予想外にもデレはじめた彩奈を恋人へと堕とした超能力者・中山。
もう一人の二大美少女・晴香の性感開発をさらに加速させていく。
朝の電車内で密着し、開発されて疼く女芯に勃起を押し付けると、
快楽に負け黒髪を揺らしながら、無様に絶頂する可憐な少女。
さらに、彩奈を親友の晴香の調教現場に連れて行き、同時に可愛がり……
二人の純愛堕ちと快楽堕ちの愉悦に浸る、タイプリープ青春ノベル第2巻!
プロローグ
変わった関係、変わる計画
石野晴香~深夜の調教1~
石野晴香~流される理性~
高山彩奈~高まる想い~
高山彩奈~開く扉~
石野晴香~教えられた独り遊び~
石野晴香~深夜の調教2~
高山彩奈~幸せな一日1~
高山彩奈~幸せな一日2~
高山彩奈~幸せな一日3~
高山彩奈~幸せな一日4~
書き下ろし 優等生の淫らな休日
本編の一部を立読み
プロローグ
県立鏡月台学園。その屋上への踊り場には、異様な熱気と咽《む》せ返りそうなほど濃密な淫臭が充満していた。
踊り場の中央には、その神聖な学び舎にはふさわしくない空気《・・・・・・・・・・・・・・》を生み出した元凶である二人の男女が、乱れた呼吸を整えている。
その片割れである男──中山祐樹──の内心は満足感と達成感で満たされていた。
(いやあ、気持ち良かった。思っていた通り──いや、思っていた以上に『高山彩奈《たかやまあやな》』は最高だった。やはり戻ってきた《・・・・・》のは英断だった)
そのモノローグからも察する事ができるように、中山はただの男子学生ではない。
端的に言えば中山は超能力者だ。この時代より未来で超能力に目覚めた中山は、自分の時代で散々やり放題した後、『最高の興奮』を得る為に、学生時代に戻ってきた《・・・・・》のだった。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
中山はすぐ横で息を整える少女──高山彩奈──に目をやる。
彩奈は中山が最高の興奮を得る為に選んだ『極上の女』の一人《・・》だった。
過去に戻ってくる前──一周目《・・・》では、空手に夢中で気が強い彩奈にはお近付きになるどころか、声すらかけられなかった。
そんな彩奈を、超能力を駆使して手に入れた画像を添えたラブレターで呼び出したのがこの日の朝の事。更に超能力を披露しながらの脅迫で追い詰め『奴隷』とした。
この時の為に戻ってきてからオナ禁していた中山は、早速とばかりに彩奈の身体を美味しく頂いた。そして四回目《・・・》の射精を終えたのがつい先程。入学二日目の昼休みの事だった。
(まあ……ちょっとばかり想定外の事もあったが……)
中山は望んでいた通り最高の興奮と最高の快感を味わった。しかし全てが中山の計画通りに進んだかと言えばそうではない。
その最たるものが──
「はぁ、はぁ、はぁ、ご、ごめん、もう少し待って」
「ああ。知っての通り時間はいくらでもある《・・・・・・・・・・》。気にせず休んでいいぜ」
「う、うん…………あ、ありがと」
高山彩奈その人だった。
もちろん今ここには他に人がいない以上、先程のは中山と彩奈の会話である。脅迫で縛った上で事に及んだ男と、手籠めにされた女の会話にしては些《いささ》かお気楽であろう。更に言えばそれどころか彩奈はうっすらと頬まで染めていた。
この時点では中山も、まさか彩奈が無理やり気味にされながら、ひっそりと恋心《・・》を認めているなどとは夢にも思っていない。酷い事《・・・》をしている自覚があるだけに尚更。
(まあ、悪い事にはならんだろう)
しかし正確な内心はわからないまでも、彩奈が妙に協力的なのは確か。中山を害そうという意思も無さそうであるし、中山は彩奈の態度についてはとりあえず置いておく事にした。
(さて、彩奈については実に上手くいった。後はもう一人のお姫様《・・・・・・・・》だな)
彩奈の呼吸が整うのを待つ間、中山はもう一人のターゲット──石野晴香《いしのはるか》──について思いを馳せる。
(もしかしたら、ハルちゃん《・・・・・》については計画の変更が必要かもしれん)
彩奈と並ぶ、中山がこの時代に戻ってきた理由《・・・・・・・》。
気の強い彩奈とは対照的に、性格も穏やかで誰にでも分け隔てなく接し、天使のように美しく清楚な美少女。恐らく鏡月台学園史で最も多くの男子を魅了していたのが石野晴香という少女だ。例に漏れず中山も一周目では心惹かれていた。
