本販売日:2003/10/23
電子版配信日:2007/10/05
本定価:628円(税込)
電子版定価:660円(税込)
ISBN:978-4-8296-1229-3
哀しい喪服姿がこれほど似合う女がいただろうか!
25歳の未亡人――孤閨の身体が放つ麗しい香気が、
高校生の義弟に眠る悪魔を目覚めさせた。
「教えたろ、お義姉さま。お尻を締めるんだよ」
夫婦の寝室で、背後から貫かれながら響子は喘ぐ。
もっと……もっといやらしい言葉で私を汚して!
きょうこ(25歳)未亡人
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「ここ。ここよ……」
響子は、小陰唇を開いていた指を、いったん緩め、今度は左手の人差し指と中指で、それをもう一度、開いてみせた。そして、右手の中指で、膣口を指さした。そうして指を忙しく動かすことで、自分の性器がおびただしい体液を分泌していることが、改めて意識された。実際、響子は今、恐ろしいくらいに、濡れそぼっていた。
「どこ? 指をちゃんと入れてみて」
「ああっ。ここ。ここに……」
「そこに、どうして欲しいの?」
「来て」
これでもう、無理に犯されたとは言えなくなってしまった。そのことが、響子にわからなかったわけではない。しかし、もう、どうしようもなかった。
「お姉様、もっと、はっきり言ってよ。ぼくの、なにが欲しいの? どこに欲しいのさ?」
「ああ、あ」
佑樹は、少し可笑しがっているらしい。声のなかに、忍び笑いが潜んでいた。「お姉様」と呼ぶのも、響子が羞恥に苦しむ様子を、楽しむためだろう。そのことも、はっきりわかっていた。
むしろ、それ以上だったかもしれない。辱しめられるほどに、燃えていく。自分のなかにあるとは思わなかった、そんな性癖を、今の響子は、恐ろしいくらい明瞭に意識させられていた。いや、思い知らされていたというほうがいいかもしれなかった。
結局、響子は露骨な言葉を次々と口から吐かなければならなかった。
「オチン×ン……オチン×ンよ。佑樹くんのオチン×ン……ここに……」
響子は、もう一度、自分の指で性器を大きくひろげた。今度は命じられてのことではなく、まったく自分の意志による行為だった。
「ここって、どこ? ちゃんと言って」
「オ、オマ×コ……」
実際、響子は今、悦びを求めていた。それは嘘ではなかった。
しかし、夫を亡くしたばかりの未亡人が、性に渇いている、とは思えない。そうではなく、佑樹を求めている。誰でもいいのではなく、佑樹を、佑樹だけを……せめてそう思うことに、響子はすがりつこうとした。
声が、恥辱ではなく、別のもので濡れはじめた。
「お願い、佑樹くん。響子のオマ×コ……オマ×コに、入れて。入れて……」
「ペットにしては、言葉づかいが悪いみたいだな。入れてください、だろ?」
「ああっ。入れてください……入れて……」
最後はまた「くださあい」と語尾が伸びて、啜り泣きに似た声がつづいていく。初めてだった。こんなにも全身で、そしてあらゆる虚飾を剥ぎとった無防備な気持ちで、性そのものを求めるのは、まったく初めての経験だった。
「ほら。自分でしてごらん」
ふいに、手首を掴まれた。導かれるままに腕を伸ばすと、指が佑樹の男性器の幹に触れた。響子は、それを夢中になって掴んだ。
熱い……。
熱、それに脈動を感じた。それは少年の鼓動を伝え、力強く脈打っていた。響子自身の鼓動よりは少し遅く、しかし、それは信じられないほど、力強かった。
たくましい。すごい……。