おうち風俗2

爆乳お嬢様と放課後セックス三昧

著者: 赤鬼

電子版配信日:2024/01/12

電子版定価:880円(税込)

入学初日に出会ったLカップの清楚お嬢様、栗栖郁から突然の告白!?
一途な交際ができないからと断るも、どうやら俺の巨根に興味津々なようで……
恥ずかしがる純粋無垢な処女を、爆乳を鷲掴みながら丹念に突きほぐす!
デカクリ愛撫、イラマチオ調教を経て、教室で立ちパイズリするほどエッチ好きに!
剛一の絶倫ぶりに気づいた二人のギャル、尻谷と真曽根も絡んできて……
学園でもハメまくりライフを満喫! 爆乳クラスメイト編開幕!

目次

【第三章】爆乳クラスメイト

プロローグ 小さな背丈で大きな乳のお嬢様

第一話 爆乳姉妹のペットプレイ

第二話 お淑やかな栗栖の大きなクリ

第三話 二人組ギャルはデカケツとドマゾ


【第四章】爆乳イチャイチャ

第四話 夫婦の聖域をヤリ部屋にして~華さんの場合

第五話 友達の前で深イキして~楓ちゃんの場合

第六話 大学敷地内でエロ蹲踞して~雅さんの場合

第七話 着衣パイズリでお説教して~美波の場合

第八話 映画館で密着して~リィンの場合

第九話 教室で立ちパイズリして~栗栖の場合

第十話 ラブホで目隠しして~真曽根さんの場合

第十一話 夜の校舎で露出させて~尻谷さんの場合

第十二話 おうちで誘惑ポーズをして~八人の場合

【特別書き下ろしSS】秘密で淫靡な体力測定

本編の一部を立読み

【第三章】爆乳クラスメイト



プロローグ 小さな背丈で大きな乳のお嬢様

「──……ん……んん……?」
 眩しさと暖かさで、意識が急浮上する感覚を覚え、重いまぶたを開ける。
 う、眩しい。もう朝か……カーテンの隙間から差し込む朝日で起きるなんて、贅沢な朝だ。田舎だから外の騒音もない。聞こえてくるのは木々の擦れる音と、鳥のさえずり……あと、数人の寝息だけ。
 ゆっくり目を動かすと、右腕に雅さんが。左腕には楓ちゃんが抱きついていた。
 もちろん、全裸で。俺の腕が、美人姉妹の爆乳で包まれている。
 あー……そうだ。昨日母娘丼してて、寝落ちしたんだった。華はもう起きてるのか、部屋にいないけど……相変わらず、体力と回復力が異常だ。
 二人を起こさないようにベッドから起き上がり、廊下に出る。もう春とはいえ、全裸でいると薄ら寒く感じた。
 リビングからは芳ばしいトーストの匂いや、卵か何かを焼いている音が聞こえる。急に腹が減り、結構でかめの音が鳴った。
 朝食は一日のエネルギー源だ。しっかり食べないとな。……特に、俺は。部活とセックスの生活で、下手するとエネルギー不足でぶっ倒れる。
 リビングに入ると、キッチンで料理をしている華が出迎えてくれた。……裸エプロンという、男の好きを詰め込んだ姿で。
 おっぱいがデカすぎて、乳輪がはみ出ている。エプロンでも隠しきれないおっぱいって、どうしてこうエロく見えるんだろう。不思議だ。
「おはよう、華」
「剛一くん。おはよう。よく眠れた?」
「おかげさまでぐっすり。今日は眠らずに済みそう」
「ふふ。入学式くらいは、ちゃんと起きてなきゃね」
 華がからかうように微笑み、皿に料理をよそう。
 そう、今日は学校の入学式。ということは、ついに俺も正式に柔道部の部員になる日が来た。
 正直、少し緊張してる。もう学校自体には何度も通ってるから心配はないけど、クラスで馴染めるかが心配だ。俺、デカいし……学校に知ってる奴は一人もいないから、ちょっとだけ不安でもある。
 華にバレないように、息を吐いて不安を外に吐き出すと、華が俺の前にトーストと目玉焼きとウインナーの載ったプレートと、コーンスープを出した。
 全部焼き加減が丁度いい。さすが、二人の爆乳娘を育てた人妻だ。俺用に、どれも量が多いのもグッド。ありがたく、いただこう。
