俺の隣の席に座る藤永弥生――美少女だが不愛想ゆえに浮いた存在。
だが俺は――彼女の肌も胸も陰毛も剥き出しの性器すら知っている。
偶然、藤永がエロ写真を上げている裏垢を知っていたのだ……。
彼女にそれを告げる気はなかったが……そんな危うい関係が変わり始める。
「ねえ、私の胸、触りたい?」藤永の欲望が現実でも動き出したのだ。
禁断の青春スリル、WEBで大人気の問題作が全編改稿で堂々登場!
(文庫換算285ページ)
●もくじ
第一話 転校生と「どっかのだれか」
第二話 積み上がる確信
第三話 動画に惹かれて
第四話 一つの案が思い浮かんで
第五話 初めまして。
第六話 写真はどうでしたか?
第七話 返事から始まる期待と不安
第八話 スカート奥底写真
第九話 俺のために
第十話 崩れる学園生活
第十一話 隣の女子トイレで
第十二話 危うい関係性
第十三話 校外学習
第十四話 動物園の檻の前で
第十五話 ラーメン屋にて
第十六話 インターネットカフェ
第十七話 たくさんの疑問
第十八話 迷子と同級生
第十九話 車内でノーパンノーブラ
第二十話 私の胸はどうなった?
第二十一話 触りたいなら、触っていいけど
第二十二話 ラインメッセージ
第二十三話 一線を越える送信
第二十四話 一緒に通学
第二十五話 朝早い二人きりの教室で
第二十六話 初めて触った胸
第二十七話 次の約束へ
第二十八話 放課後のトイレにて
第二十九話 初めて入れた女性器
第三十話 奇妙な互助関係
第三十一話 取り付けたデートの約束
第三十二話 デートの準備
第三十三話 試着ルームの前で
第三十四話 デート中に送られた画像
第三十五話 カラオケボックスへ
第三十六話 絶頂姿を見せる彼女
第三十七話 初めて見せる男性器
第三十八話 脅迫? 窮地?
第三十九話 写真を撮らせて……
第四十話 二人の動画撮影会
第四十一話 完全に変わった二人
第四十二話 フェラチオ
第四十三話 黒タイツを脱いでいき……
過去 「どっかのだれか」を見つけた日
藤永 女子学生
本編の一部を立読み
「……これって、うちの制服……だよな?」
俺が「どっかのだれか」と藤永の共通点を探し始めてすぐに、その日は訪れた。
いつも通り、学校から帰宅した合図として、「どっかのだれか」は黒いタイツに包まれた脚の写真をアップした。以前と同じように制服は脱いでいる。
しかし、その日は詰めが甘かったのか、「どっかのだれか」の背後に、制服のスカートが落ちていた。
そして、それは俺にとっては見慣れた、うちの学校の制服だった。
もちろん、そこまで珍しい制服のデザインではないし、日本中を探せば、似たようなスカートをした学校だって見つかるだろう。
しかし、しかしだ。
転校のタイミング、クラスに馴染めなかったこと、そして既視感しかない制服のデザイン。
一つ一つが取るに足らない要素だったとしても、これだけ集まればそれは充分な証拠になる。
確証はない。ましてや本人に確認なんて取れるわけがない。
それでも俺は。
藤永弥生と「どっかのだれか」が同一人物だと、この時、どうしようもなく確信させられたのだ。
その日の「どっかのだれか」の投稿はいつもと違った。
今まで「どっかのだれか」は画像しかアップしたことがなかったのだけれど、タイムラインに流れてきたのは動画だった。
気の変化でもあったんだろうか。
性器が画面のほとんどを占めているサムネイルをタップすると、すぐに動画が再生される。
もはや見慣れた蜜壺だが、今回のこれは動画だ。
ヒクヒクといやらしく胎動する膣肉や、膣口から溢れ出してくる愛液がリアルタイムに伝わってくる。
初めの十秒ほどは、ただただ蜜に塗れていく様が映し出されていたが、ほどなくして指が伸びてきた。
細く白い指が、小陰唇を器用に広げる。その際、淫肉と愛液がぴちゃりと艶めかしい音をたてた。
「どっかのだれか」はそのまま、慣れた手つきで膣口までも大きく押し広げていく。
本来なら見えることのない、お腹側の膣襞がやけに目につく。
指が一旦、陰部から離れる。広げられていた膣口が元の形に戻ると、膣内からどっぷりと白濁した愛液が堰を切ったように漏れ出てきた。
その間、「どっかのだれか」はまったくと言っていいほど声を出さなかった。