そんな晴香は既にこの時点──入学二日目の昼休み──で中山の毒牙にかかっている。もっとも本人にその自覚は無い。何故なら晴香は昨晩、無防備かつ無意識である就寝中《・・・》に、超能力を行使した調教を施された。晴香自身は知らないまま、その身体だけ徹底的に開発されている。たった一晩の調教を経ただけで、本来なら性的な事には奥手だったはずの晴香は、既にその身体から生じる淫欲に戸惑いながらも振り回されつつあった。
当初の中山は、そんな晴香にゆっくりと自分の身体の事を自覚させ、身も心も中山に依存──言ってしまえば恋──させようと目論んでいたのだ。
けれど、簡単には折れそうにない彩奈が抵抗しつつも快楽に屈していく──そんな筋書きを想定していたが、思わぬ着地点に辿り着きそうな今、計画の見直しが必要だと中山は考え始めていた。
(ま、それについては夜にでもじっくり考えるか……)
しかしそこまで考えたところで中山は一旦思考を放棄する。今はただ『高山彩奈』という極上の女を手に入れた興奮と満足感に浸る時間だと切り替えたのだった。
変わった関係、変わる計画
「さて、スッキリしたところで戻るかね」
「……アンタはスッキリしたかも知れないけど、アタシは顎が疲れたし、口ん中が気持ち悪い」
彩奈は言葉通りスッキリした表情で告げる中山をジト目で睨む。
結局、熱心にペニスを掃除する姿に興奮した中山に『もう一回』と頼み込まれ、彩奈はもう一度精液を飲む事になったのだった。一回目の時とは違い、中山が腰を使うのではなく、あくまで彩奈が射精に導いた。
その為、人一倍大きな中山のペニスを咥え続けた彩奈の顎は筋肉痛のような状態になっていた。しかも最後に飲まされた精液は言うに及ばず、様々な体液が付着したペニスを舐め清めたのだから、彩奈の口の中は凄い事になっていた。
「言われてみれば俺の口の中も彩奈のま×ことかマンカスの味や臭いが残ってるな……」
「な、あ、う……」
考えてみれば当たり前ではあるが、改めて言われて彩奈は顔を真っ赤に染め上げた。
「ほれ、彩奈もこれで口の中濯《すす》いどけ」
「え……?」
気が付けば中山が半分ほど減った飲料水のペットボトルを彩奈に差し出していた。まだ汗をかいているほど冷えている事から、たった今中山が時を止めて調達してきたのだとわかった。
「あ、……ありがと」
彩奈は先程までとは違う理由で頬を染めてそれを受け取った。中山の気遣いが嬉しかった事もあるが、それだけではない。
(飲みかけ……)
彩奈はじっとペットボトルの口を見つめる。そして、何かを決心したようにギュッと目を瞑ると口を付け、中の水で口を濯いでいった。
「……何て言うか、あれだけ色んな事したりされたりしておいて、今更間接キスくらいで、こんなに赤くなってる彩奈が可愛くて苦しいんだけどどうしたらいい?」
「うう……」
内心がすっかりバレていた事に彩奈は更に赤くなった。
彩奈は中山に抱き締められ、なすがままに頭を撫でられるのだった。
■
戻るか、と言っておきながらしばしじゃれ付き合った後、中山は停止していた時間を解除した。
いきなり教室の中に出現するわけにいかないからだ。彩奈は迷ったが、結局中山と一緒に教室に戻る事にした。
「あれ……? 中山くんと、彩奈……?」
教室に戻ると、自分の席で弁当を食べていた晴香が声をかけてきた。中山はともかく、彩奈は明らかに中山と連れ立って歩いていたからだ。
接点の無いはずの二人。
しかも片方は親友で、もう片方は恥ずかしいところを見せてしまった相手だ。言葉こそ続けなかったが晴香は言外に『どうしたの?』と問うていた。
「やあ。高山さんとは購買で一緒になってね。凄い勢いで飛び出していったと思えば、レア物の限定パン目当てだったらしいよ」
不自然に聞こえない言い訳をすらすらと述べながら、中山は彩奈に『なあ?』と話を振ってみせる。
「あ、ああ。うん。先輩に美味しいって聞いたからさ」
彩奈は晴香にそう補足してから、中山に向き直って、少し睨むような目で続ける。
「それより高山さん《・・・・》は止めろよ。アンタにそう言われると、なんかゾワッとする。ほら見ろ、鳥肌」
彩奈は心底嫌そうにそう言った。わざわざ腕を捲り、鳥肌の立った腕を中山に見せる。先程まで『彩奈』と名前で呼ばれていた為、違和感が拭えなかったのだ。
何より急に距離を取られたようでどうしても耐えられなかったのだ。
「高山でも彩奈でもいいから『高山さん』は禁止だ」
本当は名前で呼んで欲しかったが、中山とはまだ会って二日目だ。周りの目を考えれば、その選択は無いだろうと思いつつも彩奈はそう言った。