「いただきます」
「はい、どうぞ。……あ、そうだ。剛一くん、ちょっといい?」
 トーストから口を付けようとすると、華が正面から俺の肩に手を置いた。
「ん? 何?」
「不安そうだから、勇気づけてあげようかなって♡」
 勇気づけて……? って、うおっ!?
 華はいきなりち×こを擦ると、巧みな技で瞬く間に勃起させ、対面座位でま×こに挿入してきた。
 この間僅か三秒。余りにも早い即ハメに、ち×こと脳が驚いてる。
 華のま×こはすでにザーメンを搾り取る準備ができているらしく、大量の愛液と肥大したひだひだでち×こを包んできた。朝イチの華のま×こ、ち×こに厳しくて優しすぎる。
「お゛ほっ♡♡ 朝一番の勃起ち×こ、キくぅ♡♡♡♡」
 体を震えさせて、気持ちよさを我慢するようにしがみついてくる。
 おっぱいが俺の体で潰されて形を変える感触、何度味わっても慣れない。最高に気持ちいい。
「は、華、いきなりすぎるって……!」
「ふふふ、ごめんなさい♡♡ でも剛一くん、これからの生活を考えて緊張してるでしょ?♡♡ だから私のおま×こマッサージで、緊張をほぐしてあげようって思って♡♡ ほらほらっ♡♡♡♡」
 激しいグラインドで腰を前後に動かす。超とろっとろで甘やかすような絞め方に、気持ちよさと心地よさ、そして安心感を覚えた。
 腰振りだけでも超一級品なのに、いつもとは違うま×この絞まり方。こんな風にも絞められるのか、華のま×こ。
「お゛っ♡♡ や゛べっ♡♡♡♡ すげっ♡♡♡♡ あぁ、朝から背徳で脳みそ溶けるぅッ♡♡♡♡」
「は、華……!」
 俺も興奮してきた。華の腰を掴んで俺も腰を振ろうとする。だが、そっと手を押さえて首を横に振られた。
「だーめ♡ 剛一くんはご飯を食べてていいからね♡ 性欲は、あなたの雌に任せておけばいいの♡♡」
「お、俺の雌って……」
「だってそうでしょ?♡ 私たちは剛一くんのおち×ぽを満足させる、ただの雌穴なんだから♡♡ んんっ♡♡♡♡ はあぁんっ♡♡♡♡」
 俺の体に抱きついて、腰振りを止めない華。
 艶かしい吐息が耳にあたって、寝惚けていた性欲がムクムクと首をもたげてくる。まだ全勃起していなかったち×こに血流が集まり、より硬く、より太くなった。
「お゛ッ♡♡♡♡ これ、これぇ……!♡♡♡♡ 剛一くんのおち×ぽ、さいっこぉ♡♡♡♡」
 華の腰振りのスピードが上がる。
 俺も腰を振りたいけど、性欲処理は華がすると言った。とりあえず飯を食おう。
 高速グラインドによる膣コキを楽しみつつ、トーストにかじりつく。
 少し湿気てしまってるけど、十分うまい。絶妙な焼き加減だ。
「はぅぅっ♡♡ おまっ、んこぉ♡♡♡♡ しゅごっ♡♡ 深いぃっ……♡♡♡♡」
 次は目玉焼きをトーストに載せ、塩コショウを振って食べる。
 これも美味い。黄身は半熟で、俺好みの硬さ。焦げ目もいい感じについていて、芳ばしさがアップしている。コーンスープで流し込むと、口の中で二つが混ざり合い、ひとつの料理が完成した。
 朝から、爆乳美人妻にち×こを気持ちよくさせ、自分は何もせず用意してもらった飯を食う。贅沢なんてもんじゃない。王様にでもなった気分だった。
 朝食を咀嚼している最中も、華はグラインドし続ける。ま×こを自在に絞め付け、椅子が壊れるんじゃないかってくらい激しく腰を振っていた。
 惚れ込んだ雄のち×こに気持ちよくなってほしいという、媚びた腰振りと熟れたま×こ。早く射精してほしそうに耳元で吐息を漏らし、全身から雌の匂いを漂わせてきた。
「やばっ♡♡ 私、今オナニーしてるっ♡♡ 肉ディルド使って、自分が気持ちよくなっちゃってるぅ……♡♡♡♡」
「は、華っ」
「剛一くんっ、気持ちよくなって♡♡♡♡ 私のオナホま×こに全部出してぇっ♡♡♡♡」
