30歳で突如超能力に目覚め、あらゆる美女を抱きまくった中山祐樹。
更なる興奮を求め、過去に戻り学校の二大美少女を手に入れることに。
才色兼備な優等生・石野晴香。強気なアスリート系少女・高山彩奈。
二人の最高の処女喪失へ向け、培った性技と超能力で調教を開始!
未開拓の女体に快感を刻み込むうちに、少女の純真な心すら溶かし……
ウェブで大好評を博した、タイプリープ青春ノベル開幕!
書き下ろしに1万字の高山彩奈・快楽調教IFルートを収録。
プロローグ
美しき二人の獲物
忍び寄る悪意~序~
忍び寄る悪意~高山彩奈~
忍び寄る悪意~石野晴香~
獲物を蝕む毒~石野晴香~(前)
獲物を蝕む毒~石野晴香~(後)
獲物を蝕む毒~高山彩奈~
高山彩奈1~奴隷として~
高山彩奈2~揺れ動く心~
高山彩奈3~自分をダメにする毒~
高山彩奈4~それは酷いニオイと味がした~
書き下ろし if 高山彩奈快楽調教~中山の当初計画~
本編の一部を立読み
プロローグ
四月。春の麗らかな日差しが、遅咲きの桜を鮮やかに照らしている。
県立鏡月台学園は入学式を迎えていた。
真新しい詰め襟やブレザーに身を包む新入生、そしてその保護者に溢れる校門で、男──中山祐樹──は小さく呟いた。
(十五年ぶりか。懐かしの我が母校よ。俺は、ヤリ残したことをしに戻ってきたぞ)
周りの人間に気付かれないようほくそ笑む中山は詰め襟姿だった。つまり保護者ではなく、新入生としてこの場に立っている。どこからどう見ても入学したての少年だった。だがもちろんただの少年などではなかった。
少し前まで中山は三十三歳の成人男性であった。
今立っている県立鏡月台学園を卒業し、その後平々凡々な時を重ねるただの男だった。転機が訪れたのは三十歳になった時。中山は唐突に超常の力に目覚めた。
所謂『超能力』を手に入れたのだった。
少しの間、中山は『何故自分が超能力を手に入れたのか?』と頭を悩ませたが、童貞のまま三十歳を迎え、魔法使いにでもなったのだろうと、すぐに気にしなくなった。何故なら彼が手に入れた超能力は極めて強力だったからだ。
一言に超能力と言ってもその種類は多岐にわたる。中山が手にしたのは時間操作、空間操作、意識操作の三種類。しかも制限らしい制限は殆どなかった。
世が世で本人にその気があれば世界を救うことも、滅ぼすこともできるほど強大な力だった。
『やろうと思えばどんなことでもできる』
中山はそんな力を自らの欲望を満たす為だけに使った。
憧れを抱いていた演技派若手女優で〝筆おろし〟を済ませたのを皮切りに、中山はありとあらゆる美少女、美女達を毒牙にかけた。アイドル、芸能人、アナウンサーやモデル達は言うに及ばず、街中で見かけたOLや主婦、学生、果ては幼く見える少女まで。中山の超能力には彼の望みを全て実現するだけの力があった。
超能力を得てから三年。
童貞だったはずの中山はいつしか女性をティッシュやオナホールと同じ程度にしか見れなくなっていた。つまり飽いていた。けれど中山の身体と本能はより強い刺激を、興奮を求めていた。
故に中山は考えた。どうすればより興奮できるのか。より強い快楽を得ることができるのか。
他の新入生に交ざり体育館に向かって歩きながら、中山は邪悪な笑みを漏らす。
(その為に戻ってきた《・・・・・》んだ)
時を止めたまま若手女優で筆おろしをした時を含めて、中山が最も興奮したのは学生時代の先輩だった女性を犯した時だった。意識操作による催眠で、自分を夫と思い込ませての行為だった。
それまでに毒牙にかけてきた女に比べ、大した美人の先輩でもない。けれども中山は十五年以上の付き合いにもなる、もはや友人とも言える相手の『オンナの姿』にこれ以上無いほどに興奮した。
当時三十三歳。ある意味で女として最も脂の乗った熟れた身体を貪れば、激しく品の無い嬌声を上げて歓んだ。普段は欠片も見せないオンナとして淫らに乱れた姿が中山を猛烈に興奮させた。
その興奮はそれまでに抱いた、もっと若く美しい女と比べても格別だった。
(あれは最高だった。まさかあの先輩が、あんな風にいやらしく鳴くなんてな)
今思い出しても勃起してしまいそうだった。
結局のところ、どんな若さも美しさもよく知った相手が見せる《・・・・・・・・・・・》メスとしての姿《・・・・・・・》が齎す興奮には及ばなかったのだ。
餌食にした先輩に仄かに心を寄せていたことも無関係ではないだろう。そしてそのことに気が付いた時、中山は思い至った。
ならば。
もっと若く、もっと美しく、そしてもっと心を寄せた相手ならば?
