淫魔殿の奴隷【人妻と義妹】

著者: 設楽玲

本販売日:2023/12/22

電子版配信日:2024/01/05

本定価:1,045円(税込)

電子版定価:1,100円(税込)

ISBN:978-4-8296-4703-5

シチュエーション

「フフフ、子宮を突かれるのは初めてか、奥さん」
ズンと抉られ、根元まで埋まる剛直に喘ぐ初音。
かつて人妻を襲い、失職した男が逆恨みして娘を誘拐。
おびき出された36歳を待つ、おぞましい性地獄。
自宅にまで侵入され、夫婦の寝室で貪られる肉体。
家を訪れた夫の妹・優歌も暴虐の螺旋に巻き込まれ……

目次

第一章 人妻身体検査【外道の逆恨み】


第二章 暴虐者の来訪【咽び泣く美妻】


第三章 自宅に潜む淫獣【終わりなきイキ地獄】


第四章 生贄の義姉妹【肛姦の狂宴】


第五章 浴室の連続アクメ【身体も常識も壊されて】


第六章 淫魔殿の支配者【二匹の奴隷妻】


第七章 崩壊する理性【試される夫婦の絆】

登場人物

はつね(36歳)人妻

ゆうか(32歳)

本編の一部を立読み

第一章 人妻身体検査【外道の逆恨み】

1
「いやッ、なにをしてるんですかッ」
 平和だったはずの昼下がりが、本性を剥き出しにした男の手で一変する。
 霧崎初音は夫の取引先相手で、大学時代の先輩だという男に背を向ける。
「正気に戻ってください、須川さんッ」
 四十歳の須川哲也は細身に見合わぬ腕力で、初音の女体をフローリングの床へうつ伏せに押し倒した。左腕を捻じり上げ、抵抗を封じようとする。
「初音さん、私が大輔より、うんと気持ちよくして差し上げますよ」
 黒髪をオールバックでまとめた頭部を左右に振りながら、ただでさえ細長い目をギラギラさせて、濃いブルージーンズをむちむちに張る太腿を撫でてくる。
 節の太い指が太腿と尻肉を掴み、初音は痛みと不快さに悲鳴を上げた。
「フフフ、たっぷり可愛がってあげますから、おとなしくしててください」
 家では動きやすさを好んでよく着るパーカーのジッパーが、須川の手で下ろされていく。丸襟の白いインナーが見え、首元にはブラジャーの紐が覗いた。
「やめてくださいと言ってますッ」
 初音は痛みを無視して暴れ、上になっていた男を横向きに落とした。
 踵で相手の膝や向こう脛を蹴り、腕の拘束が緩んだタイミングで肩を振る。自由を取り戻すと前へ逃げ、迫る気配を感じた瞬間に足を放った。
 須川が低い声で呻き、両手で腹部を押さえている。どうやらみぞおち付近に命中したらしく、すぐには復活できないでいるうちに距離を取る。
 乱れたワンレンミディアムの黒髪を片手で直し、別の手で外れかけていたパーカーのジッパーを上げる。そのあとでバストを腕で守り、油断なく男を睨んだ。
「大輔さんの先輩という立場を利用して、こんな真似をするなんて……」
 切れ長の目を吊り上げ、細い鼻梁と高めの鼻頭、小さくて薄めの唇を震わせる。
「強情を張らなくてもいいんですよ。その身体は満足できていないはずです」
 勝手に決めつけては、下腹部を中心に視線を這わせる男に鳥肌が立った。
 一重まぶたに映える長めの睫毛もわなわなさせ、初音はかつてない怒りを露わにする。忘れ物があるというのを真に受けて、居間へ入れた愚かさも後悔した。
「帰ってください、警察を呼びますよ」
 二人がけのソファに置いていたクッションを投げつけ、稼いだ時間を活用してローテーブル上のスマホを手に取る。須川が顔を憎々しげに歪めた。
「昨日、あれだけ人を誘っておいて……」
「そんな覚えはありませんッ」
 昨夜は夫の大輔が、会社で受け持っている取引先の担当者が変わり、それが大学時代にお世話になった先輩だったと、昨年の十一月に新築した自宅へ連れてきた。その客人こそが須川で、初対面の初音は夫のためにと愛想よくもてなした。
 夫は上機嫌で普段よりもハイペースで酒を飲み、早々に酔い潰れたので日付が変わる前に飲み会はお開きになった。その際には須川を玄関まで見送っていた。
「その大きなお尻を振りまくってたでしょう」
「後輩の妻をいやらしい目で見てたなんて……最低ですッ」
 会話の噛み合わない異常者に付き合うのをやめ、初音は本気で通報する仕草を見せる。そこで須川がようやく観念し、大きな舌打ちをして立ち上がった。
 無事に追い出すとドアに鍵をかけ、腰を抜かすみたいにその場へ座り込んだ。緊張で上がっていた体温が吐息にも表れ、汗ばんだ額に熱を感じた。
 初音はしばらく目を閉じて呼吸を整え、須川の気配が家の前からしなくなっているのを確認すると身体の力を抜く。悔しさと悲しさで涙が滲んだ。
「どうしてこんな目に……」