 こ、このっ……!
「いい加減にしろぉ!!」
「お゛お゛お゛お゛!?!?♡♡♡♡」
 ──どちゅッッッ♡♡♡♡♡♡
 華の腰を掴んで、乱雑に下から突き上げる。
 くそっ、さっきから絶妙に耳元で喘ぎやがって……! しかも理性を削り取るようなセリフまで……! これじゃあ飯に集中できねーじゃんかよぉ……!
 華の中にち×こをねじ込み、立ち上がる。体が小さいし軽いから、簡単にち×こケースになった。
 身長差のせいで脚が地面につかず、重力によって更に奥へ入っていく。いつもは入らないところまでねじ込まれ、ま×こから生暖かいおしっこのようなものが垂れてきた。
「華。お前、俺を欲情させたくて、わざとこんなことしたろ」
「ぉ゛……?♡♡♡ ぉ゛ぉ゛……??♡♡♡♡」
 気持ちよすぎるのか、白目を剥いて反応しない。まあ、この際真相はどうでもいい。今はこのいきり立った性欲を発散させるのが先だ。言われた通り、華を生オナホとしてコキ捨ててやる……!
 華を掴む腕に力が入り、腰を大きく振る。ぞりぞり、ごりごりと膣壁を削る感触が心地いい。性欲発散という観点だけでいえば、華のま×こが一番だ。
 他の人はまだ成長しきっていなかったり、セックスに慣れていない奴が多い。一番慣れている美波でも、俺のピストンを連続でくらうと直ぐ参ってしまう。
 が、華はどれだけ雑に扱っても気絶することはまずない。元ナンバーワン風俗嬢の意地ってやつなのだろう。自分がコキ穴であることを自覚して、相手が気持ちいいというのを最優先でま×こを絞め上げてくる。
 ──ごすっ♡♡♡ ごすっ♡♡♡ ごすっ♡♡♡ ごすっ♡♡♡ ばちゅんばちゅんばちゅん♡♡♡♡
「お゛おっ!♡♡ ごお゛お゛お゛っ!?♡♡♡♡」
「ぐうぅ……!」
 どれだけ無茶なプレイでも、無茶な腰振りでも、華のま×こはギュウギュウ絞め付けてくる。
 新生活初日の朝からこんなのっ……我慢できない……! イくっ、出る!
「華ッ、受け取れ……!」
「────ッッ!!♡♡♡♡♡♡♡」
 ──どびゅるっ♡♡♡♡ びゅっ♡♡♡♡ びゅぶるるるるるるるっ♡♡♡♡♡ びゅーーーーーー♡♡♡♡♡♡
 ──びくっびくっびくっ♡♡♡♡ びくんっ♡♡♡♡ ビクンッ♡♡♡♡ がくがくがくっ♡♡♡♡♡♡ びくびくびくっ♡♡♡♡♡♡
 ふーっ、ふーっ……! 出る……全部中に出る……!
 子宮口にぴったりつけて、寝起き一発目の濃いザー汁を出し続ける。やっぱ寝起きの射精は、華に出すに限るな。
 ようやくち×このイライラが収まり、深く息を吐いて椅子に座った。
 まだち×こは華の中に入ったまま。射精した後に抜かず、じっとしている時間が割と好きだったりする。
 射精後のクールタイムでぼーっとしていると、壁掛け時計が目に入った。
 あ、やば。夢中になりすぎた。急いで飯食わないと、遅刻する。
 繋がり、痙攣が続く華をち×こケースにしたまま、用意してくれた飯を流し込むようにして食べる。
 本当はもっと味わって食べたかったんだけど……これから朝のセックスはお預けだな。本格的に入部したら、朝練も始まるだろうし。
 朝食を残らず平らげて手を合わせると、ちょうど楓ちゃんが眠そうな顔でリビングに入ってきた。
「ふあぁ〜……にぃちゃ、おふぁよぉ〜」
「おはよう、楓ちゃん」
「んにゅ……あっ、せっくすしてるっ。わたしもしゅる〜」
「悪いけど時間ないから、帰ってきたらな。というか楓ちゃんも今日からだろ、学校」
「あ〜……そーでした」
 まだ寝惚けてるのか、目をしぱしぱさせている。まったく、仕方ない子だな。
 華からち×こを引き抜き、楓ちゃんを小脇に抱えて立ち上がる。
「風呂入って汗流すから、楓ちゃんも来な。背中流してあげるから」
「わーい、せっくすー」
「しないって」
 ……シナイヨ?

