僕の幼馴染の天宮夏希は、金髪ポニテの明るく奔放なギャル。
そして、僕と彼女はなぜか『セフレ』という関係でもある。
いつものようにエッチしていると、夏希の友人のクール系ギャル・眞鍋詩織が現れた!
夏希から聞かされたのは「彼女の処女卒業を手伝ってほしい」というお願いで!?
その日を境にギャルたちと同時にセフレになり、複雑な関係に発展!
「今はセフレでもいいからさァ。ウチ以外と恋人にならないでね?」
意外とピュアで愛が重かったギャルに迫られる僕の青春が始まった!
第一話 幼馴染でギャルなセフレにギャル友の初体験をお願いされる話
第二話 初体験を手伝ったギャルに逆に襲われてしまう話
第三話 初体験を手伝ったギャルとデートをする話
第四話 セフレになったギャルのギャル友に脅される話
第五話 セフレなギャル友のギャル友がセフレになる話
エピローグ 僕と幼馴染とギャル友の爛れた日々がはじまる話
本編の一部を立読み
第一話 幼馴染でギャルなセフレにギャル友の初体験をお願いされる話
◆ ユウト Side ◆
薄暗い部屋の中で、僕と夏希《なつき》はいつものように互いの体をぶつけ合っていた。
「んっ……あはァっ……♡ ユウト、そろそろっ……♡」
「うん、僕もいく……」
強く突くほどに、夏希の細い体に見合わぬ豊かな乳房がゼリーみたいにブルンブルンと揺れる。
そのたびにベッドの軋む音が響き、腰のぶつかり合う湿った音が部屋中に鳴り響く。
「あっ、ふぁっ♡ いくっ、いくっ♡」
夏希が甘い声を上げながら僕の首に腕を回してきて、体ごとギュッと抱きついてくる。
上から覆いかぶさるようにその体を抱き返すと、互いの体の間でたわわに実った乳房が窮屈そうに押し潰される。
その暖かく柔らかな感触に痺れるような快楽を感じながら、悲鳴にも似た嬌声を上げる夏希の唇をキスで塞ぎ、本能の赴くままに腰を打ちつけていく。
「んっ♡ んむっ♡ れろっ♡ んちゅぅ……♡」
夏希が意外と肉感的な脚を巻きつけて体を密着させながら、ねっとりと舌を絡めてくる。
酸欠でもしたみたいに頭の中が白んでいき、やがて射精することしか考えられなくなってくる。
「らしてっ♡ ウチの中にいっぱい出してっ♡」
耳許で甘く囁かれ、僕はそのまま堪えきれず夏希のいちばん奥で精を解き放った。
同時に陰茎を包む蜜壺がキュッキュッと収縮し、中に残った精子を無理やり搾り取っていく。
「ふあぁ……♡ 熱いのいっぱい出てる……♡ さいこォ……♡」
夏希の体が腕の中で弛緩していき、甘い声でそう漏らしながら僕の首筋に何度もキスの雨を降らせる。
ゆっくりと上体を起こして秘唇からペニスを引き抜くと、まだ硬いその先端をぷくっと勃起したクリトリスに擦りつけてやった。
「あっ……♡ もうっ……♡ ビンカンなんだから、やめてよォ……♡」
夏希がくすぐったそうに身を縮こまらせた。
その愛らしい仕草が、再びペニスを熱く硬く怒張させる。
「……ふふっ♡ まだまだ元気じゃん……♡ いいよ、このままきてっ……♡」
両手をこちらに伸ばしながら甘く囁く夏希に誘われるまま、僕は再び彼女の湿った花弁にペニスを押し込んでいく――。
