クラスの一軍女子で、スタイル抜群で可愛い二ノ宮さん。
僕と彼女を繋いでいるのは、三千円で結ぶ身体の関係。
恋人のようにエッチな時間を重ねて心の距離が急接近したり、
でも次の瞬間、冷たい眼差しで絶望的に突き放されたり……
そんなある日、僕がお尻のオプションをお願いしてみた結果……
ちょっぴりビターな不純異性交遊、性春アフターストーリー!
第一話 クラスヒエラルキートップの二ノ宮さんとまだまだ続く淫靡な関係
第二話 びしょ濡れになった二ノ宮さんとプール掃除からの青春エッチ
第三話 二ノ宮さんとどうして三千円でエッチする関係になったかの話
最終話 二ノ宮さんにアナルセックスのオプションをお願いした結果
本編の一部を立読み
第一話 クラスヒエラルキートップの二ノ宮さんとまだまだ続く淫靡な関係
友達が居ない。
勿論恋人だって居ない。
情熱を燃やす趣味も無い。
将来の夢も無ければ、明晰な頭脳や何らかの才能も無い。
そんな灰色の学校生活を送る僕だが、登校する時に仰ぐ空はとても清々しく青い。
校門まであと少しのところで、突然背後から肩を叩かれた。
「おはよう。渡辺君」
そう言って高身長の好青年が僕を走って追い越していった。彼の名は遠藤君。バスケ部に在籍しており、人望に厚いクラスの中心人物である。僕からしたら別世界に生きる人間で、友達というよりかは単なる知人。一クラスメイトでしかない。
ちなみに僕の名前は渡辺ではなく渡部である。もう訂正する気も起きない。何の不都合も無い。
朝の教室は活気に溢れており、足を踏み入れたら思わず押し出されそうになった。まるでドーム球場のようだ。
その喧騒の中でも目立つのはやはり遠藤君のグループで、そして彼の隣には一人の女子が座っている。
僕は必死にその子を視界に入れるのを我慢した。校内ではみだりに彼女とコミュニケーションを取るべきではないと自分を律している。
しかしどうしても誘惑に負けて、一瞬だけ彼女をチラ見してしまった。
二ノ宮さん。
遠藤君と付き合っている女の子である。そのステータスを抜きにしても校内でのカーストは上位に位置する。
可憐で整った容姿。どこか冷たそうな大人びた風格。
僕のような『その他大勢』は目にするのも憚られるような存在である。一瞬だけでもその姿を視界に映すと、僕の胸には甘い何かが満ち溢れた。
僕は二ノ宮さんに恋をしている。
しかし彼女には遠藤君という彼氏が居て、僕なんかがお近づきになんてなれないような高嶺の花だった。
肩辺りまで伸びた髪が今日も愛らしくて堪らない。彼女と同じ空間の空気を吸えるだけで幸せである。
それ以上のことは求めるべきではない。
僕と二ノ宮さんの間にはどう足掻いても接点など無いのだ。
遠くから彼女が談笑している姿を観測するので精一杯。
僕自身も含め、誰もがそう思っている。
しかし人生とは時に小説よりも奇異な物語を紡ぐ時がある。
それについては追々説明することにする。
ホームルームが終わると、一時限目は英語だった。
教師が黒板に文章を書くと、クラスから二人を指名して前に出てこさせた。そして英訳しろと命じる。
指された二人とは僕と二ノ宮さんだった。
授業中に皆の前に立つというのは日陰に生きる僕にとっては見せしめの刑に近い苦痛だったが、隣に二ノ宮さんが並んで立つというのであれば話は全く変わってくる。
隣から漂う素敵な香りが鼻腔をくすぐると、それだけで僕は光悦を感じてしまう。殺風景な教室が一変してお花畑へと変わった。
するとぼそりと小声が聞こえる。
「口、半開きになってる。きもい」
二ノ宮さんの言葉に思わず我に返った。
目の前の問題に取り掛かる。
