顔は清楚で涼しげなのに体つきが妙に健康的というか、正直目のやり場に困る俺の妹・夕月。
家庭の事情で二人暮らしをしている俺たち。普段は憎まれ口を叩き合うが、
夜になると寂しさを埋めるように、妹はベッドに潜りこんでくる。
ある夜、いつものように体を寄せ合っていると妹が不意につぶやいた。
「あのさ、ちょっとだけしてみる? 唇くっつけるやつ」
そうして当たり前だけど当たり前じゃない、兄妹の淫らな日々が始まった。
投稿サイトナンバー1妹ノベル、全面改稿&書き下ろし大量収録で待望の電子書籍化!
プロローグ 当たり前の二人
第一話 初めて妹とセックスした日
第二話 兄の悶々
第三話 雰囲気のいい兄
第四話 妹の好きな人
第五話 初めてのお風呂セックス
第六話 決壊する熱情
第七話 溺れていく兄妹
第八話 望みどおりの兄
第九話 二人の新しい日常
第十話 二度目の中出しセックス
第十一話 朝から求め合う兄妹
エピローグ 当たり前の二人
【書き下ろし】初めての修学旅行
【書き下ろし】初めての車中セックス
【書き下ろし】初めての温泉旅行
本編の一部を立読み
プロローグ 当たり前の二人
うっすら目を開けると、見慣れた天井がぼんやりとしていた。
熱を測ろうとして、そのまま寝落ちしてしまったらしい。
脇に挟んだままだった体温計を見てみると『37.1度』、微熱だ。もうひと眠りすればこの風邪も完治するだろう。
枕元のデジタル時計を見れば、時刻は午後3時過ぎ。
そろそろ妹の夕月(ゆづき)が学校から帰ってくる時間だ。
ただいまー、と遠くから声がした。噂をすればだ。
トタトタと廊下を足音が近づいてくる。ガチャリとドアが開き、制服姿の妹が入ってきた。
「お兄ちゃんただいま」
「夕月、おかえり」
「熱下がった?」
「あー、だいぶ下がってきた」
ボスン、と当たり前のように夕月がベッドに腰を下ろす。
茶色がかった地毛がふわりと浮かぶ。後ろで結んでいる尻尾が時間差で跳ねた。
スカートからすらりと伸びる脚を組み、まるでベッドの弾力を確認するようにお尻を押し込んでいる。
「ちょ、ベッド揺らすなって」
学校帰りのちょっと浮ついたテンションが今はうっとうしい。
「あぁ、ごめん。てか部屋換気する?」
「いや、後で閉めるのめんどいからいい」
「そっか。熱どんくらい?」
夕月は体温計をひょいと取り上げ、どれどれ~と表示を見つめた。
そしてなぜか半袖ブラウスのリボンをゆるめ始める。
「なんでお前も測るんだよ」
「んー、なんとなく」
プチプチとボタンを三つも外し、開いたブラウスの中へ体温計を差し込んでいる。
(いや、外しすぎだろ)
否が応でも露出した胸元を凝視してしまう。
部活に入っていないからか白くて透き通った肌。綺麗に浮き出た鎖骨。そこからふくらみが増して谷間を形作っている胸。
顔は清楚で涼しげなのに、体つきが妙に健康的というか正直目のやり場に困る。オレンジ色のブラジャーの柄に目がいってしまうのも、仕方のないことだ。
ピピピッと電子音が鳴り、夕月が体温計を取り出す。
「うん、私は36度5分」
一人でなにやら納得した妹が、そのまま覆いかぶさってきた。
ブラウスが開いているので、重力で下を向いたDカップの谷間がありありと迫ってくる。
ぼやけた視界の中で、はっとするほど目鼻立ちの整った美少女顔が近づいてきた。少しだけ勝ち気な眉が上がり、くりっとした大きな瞳が俺を見つめる。
そして。
コツンとおでこがぶつかった。
「ほんとだ、微熱」
やけに色っぽい吐息が耳をくすぐる。
「……だから下がったって言っただろ」
まつ毛が触れるほどに近い夕月の瞳をぐっと睨む。
妹は、俺に対する距離感がバグっている。
外ではいたって普通なのに。
家に帰ると、夕月はさも当然のように過度なスキンシップをしてくる。
すっかり慣れたとはいえ、熱で理性が曖昧になっている今の俺には毒でしかない。
「もうちょっと寝れば治りそ?」
夕月が俺にまたがったまま体を起こす。
ちょうど股間のあたりに腰を乗っけるのも勘弁してほしい。女の子の内股特有の柔らかい圧迫が、肉棒を臨戦態勢にしてしまう。