「だーもう! やっぱりこうなった!」
「あははは! 子宮たぽたぽしてる〜!」
 楓ちゃん、そんなこと大声で言うんじゃありません!
 なんで普通にセックスしてるんだ、俺! そのせいで集合時間まであと一五分なんだが!? 楓ちゃんも遅刻ギリギリだしさ!
 楓ちゃんを小脇に抱えて、田舎道をダッシュで駆け抜ける。傍から見たら俺、ただの誘拐犯じゃないか。
「おーっ。速い速いっ! 兄ちゃん、私を担いでるのにめっちゃ速いね!」
 遅刻しそうな当の本人はなんか楽しんでるし。あなたの四つん這い誘惑のせいで時間ギリギリになってるの、忘れてないよね?
 分かれ道である十字路で楓ちゃんを下ろすと、少し乱れた制服や髪を整えてやった。
 ……そういや、こうして楓ちゃんの制服を見るのは初めてだな……新鮮だ。
 楓ちゃんの制服はブレザーで、首に大きな赤いリボンをつけている。
 当たり前だが、楓ちゃんの爆乳は存在を隠しきれていない。厚手のブレザーでも爆乳具合がわかるって、本当におっぱいでかいな……今更だけど。
「じゃ、兄ちゃん、行ってきます!」
「ほい、行ってらっしゃい。気をつけてけよ」
「あーい!」
 両手を広げてびゅーんっと走っていく楓ちゃんを見送り、俺も学校に向かって走り出す。
 いつもなら走って三〇分。だけどこの三週間、みんなとセックスしまくり、部活でもしごかれ、俺の体力は前より格段に上がっている。特に心肺機能の向上と呼吸の仕方の改善で、ほぼ全力で走っても息を切らせず走ることができた。
 まあ、朝から二回、三回とセックスして、その分疲れてはいるけど。
 すれ違う人が目を見開いて俺を見てくるのが、横目でもわかる。セックスして頭がスッキリしてるんだろうか。小さいこともよく見える。
 多分今の俺、ここ最近で一番の絶好調だ。
 急いで学校に向かって走る。と……前の方に、もたもたと走っている女の子がいた。
 確かあの制服、うちの学校の女子のものだ。あの子も遅刻ギリギリなのだろうか。
 並走してその子をチラ見すると、リボンが赤い。俺と同じ一年らしいな……って、えっ。でっか……!? いやっ、え、この子すげーおっぱいでけぇ……!? 多分楓ちゃんくらいある……!
 でかいおっぱいを揺らしてあくせく走る女の子は、俺が横にいることにすら気づいていないっぽい。
 頑張ってるみたいだけど、この時点でこんなスピードじゃ、間に合わないぞ。
「なあ、君」
「ぜぇっ、はぁっ、ぜぇっ……! はひっ? ……わぁ〜、おっきい……!」
「それは君も……こほん。じゃなくて、君、うちの新入生だろ? 寝坊か?」
「そっ、そうで……げほっ、ごほっ!」
 思った通り、寝坊らしい。でもまだ諦めていないのか、脚は止めない。(この子の)全力で走っている。
「このままじゃ間に合わないぞ」
「そっ、それはあなたもっ、では……!?」
「俺はまあ、全力で走ればなんとか間に合う。……連れてってやろうか?」
「えっ? どっ、どうやって……!」
「それはこう、担いで」
 小脇に抱えるジェスチャーをすると、女の子はぶんぶんと頭を振った。
「そっ、そんな恥ずかしい真似、淑女たる私にはできません……!」
「そうか。じゃ、入学初日から遅刻の淑女さん。俺は先に行くぞ」
「うぐっ……」
 嫌なレッテルを貼られる自分を想像したのか、女の子は悔しそうな顔でキッと睨んできた、全然怖くないけど。
「……ぉ……お願い、します……」
「よし来た」
「キャッ!?」
 女の子を小脇に抱えると、脚に力を入れて加速。
 さすがに人ひとり増えてるから、ゆっくり走ってる余裕はない。全力だ。
「口は開けるなよ。舌噛むぞ」
「まままま待っべぶ!? いだああああああああああああああ!?!?」
 あーあ……だから口を開けるなって言ったのに。
 まあいいや。話してたらまた時間を押した。行こう。
 因みに、町中を超スピードで走る大男が女の子を拉致したという通報があり、後日二人して警察に説明することになるのだが、それはまた別のお話。