しかし隣に好きな女の子が居ればどうしても完全には集中できない。ちらりと隣の様子を覗き見すると眉間に皺が寄っていた。手も止まっている。どうやら英訳に苦戦しているようだ。
僕は呟く。
「分詞構文」
すると彼女の指が動いてすらすらと問題を解いていった。
その最中に、僕の足を軽く蹴る。その様子は教壇に隠れて皆には見えなかっただろう。
その行為が彼女なりのお礼なのか、それとも余計なお世話だという意味なのかは僕にはわからなかった。もし不愉快にさせてしまっていたのならどうしようと不安に思う。
ともかく僕たち二人は無事に問題を解いて席に戻る。
つつがなく続行される授業の中、二ノ宮さんを横目で覗いた。彼女は面倒くさそうな表情で頬杖をついている。ふと視線が合うと、興味が無さそうにすぐに前を向いた。
やはり無用の世話焼きだったのかもしれない。それでも、ほんのわずかでも彼女の人生に介在できたことが嬉しい。
僕はきっと二ノ宮さんにとって路傍の石でしかない。それでも「あ、この石を川に投げたらよく跳ねそうだな」くらいに思ってもらえたらそれ以上の誉れはない。
授業が終わると到底友人とは言えない関係性の男子が数人寄ってきた。
「お前なんかが二ノ宮さんと並んで問題解けて良かった」
そんな皮肉を言ってくる。
僕は相手の感情を逆撫でしないように、当たり障りの無い笑みを浮かべてやり過ごした。
その日の放課後、ラブホテル。
全裸で仰向けに寝そべる僕の上を、同じく全裸の二ノ宮さんが覆いかぶさって密着している。
ベッド脇のソファには僕たちが脱いだ制服が置かれている。
彼女は僕の乳首を舐めていた。
その舌の色はとても健康的で、尚且つ妖艶である。それに乳首を舐められる度に僕の全身に強い快楽が駆け巡った。
「うぅ……」
思わず呻き声も漏らす。
二ノ宮さんの愛撫は緩急やバリエーション豊かで、時には乳首を口に含んで吸ってきたりもする。
その度に僕は首を横に振っては背中を反り返らせた。
「……あぁ、すごい……」
彼女の美しいお椀型の巨乳が僕の腹部で潰れている。その瑞々しい弾力も僕を蕩けさせた。
二ノ宮さんは僕の乳首を舌で責めながら、右手で勃起した陰茎を優しく包んで扱いている。
とっくに我慢汁は大量に漏れて彼女の手の平を濡らしていた。その為、手首が動く度にくちゅくちゅと粘り気のある摩擦音を鳴らす。
これは夢ではない。
僕と二ノ宮さんの関係性はクラスメイト未満だ。
しかし彼女とは何度かセックスをしている。
勿論普通の恋愛による行為ではない。
僕は二ノ宮さんが好きだが、彼女は僕のことを何とも思っていない。
これは援助交際である。
僕は二ノ宮さんにお金を払って、そして彼女はその対価としてこうして僕と肌を重ねている。
「渡部って感じやすいよね」
呆れた風に僕を見上げながら、乳首を舐めつつ男性器を扱く。
「……ごめん」
「別に謝んなくて良いけど」
ついでに僕は懸念事項についても言及した。
「……あと、英語の時間に勝手なことしてごめん」
「は?」
「いや、その……横から口出ししちゃって……余計なお世話だったかなと」
「なんであたしがそんなことで怒るって思ってたの?」
僕は身が溶けそうな快楽の中、頭に思い浮かんだ言葉をそのまま吐露した。
「僕なんかの助言を受けて二ノ宮さんのプライドが傷つかないかな、と……」
二ノ宮さんは心底呆れるようにため息をつく。
「馬鹿じゃないの」
そして舌先で強く乳首をぐりぐりと押し潰してきた。
「あぁっ」
全身に電流が駆け巡る。それがあまりに気持ち良くて僕は甲高い声を上げてしまった。
「渡部は卑屈すぎ」
そう言うと、彼女は顔の位置を徐々に僕の下腹部へと移していく。その際にキスをしたり舌を這わせたりした。