※
ゴールデンウィークが明けて一週間もすれば、ごくごく一般的な学生諸氏はそれなりに友達を作って仲良しグループを形成していくものなのだろう。
当然、それは我が一年三組においても例外ではない。
帰りのショートホームルームが終わると同時にクラスメイトたちは声をかけ合い、各々が友達同士で帰り支度をしたり遊びに行く予定の話に花を咲かせたりしている。
「ナツキ、これからカラオケいかねー?」
「えー? どうしよっかなァ?」
そんな放課後の喧騒の中で、天宮《あまみや》夏希もまたクラスメイトから声をかけられていた。
今日も彼女はキンキラの髪をポニーテールに結わえ、指先には派手な色のネイルが光り、耳にはどでかいピアスがぶら下がっている。
その服装も学園指定のものとは程遠いもので、ブラウスの上にはダボッとした薄手のカーディガンを羽織り、スカートの丈は下着が見えてしまうのかと思うくらい短かった。
いわゆるギャルというやつである。
学則違反で生活指導室送りになっていないのは、きっとこの学園の風紀委員が頭髪規定や服装規定の項目を失念しているからだろう。
「他に誰が行くのォ?」
何故かチラッと一瞬だけ僕のほうを見てから、夏希が声をかけてきた男子に訊き返す。
男子のほうはいわゆる『陽キャ』グループに属するチャラ男くんで、夏希をはじめとしたクラスメイトの女子にこうして絡んでいくこと自体はさほど珍しいことでもなかった。
「タッつんと、あとはヒメカも誘うつもりだけど」
「ヒメカ、今日バイトじゃなかったっけ?」
「あ、そうなん? じゃあ、タッつんだけかなー」
「そんじゃパスー」
「えっ!? なんでよー!?」
「だって、男子二人にウチ一人とか、エッチなことされるかもしれないしさァ」
「そんなことねーって! つーか、ワンチャン、そういう雰囲気もありっしょ?」
「ないない。てか、ウチ用事あるんだった。そんじゃねェ」
ヘラヘラと告げるチャラ男くんに素っ気なくそう告げて、夏希は鞄を片手に教室を飛び出していく。
残されたチャラ男くんはチッと小さく舌打ちをし、今度はまた別の女子に声をかけているようだった。
僕は誰にともなくひっそりと溜息を吐き、鞄を担ぎながら席を立つ。
――と、そのとき、不意に視線を感じた。
振り向くと、窓際の席に座っているこれまたギャルっぽい女子が、何故かじっと僕のほうを見つめている。
確か夏希の友達で、眞鍋詩織《まなべしおり》とかいう名前の子ではなかったか。
天然かと思うほど綺麗に染まった茶髪は毛先のほうに緩めのパーマがかかっていて、キレイめなメイクがいかにも清楚系ギャルといった感じの女の子だ。
夏希とは違ってちゃんと学園指定のセーターを着ているが、やはりスカートの丈だけは異様に短くて、これはもうギャルにとっての絶対条件かなにかなのだろう。
モデルみたいに綺麗な顔立ちをしていて、正直に言えばかなり好みのタイプだったが、だからこそ僕のような陰キャ寄りの人間にはおおよそ縁のないタイプでもあった。
だというのに、そんな彼女がなんだって僕なんかのことを……?