 立った時に、玄関横の姿見に女体が映った。一メートル六十四センチの身長と五十四キロの体重は二十代の頃と変わらない。学生時代から男性の視線を集めていたバストはEカップで、緩めのパーカーを着ていても煽情的な膨らみが目立つ。
 腰回りは自分の目で見てもむちッとしており、ヒップもかなり大きかった。五年前に娘を産んで以降、大きさも重みも増しているように思える。
 一見するとキツめな顔立ちもクールな美貌と称され、とりわけ男性に好かれるのは幼い頃よりわかっていた。だからこそ地味な服装を心掛けてもいる。
「泣くより次がないように、大輔さんに言わないと」
 初音は大輔に誤解をされるよりも、放置して事態が悪化するのを恐れ、夫が帰宅してすぐに、須川の来訪と受けた悪辣な仕打ちを包み隠さずに報告した。
 話を聞いた夫は即座に自社の上役に相談を行い、今朝、きちんと抗議をすると出社した。そうして昨日の事件が起きたのと同じ時間になると電話が鳴った。
 相手は夫で、初音は須川の件だろうと緊張しながら電話に出る。
「結果だけど、須川さんは解雇されたよ」
 夫は上司の知人だという警察関係者にも相談したらしく、初音の更生の余地を残したいという希望もあって強姦未遂こそ伏せたが、悪質なストーカー被害を受けたという形になったみたいだった。その結果、須川に事情聴取が行われた。
 事態を重く見た先方の会社はすぐに解雇を通達、須川は周囲の社員に白い目で見られながら荷物を片付け、すでに会社を去ったとも教えられた。
「僕としては、しっかり罪を償わせたかったけどね」
「昔とはいえ、大輔さんがお世話になった人ですもの」
 昨夜も繰り返した問答に、夫が電話の向こうで苦笑するのが伝わってきた。
「とにかく、初音には二度と近づかないという誓約書にもサインさせたから」
「ありがとう、大輔さん。これで安心できるわ」
 夫との電話を終え、ソファに重みのあるヒップを沈ませて息を吐く。あえて昨日と同じような服装を選んでみたり、気にしないふうを装ってはいたが、やはりまた須川が家にやってきて、襲われたらどうしようという不安もあった。
 夫のおかげで懸念は払拭され、僅かな罪悪感を笑顔を作って掻き消す。気合も入れ直して風呂掃除でもしようかと思った時、またスマホが着信を伝えてきた。
「なにか言い忘れでもあったのかしら」
 ディスプレイを確認するが、今度は見知らぬ番号だった。初音は訝しく思いつつも、とりあえず受話ボタンを押した。身体の芯に響くような低い声がした。
「あんた、霧崎初音さんだね」
「そうですが……どちら様ですか」
 男がより低い声でくつくつと笑う。初音は悪い予感と寒気に襲われた。
「誘拐犯だよ。奥さんの娘は預かった」
 足音が聞こえた数秒後に、扉の開くような重い音がスピーカーから響いた。
 息を止めて耳を澄ませていると、恐怖に満ちた娘の泣き声がした。
「芽衣ッ……芽衣ちゃんなのッ」
 初音の声が聞こえたのか、娘が幾度もママと叫んだ。冗談ではないと理解し、急速に全身の血の気が引いていく。指が震え、スマホを落としそうになる。
「ククク、状況がわかったか。娘が大事なら、いまから言うところにこい」
「娘を返してください、お願いしますッ」
「奥さんが素直に言うことを聞いてくれたらな」
「そんな……うう、信用できません」
 指に続いて声も震え、胃がキリキリと痛んだ。立ち上がっては膝に力が入らずにソファへ座り直し、助けを求めて周囲を見回すが、当然誰もいなかった。
「なら話は終わりだ。芽衣と言ったか、恨むなら見捨てた母親にするんだな」
「待って、卑怯よッ」
「ククク、誘拐犯に正々堂々を期待すんじゃねえよ」
 娘の泣き声が一段と高くなる。耳にした初音は、短い呼吸を繰り返しては唇を震わせる。指が痺れ、動悸で胸が痛い。目には涙が浮かんでいた。
「目的がお金なら払います、娘には手を出さないでください」
「そんなに娘を失いたくねえなら、さっさとこい」
 ドンッと踏み鳴らす音がして、娘の芽衣が泣き叫んだ。初音がなにをしたのか問えば、男は床を蹴っただけだと笑う。全身に汗をかき、インナーが素肌に張りついていた。冷静さを取り戻そうと深呼吸をするが、効果はなかった。
 男は港近くの使われなくなったという倉庫の住所を伝え、電話を切った。警察や知人に連絡をすれば、娘の安全を約束しないとも脅され、初音は頭を抱えた。
「どうすればいいの……」
 平静を保てるはずもなく、発狂しそうなのを堪えるのがやっとだった。頭では警察や夫に話すべきだとわかっているのに、娘の泣き顔が浮かんで選択できない。
 初音は意を決して立ち上がり、スマホでタクシーを呼んだ。

