俺の隣人で清楚妻が相性最高だった

著者: 孕間せん

本販売日:2025/06/23

電子版配信日:2025/07/04

本定価:935円(税込)

電子版定価:935円(税込)

ISBN:978-4-8296-4808-7

「本当にこれきりなら、生でもいいですよ」
Kカップの胸を密着させ、肉棒を歓迎する人妻。
ずっと思慕していた隣人・星菜と禁断の関係に。
ぎこちない手コキ、巨尻を揺らす素股騎乗位。
口では拒絶する清楚妻も、身体の相性が最高で
日に日に過激になる前戯に溺れ、すべてを許し……

目次

プロローグ 運命 孕み頃の隣人妻

第一章 介抱 清楚妻の淫らな建前

第二章 寸前 素股騎乗位の葛藤

第三章 蕩心 ゴム越しの同時絶頂

第四章 結実 最後の恋人ごっこ

第五章 転機 危険日の種付け

エピローグ 懐孕 夢の子作り生活

本編の一部を立読み

プロローグ 運命 孕み頃の隣人妻

 スマホの時計を見ると、午前六時五十分を表示している。
 五月二十日、日中の天気は晴れ。
 予想気温を見て、今日は暑くなりそうだなと思いながら、岸野冬摩はベッドから起き上がり身支度を急いだ。
 今日は燃えるゴミの日だ。
 マンションのルールでは午前八時までに出す決まりだが、冬摩が大学に通い始めてからこの三年、おおよそこの時間にゴミを出すと決めていた。
 それは、少しばかり〝特別な理由〟のためだった。
「よし。じゃあちょっと出してくる」
 安い割にしっかりと広いマンション、自分以外に誰もいない空間に向かって声をかけつつ、ゴミ袋を手にして玄関へ。
 靴に足を突っ込んで紐を結び、どこか高揚感に包まれながら外へ出ると、早足でエレベーター乗り場へ向かった。
 その時、冬摩は自然と鼻歌を歌っているのに気付いた。しかし恥ずかしいとはこれっぽっちも思わず、それを続ける。
 何のことはない、浮かれているのだ。こんな朝から。
 世界が素晴らしく輝いて見えているから、歌うのは当然であったのだ。
 乗り場に着くと、エレベーターの現在位置を知らせるパネルが、1、2、と数字を変えていくのが見えた。誰かがエレベーターで、上がってきている最中のようだった。
 冬摩は「よし!」と思わず拳を握る。〝幸運〟を掴んだのだと、どこか確信めいた予感があった。彼の鼻歌は、いよいよ音が大きくなる。
 そして予感通りに、エレベーターは冬摩のいる階で止まり、扉が開く。
 中からは、ひとりの女性が降りた。甘やかなにおいを漂わせる彼女は、冬摩の姿に気付くと、にっこりと笑みを浮かべた。
「……あら、岸野くん。おはようございます」
「お、おはようございます、有宮さん」
 少しばかり声が上擦るのをなんとか誤魔化しながら、冬摩はその薬指に指輪をした女性に挨拶をする。
 有宮星菜、冬摩の隣の部屋に、夫と一緒に住んでいる人妻である。
 そんな彼女が会釈をした時、両手を臍の辺りで重ねているせいで寄せ上げられた巨乳が、ゆさっ……と重たげに揺れた。
(うおっ……、でっか……。服の上からでも、あんなに……!)
 一瞬そこに視線を奪われる冬摩だったが、すぐに逸らした。鎌首をもたげた劣情を悟られないように、紳士的に振る舞おうと努める。
 しかし、そうすると自然と星菜の綺麗な顔に目を向けねばならず、つい耳まで顔を熱くしてしまった。
「今日も朝から暑いですね」
「は、はい、ほんとに。僕なんかもう、半袖着ちゃいましたよ」
「そうですね、まだ衣替え前なのに、そうしてしまいたくなる気温ですよね」
「……えっと、有宮さんもゴミ捨てに?」
「ええ。朝食と主人のお弁当を作ったあとだと、だいたいこの時間になりますから。もう少し遅くてもいいんでしょうけど、習慣ってなかなか変えられなくて」
「わかります。そういうのって、つい同じように行動しちゃいますよね」
「ふふ。クセになっちゃってるんですよね。なんだか恥ずかしいです」
 そう言って、指を口元に当て、星菜は微笑む。
 垂れ目と垂れ眉が特徴的で、笑うと細目になり表情が柔らかく崩れる。それは、柔和で温和な彼女の性格が、そのまま顔に出ているようだった。
 星菜が二十八歳だとは聞いていたが、彼女の笑顔はまるで少女のようで、とてもそのような年齢には見えなかった。
 星菜は、百七十一センチの冬摩よりも十センチほど背が低い。
 栗色に近いロングの黒髪を、アップでまとめている。
 ゆったりとした白のスリットネックに、同じくゆったりとしたベージュのスカート。身体のラインが出づらい服を着ているのにもかかわらず、星菜の胸は生地を大きく押し上げ、その大きさと質量を主張している。
 スタイルの良い、オスの視線を奪う、まさに美人であった。
 冬摩の生きてきた中で、可愛い子は何人か見てきた。しかし、けれども、清楚でいて綺麗で、見ているだけでオスの本能を刺激するような美しい人を見たのは、星菜が初めてであった。
 だからこそ、冬摩はこうして決まった時間にゴミを出すのだ。
 ほとんど決まった時間にゴミを出す星菜、少しでも彼女の顔を見たい、少しでも彼女と言葉を交わしたい、たとえ人妻であってもと。
 それは憧憬であり、しかし、恋でもあったのだ。
「岸野くん、今日は大学ですか?」
「ええ。今日は講義と……、ゼミでレポートも提出しないといけない日なんです」
「そうなんですか……。やっぱり学生さんって大変ですね」
