淫獄の包囲網

著者: 御前零士

本販売日:2023/10/23

電子版配信日:2023/11/02

本定価:825円(税込)

電子版定価:880円(税込)

ISBN:978-4-8296-4688-5

田舎では目立ちすぎる里伊奈の美貌が悲劇を呼び寄せた!
執拗に交際を迫る不良を追い払ったのは地元の半グレ。
より凶悪な淫獣の「彼女」に無理やりさせられ、
待っていたのは、恋愛とはかけ離れたセックス地獄。
処女喪失撮影、フェラ特訓、アナル挿入、二穴責め……
地方都市の純真な乙女は、魔獄の罠から逃げられない!

目次

第一章 田舎では目立ちすぎる里伊奈の美貌


第二章 仕組まれた「交際」の包囲網


第三章 夢見た恋愛とはかけ離れた肉欲の日々


第四章 乙女が覚え込まされる性の喜び


第五章 拒めない淫獣との婚約


エピローグ 奴隷色の未来

登場人物

りいな(16歳)

本編の一部を立読み

第一章 田舎では目立ちすぎる里伊奈の美貌

 新たな環境に飛び込むのは年齢や性別の差異なく緊張するものだ。そして都会と田舎の違いも関係ない。葉山里伊奈はその日、地元の共学の学園で新生活をスタートさせていた。大人びた印象の美貌には期待と不安の入り交じった色が浮かぶ。どちらかと言えば不安の方が大きいだろうか。
 里伊奈は長閑な田舎に生まれ育った。繁華街と言えば駅前くらいにしかなく、その最寄り駅には自転車で十五分はかかる。自宅から一番近いコンビニエンスストアも似たような距離で、自動車免許を持たない者にとって自転車は重要な足となっていた。
 バスが一応走ってはいるものの、一時間に一本程度しか本数がないばかりか運行のない時間帯もある。電車も同様で、もし乗り遅れようものなら三十分は待たなくてはならない。
 電車の編成は三両と可愛らしく、満員になることは滅多にない。その電車が通学の足だ。里伊奈は自転車で駅まで向かい、そこから電車で学園へ赴く。片道四十分の道のりだ。男子の中には学園まで自転車のみで通う者もいるらしいが、か弱い乙女である里伊奈にはそこまでの体力も根性もなかった。
 自宅周辺には田園風景が広がる。緑豊かな山々もそれほど離れていない。幼い頃、徒歩圏内に流れる小川に家族で良く遊びに行ったものだ。里伊奈は両親と三人暮らしで、父親は隣の市で会社勤めをしている。家は二階建てで庭もあり、それなりに恵まれた家庭環境と言える。近所には父方の祖父母が住んでいて、小規模ながら農業を営む。里伊奈が婿を取って農業を継いで欲しいというのが祖父母の口癖だった。
 しかし乙女には服飾デザイナーになりたい夢があった。生まれ育った地域は自然豊かで長閑、商店の少なさと交通の便が悪い以外に不満はない。地元で結婚してのんびり暮らすことが、自分のような普通の人間には一番の幸せなのだろう。事実、そんな道を選んだ者が周囲には沢山いる。
 でも若者は都会に憧れるものだ。里伊奈の場合、小学生の時に社会科見学で都心を訪れたことがその契機となった。整然と立ち並ぶビル街で見掛けた、スカートスーツを纏った若い女性に目を奪われたのだ。OLらしき彼女は立ち居振る舞いも洗練されていて、憧れを抱かずにはいられなかった。
 そして情報が簡単に手に入る機器──スマートフォンを手に入れたことで、一層外界に目が向くようになった。携帯端末のメッセージアプリで同世代の者が華やかな生活の様子を発信する度に、里伊奈は胸をときめかせてしまう。自分も彼等のように都会で暮らしたい、情報を発信する側になりたいと考えるようになるのも無理からぬ話だろう。
 入学式から一週間が経ち、真新しい制服を着込んだ若者たちは少しずつ新環境に馴染んでゆく。その日も里伊奈は駅で女子の友人ふたりと待ち合わせてホームへ上がる。中学の同級生で同じ学園に通う者は十五人ほどで、親交があるのは三人しかいない。だがこれは仕方がないと言える。友情も大事だが、それだけで進路を決めていては夢の実現が遠のいてしまう。卒業後の動向も考えて選んだのがこの学園だった。
 しかし両親はともかく祖父母の反応は未だに思わしくない。可愛い孫娘がいずれ都会へ去ってしまうのが寂しくて仕方ないようなのだ。根の優しい里伊奈にはそれが新たな悩みのひとつだった。
「里伊奈は部活どうするの?」
「え、うん。考えたんだけど、帰宅部でいいかなぁって」
 電車の到着を待つ間、友人が尋ねてくる。里伊奈は手にしていたスマートフォンを通学バッグにしまいながら答える。中学時代はテニスに打ち込んでいたが、進学を機に止めるつもりだ。練習が格段にきつくなるため、勉学に大きな影響が出るのは間違いない。裁縫とデザインの勉強もしなくてはならないのだから、部活動に時間を割く余裕はなかった。
「そっか。でも里伊奈、もったいなくね? 上手だったし、男子のファンだって沢山いたのに」
「うーん、結構悩んだんだよね、わたしも。テニス続けても良いんだけどやりたいことあるし、成績良くしてないと進路のことで親と揉めそうだし……」
「あたしは部活やらずにカレシ探すつもり。あーあ、里伊奈は良いよねぇ。カワイイしスタイル良いしさ。なんでカレシ作らないのか不思議だわぁ」