   ◆◆◆

「ほい、到着」
「…………」
 俺の腕に担がれて、干された布団みたいに力なくうなだれる淑女さん。あれ、死んでる?
「淑女さん、大丈夫か? 間に合ったぞ」
「……ぅ……ぅきゅぅ〜……? はっ……!」
 あ、目が覚めた。
 周りを見回して、ようやく自分がいる場所を把握できたらしい。あと、自分の格好も。顔を真っ赤にして、俺の腕を叩いてきた。
「おっ、下ろしてくださいっ。みんなが見ています……!」
「ああ、すまない」
 淑女さんを下ろすと、乱れた服や髪の毛を整えた。
 改めて見ると……めちゃめちゃスタイルいいな。髪の毛も漆黒に近い黒で、艶やかな天使の輪ができている。前髪も切りそろえられていて、なんというか……折り目正しいって印象の子だ。まさしく淑女然としている。
 長いスカートの端を持ち、優雅に膝を折った。まるで、お嬢様みたいに。
「あ、ありがとうございます。このお礼は、いつか必ずいたしますわ」
「いいよ、気にすんな。同じ学校に通うよしみだよ」
 淑女さんと一緒に、校門近くでクラス表を配っている美波のもとに向かう。
「む? おー、ごう……こほん、鬼間。おはよう。遅かったな」
「おはようございます、地房先生。ええ、まあ。朝色々とありまして」
「そ、そうか」
 色々、で察してくれる美波は、頬を少し赤く染めた。もう何度もセックスしてるのに、まだ恥ずかしがるなんて……可愛い人だな。
 俺と美波が親しく話しているのに不思議に思ったのか、淑女さんは俺たちを交互に見て首を傾げた。
「大男さんは、もう先生とお知り合いなのですか?」
「ああ。俺、柔道部の特待生でな。春休み期間中は仮入部でお世話になってたんだ、地房先生は、男子柔道部の顧問なんだよ」
「そうでしたか。おはようございます、地房先生」
 淑女さんは、美波にもお嬢様っぽいお辞儀をした。
 急なことで驚いたのか、美波は少し狼狽えた頭を下げた。
「あー、こちらこそ、おはよう。……っと、そうだ。これ、クラス表だ」
 美波からクラス表を受け取り、自分の名前を確認する。
 えっと……一年一組か。わかりやすくて助かる。確か荷物を教室に置いて、それから入学式だったな。
「大男さんは、どちらの組でしたか?」
「一組だ。淑女さんは?」
「なんとっ、驚きましたわ。私も一組です」
 へぇ、なんか運命感じるな。……いや、そんなことないか。確率的に考えたら、ない数字じゃない。
 美波に挨拶し、俺たちは一緒に一組へ向かった。
「じゃ、同じクラスなら自己紹介しないとな。俺は鬼間剛一。さっきも言ったが、柔道部だ」
「私は由緒正しき栗栖家が長女、栗栖郁と申します。華道部に入る予定です」
「栗栖か。よろしくな」
「はい。こちらこそ、よろしくお願いいたします、鬼間くん」