きっとその興奮と快感は先輩女性を相手にした時とは比べものにならないだろう。
しかしその実現は難しかった。この時、中山は三十三歳。
能力に覚醒するまでは童貞だったことからもわかるように女の知り合いなど極々少数だったし、その少数の女達も中山と同年代の為、決して若いなどとは言えなかった。
つまり若くて美しい知り合いなどいなかった。そして仮に今から知り合ったとしても、その程度の浅い付き合いでは中山が望む興奮には繋がらない。
(それなら……)
中山が得たのは超能力。それも時間さえ止めることもできる強力な。
中山は果てなき欲望を満たす為に、己の能力と向き合うことにした。およそ一年の時間をかけ、自分のできることを確かめていった。そして全ての準備を整えた後、大幅に時を戻し、学園入学の三週間前の時点の自分に戻ったのだった。全ての記憶と、授かった能力を保持したまま。
いきなり入学日に戻らなかったのには理由があった。望む結果を得るには準備が必要だからだ。
中山は戻ってすぐに、その時点で自由になる金を全て宝くじにつぎ込んだ。時を操る超能力と任意の数字を予想する種類の宝くじは、考えるまでも無く相性が良い。中山が普通のサラリーマンの生涯年収のおよそ五倍もの収入を得るまでにさして時間はかからなかった。
中山はいわばイカサマで手にした資金を背景に両親から一人暮らしを勝ち取った。社会経験という名目で。思うところがあったとしても、住宅ローンをまとめて返されたのでは彼の両親も何も言えなかった。
中山は何食わぬ顔をして、自らの野望達成の為に最も適した場所での一人暮らしを始めたのだった。
更には中山は未来から持ち込んだサプリメント、器具、そして超能力を駆使して徹底的に男性器、つまりペニスを鍛え抜いた。サプリメントの効果があったかはわからないまでも、超能力と器具を併用したトレーニングは効果的であった。成長期真っ盛りの肉体であることもあり、中山のペニスは急成長を見せた。
(ふ、これならどんな女もよがり狂うぜ)
勃起時でおよそ18センチ。形も先細りではなく、亀頭が大きく傘を張ったキノコ型。太さも指が回りきらないくらい。学生、いや日本人という枠組みで見ても巨大と言える凶器《・・》を手に入れ、中山の準備は整った。
そして中山は満を持して入学式を迎えたのだった。
美しき二人の獲物
退屈な入学式が終わり教室で自己紹介が始まった。クラスメイトが見守る中、皆が出席番号順に名前、出身校、趣味などを喋っていく。
「中山祐樹です。県立高城ノ台学園出身ですが、思うところがあってこの春から泰月の方で一人暮らしを始めました。よかったら遊びに来てください。よろしくお願いします」
中山がそう自己紹介すると、ややクラスがざわついた。遊びに来てくださいという社交辞令を真に受けた者はいないだろうが、普通に考えれば学生でわざわざ一人暮らしをする者は少ないからだ。
席に戻ると隣の席から視線を感じた。中山が振り向くと、ニコニコと微笑む女生徒が中山を見つめていた。
(よし、作戦は取り敢えず成功したみたいだな)
中山は内心ほくそ笑みながら、隣の少女に小声で話しかけた。
「ん? どうかした? えっと……」
「石野だよ。石野晴香《いしのはるか》。よろしくね中山くん」
石野晴香と名乗った少女は、やはりニコニコしたままそう言った。
中山はもちろん少女の名前を知っていた。けれどまだ彼女、石野晴香は自己紹介の順番が回ってきていない。晴香は言葉を濁した中山の意図を察し、名乗ったのだった。
(相変わらずだなハルちゃん《・・・・・》)
中山は表情に出さないよう努めながら、話しかけてきた少女──石野晴香を観察する。
晴香は人懐こそうな微笑みを浮かべ、中山を見つめている。長い睫毛に縁取られたクリッとした大きな瞳には新たな学生生活への期待と、中山への好奇心が浮かんでいる。学生の身分で一人暮らしをしている、というところに興味をそそられたのだろう。
晴香は腰まである長い黒髪をポニーテールにしている。見た目は文句無しの美少女だった。よく通った鼻筋。ピンク色に濡れた艶やかな唇。透き通るように白く美しい肌。化粧などしていないにもかかわらず、輝くような美しさだった。制服が選択制の鏡月台学園において、どちらかといえば珍しいセーラー服を選んでいるが、それが彼女の雰囲気とこれ以上ないほどよく似合っている。