そんなことを考えながら黙って見つめ返していると、僕らの間に先ほどのチャラ男くんが割り込んでくる。
「しおりっちー、暇だったらこれからカラオケいかねー?」
「……え? あー……ごめん、あたしも用事あるから」
眞鍋詩織は面倒くさそうにそう答えると、やはり鞄を片手に教室を出ていってしまう。
チャラ男くん、なかなか努力が実らなくて悲しいな……。
「チッ……おい、なに見てんだよ」
僕が憐れみの視線を向けていることに気づいたようで、ギロッといかめしい目つきで睨みつけてきた。
変に絡まれても面倒だし、愛想笑いだけ返して逃げるように教室をあとにする。
さすがに追いかけてきたりはしなかったが、背後で机を蹴るような音が聞こえてきて、関係のない周りのクラスメイトが白い目を向けていた。チャラ男くん……。
ともあれ、僕はそのまま早足で昇降口まで向かった。
そして、外履きに履き替えて校舎の外に出ようと歩き出したところで、下駄箱の陰からニュッと顔を出してきた人物と遭遇する。
「よっ。遅かったじゃん」
「うわっ……!? ……って、おまえか……」
ニヤッと笑いながら僕の肩に体当たりしてきたその人物は、やはりというか、夏希だった。
※
僕と天宮夏希は幼馴染である。
それも、小さなころから隣同士の家に住むという生粋の幼馴染だ。
だが、そのことを知る人物は、たぶんそれほど多くない。
夏希は見てのとおり派手なギャルだし、明るい性格で友達も多い。
一方の僕は、友達と呼べるような者もほとんどおらず、どちらかというと見た目も地味な陰キャ寄りの人間だ。
なにか運命的な偶然で進学後も同じクラスにはなったが、だからといって教室の中で話をすることなんてほとんどない。
学内での絡みといえば、たまに登下校を一緒にするくらいである。
もちろん、中には僕らが一緒にいるところを見かけたことのあるクラスメイトだっているかもしれないが、今のところそのことについて言及されたことはなかった。
たぶん、陰キャが気のいいギャルに絡まれてるくらいにしか思われていないのだろう。
「なんか用事があったんじゃないの?」
連れ立って自転車置き場のほうに歩きながら訊くと、夏希は意味ありげな目つきで流し目をくれながら、肘で僕の腰を突っついてきた。
「今日はさ、ママが八時までパートなんだよね」
そう言ってポニーテールを揺らしながら僕の前に回り込み、蠱惑的な瞳で見上げてくる。
その言葉の意味を理解できないほど、僕たちの関係も子どもじみたものではない。
「用事って、そういうこと?」
「それ以上に急ぎの用事なんて、あるわけないじゃん」
夏希がチラチラと周りに誰もいないことを確認してから、背伸びをして無理やり僕の唇を奪ってくる。
そのままぬるりと熱い舌先を口の中に差し入れ、制服の上から僕の股間を撫で回してきた。
「んっ……れろ……♡ ……どう? 早く帰りたくなってきた?」
甘い吐息とともに夏希に囁かれ、僕は困惑しながらも頷いて、自転車のロックを外す。
「早く帰ろ……♡ こっちは朝からずっとお預け状態なんだから……♡」
夏希は自分のロードバイクを出してその上に跨ると、まるで誘うようにその尻を僕に向けて突き上げてきた。
※
夏希と初めてセックスをしたのは、進学する直前の春休みのことだ。
「陸上部の先輩がさァ、この前のバレンタインに初体験したらしいんだよね」
とある日、いつものように僕の家で対戦ゲームをしていると、唐突に夏希がそんな話題を振ってきた。
かなり動揺したが、最初はそれを悟られないように「ふうん」とか「へええ」とか適当に相槌を打ちながら、ひたすらコントローラーの操作に没頭していた気がする。
「めっちゃ気持ちよくて、最近は休みのたびに彼氏の家でエッチしてるんだって」
そんなことを話してどうしようってんだ――と、胸のうちに焦燥を抱えつつも、幼馴染の意地として、とにかく僕は平静を装うことだけに集中していた。