「あれ、随分仲良くなったんだね?」
そんな彩奈の様子を見た晴香はそう言った。
晴香と彩奈は幼馴染であり、親友なのだ。彩奈の事はよく知っている。
彩奈が『アンタ』と呼ぶのは、ある程度気を許した相手だという事も。何より男子に向かって名前で呼んでもいいなんて事を言うのは珍しい、というよりも初めての事だ。
「俺も限定パンを狙って動いてたら、戦友認定されたみたいで。中々熱いバトルだったからかね」
「あはは、彩奈らしいね」
一瞬で中山に気を許している事を見破られ、動揺しかけた彩奈に代わって、中山が答える。晴香は『ありそうだ』と思ったらしく、笑顔を見せた。
「彩奈、聞いたかもだけど、中山くんって、私達の家のすっっっごい近くに住んでるんだよ」
「あ、ああ。聞いたよ。近いって言うか殆ど隣なんだろ」
「うん。今度一緒に遊びに行ってみようか?」
「う……ま、まあ気が向いたらね」
ほんの少し頬を染めて、そっぽを向きながら言った彩奈を見て、晴香は『本当に仲良くなったんだぁ』と妙な感慨深さを持って、二人を見つめるのであった。
■
(中山……)
処女を失った──否、捧げた日の夜。
彩奈はぼんやりとこの日にあった事を思い返していた。
思えば昨日、今こうして寝転んでいるベッドにいた時、妙に股間が熱くなったのが始まりだった。今ならわかる、あの熱は性感だったのだと。それまで自慰すらした事が無かったのに、急に燃え上がった性感に不自然さは感じるが、事ここに至ってそれはもはや大した問題ではない。
仮に中山に仕組まれた物だったとしても、結果だけ見れば彩奈は後悔していない。まさに惚れた弱みと言おうか、彩奈は脅迫された事すら今の結果に必要だったと考えるようになっていた。
不安なのは──
(隠し切れるかなぁ……)
中山との関係、それ自体はいい。
『奴隷』という立場に思うところが無いわけではないが、宣言してからの中山は本当に優しかった。だからそれについては受け入れている。
けれども、それを第三者に知られるのは勘弁して欲しい。
普通の恋人関係であれば隠す事でもないのだが、残念ながらそうではない。絶対に知られてはいけない秘密だ。
(でも、アタシ……)
だが彩奈自身、隠し事が下手くそだという自覚があった。既にほんの短いやり取りの中で、中山に気を許している事を晴香に見抜かれた。
しかしどうしても中山を意識してしまう。
今日だって昼休みの後は、無意識に中山を目で追ってしまっていた。視界に中山が入るだけで胸が締め付けられ、目が合った時には頬が熱くなるのがわかった。
(う~……あ、アタシ、どうしたらいいんだよぅ……! ほ、ホントになんであんなヤツを……!)
今もまた中山との事を思い出して、胸が苦しくなり、彩奈はベッドの上を転げ回り悶絶する。
彩奈は自分でもどうかと思う相手に、自分ではどうにもならない恋心を持て余しながら、何とかそれでも眠りにつくのだった。
☆
(……高山、彩奈……か……)
中山もまた、家で小休止を設けながら、改めて今日の事を思い返していた。
昼休みにも思ったが、はっきり言えば計画とは全く違う、想定すらしていなかった結果だった。
彩奈の処女を奪うという元々の目的は達成した。それはいい。
結果だけ言えば、中山は最高の興奮を味わった。
過去に戻って得ようとしていた最高の興奮を。
(凌辱するつもり、だったんだけどな……)
最高の興奮を得たのは間違いない。
けれどもどうにも予定していた興奮の種類《・・・・・・・・・・・》とは違っていたのもまた間違いではなかった。
中山の予定では、気が強い彩奈に脅迫で身体を差し出させるつもりだった。そして屈辱で歪んだ顔を眺めながら純潔を散らし、嫌がる彩奈を無視してたっぷりの精液を注ぎ込んでやるつもりだったのだ。
更にその後も中長期的に快楽調教を施す予定だった。頭では嫌がっていても身体が反応するようにし、最終的に快楽堕ち《・・・・》を目指すはずだったのだ。
ところが蓋を開けてみれば、まるで恋人のような甘い甘いセックスとなった。中山にしてみれば『どうしてこうなった』という気分だった。
(そういうのはハルちゃんとするはずだったんだがなぁ……)
そんな事を考えながらも、中山の口元には諦めの感情が混じった苦笑が浮かんでいた。
理由などは本当は中山にもわかっていた。
主たる原因は、彩奈の性格や人間性を完全に見誤っていた事。過去の学生生活では殆ど接点が無かった故、仕方なくはあったが、彩奈は中山が思っていたような少女ではなかったのだ。