 港近くで降りて、目的地へ徒歩で向かう間もあれこれ考えたが、有効な打開策は浮かんだりせずに、寂れた倉庫の重いスライドドアを両手で開けた。
 学校の体育館並みに広い倉庫内はがらんとしており、僅かな明かりが点在する程度で薄暗い。日が入らないので肌寒くも感じられ、どうにも不気味だった。
 ドアを開け放って人影を探していると、スマホが先ほどと同じ電話番号を着信する。急いで両手に持ち、相手が話すより先に娘の安否を尋ねた。
「心配しなくても無事だ。もっとも、今後はどうなるかわからねえがな」
「早く娘を返してッ」
 初音は改めて周囲に視線を飛ばすが、やはり声の主らしき人間はいない。
「ククク、そうしたいが、俺は臆病でな。招待する前に身体検査をさせてくれや。武器を持ってたりしたら、こっちが大変な目にあっちまう」
「持ってませんし、娘を返してくれれば、今日のことは忘れます」
 本心からの訴えだったが、男は信用せずに服を脱ぐように告げた。
「こんなところで裸になんてなれません」
 パーカーを盛り上げる上半身の膨らみを片腕で隠し、顔の位置は変えずに奥の方へ背中を半分向ける。肌がじっとり汗をかき、緊張で唇が痙攣する。
「娘より貞操が大事か。たいした人妻だぜ」
 電話の向こうで硬いものを殴る音が聞こえ、娘が初音を泣きじゃくりながら呼ぶ。
「こんなことをしでかして、あとでどうなるかわかってるのッ」
「ククク、奥さんこそ生意気言ってるが、娘がどうなるかわかってんのか」
 スマホから聞こえる娘の泣き声が大きくなる。男が芽衣に近づいているのだと察し、半狂乱で制止の言葉を並べるが、相手が止まる気配はなかった。
「待ってくださいッ、なんでも言うことを聞きますッ」
「最初からそうやって素直になってりゃいいんだよ」
 口惜しくて唇を噛むものの、娘の安全には代えられない。だが、懸念が残っていた。
「本当に、娘を無事に返してくれるんですね」
「信じられねえなら話は終わりだ。ちなみに金での解決は不可能だぜ、ククク」
 男の発言で身体目当てなのを悟り、余計に下唇へ前歯が刺さった。
「早く脱げよ。ご自慢の身体を見せびらかしたくてたまらねえんだろ」
「私はそんな女ではありませんッ」
 あまりの不愉快さに叫べば、お返しとばかりに愛娘の泣き声を聞かされる。
「娘に手は出さない約束ですッ」
「だったら機嫌を悪くさせるな」
 初音は俯き、目尻に溜まっていた涙を落とした。震えの止まらない指でパーカーのジッパーを下ろし、薄緑色のインナーを晒しながら嗚咽を漏らす。
「ククク、人妻の泣き声はたまらねえな」
 興奮した様子に怖気を覚え、パーカーの前を合わせて肌を隠すが、叱責などはどこからも飛んでこない。倉庫は一階建てで、地下室があるようにも見えなかった。
「言うことはきちんと聞きますので、まずは娘に会わせてください」
「そのための身体検査だと言ったぜ。だが疑り深い性格の奥さんだ、俺の目がないのを利用してうその報告をしそうじゃねえか。見届け人が必要だな」
 勝手に決めたあとで電話が切れた。初音は動揺してかけ直すが繋がらない。
 娘が心配で何度もリダイヤルしているうちに、背後で人の気配がした。
「須川さん、どうしてあなたがここに……」
 スマホ片手に姿を現したのは、初音に二度と近づかないと誓ったはずの男だった。スーツ姿で革靴の音をさせて倉庫の中に入ってドアを閉め、初音を見て薄く笑う。
 初音は目を逸らさずに距離を取りながら、パーカーのジッパーを上げる。
「どうしてもなにも、私が今回の黒幕だからですよ」
