俺が始めた「催眠アプリごっこ」が、クラスで大流行!
最初はおふざけだったけど、意外と女子達は命令に従順で、
ハグ、キス、フェラ、パイズリ奉仕と命令はエスカレート!
机の上で股を開きおねだりする、クラスのリーダー・美咲。
騎乗位で自ら腰を揺らしご奉仕する、名家のお嬢様・優子。
さらに学園中も巻き込み、風紀が大乱れのハーレムへ!
WEB大人気シリーズが、書き下ろし2編を追加し書籍化!
第一話 催眠アプリごっこの始まり
第二話 エスカレートしていく遊び
第三話 キス、そしてナマ裸、解禁
第四話 本番以外やりたい放題
第五話 放課後の教室で公開4P
第六話 クラスの女子たちと猫ごっこ(書き下ろし)
第七話 女子寮の管理人とも催眠アプリごっこ
第八話 銀髪姉妹丼
第九話 風紀えっち勝負
第十話 女子寮大浴場ハーレムセックス
第十一話 美咲といちゃらぶセックス
第十二話 何も知らないモブ子の初めて(書き下ろし)
第十三話 逆転催眠アプリごっこ(書き下ろし)
本編の一部を立読み
第一話 催眠アプリごっこの始まり
白百合園学園に入学した時の最初の感想は、失敗したな、だった。
元々は女子校だった白百合園学園が共学になったのは、俺こと山中《やまなか》智司《ともじ》が入学した年のことだ。まあ男がちょっと少ないだろうぐらいは予想していたが、まさかクラスに男子一人になるとは思ってなかった。何も考えずに自宅の近所だったから受験してしまったツケが回ってきたということだ。
そんなわけで暗澹たる気持ちで学園生活をスタートさせた俺だったが、意外にも白百合園学園で過ごす日々はめちゃくちゃに楽しかった。
最初にクラスのリーダー格である西園寺《さいおんじ》美咲《みさき》と友達になれたのが大きかったのだろう。美咲の助けもあってあっという間にクラスに馴染めた俺は、趣味の合う異性の友達たちを見つけて学園生活をエンジョイしていた。
二年生になったばかりの四月中旬の放課後の教室。俺は仲の良いクラスメイトの少女たち五、六人と喋っていた。少女たちはブレザーにチェックのスカートの制服を着ている。
白百合園学園は、学年が上がった時のクラス替えがない。そのため、クラスメイトは全員一年以上の付き合いで親しい奴らばかりだ。どんな話題なら引かれないか、食いついてくるかもある程度はお互いに把握している仲ということである。今喋っているメンバーは下ネタ問題なしという共通認識があり、話題がエッチな方向に行っても誰も咎める者はいなかった。
最近のオカズは何使ってるの? という美咲の無茶振りに、俺は真顔で答えた。
「最近は催眠アプリネタにハマってるんだよな」
「さい……みん、あぷり? 何それ?」
「スマホのアプリを使うだけで誰でも簡単に催眠術が使えるんだよ。その催眠アプリを使って、女の子に色々エッチないたずらしちゃうわけ」
説明しながら、これは引かれるか? と思ったが、大半の女子が笑っているのを見てホッとする。「男子ってマジで馬鹿」「こ、心が繋がってないのにエッチなことするのはどうかと思います」「キャハハ、ウケる」等など、一番大ウケしていたのは美咲で、腹を抱えて目尻からちょっと涙を流すぐらい笑っていた。
白百合園学園はもしかして美人しか取ってないんじゃないかってぐらい美少女揃いだが、俺はその中でも特に美咲のことが可愛いなと思っていた。とにかくよく笑う少女で、小顔に似合うショートボブが笑うたびにさらさらと揺れる。美咲はひとしきり笑ってから、可愛らしいアヒル口を開いてこちらをからかってきた。
「はー、おもしろ。トモジ、もしかしてその催眠アプリが実在するって信じてるの?」
「実は……」
俺は真顔のまま、ジョークアプリの一種である催眠アプリを起動したスマホを皆に見せた。
「昨日ダウンロードしました」
「あはははははは! バカだ! バカがいる!」
ツボに入ったのか、美咲がさらに笑った。周りの女子たちも爆笑している。ネタになるだろうと思って催眠アプリをインストールしていたので、俺は満足だった。もちろん催眠アプリは偽物であり、これを見せたところで何の効果もない。俺は追い打ちをかけるように美咲に催眠アプリを突きつける。
「うるせー! この催眠アプリを見た以上、美咲は俺の言いなりだ。まずは、その、手でも繋いでもらおうか!」
「「「要求可愛い~」」」
周りの女子たちの茶化しにも耐えながら、俺は催眠アプリを美咲に見せる。美咲ならノリで乗ってきて手を繋いでくれるかもというちょっとした下心があった。ドキドキしながら美咲の反応を待つ。しかし、話に乗ってきたのは別の少女だった。
「あの、トモジさん。お手々を繋ぎたいなら、わたくしが催眠アプリにかかりましょうか?」
そう言いながら手を挙げたのは龍門《りゅうもん》優子《ゆうこ》だ。優子は腰まで伸びた艶のある美しい黒髪が印象に残る少女だ。いかにも清楚なお嬢様という見た目なのだが、こういう話にも意外と寛容で話しやすい。名は体を表すというが、優子は本当に優しい少女なので、たぶん今も善意から手を繋いでくれようとしているのだろう。
優子の提案に、俺は即座に乗った。なぜなら俺は童貞で、優子のような美人と手を繋げるなら繋ぎたいと常に思っているからだ。俺は優子に催眠アプリを突きつけて命令した。