当時の夏希は、まさにギャル化の真っ最中だった。
陸上部を引退してから日焼けで真っ黒だった肌は少しずつ白くなり、それに合わせるように髪の色も明るくなって、見た目もどんどん派手になりつつあった。
変わりゆくその姿に、僕は二人の関係が終わりに近づいていることを感じていた。
きっといつかこうやって遊ぶこともなくなるだろう――だからこそ、この一時、この瞬間が少しでも長く続くようにと他愛のない日々を大切に過ごしてきたつもりだった。
だというのに、夏希はあまりにも予想外の方向からその関係をぶち壊しにきたのだ。
「ねえ、なんでこんな話してるのに、そうやって冷静でいられるの?」
気づいたとき、夏希はもうコントローラーから手を離していて、ほとんど息がかかるくらいの距離でじっと僕の顔を見つめていた。
その瞳と、なにかを求めるように薄く開かれた唇に惑わされて、僕は――。
※
ソファの上に座る僕の上に跨りながら、夏希が艶めかしく腰を揺する。
「あっ♡ んぁっ♡ あはァ……♡ このカッコがいちばん好きィ……♡ んちゅ……♡」
根本まで深く刺さった僕のペニスが夏希のいちばん奥をトントンと叩き、そのたびに彼女の鼻から甘い吐息が漏れる。
メロンみたいに豊満な乳房が突き上げるたびにゆさゆさと揺れ、硬くしこった乳首が僕の胸にツンツンと触れてくる感覚がむず痒くも心地よい。
「んむぅ……んちゅるっ……♡ れろれろっ……♡ ねェ、もっと舌だして……っ♡」
夏希は僕の肩に手をおいたまま、愛おしげに舌を絡めてくる。
「じゅるるっ……ちゅるるるる……っ♡ おいひぃ……ユウトのひたおいひいよ……♡」
熱心に舌を吸い上げながら、夏希が妖艶に目許を綻ばせた。
もともと大きな瞳がカラコンのせいでさらに大きくなっていて、見つめられるだけでここが現実世界なのかどうかなのさえ曖昧になってくる。
「んはぁ……♡ またイきそ……♡ ユウトぉ……♡ 乳首なめてェ……♡」
夏希が目の前にブルンと大きな胸を突き出してきて、僕はその先端に実ったピンク色の蕾にむしゃぶりついていく。
かつては陸上のせいで真っ黒だった夏希の肌も、気づけばすっかり真っ白だ。
天気の良い日は今でも市民公園のランニングコースへ走りに行っているが、毎回日焼け止めは欠かさず塗っているし、ウェアも肌を晒さないものを選んでいる。
ほどよく引き締まっていて、それでいてやけに胸だけは大きいそのスタイルは、見慣れたはずの僕でさえ何度見ても情欲を掻き立てられるものだった。
「あっ、あっ♡ だめっ♡ いくっ、いくっ♡」
夏希がギュッと僕の頭を抱きしめ、蜜壺を強く収縮させた。
膣の中で蠢くようにまとわりついてくるヒダの感触に股間が熱くなるのを感じ、僕はソファの上であらんかぎりに腰を突き上げる。
「んあっ♡ すごっ♡ きもち、いいっ♡ いくっ♡ イっくううぅ――ッ♡」
胸の谷間で僕の頭を挟み込みながら、夏希が下半身を弾けたように震わせる。
同時に陰唇からピュッピュッと勢いよく潮が噴き出した。
僕も狂ったように腰を打ちつけ、夏希のいちばん奥でペニスを爆発させる。
「あふっ……♡ きたっ……あついのきてるっ……♡ んふふ……ユウトぉ……♡」
未だにピクッピクッと内腿を震わせながらも、夏希が甘えたように唇を重ねてくる。
「んんっ……んちゅ……♡ れるれる……♡ れろぉ……♡」
――と、そうやってしばらく互いに繋がったままキスを続けていると、不意にテーブルの上でスマホが着信音を鳴らしていることに気がついた。
夏希も気づいたようで、飛び退くように僕から離れると、大慌てでスマホを耳に当てる。
「ご、ごめんっ……ちょっと手が離せなくて……」
(……誰だろう)
スマホに向かって焦ったように語りかける夏希の姿を眺めているうちに、胸に奇妙な不安感が去来する。
(もしや、僕以外の男だったり……?)