「治ると思うけど、なんだよ、また頼みごとか?」
平静を装い、ぶっきらぼうに言い放つ。
「うーん、うんそう、ちょっと洞窟のボスミッションがクリアできなくて」
「はぁ……風邪治ったらな」
夕月はこうしてしょっちゅう俺にゲームの助っ人を頼んでくる。おかげで妹自身の腕はいっこうに上達しない。
「やった!」
花の咲くような笑顔とはまさにこのことだろう。
夕月は俺以外の前だと基本的にクールぶっている。人とは気さくに接するものの、どこか神秘的というか、何を考えているのか分からない雰囲気を醸し出す。
そんなところもミステリアスでいい、とは俺の友人の談だ。
実際、学校では相当にモテているらしい。この顔立ちなら無理もないなと思う。
だが、もしもこの屈託のない笑顔を見てしまった日には……思春期男子なんてひとたまりもないのだろう。
至近距離でぼーっと夕月の顔を眺めていると、彼女が何とはなしにつぶやいた。
「じゃあヌいてあげるね、体大丈夫そ?」
「……」
唐突なヌき発言に、俺は心の中でため息をつく。
せっかく人が理性を働かせようとしているのに、妹は気軽にそれをぶち抜いてくる。
「あれ、疲れてる?」
「いや……まあ一回くらいなら」
俺の返事に、夕月はいたずらっぽく口角を上げた。
彼女はベッド棚に置いてある小箱に手を伸ばすと、当たり前のように中からコンドームの袋を取り出す。
一度ベッドを降り、太ももからパンツをするすると抜いていく。オレンジ色の下着だがブラとは柄違いだ。
「うわ、お兄ちゃんめっちゃ汗かいてる」
俺の掛け布団をはぐと夕月は目を丸くした。
「悪かったな」
「もっと汗かいて早く治ってね。できたら今日中に」
ゲームを早くクリアしたいのだろう。彼女が片方の眉を上げて現金な笑みを浮かべている。
ペタペタと俺のシャツ越しに汗の具合を確かめる夕月の手が、ぎちぎちに膨らんだ股間に触れた。それだけでビクンと体が反応してしまう。
「お兄ちゃん、敏感になってる?」
「なってねーし」
「そ?」
ヒヤリと股間が冷える。夕月が俺のズボンとトランクスを一気に脱がしたのだ。
慣れた手つきで勃起した肉棒にゴムを被せると、再びまたがってくる。俺の腹筋に手を当て、ゆっくり腰を下ろしていった。
「ンッ……」
ヌプリと亀頭が温かい粘膜に包まれる。すぐに肉竿まで同じ熱に飲み込まれ、中がグニグニとうねって絡みついてきた。
(やばっ……)
相変わらず凄まじいフィット感だ。妹の膣内がすっかり俺のペニスに馴染んでしまったのを感じる。
「なんか、お兄ちゃんのいつもより柔っこい?」
「そりゃ、風邪で弱ってるからな」
「んっ……でも、いつもより熱いかも」
夕月が目を閉じ、悩ましげな吐息を漏らす。俺の肉棒を腹奥で感じているのだろう。
さっきまでの小生意気な雰囲気とは打って変わり、今は全身から女の色香を放っていた。夕月はスイッチが入るといつもこうなる。兄とはいえ思春期男子である俺には刺激的すぎる光景だ。
「お兄ちゃんは休んでていいよ。今日は私が動くから」
「至れり尽くせりか」
余裕ぶって返すが、挿入の快感で頭がぼうっとしていた。
「風邪のときだけね。サービス」
ヌチュ、ヌチュと結合部から淫らな音が鳴り出す。夕月は目を閉じたまま腰を前後に揺らしていた。自分の一番気持ちいいところに当てているのだろう。
正直、敏感になっている俺のペニスはこのじれったい動きだけでもヤバい。
「ん、んんッ……ぁっ、お兄ちゃんの、硬くなってきた」
淫らな音が激しくなり、肉棒をしごかれる性感が襲ってくる。スカートに隠れて見えないが、夕月の腰は小刻みに跳ねているはずだ。
「あっ、ふくらんできた……もう出そ?」
「出そう。かなり溜まってたから」
「だよね……んぁッ、ちょっ、お兄ちゃん急に動かないでよっ……あんっ」
ベッドのスプリングが弾むのに合わせ、つい股間を突き上げてしまった。
開いた胸元からこぼれそうなおっぱいが上下に揺れ動く。ブラジャーを付けているのにこうまで揺れてしまうのは、夕月の乳房がとびきり柔らかいからだ。
