スチュワーデス・夕子と可奈子

著者: 永井龍児

本販売日:1990/09/23

電子版配信日:2011/12/09

本定価:535円(税込)

電子版定価:660円(税込)

ISBN:978-4-8296-0333-8

清純で上品な美しさあふれる夕子。

成熟した女の魅力を放つ可奈子。

スチュワーデスをめざす21歳の女体、制服姿には、

男たちの理性を狂わせてしまう魔力があった!

永井龍児がねっとりと描く、スチュワーデスの本性……

登場人物

ゆうこ キャビンアテンダント

かなこ(21歳)キャビンアテンダント

たまみ キャビンアテンダント

本編の一部を立読み

「教官、痛いわ」

と、可奈子が言った。制服の袖の上から縄が腕に食い込んでいるのが分かった。

だが、北嶺はふっふっと笑っただけで、二重三重に巻きつけた縄を一層きつくしぼりあげ、背中できっちりと縄止めしてしまった。

高手小手に縛られた可奈子の姿は女囚みたいだった。罪を犯して縄をうたれたスチュワーデス。──異様な光景に夕子は息をのんだ。

「五島君、どうだい、悪くない眺めだとは思わないか」

短くした縄尻で可奈子のグレープフルーツをピチャピチャ叩きながら言った。

その乳房は、豊かな裾野を縄と縄とに苦しそうに挟まれ、丸ごと絞り出されて、巨大な楕円形に変形していた。楕円形の先で乳首がツンと上を向いて勃起していた。

胸前のボタンはいまにも取れそうに傾き、襟飾りの黄色いスカーフは縄の下でクチャクチャになっている。

「ユニフォームを着たスチュワーデスを縛る、というのが最高でね。こっちへきてよく見てみろよ。新倉君も一段と色っぽくなったぞ。ウーン、じつに何とも言えない風情だな。グッとくるね。きみも縛ってもらいたいか。縛ってやろうか」

結構です! と叫んで、夕子は部屋を飛び出そうとしたが、金縛りにでもあったように声も出なければ、一歩も足が動かなかった。棒のようにその場につっ立ったまま、身じろぎもせず、二人を凝視していた。

北嶺が縄尻で可奈子の乳首をはじき、猫でもじゃらすように喉や頬をくすぐり、スカートからあらかた露出してしまっている官能的な太腿をなぶりだすと、くすぐったいわ、と可奈子はからだを右に左にくねらせた。その鼻にかかった声は猫がミャーオと鳴いているみたいだった。

からだをくねらせるさまも、どこか猫族に似ていなくもない。新倉可奈子は縛られて牝猫になった。発情したスチュワーデスの猫だ。

「あいかわらず敏感だな。もう目がトロンとうるんでいるじゃないか。よし、褒美をやろう。口をあけてみろ」

「ミャーオ」

とは鳴かなかったが、フフフと笑った可奈子の頭を掴んで、北嶺は自分の股間に押しつけた。

夕子にはその部分は見えなかったが、可奈子がしきりにもがいて苦しがっているのが見て取れた。ウグウグという、声にならない、くぐもった音声がもれる。おそらく、口に押し込まれた屹立が喉に届くほど、頭をおさえつけられているのだと思った。

北嶺が様子を見計らって圧迫している手の力をゆるめる。可奈子の頭がバネのように跳ねあがる。だが、頭が上がったところで、すぐにまたグイと押し下げる。その繰り返しがだんだんリズミカルになると、大きなボールをついているみたいに見えた。

ムググ、ウグッ、アグ、ウググ……。可奈子の苦しそうなあえぎと荒い鼻息。縄でからだを縛られているだけに、拷問による責苦を受けているようだった。

「おお、おおっ、いいぞいいぞ。やれやれ、もっとやれ」

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