「そうそう、中学でだって浮いた話いっこもなかったじゃん。もしかして年上好みなん?」
「えー、だって……」
 友人たちから羨望の眼差しを向けられ、少女は恥ずかしそうに俯く。里伊奈は友人の言葉通りに眩い美貌と恵まれたスタイルを兼ね備えていた。
 色白の美肌をして、背中の中程まで伸ばしている黒髪はしっとりと艶やかだ。細いおとがいの美貌は、性別を問わずに誰もがつい見蕩れてしまうほどに整っている。長い睫毛に縁取られた瞳に見詰められたらどんな堅物男でも赤面を免れないだろう。
 形の良い唇は健康的な桜色に輝き、白い歯と共に漏れる吐息も清らかだ。しかしファーストキスを奪った者はいない。里伊奈は交際経験のない処女だった。
 顔立ちだけでなく肉体も早熟でスタイルは完璧だ。紺ブレザーの制服をふっくらと盛り上げるバストはトップ九十センチでFカップを誇る。もちろん、瑞々しく張り詰めて上向いたそこも未踏の聖地である。うっすらと血管を透けさせる乳房は、小さく可憐な薄桃色の乳頭部に彩られている。未だ〝おんな〟の悦びは知らないものの、感度は抜群で甘い快感をしっかりと生み出せる。
 腰回りは細くくびれて五十四センチ。これは日頃から心掛けている適度な運動と偏りのない食生活の賜と言える。服飾デザインを生業とするなら、自身の美とスタイルにはなにより気を配らなくてはならない。デザイナーがだらしなく太っていて肌も汚いのでは作品に向けられる視線も変わってくる。その信念を基に、里伊奈は中学時代から美容に取り組んでいた。
 赤いタータンチェックのミニスカートから伸びる足は無駄な肉と毛がなくすらりと長い。お陰で紺のハイソックスと黒のローファーが良く似合う。異性の視線を吸い寄せるのはやはり太腿だ。そこはしっとりとした光を帯びてきめが細かい。手触りは絹を思わせるほどになめらかで、少女ながら大人顔負けの色香を漂わせる。いや、脱皮途中だからこその色香と言うべきか。成熟した女性にはない儚さと危うさが雄を虜にしてしまう。
 白い太腿が支えるおしりにも目を見張るものがある。キュッと引き締まって重力に逆らうそこは八十五センチで、健康美に溢れる逆ハート型をしている。そして完熟前にも拘わらず、とろける柔らかさと健気な弾力を兼ね備える。特筆すべき点は染みひとつない白さだ。これを目の前にして頬擦りしない者はいない。
 里伊奈も年頃の乙女だ、異性に興味を引かれることもある。しかし夢の実現が第一義なのだ。デートするのは確かに楽しいだろう。でも恋人ができたらそちらを優先しなくてはならない。まだ夢の入り口にすら辿り着けていないのに、恋愛沙汰に時間を割くのはなにか違う気がする。
 それに交際するとなれば〝性〟の問題にも直面する。キスに始まり、膣に男性器を迎え入れて──好奇心はあるが怖い。中学時代に彼氏持ちだった友人の話に寄れば、毎日身体を求められて大変らしかった。その友人は結局避妊に失敗して妊娠してしまい、ひっそりと引っ越していった。自分も同じ目に遭ったらと思うと軽々しく恋人を作ることはできない。だから気になる男の子がいても極力目を背けてきた。
「告白されたことくらいあるんでしょ? フツーの」
「え……、ううん、全然」
「またまたぁ。……って、そうだよね。里伊奈と一緒にいたあたしらが知らないワケないもんね。声掛けてきたのアイツらだけかぁ」
 里伊奈は小学校高学年の頃から一際目立つ存在だった。クラスの誰よりも早くブラを着け、乳房は中学一年生の時点で既にDカップにまで育っていた。だがからかってくる男子は意外にもいなかった。里伊奈があまりに眩し過ぎて気圧されてしまうのだ。
 相手が優れているほど、一般的な感性を持つ者は萎縮して自分を恥じる。だから見目麗しい里伊奈に声を掛ける男はいなかった。だが図太い神経を持ち、異様な自信に満ちた者であれば話は別だ。これまで里伊奈に言い寄ってきたのは社会のはみ出し者、俗に言う不良しかいなかった。
 中学時代に二回、それぞれ別の男子から告白されたことがある。そのどちらも校内の無法者で、ろくに授業にも出ずに万引きや恐喝行為を繰り返している輩だった。里伊奈はもちろん丁重に断った。それでも彼等はしつこく食い下がってきて、完全に接触を断つのに長い時間を要した。それ以来防犯ブザーは必需品だ。
「ま、里伊奈にもすぐカレシできるって。誠実なイケメンがさ」
「ふふ、だといいな」
 友人たちと他愛のないおしゃべりをして電車を待つ間も、里伊奈には遠目から幾つもの熱い視線が注がれる。風になびく長い黒髪と、ミニスカートから覗く白い太腿が雄の性欲を掻き立てずにはおかない。しかし見詰める男たちは良くも悪くも常識人で、やはり声は掛けられない。こっそり見詰めて、風に乗って流れてくる甘い匂いを嗅ぐのが精一杯だ。
 そんな男たちからの視線に気付かないまま、少女は到着した電車に乗り込む。三両編成のそれは長閑な田園風景の中を駆け抜けて行くのだった。

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