本販売日:2026/01/23
電子版配信日:2026/02/06
本定価:935円(税込)
電子版定価:935円(税込)
ISBN:978-4-8296-4854-4
「互いの娘を交換してプレイしませんか?」
痴指騒動で知り合った男からの予想外の提案。
二人のシングルファーザーは愛娘を差し出し、
満員電車内で蒼さの残る肢体を好き放題に弄ぶ。
父の命令に逆らえない沙雪は魔指に溺れ、
大切な純潔すらも中年男に捧げさせられ……
第一章 悪魔の提案 私の娘に痴姦してみませんか?
第二章 父の命令 魔指に快感を覚え始める肢体
第三章 禁断の絶頂 満員電車で昇り詰めた乙女
第四章 体育倉庫 おじさん専用の肉穴にされて
第五章 娘交換 父の罪滅ぼしに差し出した蒼い身体
第六章 処女無惨 獣の体位で奪われた大切な純潔
第七章 近親交尾 淫鬼に変身した父に抱かれて
エピローグ 駅のホームで
本編の一部を立読み
第一章 悪魔の提案 私の娘に痴姦してみませんか?
十月となって数日が過ぎたその日の朝、ひとりの中年サラリーマンはいつになく思い詰めた表情を浮かべて駅の階段を上がっていた。目の下には隈が目立ち、些細なアクシデントにも苛立ちを見せる。鬱憤が溜まって爆発寸前なのは明らかで、友人であっても声を掛けるのを躊躇ってしまうだろう。
身長は百七十二センチ、顔立ちは冴えず体型は中肉中背。人混みに紛れたら見つけ出すのが難しいタイプと言える。だが高校も大学もストレートで入学、卒業してそれなりの会社へ就職できている。二十五歳で結婚もして、その翌年に娘をひとり授かる幸せも享受していた。
(……くそ……)
そんな中年男・山倉大亮は人目も憚らずにまた溜め息を吐く。四十二歳にもなる大の男が人前で溜め息を漏らすなど情けないことこの上ないが、そうせずにはいられない。蓄積した苛立ちが限界を越えていて、少しでも吐き出さなければ勝手に身体が暴れ出しそうだった。
なぜこんなに苛立っているのか、原因の大本は半年前の離婚にある。結婚して十七年連れ添った妻が浮気をしたのだ。中古だが一戸建てに住み子どもも授かって生活の質は平均以上だったはずなのに、なぜそんな愚かな真似をしたのか。山倉は根が真面目なだけに、妻の裏切り行為がどうしても許せなかった。
お母さんが知らない若い男と楽しそうにどこかへ出掛けて行った──ひとり娘の凛からそう聞いた時はまさかと思って一笑に付した。だが言われてみれば思い当たる節もあった。家計の足しと暇潰しになればとパートを始めた妻だが、見る見る快活になっていったのだ。
そんな彼女の変化は、新しい環境がもたらしたものだろうと軽く考えていた。しかし妻は次第に見た目も派手になり始めた。化粧の雰囲気が変わり、香水まで付け始めたのだ。帰宅が遅くなる日が増えたと凛から報告を受けて、山倉はようやく妻の浮気を疑い始めた。だが時既に遅く、妻は浮気相手の若い男と一線を越えてしまっていた。
浮気相手はパート先で一緒に働く男子大学生だった。妻は山倉のふたつ年下で、浮気相手とは一回り以上も歳の差がある。若い男からちやほやされればどんな女性でも嬉しくなるだろう。しかし人妻なのだから越えてはならないラインはある。しかも娘だっているのだから、妻の行為は正に外道と言えた。
浮気の理由は良く耳にするようなものだった。毎日が平凡で刺激が欲しかった、構ってもらえなくて寂しかった──妻は涙ながらに土下座で謝罪してきた。でも山倉は無反応を貫いた。
言われてみれば確かに妻との会話は結婚当初より少なくなっていたかも知れない。だがそれは仕事が忙しくなって余裕がなかったせいで、彼女から心が離れていた訳ではない。結婚記念日や誕生日を忘れたことだってなかったし、なにより仕事に精を出していたのは妻と娘のためだったのだから。
妻の両親からも謝罪を受け、どうか再構築をと懇願された。しかし山倉は離婚に踏み切った。若い男に抱かれていた彼女に異様な不潔感を覚えて、同じ空間にいることすらできなくなっていたのだ。
娘の親権をどちらが持つかについては娘の意思を尊重した。凛は思案した結果、妻ではなく自分を選んでくれた。心が軋む出来事の中にあって、娘の選択はなにより嬉しいものだった。
