ああ、もうわたし……このまま気がいきそう、もう
いいわ、ハァンン、あなたもっと強く突いて突いてン
そこよそこ、ああっンいくいく、いくーん、アレッ
抜かないで、そのまま、離れないでいてッ……嬉しい
玉門がピクピク疼くの、このまま死んでもいい……っ!
肉酔で淫液にまみれ、秘肉は泡立ち、熱している!
本編の一部を立読み
真昼の光に湯気の立った二人だけの浴室。幹夫は万里のやわらかな陰門を指先でくじっている。彼女の息づかいが荒くなり、陰門からはヌラヌラッと液が溢れてきた……。
「じゃあ、湯船の中でね」と夫は言った。
幹夫と万里の夫婦の家には珍しく内風呂があった。戦前のことだから、それだけでも”中流”であったといえる。
夫は万里の裸身を抱き上げると、湯の中へ入っていった。
そして、彼女の尻を湯船の縁へ押しつけると、ヒタヒタと湯を波だたせながら、勢い立つ男根を女の玉門へ押し込んだ。
万里は先刻から好いかげんくじり回されて気を起している上に、そんな格好でスカスカと気持ちよく抜き差しされるので、はや夢中になって、
「ハアハア……いいわいいわ、そこ、そこ……あれ、もういくかもしれない……フンフン」
と、男の胸に豊満な乳房をぴったり押し当て、両手を首に回して、よがりだした。
幹夫もそうした妻の声を聞くと、だんだん興奮して、
「フンフン……ウン、俺も、よいぞよいぞ、ソレソレソレ」
と突き立てる。
「ファーッ……もうもう、いく、いくいくいく……アアッ」
万里はあたり構わぬよがり声をあげて、糊のような淫水を湯の中に滴らせながら気をやるのだった。
――ふと我に返った万里は、誰もいない部屋で、いつの間にかそうした思い出にふけりながら、夫婦生活のあれこれに思いをめぐらせている……。夫の指の代わりに自分の手を裾の中に入れ、クリクリと硬くなった陰核をいじってみる。その指頭は、悩ましい淫水でべっとりと濡れ、腰巻まで濡らしていた。
陽はだいぶ傾き、夕方に近かった。彼女はあわてて起き上がると、ひとり顔を赤らめながら台所に立った。遠くで子供たちの騒ぐ声が聴こえていた。
さて、その夜のことである。万里は咽喉の渇きを覚えて眼をさました。宵に飲んだウイスキーのせいだ。ふらふらする頭をもたげて、床を出ようとした時、彼女は襖一つへだてた隣室の物音にハッとなった。
「ねえ、早くいれて……もうそんなに焦らさないで……」