「頼む優子、触れ合いに飢えている俺と手を繋いでくれっ!」
「はい。わー、わたくしの意志と関係なく、なぜか手を繋いでしまいますー」
催眠アプリにかかった演技までしてくれる優子。大根役者であったが優しさが身に沁みる。ちなみに美咲は「トモジ、必死でウケるっ!」とさらに笑っていた。
優子が右手で俺の空いた左手を掴む。そのまま恋人のように俺の指の間に優子の指を絡ませてしっかりと手を繋いできた。想像していたよりも密着してきて驚く。美しい少女がすごく近い距離にいる。甘い匂いが漂ってきて動悸が激しくなる。左手に感じる小さくてすべすべした手の感触、温かい人肌。とてつもない多幸感が押し寄せてきて、俺は思わず優子に礼を言った。
「こんな俺と手を繋いでくれる女神に感謝!」
「そんな、大げさですよ」
女神と言われて照れたのか、優子の顔は若干赤くなっている。白く透き通るような肌をしているため、ちょっと赤くなっただけでも目立った。手を繋いでいるからか、なんだかすごく可愛く見えてくる。できればずっと手を繋いでいたかったが、優子は恥ずかしくなったのか、すぐに離れていってしまった。
優子が最初に手を繋いだことでハードルが下がったのか、周りの女子たちも次々に乗ってくる。
「しょうがないな~、女の子との触れ合いの機会がない童貞のために、催眠アプリにかかってやるか~」
「みんな、ありがてえ!」
結局、その場にいた全員に催眠アプリをかけるフリをして、順番に手を繋いだ。どの女子もからかうような態度を取っていたが、手を繋いだ時に照れくさそうにしてちょっと無言になるのが可愛かった。一年以上も友達をしている少女たちの新しい一面を見た気分だ。
最後に美咲と手を繋いだあとに、美咲がいたずらっぽく笑いながら言った。
「たまになら催眠アプリにかかるフリしてあげるからさ、なんか要望考えておきなよ。あんまりエッチなのはダメだからね」
美咲の話を聞きながら、俺は次に何をしてもらおうかウキウキしていた。
この時は、お互いにただの遊びだと思っていた。
異性と触れ合うじゃれ合いが思ったよりも楽しかったので、偽物の催眠アプリというジョークグッズを通して、もうちょっとだけ遊んでもいいという気持ちだったのだ。
翌朝になると、催眠アプリでの遊びの件は噂になって二年B組のクラスメイトに広がっていた。
最初にその噂に反応したのは井田《いだ》杏奈《あんな》という金髪のギャルだった。杏奈はツンケンした態度の男勝りな少女で、口が悪いため誤解されやすいが長く付き合ってみると情に厚いことが分かる。趣味が男っぽいため俺と気が合い、放課後には二人でゲーセンに遊びに行くことも多い。
朝の教室で最初の授業の支度をしていると、杏奈が俺の席に近づいてきた。杏奈がぶっきらぼうに挨拶する。
「おっすトモジ」
「おはよ、杏奈」
何か用があるのかと思って待ってみるが、杏奈は何も言ってこない。何かを言うのを迷ってるような、らしくない態度だった。俺が首を傾げていると、意を決したように杏奈が口を開く。
「あー、催眠アプリ、だっけ? オレにも使ってもいいけど?」
「その話、もう他の奴らも知ってんの!?」
「オレらの大半は寮住みじゃん。昨日の話、美咲から聞いたからさ」
白百合園学園の生徒の大半は、学園敷地内にある豪華な設備の女子寮に住んでいる。男子寮はないため、俺は自宅から通っている。元々自宅の近場を選んで受験したので通学時間などで困ることはないのだが、寮生が夜にも会って遊んでることを聞くと少し羨ましくなってしまう。
二年B組のクラスメイトは三十四人全員が寮生だ。催眠アプリの遊びの話は、ほぼ全員に広がっていると思っていいだろう。正直なところ、ちょっと下品な話をしても許してもらえる内輪の数人だけでやる遊びのつもりだったので気まずい。
意識してみると、ちらちらとクラスメイトの女子たちがこちらを窺っているのが分かった。何人かはこちらに歩いてきて「あたしたちにも催眠アプリ使っていいよー」なんて声をかけてくる。ドン引きされることも覚悟していたが、想像していたよりも受け入れられてそうな反応だ。
俺は開き直って、杏奈にも催眠アプリごっこをすることにした。スマホを取り出して、杏奈に画面を突きつける。
「杏奈、俺と手を繋げ」
「ん、まあ、いいけど。別に手を繋ぎたいわけじゃないけど、催眠だからな、仕方ないよな」
ぶつぶつと言い訳じみたことを言いながらも、杏奈が手を繋いでくる。小さくて柔らかくて温かい、女の子の手だった。普段は男っぽい雰囲気の杏奈の手がかなり女の子していることに少し興奮する。
「杏奈と手を繋げてすっげー嬉しい」
「ん、そうか? オレはそんなことないけど、まあトモジが嬉しいなら、また催眠アプリの遊びに付き合ってやってもいいけど」
俺の感謝の言葉が嬉しいのか、杏奈はちょっと嬉しそうに頬を緩ませながらも、やっぱりぶっきらぼうにそう言った。
俺と杏奈が手を繋いでるところを見たクラスメイトたちが「わたしもわたしもー」と集まってくる。モテているみたいで嬉しくなった俺は、催眠アプリごっこで女子たちに手を繋いで回った。
これが、催眠アプリごっこの始まりだった。