彼女は後にソフトボール部に所属しエースとなり、更には生徒会長を兼任するという文武共に恵まれた少女だった。性格も明るく、誰にでも分け隔てなく接する晴香は、男女問わず学園中の人間に好かれていた。三年間の学生生活でいったい何度告白されたのか、中山には想像がつかなかった。
中山は記憶にある晴香の美しさ、魅力が思い出補正ではなかった《・・・・・・・・・・・》ことを確信する。言うまでもなく中山も晴香の魅力に取り憑かれた男の内の一人だった。想像の中、何度晴香を抱いたかわからない程に晴香に惹かれていた。
つまり石野晴香は中山が過去に戻った目的そのものと言ってよかった。
しかしそれは今ではない。中山は今すぐ時を止め、まだ男を知らない晴香の柔肉に剛直を突き立てたくなるのを堪えながら、何食わぬ顔で彼女の言葉に応対する。
「ああ、よろしく石野さん。それで、俺、何か変なこと言ってたかな?」
「ううん、そんなんじゃないよ! まだ学生なのに一人暮らしなんて凄いなーって思って」
中山の言葉に慌てたように首を振ると、晴香はニコニコしたままそう続けた。中山の作戦通りだった。晴香は好奇心旺盛な女の子だ。晴香の言葉通り、少なくともこの県立鏡月台学園では一人暮らしなど珍しい。晴香の興味を引くのに一役買っている。
けれど晴香が中山の言葉を気にしたのはそれだけではないだろう。もちろん中山はその理由を知っていたが、何食わぬ顔をして会話を続ける。
「いやいや、詳しくは省くけど色々運が良かったんだよ。それにまだ上手くやってけるかわからないしね。……そう言えば石野さんはどこの出身なの?」
「うふふ、それはね……」
そこまで口にしたところで晴香の直前の生徒の自己紹介が終わった。晴香は中山に意味有りげに微笑みかけると、席を立って教壇へと向かった。教室のざわめきが大きくなる。もちろん男子の声だ。アイドル顔負けの美少女が同じクラスだということがわかったのだ。無理もなかった。
晴香はニッコリと微笑むと、口を開いた。
「県立星間学園出身の石野晴香です。鏡月台学園で色々な経験を積んで、人間として一回り大きくなりたいと思っています。泰月に住んでます。一年間よろしくお願いします」
最後の一言は間違いなく中山の顔を見て口にされたものだった。晴香が戻ってくると中山は再び小声で話しかけた。
「石野さん、泰月だったんだね。もしかしたら電車とかで一緒になるかもね。一つよろしく」
晴香はイタズラが成功した時のように微笑むと頷いた。
「うん。こちらこそよろしくね! もしあの辺でわからないことがあったら遠慮なく聞いてね。地元だから力になれると思うし」
「うん。頼りにさせてもらうよ」
(全く……これだからハルちゃんは……)
中山は無害な同級生を装って頷きながら内心で嘆息する。
三年間石野晴香を見ていた中山は知っている。晴香のこの言動に他意は全く無い《・・・・・・・》ことを。
晴香のような美少女に初対面からこれだけフレンドリーに応対されたら、まだまだ青い男子学生などコロッと惚れるというものだ。
(今度こそは俺の物になってもらうよ)
次の人間の自己紹介を聞き始めた晴香を横目で見ながら、中山は邪悪に唇を吊り上げる。
時を止めれば今この瞬間にも晴香の処女を奪うことができる。或いはかつて先輩女性にそうしたように催眠をかければ、この日の内に自ら股を開かせることもできる。だが中山はそれはしないと決めていた。
(大事なのはプロセスとシチュエーションだ)
中山に狙われた以上、結果は変わらない。晴香の処女はいずれ必ず中山に散らされる。
しかしせっかくの極上の素材だ。一気に喰ってしまっては勿体無い。晴香の処女を頂く時は、晴香が石野晴香のまま、中山祐樹を求める時だ。まだ男を知らない美処女が、羞恥に頬を染めながらも快楽を求め、蜜に溢れた秘園を押し広げる。中山の剛直を受け入れる為に。
(堪らない……)
その時が来るのを想像するだけで、中山の股間はテントを張りかけていた。
(ん……?)