ふと、そんなことを考えてしまったのだ。
すでに何度となく体を重ねている僕たちだが、別に恋人同士だというわけではない。
いわゆる『セフレ』というやつだ。
だから、彼女に僕以外のそういった相手がいたとしても、別に不思議ではなかった。
仮にいたとして、僕にそれを咎める権利もない。
「あっ、もうすぐ近くまで来てるの? おっけおっけ。着いたらチャイム鳴らしてー」
夏希はスマホに向かって明るい調子でそう告げ、通話を切る。
電話の相手が誰なのか、本心ではめちゃくちゃ気になっているのに、それを問いただす勇気はなかった。
夏希は乱れた前髪を手ぐしで撫でつけると、そのままブラウスとスカートだけを身に着けて部屋を出ていってしまう。
ほどなくして、ピンポーンとチャイムの音が鳴った。
玄関のほうから夏希と誰かの話をする声が聞こえてきて、その声の妙な明るさに僕は居心地の悪さを感じてしまう。
スマホでのやりとりから察するに、もともとその何者かの来訪が予定されていたのは間違いなかった。
(もしや、僕以外の誰かも交えて乱交でもしようとか……?)
奔放な夏希のことだ。そういったことを思いついたとて、おかしくはない。
そんなふうに勝手な想像を膨らませて陰鬱な気分になっていると、談笑しながらリビングのほうに戻って来る夏希たちの足音が聞こえてきた。
そして、開け放たれた扉の奥から姿を現したのは、夏希と――。
眞鍋詩織だった。
◇ 詩織 Side ◇
あたしが早く処女を捨てたいと思い出したのは、五月に入ってすぐのことだった。
きっかけは実に単純なものだ。
ゴールデンウィーク明け、仲のいい女子グループで休みの間になにをしていたかという話になったときに、天宮夏希があっけらかんとした様子で『セフレとずっとエッチしてた』と言ったのだ。
――正直、びっくりした。
自分で言うのもなんだが、あたしは見た目も可愛いほうだと思うし、実際にこれまで何度も男子から告られたことだってある。
ただ、エッチなことについては、経験どころか知識さえあまりない状態だった。
選り好みしすぎたせいで、実はちゃんと彼氏を作ったことがなかったのだ。
(やっぱりガチのギャルは進んでるな……)
純粋に驚きながらも、すでに身近な友人がそういうことをしているという事実にあたしは焦りを感じていた。
もっとも、だからといって誰でもいいから初体験を済ませるというのは、男性経験のまったくないあたしにとって少しハードルが高い。
そこで、身近な経験者に相談してみることにした。
もちろん、夏希本人である。
ガチなギャルである彼女ならなにかいいアイディアを出してくれるかも――そう思ったのだ。
実際、夏希はあたしの悩みを親身に聞いてくれて、その上でひとつの提案をしてくれた。
「ウチのセフレ、めっちゃ上手だから処女捨てるの手伝ってもらう?」
そう言われたときの胸の高鳴りは、もはや言葉にできないものだった。
処女を捨てられるかも――という期待と同時に、セフレというあまりにも甘美で背徳的な響きが脳に焼きついて離れなかった。
もっとも、そのあとに聞いた一言で、昂った気持ちは一気に急転直下することになる。
「実はクラスの稲村《いなむら》ユウトってのがウチの幼馴染でさァ……」
名前を聞いても、パッと顔を思い出すことはできなかった。
少なくとも、それくらい印象の薄い男子であることは間違いない。
いきなり期待を裏切られた気分だった。
セフレというものにオトナなイメージを抱いていたこともあって、相手はきっとちょいワルな感じの大学生や社会人だろうと勝手な想像をめぐらせていた。
(こんな地味な男子が、夏希のセフレ……?)
