本販売日:1992/07/23
電子版配信日:2011/07/08
本定価:535円(税込)
電子版定価:660円(税込)
ISBN:978-4-8296-0444-1
両手をロープで括られ、白い双丘を鞭打たれ、
太い淫具で体奥を抉られるたびに、
制服の下に隠された被虐の炎が燃えあがる。
銀行一の美貌の理知的な女性、美沙……
窓口業務のあとに待っている肉調教が、
二十三歳の女体を蝕み、悪の道へと引きずりこむ……
みさ(23歳)銀行員
まき(32歳)その他
じゅんこ(32歳)銀行員
本編の一部を立読み
「き、きみは、朝比奈くん!」
「支店長!」
庄司と美沙が同時に驚きの声を発し、うろたえた。
おたがいの恰好を見れば、無理もない。庄司の無様な恰好に対して、美沙も際どい下着姿なのだ。ブラジャーをつけていない胸を両手で隠して、あとは薄いピンク色のビキニショーツと、それとセットになったガーターベルトに肌色のストッキングをつけただけで、白いハイヒールのパンプスを履いている。
真紀も、すべて黒い下着というだけで、美沙と同じ恰好だった。ただ、真紀のほうは、小ぶりだが形よく張った乳房を隠すこともなく、堂々と露出している。
狼狽ぶりは庄司よりも美沙のほうが強かった。というのも庄司は、美沙が宗像にマゾに調教されていることを真紀から聞いて知っていたからだ。
それでも部下に無様な姿を見られて戸惑いは隠せないらしい。哀れな顔つきで、真紀と宗像に救いを求めるような視線を向けてくる。もっとも、救いを求めるように見えてじつは、恥をさらしていることでマゾヒスティックなときめきがこもった眼--といえなくもない。
美沙のほうは狼狽しきって真紀の陰に隠れている。
「ふふふ、驚かせちゃったけど、大丈夫なのよ美沙。支店長はね、あなたが宗像さんにマゾに調教されたように、わたしが調教した奴隷なの」
真紀が笑っていう。その口ぶりと、そういわれて美沙が驚かないところを見ると、プレイルームにくる前、二人でシャワーを浴びている間にでも、真紀から、宗像とのことはすでに知っているといわれたのだろう。
「そういうわけで、今夜は四人で愉しもうってことなの。宗像さん、さっそく彼女の調教の成果を拝見したいわ」
「いいだろう。さ、美沙、おいで……」
「そんな!……」
宗像が腕をつかむと、美沙はますますうろたえ、かぶりを振った。
「二人の前で俺に恥をかかせるつもりか」
耳元で叱責すると、こんなことをする宗像が信じられないという顔つきで宗像を見、おねがいだからやめて、と懇願する表情で訴える。
「だめだ」
突き離すようにいうと、いまにも泣き出しそうな顔つきになった。
宗像は抱いてやり、耳元で、言い聞かせた。
「支店長も恥をさらして、もうみんな美沙のことも知っているんだ。それでこうやって、四人で愉しもうとしてるんだ。いいな?」
硬い表情でうつむいたまま、美沙が小さくうなずいた。
そんな美沙に、いとおしさと同時に嗜虐的な気分をかきたてられながら宗像は、美沙の両手をロープで縛ると、天井から下がった鉤にかけた。真紀が壁のハンドルを操作して、滑車を通して美沙の両手を吊り上げていく。
「ああッ、だめ……」