そんなことを知っているのは俺だけだろう。
「悪い、気持ちよすぎて」
「あッ、ん……別にいいけど、んッ、急だとびっくりするから、ちゃんと言ってよ」
「ああ、もっと動くぞ」
「ひぁっ、んぁんっ……!」
バチュ、バチュと小気味いい抽送音が響き出す。スカートが浮かび、夕月の陰唇が俺のペニスを咥え込んでいるのが見えた。
夕月が目端に涙をためて気持ちよさそうに喘ぎだす。
いつもより甲高くて、なのに甘ったるい嬌声を聞いていると俺の股間もどんどん熱くなっていく。
「夕月、もうやばい」
「うんっ……一緒にイこ」
切羽詰まった声に興奮のボルテージが上がる。スカートの上から腰をつかむと、全力で股間を押し上げた。
「あ゛ぅっ」
夕月の聞いたことのない悲鳴に、興奮が限界に達する。もっと鳴かせたくて、彼女の一番弱い膣中のお腹側を亀頭でこする。
「あっ、おにいちゃっ……ん゛んっ、うそっ……はげしっ、あ゛っ、あっあっあっあッ……」
膣ヒダに肉棒をしぼり上げられ、膣奥がきゅうっと亀頭に吸い付いてくる。精巣から熱いものが上ってきた。
「ぐ、うぅっ……!」
ビュル、ビュルと精液が放たれる。尻奥から熱くてドロドロしたものが太い快感とともに吸引されていく感覚だ。風邪の熱と射精の快楽で頭がぼうっとする。妹とセックスをしている背徳感がゾクゾクとこみ上げてくる。
「ん゛っ、んうぅぅっ――ッ」
夕月が奥歯を噛み締めるような声を上げ、体を震わせた。
汗ばむ頬が色っぽくて手を伸ばしたくなる。だが極度の絶頂感と疲労感で体が動かない。
「お兄ちゃん、イった……?」
「ああ……やばい」
「ふふ、さっきからそれしか言ってない。まあ、でも、私もやばかった」
夕月がまた顔を近づけてくる。
瞳はトロンとして潤み、前髪がおでこに張り付いている。絶頂の余韻を残す表情がとんでもなくエロい。
唇と唇が触れ合い、チュと音を立てて離れる。
ありがと、と言わんばかりの優しいキスだ。
「さてと、お兄ちゃんはもうひと眠りね。私は夕飯の準備とかするから。んッ……あとで卵雑炊、作ってこようか?」
夕月が腰を持ち上げながら聞いてきた。一気に股間が寒くなり身震いする。
「あー……まだいい。食欲ないし」
「あっそう、んじゃーゆっくりね」
いつの間にか彼女は俺のゴムを外し、ペニスをティッシュで拭き取り、トランクスとズボンを穿かせてくれていた。
掛け布団を直し、最後にポンポンとお腹のあたりを叩いて去っていく。
しばらくすると、遠くのほうからシャワーの音が聞こえてきた。汗やら体液やらを洗い流しているのだろう。
心地いい気だるさの中で、思う。
(なんかもう、当たり前のように兄妹でしてるな俺たち)
賢者タイムの頭で改めて考えてみると、とんでもないことだ。
ふと顔を出した良識は、しかしすぐ眠気に取って代わられていく。
背中がずっしりとシーツの中へ沈み込む。
全身が重いはずなのに、気持ちのいいセックスをしたおかげか体が軽い。
夕月が浴びるシャワーの音を聞きながら、俺は静かに眠りの底へ落ちていった。
第一話 初めて妹とセックスした日
食欲をそそる匂いで、目が覚める。
カーテン越しに見える窓の外は、すっかり暗くなっていた。
デジタル時計を見ると時刻は午後7時過ぎ。とするとこの美味しそうな匂いは夕月が作っている晩飯だろう。
「……すっかり治ったな」
寝る前の倦怠感が嘘のように意識がすっきりしている。熱も寒気もない。
むしろ風邪を引く前よりも思考がクリアになっている気がする。
「勃ってるし……」
さっき夕月としたばかりなのに、もう精巣が満タンになっている。
もともとはこんなに旺盛じゃなかった。二人暮らしの妹とセックスをするようになってからだ。
四年前に母親が家を出ていき、その半年後に親父は一人海外へ赴任した。
そうしてかれこれ三年以上、俺と夕月はこの広い3LDKのマンションで二人暮らしだ。
もともと共働きで会話も少ない両親だったから、四人で食卓を囲んだ記憶はほとんどない。帰りも遅かったので、昔から夕月とは二人暮らしのようなものだった。
「お兄ちゃん、一緒に寝よー……」
