺されるような罪悪感が走るし、体が自然と土下座をしそうになってしまう。
「……じゃ、じゃあ俺はこれで」
「あ、待って根室さん、あのっ!」
 メイちゃんに呼び止められてヒヤリと背筋が凍る。するとエリカが俺の胸をトンと叩いた。
「根室は先に行ってて。私ちょっとメイちゃんと話があるから」
「わ、ワカリマシタ」
 エリカの助け舟に救われた俺は、そそくさとワンボックスカーから離れる。
 少し離れたところに停まっている赤いスポーツカーに向かうと、身を隠すように後部座席へ乗り込んだ。
「ふぅ……」
 ため息をつくと、運転席から金髪ショートカットの美女が顔を出した。
「や、お疲れさま」
 元モデルで、元ビジネスパートナーの宗谷美希。
 彼女もまた、俺のエロチートの毒牙に掛かっていた相手だ。最初に狙いを定めて虜にし、一緒に化粧品会社ネムを立ち上げた。

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