「はは。これが僕の仕事みたいなものですから」
「じゃあ今度また、スタミナのつく物でも作って、お裾分けしますね」
「いえ、そんな有宮さん。そこまでしていただくわけには……。こないだだって、美味しいカレーをいただいちゃって」
「いいんです、私たちの分を作るついでですから。それにこの前、私がスマホの操作がわからなくなった時、助けていただきましたし」
「あれくらい、別になんてことないですよ」
「いいから、遠慮せずにもらっちゃってください。どうせいつも、カップラーメンとか外食とかばっかりなんでしょう?」
「うぐっ」
「ほら。そんなんじゃ栄養が足りなくて、勉強に支障をきたします。それに若いうちから不摂生してると、あとが大変ですよ? 大人しく、私の料理を食べてください」
「そうですね、仰る通りです……。じゃあ、お言葉に甘えます」
「はい。腕によりをかけますから!」
 まるで優しい姉のような笑顔に、冬摩は胸が熱くなるのを感じた。
 あんたはぽやっとしてるんだから、しっかりした彼女を作りなさい、とは母の言葉だった。
 軽く尻を叩いてくれるくらいの彼女がいたらいいのかな、などと漠然と考えたりしたこともあったが、結局高校生の間に彼女はできなかった。
 そして大学生になり、実家を離れて暮らさなくてはいけなくなった。
 いよいよもってしっかりしなくてはいけない状況だ、冬摩自身でさえ果たして無事にやっていけるのか不安であった。
 そんな時、引っ越した先にいたのが、お隣の有宮夫妻である。
 清楚でいて美人で、しっかりして面倒見も良い星菜は、家事に慣れない冬摩を何かと気遣ってくれて、ゴミ出しのルールや分別といった細かいことまで丁寧に教えてくれた。
 料理が得意ではないのを見抜いて、お夕飯をお裾分けしてくれたりするのも、当たり前のようになっていた。
 冬摩はそんな星菜に、惹かれてしまったのだ。
 こんな人が、自分の恋人であったなら、と。
(でも……でも、人妻なんだよな……)
 ちくりとした痛みを感じながら、心の中で呟く。
 踏み込みたいけど踏み込めない。どんなに想っても応えてくれることはない。もしかしたら自分のことなど、手のかかる弟程度にしか思っていないのかもしれない。
 そんな悲しさを、こうやって会って言葉を交わすことで、なんとか晴らしているというのが現状だった。
「じゃあ私は、夫と朝食を食べますので。それでは……」
「あっ。そうですね。それじゃあ……あの、また」
「はい。また」
 微笑む星菜に、ぺこりとお辞儀をして、冬摩はエレベーターに乗り込む。
 手を振る彼女の姿が、閉じる扉で見えなくなった時、彼は大きく息を吐いた。
「会えて嬉しいはずなのに、なんか……ちょっとだけ胸が苦しいな。はは……」
 ──ゴミ捨てを終え、身支度を整えると、冬摩は大学へと向かう。
 途中コンビニに寄って雑誌を立ち読みをしてから、大学の構内へと入って購買に向かい、パンと豆乳を買って、外の適当な日陰に腰を下ろしてそれを食べる。
 やがて講義の始まる時間になれば、教室へと移動し講義を聴く。
 その頃には、朝の玄関を出る時に感じていた高揚感はすっかり消えて、ルーティンを淡々とこなすように講義を聴くだけ。それはとてもつまらない時間に思えた。
 冬摩は潤いを求めるように、星菜のことを思い浮かべる。
 星菜の姿を、声を、交わした言葉を。
(有宮……、星菜さん……)
 教授の声を右から左へと聞き流し、シャープペンシルをくるくると指で回しながら、ひたすらに星菜のことだけを想う。
 次第にそれは、少しばかり、いやらしい方向へも。
 健全な男子であればこその妄想は、すぐに脳内を覆い尽くした。
 冬摩は星菜と出会ってからというもの、清楚な女性に興味を抱くようになった。
 清楚な美人が、実はむっちりした孕みやすそうな身体をしているだとか、昼は貞淑で慎ましやかな人が夜は娼婦のようなメスの顔を持っているだとか、そういったことを、夜な夜な妄想するようになった。
 それまでは〝オカズ〟の好みなど、特になかったというのに。
 故に、『清楚な裏の顔』といったアダルトビデオだとか、『清楚だけど爆乳』といったグラビアだとか、『清楚美人と密着抱き合い』といった流行りのASMRを買って、若い欲求のはけ口としていた。
 だが、それらのような作品では冬摩の情欲は燃え切らず、腹の奥には消えない炎がいつまでも燻っていた。
 最後に想うのはいつも、星菜の顔と姿だった。
 星菜のような女性と出会いたい、いや、旦那よりも早く星菜と出会いたかったと、後悔にも似た思いを抱くばかりだ。
「……さて、話は逸れますが、皆さんは運命の赤い糸はご存じですか? 元々は中国の古い伝説でありますが、日本にも広く伝わっていますね。世界にも似たような話はいくつかありますが、昔の人はそういった運命、宿命といった概念そのものを信じていたのかもしれません。腐れ縁などという言葉は、きっとそれに関連した……」
 ふと耳を向けると、いつの間にか白髪の教授が講義と関係のない話をしていた。
 あの教授の講義はいつも、妙なタイミングで話が脱線するのだ。
 相変わらずだなと乾いた笑いを浮かべる冬摩だったが、何故か〝赤い糸〟という言葉が、彼の耳に強く残った気がした。

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