28歳で未亡人となった麗子に、蜜にたかる
蟻のように義父が、義弟が、医師が群がる。
車のなかで、浴室で、居間で次々と
欲望に狂った肉棒が襲いかかる。
感じちゃだめ……己を叱責しても淫れてしまう女体。
……ああ、悲しき未亡人……
れいこ(28歳)未亡人
まりこ 女子学生
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「僕の前でオナニーしてくれないか」
水田は充分なキスで麗子を酔わせたあと、そう言ったのだ。
「……そ、そんなこと……できないわ……」
「未亡人の君が、一人で慰めていないはずはないと思うんだ。僕は前から女の人がオナニーしているところを一度見たかったんだよ。だからさ、たのむよ。あとでたっぷり愛してあげるから……」
「水田さん……」
呼びかけてから麗子は切ない思いで胸がつぶれそうになった。眼に涙がたまる。放心した表情でソファに坐っている麗子を、水田が抱きかかえてベッドの上に運んだ。ここでストリッパーのやるように、女陰をあらわにさせるのも悪くはないな、と水田は思った。麗子に大腿をいっぱいに開かせて……女陰のすべてがさらけだされた光景を思い描く。
「……ど、どうしても、しなくてはいけませんの?」
麗子が怨めしそうに水田を見つめながらいった。
「いや、それは君の自由だよ。ただ、僕は昔の恋人として、未亡人になった君が、どんなふうにオナニーするのか見せてくれたらうれしい。ただそれだけさ。強制するつもりなんてさらさらないよ。でも……もし君が僕のことを愛してくれるのなら、大事だと思ってくれるのなら、僕の頼みを聞いてくれると信じてる……」
水田は真剣な顔で麗子を見つめた。
「ああ、そんな……無理です。わたしは夫を亡くしたばかりなのよ……まして夫にだって見せたこともありませんし……」
「恥ずかしがることなんてないさ。僕だって君のことを思いながらオナニーしたことは何度でもある。今からだってできるさ。なんなら見せてもいい。どれほど君を思っているかをね……だからさ、してくれよ……まさか、僕が嫌いなの?……」
「そ、そんなことないわ」
「だったら……ね、お願いだ……君のすべてを見せてほしい」
長い沈黙がつづいた。その間、麗子はずっと考えつづけていた。いったいこの人はどういうつもりでわたしにそんなことをいうのかしら……ただ興味半分? わたしをいじめるため? いいえ、そんなことないわ、絶対に。今までだってやさしく大事にしてくれた。信彦と結婚するといったわたしを、あたたかく見つめていてくれた。それに、もし今、この人がいなくなったら、わたしは本当に話し合える人がいなくなってしまう。信彦がいないうえに、水田さんまで……いや、絶対にいや。水田さんにはこれから先、ずっといい人でいてもらいたい……。
「……わ、わかりました。してみます……あなたにわたしのすべてをお見せします……」
麗子はそれだけいうと、がっくりと首をうなだれた。
「だけど……だけど、わたしがいやらしい女だなんて思わないでね……」