そして僕のいきり立った陰茎が二ノ宮さんの眼前に来ると、彼女は耳に掛かった髪の毛を掻き上げながら言う。
「その卑屈な性格、何とかならないの? 時々本気で不快なんだけど」
「……ごめんなさい」
「すぐ謝る癖も何とかしなよ」
「ご、ごめ……」
「だから謝るなっての」
そう言い切るや否や、張り詰めた男根を口に含んだ。
男性器が独特の温もりに包まれる。
どこにでもあるラブホテルの一室が、花一面の桃源郷と化した。
好きな人の口腔内の温度を男性器で感じるのは、涙が滲む程の幸福である。慣れることは無い。
二ノ宮さんのフェラチオはとても技巧に優れている。
首を動かすとくちゅくちゅと音を鳴らし、歯は当たらずに舌が絡みついてくる。時折頬を凹まして吸ったりなどして緩急も抜群だ。
彼女が本気を出したら女性経験が二ノ宮さん以外とは皆無の僕など秒殺されてしまう。
なので暴発しないように挿入前のフェラチオは程よく手加減するのが暗黙の了解になっていた。
それでも彼女の口淫が至福であることには変わりがなく、僕の心は幸せで膨張していく。
「うう……二ノ宮さん……」
僕の射精の前兆など彼女にはお見通しであった。
口を離してクールダウンの時間を設ける。
その間も肉棒の先端から根本にかけて啄むようにキスをしていく。
ちゅ、ちゅ、ちゅ。
そして睾丸にたどり着くと、その生殖器官を優しく舌で転がした。何とも言えない悦楽がじんわりと脳内に満たされていく。
どこか退屈そうに睾丸を舐める二ノ宮さんが声を掛けてきた。
「こんなに大きくて立派なおちん×んを持ってるのに、なんで渡部はそんなに男らしくないの?」
僕は呼吸を浅くしながらも答えた。
「……男性器の形状と性格は関連しないと思うんだけど……」
「ふーん。折角すごいち×ぽしてるのに勿体ないね」
そう口にする二ノ宮さんはあくまでどうでも良さそうな口調である。
それにしても睾丸だけを舐められるのは何とも言えないもどかしさである。確かな心地良さはあるものの、それだけでは射精には到達できない。どこか焦らされているようにも感じる。
ともかく僕の陰茎はいつ破裂してもおかしくない程に膨張していた。
「なんか、渡部のち×ぽパンパンだね。一回手で射精させてやろっか?」
僕としてはその提案は非常にありがたいもので、もう我慢の限界である。
しかし一つ懸念事項があった。
「……それってやっぱりオプションかな? 今日、あんまり手持ちがないんだけど……」
我ながら情けなく思う。
優れた容姿も無ければコミュニケーション能力も無い。何か特別に秀でた才能も無ければ経済力すら持ち合わせていないときた。
二ノ宮さんは下らないと言わんばかりの表情を浮かべる。
「別に手で抜くくらい、初期費用込みだと思うけど」
態度自体はおそろしく塩対応だが、サービス内容は良いというのが二ノ宮さんの特性である。
「そ、それじゃあ……よろしくお願いします」
「ん」
彼女は上体だけを起こすと、右手で怒張しきった陰茎を握りしめた。そしてやはり僕に対してこれっぽっちも興味と関心の無さそうな表情と声色で言う。
「どうせなら沢山ザーメン飛ばして気持ち良くなりなよ」
二ノ宮さんが僕と援助交際をする理由は、小さい弟や妹が多くて少しでも家計の負担を減らしたいからである。だから冷淡ではあるものの世話焼きな性質も持ち合わせていることに僕は最近気づきだしていた。
射精寸前の僕はもう返事をする余裕も無いので、真っ赤な顔でただ小さく頷くだけだった。
そんな僕を見下ろしながら男根を扱く手を強める二ノ宮さんの表情には若干のSっ気がうかがえる。
膨張しきった肉棒をゴシゴシと擦る二ノ宮さんの語気がやや強まった。
「ほら。びゅっびゅって射精しちゃえ」