触らないで、と言えなくて 女教師魔指通勤

著者: 御前零士

本販売日:2024/08/23

電子版配信日:2024/09/06

本定価:825円(税込)

電子版定価:880円(税込)

ISBN:978-4-8296-4752-3

電車内で恥辱を受けた女生徒・麻都佳を保護した女教師。
一ヶ月近く魔指に翻弄され、性感を開発された教え子の姿は、
26歳の綾海に乙女時代のおぞましいトラウマを甦らせる――
新生活が始まった四月、偶然を装って尻に伸びてきた痴指。
太腿からスカートの奥へ這い進み、やがて神聖な部分へ……
行き来する現在と過去、人妻教師が辿り着く衝撃の結末!

目次

第一章 教え子を狂わせた一ヶ月の魔指調教

第二章 ショーツ越しに這い回る卑劣な指先

第三章 揺れる電車の中で押し寄せる絶頂

第四章 放課後、中年男に奪われた乙女の純潔

第五章 憎悪する相手に何度もイカされて

第六章 痴指の虜になった二匹の哀しき牝

エピローグ

本編の一部を立読み

第一章 教え子を狂わせた一ヶ月の魔指調教

 五月の青空が眩しいある日の朝、勤め先である私立女子学園を出た女教師が厳しい面持ちで最寄り駅を目指して駆けてゆく。担任をするクラスの女生徒が駅事務室で保護されていると連絡があったのだ。
 紺色のスカートスーツに白のブラウス、茶のパンプスを纏った彼女は色白の美肌をして長い黒髪が良く似合う。背中の中程まで届く艶やかな黒髪が風になびき、すれ違う男性を呆けさせる甘い香りが流れる。
 二十六歳の彼女は拝田綾海、専攻が現国の教師である。勤める学園は母校で、在学当時は電車で通学をしていた。現在は軽自動車で通勤しているが、電車通学の大変さはまだ良く覚えている。混雑であったり遅延であったり、学園生活の思い出には必ず通学の光景が出てくる。
 綾海は身長百六十五センチのすらりとした細身で、その肉体は健康美に満ちてまさにいまが旬だ。大学時代に知り合った智之と二年前に結婚をして、現在は共働きで将来のための貯蓄に精を出している。子どもを授かってマイホームで温かな家庭を築くのが夫婦の夢だ。
 女性としては長身の部類に入る綾海だが、目に付くのはそれだけではない。メリハリのある恵まれたプロポーションをしているのだ。バストはトップ九十センチのFカップで、何気ない所作の度にたゆたゆと揺れてしまう。お陰で薄着の季節には男性たちの視線を集めずにはおかない。勤務するのは女子学園だが、もし共学であったら男子生徒から絶大な人気を誇っていたことだろう。
 腰回りは細くくびれて五十六センチ、ヒップは重力を物ともせずに上向いて八十九センチだ。顔立ちも清楚に整っていて、教師になったいまでも時折スカウトマンに声を掛けられる。だが綾海は首を縦に振ることはなかった。教師になるのが幼い頃からの夢だったからだ。
 教育の現場は激務で責任も重い。生徒だけでなくその親への対応で悩むことも多く、残業だって多い。それでも辞めたいとは思わなかった。教え子たちが日々成長してゆく姿を目にできる、これに勝る喜びはない。
 夫の智之とは同い年で、結婚したいまでも友人関係のような雰囲気が残っている。優しくて、でもいざという時には頼りになる男だ。背が高くて笑顔が人懐っこくて、気が付けばいつも一緒にいた。
 彼はサラリーマンとなって課長の役職を拝命し、共に将来への貯蓄を頑張ってくれている。気遣いが細やかで、こちらが疲れている時には率先して家事をしてくれたりもする。そんな夫にあまり恩返しができていないのが妻として心苦しい。それにこのところお互いに仕事が忙しくて、夫婦の時間がほとんど取れていないのも辛かった。
 だが私情で悩むのは後回しだ。眩い美貌の女教師は息を切らせて駅に着く。路肩に駐車されたパトカーが目に付き、どきりと心臓が跳ねる。これは教え子の件と関係しているに違いない。体調不良で保護されただけなら鉄道会社側も警察を呼んだりはしないだろう。となると──嫌な予感がして女教師の背筋は冷える。
「担任の拝田ですが」
「あっ、お待ちしてました。こちらです」
 事務室へ入って女性駅員の後に付いて奥へ進むと、パーティションで区切られた一角にある応接スペースに教え子はいた。
 相良麻都佳、新入生で身長は百五十センチ。全体的に細身で小柄な彼女は艶やかな黒髪をボブカットに纏めて縁なしの眼鏡を掛けている。色白で顔立ちが整っていていかにも異性からの人気が高そうだが、麻都佳は控えめで大人しい性格だった。そのためかこれまでに交際経験はないとのことだ。
 紺のブレザーに包まれた胸元はトップ八十二センチでCカップ。ウエストは抱けば折れそうに細くて五十二センチ、おしりは健康的に引き締まって八十二センチと小振りだ。
 全体的にまだ成長途中といった様相の彼女だが、それでも既に女性としての美を備えつつある。特に目を引くのは赤のタータンチェックのミニスカートから覗く太腿だろうか。透けるように白いそこはしっとりとした光を帯びて、見詰める者に撫で回したくなる欲望を抱かせずにはおかない。
「なにがあったんですか」
 少女は三人掛けのソファに浅く腰掛け、女性警官から事情を聞かれている最中だった。よほど怖い目に遭ったのか、華奢な肢体を更に縮こまらせて俯いたままだ。女教師は案内してくれた女性駅員に小声で尋ねる。すると衝撃的な台詞が返ってきた。
「あの、この子、電車内で痴漢に遭ったらしくて。犯人は先に警察署へ連れて行かれてます」
「……そう、ですか……」
 教え子が被った被害を聞いた瞬間、総身がぞわっと粟立つ。残念なことに嫌な予感は当たってしまった。よりによって痴漢とは──綾海は速まる心音を隠して腰を落とし、俯いている教え子の右肩にそっと右手を置く。すると少女は澄んだ瞳に涙を一杯に溜めながらもやっと安堵の表情を浮かべる。
「大丈夫よ相良さん、先生がついてますからね」
「綾海先生……」
 緊張の糸が切れたのか、少女は肩を震わせて泣き出してしまう。女教師は小柄な教え子を抱き締めてそっと背中を撫でる。大人しい麻都佳のことだ、痴漢に遭っても恐怖で声を上げられずにいたのだろう。その胸中は綾海にも理解できる。綾海も学園生時代に電車で痴漢被害を受けたことがあった。
「では先生もご一緒していただけますか。親御さんにも連絡済みですので」
「分かりました。相良さん、立てる? もうちょっと頑張ろうね」
「はい……」
 女性警官に同行を求められ、女教師は教え子に手を貸して立たせる。麻都佳の母親にも連絡は入っていてもうこちらへ向かっているという。綾海はひとまず女性教頭に電話を掛けて状況を知らせる。事が事だけに秘密は絶対厳守だ。もし麻都佳の痴漢被害が学園に漏れたら彼女は通学できなくなる。女教師は教え子の右手を左手で握って背を正した。

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