 いきなりの暴露に動揺していると、須川のスマホから先ほどの男の声がする。
「なんだよ、もうバラしちまうのかよ」
「フフフ、善人ぶるのもよかったが、早く味わいたいものでね」
 楽しげに通話しているのを見て、須川と男が共犯なのを悟る。初音は怒りで後先考えずに掴みかかるが、腕力の差をどうにもできずに床へ転がる。
「娘は獅童が預かってる。返してほしいなら身体検査だ」
 須川が丁寧な言葉遣いをやめ、床に肘をついて上半身を斜めに起こす女体の前で片膝でしゃがみ、初音の顎を持ち上げた。親指で下唇をなぞり、静かに開く。
「やめてくださいッ」
 初音は両手で突き飛ばそうとしたが、須川は上半身を僅かにふらつかせるだけですぐ元の姿勢に戻り、唇をもてあそんでいた手で、初音の前髪を掴んだ。
「娘がどうなってもいいのか」
「卑怯者ッ」
 誘拐犯が須川の仲間とわかり、恐怖を怒りが上回っていた。初音は男の肩を両手で揺さぶり、睨みつけては娘を返せと訴えるが、一笑に付されて終わる。
「身体検査を拒否か。おい、獅童。娘を山のなかに捨ててこい」
「なッ……そんなことは許しませんッ」
 平手を放とうとしたが、途中でスマホを持つのとは別の手に細い手首を掴まれた。振り解けずに引っ張られ、額と額がつきそうな距離で迫力抜群に凄まれる。
「それを決めるのは俺だ。こっちはお前らのおかげでもう失うものはないんだ」
「あれは、あなたが不埒な真似をするから……」
「不埒なのは奥さんの身体だろ。こんなにデカいおっぱいをしやがって」
 須川がEカップを乱暴に揉んだ。夫以外の男に衣服越しとはいえ、触れられているのが気色悪く、狂ったように叫んでは力の限りに暴れた。
「喚くだけで終わりか。俺たちは脅しで終わらせる気はないぞ」
 眼前に突きつけられたスマホが、愛娘の泣き声を大音量で倉庫内に響かせる。元々が人気のない場所なのに加え、出入口も閉められており、誰もやってこない。
「最低、外道ッ」
「埒が明かないな。仕方ない、奥さんの身体を好きにするのは諦めよう。その代わり、奥さんも娘を諦めてくれ。フフフ、十五年もすれば食べごろになるしな」
 初音が文句を言っても、須川は意に介さずに去ろうとする。背中や脚にすがりついては振り払われ、ワンレンミディアムの黒髪が額や頬に絡みつく。
「人でなしッ、せっかく更生の機会を与えてあげたのに」
「偉そうに言ってくれるじゃないか、全身で男を誘う牝豚が」
「なんて言い方を……」
 屈辱に打ち震えていると、スマホを見せられる。ビデオ通話に切り替えたらしく、娘が柱に縛られてグッタリしている姿が映っていた。
「これが最後のチャンスだ。娘のところに行きたいなら服を全部脱げ」
「そんな……そんな……」
 初音はなおも躊躇するが、須川の本気を感じてうなだれる。肩を落とした女の子座りで全身を震わせ、前髪を撫でる指に気づいて顔を上げた。
「私が言う通りにすれば、娘に会わせてもらえるんですね」
「フフフ、もちろんだとも」
 須川が初音を立たせ、スラックスのポケットから小型の懐中電灯を取り出し、女体を照らした。拍手代わりに靴の爪先で硬い床をトントンと叩く。
「早くしないと手遅れになるぞ」
 さらには本性を隠そうともせずに、初音の全身に視線を這わせてもくる。
「子供を人質にするなんて、恥ずかしくないの」
「時間切れまで会話をしたいのか、フフフ」
「うう……」
 俯けば顎を上げるように命じられ、少しでも拒否の姿勢を見せれば縛られている娘の姿と泣き声で脅される。残り時間を減らされるほど焦り、初音は服を脱いでいく。
 パーカーが床に落ち、半袖のインナーから伸びる肉感的な腕に視線が刺さる。
