奴隷夫人(上) 凌辱と屈辱

著者: 五代友義

本販売日:1991/11/23

電子版配信日:2011/09/30

本定価:535円(税込)

電子版定価:660円(税込)

ISBN:978-4-8296-0403-8

囚われの女としての性の魔窟に軟禁された総子夫人。

24歳の人妻は、子供がいるとは思えないほど、

素晴らしい肉体の持ち主。

その女体に今、男たちの情け容赦のない責めが……。

指と舌が這い、剛直が突き刺さり、樹液が飛ぶ!

凌辱と屈辱のなか、総子は奴隷夫人への道を歩みだす。

登場人物

そうこ(24歳)未亡人

まり(25歳)その他

みやこ(28歳)人妻

本編の一部を立読み

最初は苦痛だけであった総子も、この頃には身体の感覚だけが先行しはじめていた。一刻も早く逃れたいと思う総子の意志を無視して、その女体は歓びにむせびはじめていた。

真理の切ない声も刺激になった。その声を聞くと総子も声をあげたくなる。総子の上に乗っている男が、彼女の吐息に巧みに動きを合わせてくるのがわかった。

「あっ……あっ……」

総子のあげる声が、闇のなかにはっきり聞きとれるようになってきた。苦しげな吐息まじりに甘い声をあげている。

「あっ……ああ……いやいや……あ……」

男の激しい動きに、総子は今までにない感覚を呼び覚まされているような気がする。夫に愛されて覚えた快感とは違う。身体の奥にジワッとしみわたって、腰のあたりに熱く定着しているのである。時折り子宮を絞られるような快感に、総子は大きく叫んでしまう。

「ああっ、もう……」

総子にとって初めての感覚である。初めてのいくつかの感覚を、先ほどから何度か味わわされている。このうえ、さらに高い絶頂が来るのであろうか。総子は怖くなった。自分がどうなるのかわからない。今でさえ身体が宙に舞っているようなのに、これ以上つづけられると気が狂いそうである。

「ああ、やめて……もうだめ!……変なの……いやいやっ」

男の分厚い胸の下で総子は叫んだ。裂かれるような下腰の痛みが、快い疼きに変わってきている。焼き鏝を当てられたような熱い感覚で、男に深く刺し貫かれているのが鮮明に感じられた。

「あっ……いやぁ! んっ! ん! だめ……もうだめ……変になりそう……」

総子の声を聞いて、真理にかかっている男たちが忍び笑った。会長の道具が、とぐろを巻く大蛇のように長大だと噂に聞いていたからだ。しかも最初は痛さで泣いた女も、二度と離れられなくなるほど磨きあげた味があるという。

その味はひと色ではない。女体を満たして全身に精気を呼び起こすような、こってりとした重い味。したたかに女体を引き裂いてのちに、華麗な恵みの甘露を与えて五体をとろけさせてしまう悪魔の味。それらの甘美の味は多様であり、やがてやみがたい思慕を生むという。

「いやいやっ……あっ……あっ! むぐっ!」

裂かれるような痛さを感じた直後に、総子は大きく叫んで自分を失ってしまった。断末魔の叫びがそのまま絶頂を告げる声であった。

「ああっ! あっ……あうぅ……」

総子は過去を断ちきられたように思った。未知の世界を浮遊していた。すべての感覚が鈍り、全身が骨抜きの状態であった。総子は無意識のうちに、自分の顔を男の胸に強く押し当てて、男臭い汗を吸っていた。

かつて経験したことのない、夢想だにしなかった秘宮の感覚である。雲の上を浮遊するような、こんな感覚がこの世に存在していたのであろうか。総子は荒く乱れた息づかいを密かに整えながら、あまりの驚きに恥ずかしさや怒りさえ忘れてしまっていた。

「満足しましたかな? 奥さん」

総子の上に重なっている男が、まだ下半身で繋いだまま、胸の下の総子をのぞくようにして聞いた。

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