タブーを犯す──夫以外の男に襲われて、
初めて知った肉の歓びに、美幸は理性を失った。
羞恥、屈辱、恍惚がせめぎ合うなか、
若妻の女体は震え、痺れ、昇りつめる。
この時味わった陶酔が、貞淑だった美幸を
淫らな牝奴隷にし、堕としめてゆく……
みゆき 人妻
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「さあ、奥さん。素直にわたしの言うことを聞くんです」
鮫島が掴んでいた足首を離し、尻を撫でながら、諭すように言った。
男の目の前に裸の尻を突きだす──そんな獣じみたいやらしい行為など、クリスチャンの自分にできるわけがないと思った。しかし、抵抗しても無駄なことはわかりきっている。激しい葛藤の渦が心を責め苛んだ。
「仕方ない。奥さんが言うことを聞かないんだったら、わたしにも考えがあります」
いかにもいわくありげな言い方だった。
「わかったわ……」
何をされるかわからないという恐怖が、美幸を奮いたたせた。恥ずかしさを押して、美幸はゆっくりと四肢に力をこめ、四つん這いとなった。
「そうです、奥さん……ほら、もっとお尻をあげて、股をひろげるんです……うーん、素晴らしい」
背後から見る美幸の眺めは、まさに絶品だった。たわわな尻肉をざっくり割った峡谷の底では、毒々しく色づいた花唇が秘毛を押しのけて盛りあがり、妖しく息づいている。
一方の美幸は、自分のしている行為を想像しただけで全身が震えだすのを覚えた。鮫島のいやらしい視線がお尻にへばりつき、くすぐったい気さえした。
ああっ、恥ずかしい。わたし、どうしよう……。
全身が羞恥の炎に包まれたように熱くなっていく。その過熱する頭のなかに、思いもかけない感情がふつふつと湧き起こってきた。それは、見られていることを密かに楽しんでいる感情だった。
もっと見て。わたしの身体、いやらしいでしょう……。
心の奥の奥から、そんな囁きが聞こえてくるのだ。
「どうです、奥さん。獣になった気持ちは。たまには淫らになるのも楽しいでしょう」
鮫島が背後でしゃがむ気配がした。
後ろから入れるつもりなんだ、と思った途端、鋭い快感が背筋を這い昇り、脳髄を直撃した。
「あっ、あああっ……」
美幸は思わず身を震わせ、咆哮した。だがそれは、ペニスを挿入された感じとは異なっていた。鮫島が、牡犬が牝犬にするように後ろから女陰を舌で嬲っているのだった。しかも舌は会陰部を舐めあがり、肛門のすぼまりにまで侵入して媚肉を翻弄する。
「ああっ、いやっっ……そんなところ、汚いわ」