「人妻らしい、むちむちの身体じゃないか。次も早くするんだ」
 革ベルトを外し、ジーンズに指をかけると、腰を振りながら脱げという指示が飛んできた。初音は返事をせずに唇を噛んだが、娘のためにと従った。
「そのデカい尻をこっちに向けるんだ。フフフ、いいぞ、いいぞ」
 ジーンズの生地が尻肌を滑り、薄緑色のショーツが現れる。肉厚のヒップすべてを隠しきれておらず、はみ出た肉たぶが腰振りでエロチックに弾んだ。
「見ないで……」
「見ないと検査できないが、いいのか。娘と永遠のお別れになるかもしれないぞ」
「ああ……見て、初音のお尻は、大きくて……安産型よ」
 須川に指示された台詞を口にして、初音はわッと泣いた。脚の震えがひどくなり、立っていられずに足首へジーンズをまとわりつかせたまま座り込む。
「フフフ、初音のその泣き顔が見たかったんだ」
 呼び捨てを抗議しようと視線を上げ、初音はスラックスのジッパーから飛び出している肉槍を目撃する。サイズも反り返りも夫のとはまるで違った。
「ひいッ、しまって、いやッ」
 床に尻をつけての後退りでショーツが脱げかける。乱れた部分を直す間に、須川が初音の両脚を跨いで立ち、突起を口元へ差し出した。
 鼻腔を犯す刺激臭に長い睫毛を震わせる。鼻孔がヒクつき、嫌悪とおぞましさに顔を歪める。息を吐けずに吸うだけしかできず、ボーッとする頭がグラついた。
「臭いを嗅いで蕩けてるのか。やはり牝豚の素質がありそうだ」
「違いますッ……うむッ」
 否定のために大きく開いた口へ長い肉槍が突き刺さった。初音は両目を剥いて全身をガタガタ揺らしたあと、失禁をしてショーツに染みを作る。
「うむ、ううむ」
 失神しかければ食道を貫きそうな勢いで腰を突き出される。あまりの苦しさに、須川の太腿を掌で叩くが、抜くどころか口内粘膜を蹂躙し始めた。
 滲み出る先走り液の苦味が広がり、独特の臭気が鼻を抜けていく。
「フフフ、ますますいい顔になったじゃないか」
 須川は興奮を隠さずに、初音の髪の毛を掴んで顔面を揺さぶり、自身も一層苛烈に腰を振りだした。唇が捲れて歯茎が覗き、垂れ流しの唾液が周囲に飛び散る。
「うう、うううッ」
 脚を放り投げた女体の痙攣が激しくなると、須川が一物を引き抜いた。
 初音はうずくまって咳き込み、残っていた唾液を床にぶちまける。窒息感がまだ濃く残っていて、本気で死ぬかと思った恐怖がよみがえり、涙が溢れた。
「ひッ、ひッ、ひッ……」
 呼吸はいまも落ち着かず、濡れたショーツと床の冷えていく感触で背筋がブルッとする。取り繕う余裕を失い、初音は須川に見下ろされながら泣きじゃくる。
「もう許してください、娘と家に帰らせて……」
「奥さんが従順にしてればすぐだよ、フフフ」
 目の前でしゃがんだ男に肩を叩かれ、怯えながら顔を上げれば突起の収まっていないペニスが視界に映る。初音は短い声を発し、後ろへあお向けに倒れた。
「拒絶するなら、娘に別れの挨拶をしておけ」
「須川さんは悪魔よッ」
 近くに落ちていたパーカーを投げつけ、涙や鼻水にまみれた顔を両手で覆う。
「フフフ、そそる姿を見せて、また口に突っ込まれたいのか」
「ひいッ、よしてッ」
 逃げることも歯向かうこともできずにいると、懐中電灯で湿った局部を下着越しに押された。角部分で陰核を擦られ、初音は悲鳴を木霊させる。
「選ぶんだよ、奥さん。イラマチオかストリップか、娘を見捨てるか」
「うう……」

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