令嬢・沙織

著者: 巌尚人

本販売日:1988/02/23

電子版配信日:2012/05/02

本定価:535円(税込)

電子版定価:660円(税込)

ISBN:978-4-8296-0175-4

来る! 赤紫色の巨大な肉塊が迫って来る!
閑静な別荘で良家の子女を襲ったレイプ事件。
高貴な生まれの沙織は思わず下男の剛直から目を逸らした。
令嬢にとって薄汚れた凌辱魔は不潔でならない。
だが、牡の強い精の臭いになぜか子宮が疼く……
下半身に走った激痛! 沙織は隷嬢に生まれ変わる!

登場人物

さゆり 令嬢

しの 義母

本編の一部を立読み

くる! 赤紫色の巨大な亀頭が、まるでズームインされたかのようにぐーんと迫ってくる! あんなものを突っこまれたらどうかなっちゃう、という恐怖感と嫌悪感で、沙織は思わず顔をそむけ目を閉じてしまった。しかし、すぐさまそれをまたカーッと開けなければならなかった。三吉の重い体重が躰にのしかかってきたかと思うと、あそこに男根の尖端があてがわれたのだ。腰が本能的に逃げる。三吉はそれを片手で下から抱え、腰を闇雲に突きあげてきた。だが、タイトな穴はきしんで、あまりにも大きすぎるものを受けつけない。沙織は痛さをこらえながら、いい気味だと思った。
三吉は太い吐息をつき、舌打ちをすると、指で女陰をまさぐった。まるっきり潤いがない。体重で女の下半身の動きを封じたまま、たっぷり唾をくれた指で肉唇をひとしきりこねると、また亀頭を割れ目にあてがい遮二無二突きあげた。それでも、まだ性経験の浅い女の穴は頑なに男のものの侵入を拒んだ。息がだんだん荒くなる。沙織の顔は苦痛に歪み、目に涙が溢れている。委細かまわず突きつづけているうちに、やっと尖端だけツルリと入った。
その瞬間、沙織の喉からほとばしった叫びは、猿ぐつわさえなかったらすさまじい悲鳴となって、三吉をうろたえさせたにちがいない。
でも、現実にはそれは妙なこもったような声にしかならなかった。目尻から涙がひと雫こぼれると、大粒の涙が次から次へとそれにつづき、沙織は股を引き裂かれるような苦痛に身をよじった。とうとう犯されてしまった……という屈辱感のせいなのか、痛さのせいなのか、自分でもわからない。
馬並みの雄大な勃起は、ひと突きごとに着実に秘めやかな肉路を押しひろげ、奥へ奥へと情け容赦なく侵入し、痛さはますますひどくなるばかりだった。男が荒い息を吐くたびに吐き気をもよおすような口臭と、何日も風呂に入っていないらしいすえた体臭が鼻を襲い、みじめさがいやまさる。
しかし、驚くほど柔軟で伸縮性に富む女の膣口は、やがてさしもの巨根もすっぽり根元まで呑みこんでしまい、三吉はほっとひと息ついた。ちょっと上体を起こして二人の結合している部分をのぞく。黒々と陰毛を生やした女の下の口が、ぽってりとした肉唇で茎をしっかりと咥えている図は、おそろしく淫らで男心を満足させた。しかも、沙織のそこは俗に言う名器なのであろうか。自慢の巨根は、弛緩しきって弾力性を失った商売女の道具でも、いつもきつい感じがするのだが、こんなに狭い女陰には出会ったことがない。ただ単に狭隘感があるというだけではなく、男のものをゆっくりジワーッと締めつけては、また緩む。そのたびに腰の後ろからゾクッと快感が一物に走る。三吉はたまらず肉茎をほとんど先端まで引き抜いた。ひと息入れてまたゆっくりと突っこむ。怒張した血管で節くれ立ったものが、肉唇を押しひしぎ、クリトリスが茎を舐めた。
沙織の顔を見ると、目を閉じ美しい眉を苦しげに寄せていた。抽送は回を重ねるごとに滑らかになり、スピードを加えていった。結合部分がだんだん潤ってきたのだ。太いこわばりが女陰にせわしなく出入りし、肉唇が歪み、秘肉がヒクヒク震える。三吉はその淫らな眺めを一心に見据えながら、ひたすら腰を使った。
沙織は猿ぐつわのせいで口で喘ぐことができず、鼻で忙しく息をするしかなかった。それでも男のものが突っこんでくるたびに、股を引き裂かれるような痛さに思わず息をとめてしまう。股間にあるものはあくまで異物感でしかなく、今はただこの苦行が一時でも早く終わってくれることを祈るしかなかった。
その切ない願いは、女の悲しい生理によって、この時すでに裏切られていたと言える。石のようになんの反応も示すまいとした決意も空しく、熟れた女体は意志に反して、男の行動に適確に応えはじめていたのだ。沙織はまだ自覚していなかったが、痛みが次第に和らぐにつれて、あそこはますますぬめりを増して、躰がいつの間にか不随意にブルッブルッと大きく震えた。
腰から亀頭へとひときわ強烈にダーッと駆けあがってきた快感を、三吉は歯をくいしばって辛くも耐えた。だが、もういくらももたない。
三吉が躰の上にがばっと覆いかぶさるなり、肉づきのいいお尻を両手で抱えた。たとえようもなく柔らかい感触が、男の性感をさらに刺戟してやまない。根元までどっぷり女陰にはまりこんだものを小刻みなストロークで抽送する。快感が一気に高まってきた。
突然、沙織の躰の内でなにかが爆発した。なんとも言えない強烈な感覚に躰を貫かれ、反射的に猿ぐつわをくいしばる。学生たちとの間では一度も味わったことのない感覚で、五体がとめどなく震える。恥ずかしいところが熱く溶けていく。あまりの快感に沙織は狼狽した。それでも腰はひとりでに動きだし、突っこんでくる男の腰を迎えて浮きあがる。

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