中山が邪な想像を巡らしている内に教室が再びざわついていた。晴香の時と同じように男子達の声が浮ついている。
(なるほど、そろそろか)
得心いった中山は頭を切り替え、教壇へと目をやる。そこには中山の想像通りの人物が立っていた。
「高山彩奈《たかやまあやな》。はる……石野さんと同じ星間学園の出身、です。アタシは空手をやってて、鏡月台学園でも続けようと思って、ます。よろしく」
教壇に立った明るめの栗毛のショートカットの少女はそう自己紹介した。やや辿々しいのは丁寧語を使い慣れていないからだったが、そんなことを気にした生徒は一人もいなかった。
パッチリと大きくツリ目がちな、いかにも意志の強そうな瞳がクラス中の視線を臆することなく見返している。小振りだが整った鼻。笑えば愛嬌があるであろうやや厚めのピンク色の唇は真一文字に引き結ばれている。ほぼ仏頂面と言える表情であったが、魅力を損なうどころか妙に似合ってすらいた。晴香に比べれば肌はやや日焼けしていたが、それも彩奈の健康的な魅力を引き出しているようだった。こなれていない丁寧語や不機嫌そうな表情など、彼女の存在感に比べれば大した問題では無かった。
つまり彩奈は晴香に負けず劣らずの美少女だった。
顔ももちろんのこと、彩奈の良さはそのスタイルにあった。身長は女子としてはやや高めの169センチ。スラリと手足が長くモデルのようであった。
何より目を引くのは学生離れしたバストだった。中山が調べたところ彩奈のバストサイズは95のE。まるで小振りのメロンのような存在感の柔肉が、空手によって鍛えられた肉体と学生という若さに支えられ、全く垂れ下がることなく上を向いている。彩奈はブレザーを選択しているが、ボタンを閉めていない理由《・・・・・・・・・・・・》は明白だった。
ウエストも引き締まっていて、少女特有の柔らかさと、アスリート故の鍛えられたしなやかさが同居した、奇跡のような肉体を持つのが高山彩奈という少女だった。
(あぁ、今すぐにぶち込みたい……!)
超能力を得て、様々な女を味わってきた中山をして尚、彩奈は魅力的であった。
空手の実力に裏付けられた強気な性格をした彩奈を、今この場で自らの肉棒でヒイヒイ言わせたい。中山は必死にその欲求を我慢する。
晴香と違い、彩奈とは在学中に殆ど接触が無かったことも中山の欲求に油を注いでいた。
これは別に中山に対して、彩奈が特別隔意を持っていたということではない。彩奈はほぼ全ての男子と殆ど接触を持たないまま──事務的な会話以外をしないまま学園生活を過ごすのだ。
彩奈と友好を深めようとした男子は、その射抜くような強い瞳と、全身から放たれる『近寄るなオーラ』にやられ、ただの一人も例外なくそれを果たすことができなかったのだった。
(今度はそうはいかねえぞ高山。ハルちゃんともどもじっくりと味わってやるさ)
晴香と彩奈。タイプの違う二人の美少女。
その二人を手に入れる為に中山は戻ってきたのだった。
中山は安易に喰っても面白くない、と必死に自分に言い聞かせながら、しかし決して獲物は逃がさないと決意しながら彩奈の自己紹介を見送った。