「ああ、いいよ。さっきのテレビ、恐かったよな」
「うん……衝撃映像、思い出しちゃった」
夕月は幼いときから夜に寂しいときや恐いテレビを観たとき、いろいろな理由をつけては俺の布団へ潜りこんできた。
今思えば兄妹仲がよすぎるというか、はたから見たら異質に映る関係だったかもしれない。
中学に入ってからはその頻度も減っていたが、母親が出ていき親父もいなくなって、俺たちはまた一緒に寝るようになった。
それは彼女が高校に進学しても変わらなかった。
寂しさを埋めるように体をくっつけ合う。ここ数年は、一人で寝るよりも二人で寝た回数のほうが多いだろう。
その夜も、夕月は俺のベッドに潜り込んできた。理由は「寒いんだよね」とかだった気がする。
ただこの日は、妹の様子がいつもと少し違った。
「ねぇお兄ちゃん……ここ、ちょっと硬くなってない?」
「ほぁ!? おい、ちょっ……」
夕月が太ももで俺の股間をこすってきたのだ。
「ほら、もっと硬くなった」
「……寝る前は、男はこうなるもんなんだよ」
「朝だっていつも勃ってるじゃん」
「男はそういうもんなの。生理現象な」
「うそつき。エロいこと考えてるから勃つんでしょ」
マズい。
そりゃ、妹とはいえ女らしくなった夕月と毎晩のように密着していたら、体が勝手に反応してしまうこともある。
テレビでも見たことないような綺麗な顔立ちだし、夜、薄暗い中でも息をのむほど美しい寝顔に何度見惚れたか分からない。
たまにこすりつけてくる頭もめっちゃいい匂いするし、正直、気の迷いで夕月をオカズにしてしまったこともある。
だが、そんな煩悩まみれの本性を知られるのは兄として非常にマズい。たった二人の家族として、頼れる兄として信頼を築き上げてきたのに、下手したら軽蔑どころじゃ済まなくなる。
「エロ、お兄ちゃんエッロ~」
「……心外だな、そんなこと言うともう一緒に寝てやらないぞ」
「それはやだ」
夕月がぎゅっと抱きついてくる。
「うっ」
すっかり成長してきたおっぱいが当たってヤバい。シャンプーと体臭の混じった甘い匂いとか、胸元をくすぐる吐息とかでいろいろヤバい。
おまけに硬くなった股間が夕月のお腹に押し当てられている。ヤバいのにめちゃめちゃ気持ちいい。
(くそ、鎮まれ)
理性をフル稼働させるが、健康な思春期男子の体は一度火がついてしまうと中々おさまらないものだ。逆に夕月の柔らかい体を意識してしまったことで余計に勃ってしまう。
てっきりエロ兄死ねとか言われるのを覚悟したが、予想に反して夕月は俺の胸に顔を埋めたままだった。
「夕月……?」
トクトクと彼女の心臓の音が伝わってくる。
「お兄ちゃん、どんどん鼓動が早くなってる」
「お前こそ」
「鼻息も荒いよ。耳に当たってくすぐったいんだけど」
「お前だって」
「うそ、私鼻息荒くないもん」
再び、静寂が流れる。
「……お兄ちゃんも、ああいうの興味あるんだね」
「ああいうのって、なに」
嫌な予感がして背中に冷たい汗がにじむ。
「ほら、お兄ちゃんのパソコンにこっそり保存してあるエロ画像」
「……は?」
ファイル名変えてフォルダの奥底へ隠していたはずなのにバレているとは……!
もう夕月にパソコン貸すのをやめよう。
「お兄ちゃんって、私でも、こんなふうになっちゃうもんなの?」
「知るかよ。多分生理的なアレだ」
「じゃあ、私も生理的なアレかな」
妙に艶っぽい夕月の声に動揺する。
「どういう意味?」
「あのさ、ちょっとだけしてみる?」
横目でこちらを見上げてくる眼差しに、心臓の鼓動が早くなる。
「するって、なにを」
「唇くっつけるやつ」
「は? それってキ……」
「ちがう、くっつけてみるだけ」
いやそれキスだろ。
いったい何を考えているんだこの妹は。
そういうことに興味があるとしても、相手はもっと他に……それこそ選り取り見取りだろうに。
「兄妹で、することじゃないだろ」
「二人暮らしなんだから、別にいいじゃん」
全然答えになっていない。二人暮らしだからなんだっていうんだ。赤の他人が一つ屋根の下で暮らしているのとはわけが違う。俺と夕月は――。