教室で改めて稲村ユウトを見たときの感想も、そんなものだった。
特徴といえば身長がそこそこ高いくらいで、見た目も冴えない上に友達らしい友達もいなさそうな、いかにも陰キャな男子だった。
でも、一度その気になりかけてしまった気持ちを抑えることは簡単ではない。
それに、夏希がゴールデンウィーク中ずっとエッチに没頭してしまうほどの相手なのだ。
めちゃくちゃ気持ちいい初体験ができるかもしれない――そんな淡い期待もあった。
そして、あたしは今、その『気持ちいいエッチ』をまざまざと見せつけられている。
「あっ、んぁっ♡ ユウトぉ♡ すごいっ♡ はげしいっ♡」
ローテーブルに手をついた夏希を、稲村ユウトが後ろから激しく貫いている。
荒っぽく夏希を犯す彼の姿には、普段の姿からは想像もつかない獣のような獰猛さがあった。
パンッパンッ――と、肉同士が打ち合う乾いた音がリビングに響き渡り、赤黒い肉棒が夏希の秘所を出入りするたびにじゅぽっじゅぽっと淫靡な水音が鳴る。
夏希の緩んだ口許からはだらしなく舌が伸びていて、滴る唾液がテーブルにいくつも染みを作っていた。
あたしのことなど、もうすっかり眼中から消え去っているようだった。
「ふぁっ♡ んはぁっ♡ こんなのっ♡ はじめてっ♡ んあっ♡ またイくっ♡」
テーブルの上に突っ伏しながら、夏希自身も抽送のリズムに合わせて自ら腰を動かしている。
稲村ユウトがその細い体を貫くたびに、お尻の肉がパチンパチンと音を立てながら揺れた。
「夏希、そろそろ……」
「うんっ♡ きてっ♡ きてっ♡ いちばん奥に、ビューって出してェっ♡」
甘ったるい声でそう告げる夏希の瞳は愉悦に染まり、目尻には涙すら浮かんでいるように見える。
気づいたとき、あたしはスカートの中に手を入れ、指先で必死にショーツの上から自分のアソコを擦っていた。
「出るっ……出るっ……!」
「んあァっ♡ きたっ♡ だめっ♡ イくっ♡ イくっ♡ イくううぅ――――ッ♡」
夏希が悲鳴のような声を上げ、テーブルの上でビクッビクッと水揚げされた魚みたいに体を震わせた。
その上に、弛緩した稲村ユウトの体が覆いかぶさるようにのしかかる。
折り重なるようにテーブルの上に突っ伏す二人はそのまま互いに顔を見合わせると、どちらともなく唇を重ねて舌を絡め合いだした。
「んむっ……♡ れろれろ……♡ すごかったじゃん……♡ 見られて興奮した……?」
「べ、別に……そういうんじゃないけど……」
そうやって、しばらく夏希と稲村ユウトはイチャイチャしながら甘いキスを交わしていた。
淫らに折り重なる二人の姿に、ますます体の奥底が熱くなっていく。
我慢できずにそのまま指先でショーツの上から割れ目をなぞっていると、甘やかなその刺激にうっかり声が漏れ出てしまった。
「んぁっ……」
「あ、そうだ。しおりん」
あたしの小さな喘ぎに気づいた夏希が、思い出したようにこちらを振り返ってくる。
「ねえ、どうだった? すごいっしょ?」
「う、うん……」
頷くことしかできなかった。
立ち上がった夏希は全身汗びっしょりで、股の間からは彼女自身の愛液と稲村ユウトの精液が混ざり合いながら滴っている。
一方、稲村ユウトはその場で照れくさそうに部屋の隅のほうを見ているばかりで、すっかり学園で見たときの冴えない雰囲気に戻っているように見えたが――。
ぬらぬらと輝く股間の肉棒は、今もなお力強く天井を向いてそそり立っていた。
(あれが、今からあたしの中に入るんだ……)
そう思った瞬間、じゅんっとアソコが湿っていくのを感じた。
「最初は怖いかもだけど、ダイジョブよ。ユウト、めっちゃウマいから。ウチなんか、最初からめっちゃ気持ちよかったし」
ボスッと勢いよく隣に座りながら、夏希がそう言って肩を抱いてくる。
夏希の体から甘酸っぱい汗の匂いとともに稲村ユウトの体臭も漂ってきて、鼻腔をくすぐるその香りに自分でもびっくりするくらい甘い吐息を漏らしてしまった。
「さあ、それじゃ服を脱いで……」
そう言って蠱惑的に笑うと、夏希はゆっくりとあたしのセーターをたくし上げていく――。