ふたり暮らしとなった生活は一変して気苦労が増えた。三人で十年以上過ごした我が家は妻との記憶も多く、できれば引っ越しをしたい。しかし仕事が忙しくて新居の選定に時間が取れずにいる。家事の大部分を担ってくれている凛も、母親との記憶が多く残る家にいるのは辛いはずだ。そのせいか最近は娘とろくな会話ができていない。そんな状況も苛立ちが強まる一因となっていた。
山倉はまた溜め息を吐いて駅のホームを見渡す。通勤ラッシュの時間に入ったそこは混み合い、安堵できる空間はどこにもない。これが常態なのだから今更騒ぐのも変な話だが、今朝の中年男はいつになく心が荒れていた。昨夜些細な理由で娘と言い合いになってしまい、未だ仲直りができていないのだ。
(なんでなんだよ。俺がなにしたって言うんだ)
自分はこれまで他人に大きな迷惑を掛けることもなく、慎ましやかな毎日を送ってきた。風俗遊びは結婚を機にすっぱりやめたし、家族を無視して趣味に大金を注ぎ込むこともしなかった。もちろんギャンブルや深酒ともずっと無縁だ。なのに人生は悪化の一途を辿っている。これでは誰だって腐るだろう。
いつも通り急行電車に乗ろうと乗車待機列に並びかけ、山倉は更に苛立つ。十両編成の電車で乗車位置は前から四両目だ。だが眼前に二十代後半くらいの年頃をした女性がいる。紺色のスカートスーツに身を包んでいて、身長は百五十センチを少し超す程度だろうか。肩までの黒髪をした彼女はスタイルも顔立ちも平均的で、俯きがちな素振りから大人しい性格なのだと予想が付く。
(専用車両があるだろ。そっちに乗れよ、ったく)
女性の背後に並んだ中年男は大きな溜め息を吐く。通勤ラッシュ帯に女性客の間近に乗ることは好ましくない。電車の揺れで身体が触れただけでも痴漢と騒がれるかも知れないのだから。第一、この女性客は痴漢が怖くないのだろうか。女性専用車両があるのにわざわざ一般車両を使おうとするのが理解できない。
待機列を変えようかと動きかけた山倉だったが、ふと落とした視線の先を凝視する。眼前の女性は地味な印象ながら意外にも形の良いおしりをしている。少し垂れ気味ではあるが、大きめの逆ハート型をしていかにも柔らかそうに見える。
山倉は紺色の膨らみを更に見詰める。丸く張り詰めたそこにうっすらとラインが浮かんでいるのだ。それはショーツラインに他ならない。できる女性なら下着がアウターに響かないよう気を配るものだが、この女性は脇が甘いようだ。そんな油断にも怒りを覚え、中年男は小さく喉を鳴らす。
(……やってやるか)
これから乗る急行電車はラッシュ帯の乗車率が悲惨で、正に寿司詰め状態となる。この路線を通勤に使い始めて十七年、車両は新型になったが混み具合はずっと変わらない。その歴史の中で痴漢騒ぎは何度も見聞きしてきている。車内で痴漢騒ぎが起こる度に列車の運行ダイヤが乱れ、迷惑を被ってきたものだ。
それなのに山倉は眼前の女性客に痴漢を働いてやろうと決める。離婚のショックや仕事のストレスで心が壊れかけていて、犯罪を制止するべき理性の力は限りなく弱まっていた。
若い時分から山倉は痴漢行為に興味があった。人混みの只中でこっそり性犯罪に及ぶ、そんな背徳感に惹かれたのだ。だが実行しようとはしなかった。歴とした犯罪だし、被害を受けた女性の心情を思うと胸が痛んだからだ。だから欲望を発散するのはアダルト映像を見たり妄想で楽しむに留めていた。でもそんな常識的な振る舞いは昨日までとなりそうだった。
ホーム上に急行列車の接近を告げるアナウンスが流れ出し、辺りの人波は動きを活発にしてゆく。その中にあって、冴えない中年男は双眸をぎらつかせる。何気ない素振りで周囲を確認して、車内へ入ってからの動きをシミュレートする。さり気なく彼女の背後を取って、電車が動き出したら手を伸ばして──心音が急加速を始めるのに顔は火照らない。
到着した急行電車がドアを開扉すると、待機していた客たちが一斉に乗り込み始める。車両内へと踏み込みながら、山倉は眼前の女性客の背後を死守する。心音はもう最高速に達しているが、意外にもまだ色々と考える余裕は残っている。車両の中心辺りまで押し込められてドアが閉じ、数瞬の静寂を挟んで急行電車はのそりと発車した。