気が強いのは思っていた通りだったが、それは恐らく空手に対しての一途な気持ちと不器用さから来るもので、ヤンキーのように誰彼構わず噛み付くような尖ったものとは違っていた。
脅迫した直後、無理矢理に精液を飲ませ、そして手淫にて強制的に絶頂させるところまではほぼ想定通りではあったが、彩奈が目を覚ましてからが違った。
まず思いの外、会話が成立する事からして想定外だった。
中山は無言で睨み付けられるか、恨み言を延々と聞かされるものだと思っていたのだ。
中山とて彩奈ほどの美少女との会話が楽しくないわけがなく、調子に乗って語らなくてもいい事まで含めて、当初の予定とは違って話し込んでしまった。しかもところどころ挟んだ中山の性欲と興味を満たす為の行動に対してのものも含め、リアクションも悪くなかった。
そうこうしている内に、彩奈の態度がどんどん軟化していった。処女を奪う頃には、好意めいたものを向けられているのすらわかった。本人に自覚があったかはわからないが、彩奈の言動もそれに準じて、言ってしまえば可愛らしく、いじらしいものへと変わっていた。
決定的だったのは繋がった直後の出来事。
女性をティッシュやオナホール程度にしか見られなくなっていた自分を殴り付けられたような気分だった。あの言葉をあの状況で中山に言える、そんな彩奈を『コイツ、いいな』と思ってしまった。
彩奈に言ったのは殆ど本音だった。
あの瞬間から、高山彩奈は中山にとって獲物《・・》ではなく一人の少女《・・・・・》になった。
身も蓋もない言い方をすれば情に絆されてしまったのだ。その時点で凌辱ルートは消えたと言ってもいい。
そこからは中山が率先して彩奈をそれらしく扱った。
それに応えるかのように彩奈から向けられる好意も増していった。
事を終えた後、つまり昼休みの後は何度も彩奈からの視線を感じたし、目が合えば頬を赤くして、慌てて目を背けるのだ。ここまでくれば恋愛経験の無い中山にだって、はっきりと好かれているとわかった。
どこに好かれる要素があったのかは中山自身にも相変わらずさっぱりわからなかったが。
とまれ、彩奈ほどの美少女に好かれているとわかっていながら、無碍に扱えるほど中山は擦れていなかった。結局そういう話だ。
中山は確かに万単位の女を毒牙にかけてきた。中には意識操作で恋愛感情を埋め込み、疑似的な恋人関係になった女もいる。しかしそれは所詮ニセモノの恋人関係だ。女の気持ちはどうにでも操れたが、中山は結局本気になれなかった。超能力は確かに万能だったが、自分自身を騙す事だけはできなかったのだ。
翻って、彩奈には感情を弄るような意識操作は一切施していない。
超能力の存在も含めて、中山はあるがままの自分自身で彩奈と接した。そして彩奈はその中山《・・・・》を好いた。
それは中山からして見れば、唯一騙せない自分自身を騙す必要が無い相手という事だ。
大袈裟に言えば奇跡のようなものだった。
彩奈は既に中山にとっても大きな存在となっていた。
(計画の見直しが必要、か……)
こうなってくると問題なのは晴香の存在だ。
確かに彩奈とは予想外に良好な関係が築けたし、中山自身それを悪く思ってはいない。
しかしだからと言って晴香を諦めるという選択肢は無い。
諦めてしまったら、今はよくてもいつか中山はそれを後悔し、そして欲してしまう。欲してしまったら中山は再び過去に飛ぶだろう。中山にはそれができてしまうのだ。
彩奈を大切にしたいという気持ちを、今中山は確かに持っている。
けれど再び時を超え、過去に戻った時も同じだとは限らない。
何故ならそれは彩奈よりも晴香を選んだ中山《・・・・・・・・・・・・・》だからだ。
そうならない為にも中山は、必ず晴香も手に入れなければならない。
(少し計画を前倒すか……)
しかしその為には一つ問題がある。それは彩奈の態度そのものだ。
彩奈の態度は、そんなわけは無いと思い込んでいた中山ですら確信を持てるほどにわかりやすい。親友である晴香は遅かれ早かれ気が付くだろう。
彩奈が中山に抱いている気持ちに。
そうなってしまえば晴香の事だ、中山の事が気になる《・・・・・・・・・》程度であれば身を引くのは目に見えていた。
ならば、彩奈の気持ちを知っても、身を引く事が不可能なくらいに中山の存在を刻み込めばいいのだ。
昨晩よりももっと強烈に。
晴香の身体と意識に。
中山は自分の欲望の為、そして彩奈の為にも計画の前倒しを決めた。