耽溺れる…(おぼれる)

喪服義母・制服義妹

著者: 仁科一樹

本販売日:2009/09/23

電子版配信日:2011/03/18

本定価:765円(税込)

電子版定価:880円(税込)

ISBN:978-4-8296-1671-0

(こんなに濃いなんて、それにすごい匂い)

呑みきれなかった精液が、喪服を飾るレースをけがす。

夫を亡くした三日後からはじまった悪魔の性調教。

高校生の貪欲な肉茎が、この家のすべてを塗り替えた。

遺影の前で美臀を並べ貫かれ美牝へ堕ちる33歳と16歳。

「離さない、義母さんも優花も僕だけのものだから」



<もくじ>

序章 葬儀の夜に

第一章 未亡人 よみがえる肉悦

第二章 もう、戻れない

第三章 清純妹とマゾ母

第四章 牝犬のように愛されて

第五章 誓わされる姦のキズナ

終章 幸せのかたち


登場人物

かなえ(33歳)義母

ゆうか 妹

本編の一部を立読み

「あ、ぁ……この匂い」

男の性臭が、鼻腔に忍び込んでくる。オスの匂いに対して、女としての躰が反応したのか。悲哀の感情に反して、口の中には唾液が分泌され、下半身では締め付けられるような感覚が、徐々にその存在を主張し始めた。

(いけないわ。私は、義理とはいえ、この子の母親なのに)

生まれかけた身体の疼きを、なんとか抑えようと努力する。しかし年月をかけて亡夫より徹底的に淫らな躾をたたき込まれた女体は、持ち主の気持ちなどに構いもせず、男を受け入れる準備を開始していた。

いやむしろ、息子に口唇を犯されるというこの恥辱に満ちた状況が、マゾとして調教を受けた彼女に対し、淫堕な悦びを感じさせているのか。

(違うっ、私は、そんな女じゃない!)

心の底に浮かびかけた疼きを、慌てて否定することでかき消そうとする。

あれは、夫を愛していたから。だからこそ彼の倒錯した欲求にさえ耐え続けることができたのだ。自分が望んでいたことでは、絶対にない。

今回のこれだって、そうだ。この子は、実の父親に早く死なれ、悲しみとショックで自分を見失っているのだ。

(だから私が、慎司くんを縛る欲望を、発散させてあげなくては。そうすればきっとこの子だって、本来の優しい男の子に戻ってくれるに違いないわ)

そう。これは彼のために、しかたがなくすることなのだ。

自らに言い聞かせ、ルージュの引かれた唇の間から赤い舌を差し出すと、香奈恵は若い情動に猛りきった淫棒を軽く舐め上げた。

「ん……えぁ」

舌先に、わずかな塩味を感じる。

とうてい美味しいなどとは思えないが、頭のどこか奥の方、恐らくは女の本能を司る場所をくすぐられてしまう。

(これが、慎司くんの味なのね……)

口にした先走りの液体は、舌から染み込んで彼女の胸奥に波及し、体内の『女』を目覚めさせる効果を持っていた。

ざわざわと、全身の体毛が逆立つような感覚がする。

「はあ、ぁ」

何も考えずとも、香奈恵の舌と指先は、今まで数え切れないほど教え込まれ経験してきた、奉仕奴隷としての動きをなぞりだしていた。

唇で、チュっチュっと亀頭に何度も口づける。はじめからはしたなく咥え込んだりはしない。まずは唾を絡めた舌を大きく突き出し、ソフトな感じで舐めながら、節くれ立った肉茎の表面を濡らしていく。

それから、舌先でカリの辺りを刺激してみたり、幹の部分を唇で挟んで擦ってみたりする。その間にも両の手は、肉棒の付け根や太股の内側、剛毛にまみれた肉袋をやわやわとさすり上げ続けていた。

射精に導くほどの、強い刺激ではない。あくまでゆったりとした快感を男の躰と目を楽しませる愛撫を続け、いわば相手のウォーミングアップを図る。

「くっ、う……最高だよ、義母さん。こんなに気持ちがいいなんて」

こうした、いわば前戯的な愛撫だけでも、最初から亢奮しきっていた慎司の肉棒は、先端からヌラついた液をだらだらと垂らしだしていた。

淫らな献身で男の快楽に尽くす口元に、欲望の熱をはらんだ視線をはっきりと感じながら、若者の我慢汁を、すぼめた唇でついばむように吸い、舌で舐め取る。

口の中いっぱいに広がるのは、味というよりは、むしろ匂いのほう。女の心と身体を屈服させ、服従させずにはいられない、オスの芳香だ。

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