 入学初日に知り合いができるのはありがたい。俺、こっちに同い歳の友達とか知り合いはいないから。
 扉の窓から一組を見ると、緊張からか誰も話さず席に座っていた。クラスの緊張が、扉越しに伝わってくる。この中に入るの、やだなぁ。
 ……ここまで来て、引き返すなんて選択肢はない、か。
 俺が先に入ると、全員の目がこっちに向く。当たり前だが、慣れたというか、やはりギョッとした顔で見上げてきた。そりゃあ、こんな大男が入ってきたら、誰だって驚くに決まってるか。
 俺に続いて、栗栖が入ってくる。今度は主に男子たちがギョッとした顔で、栗栖のある一部をガン見した。わかるぞ、みんな。でかすぎるおっぱい見たら、そうなるよな。爆乳おっぱいに慣れてる俺だって、自然と目が吸い寄せられるもん。
 前に張り出している座席表を確認すると、俺が窓側の一番後ろ。なんと栗栖は、俺の隣だった。
「やったな、栗栖。俺ら隣だ」
「本当ですかっ? よかったです。実はクラスにお友達が誰もいなくて……鬼間くんがお隣なら安心ですわね」
 栗栖はにこやかに笑って見上げてくる。この子、笑顔が上品で可愛い……おっぱいはむしろ下品の部類だけど。
 席に着くと、丁度チャイムが鳴って先生が入ってきた。ふぅ、ギリギリセーフ……え、美波? もしかして、美波がこのクラスの担任なのか?
 またタッパもおっぱいもでっけぇ先生の登場に、クラスメイト全員がギョッとした顔で見上げる。しかも、顔もめちゃめちゃいい。絶対、何人かは惚れたな。
「よーし、全員いるな。アタシは地房美波。体育教師で、男子柔道部の顧問だ。今日から一年、お前らの担任になる。よろしくな、ひよっこ共」
 あ、この人、日常の先生でもこんな感じなのね。
 先生はぐるりと教室を見渡すと、俺と目が合って口角を上げた。まさかとは思うけど、俺がいるから担任になったとか……いや考えすぎか。……考えすぎだよな?
「おし。これから入学式。それから教室に戻り、自己紹介とこれからの説明を行う。くれぐれも騒がないように。騒いだら……そうだな。そこのゴリマッチョに鉄拳制裁でもしてもらおう」
「え、俺!?」
 まさかの俺だった。クラスメイト全員が俺を見てくる。
「アタシが手を出したら問題だろう」
「俺がやっても問題では?」
「アタシが許す」
 あんたが許しても世間が許さないんだよ。
 ……まあ、面倒事は避けたいし、威圧だけしとくか。
 学ランの袖を捲り、この三週間で一回りでかくなった前腕を見せつけて腕を組む。
 そりゃ、体重四〇〜五〇キロとか、八〇キロ近い女を毎日のように持ち上げてたら、太くもなるわ。
 さすがにやべぇと思ったらしく、誰もこっちを向かずに背筋を正した。
「よしよし。じゃ、出席番号一番から廊下に並べ」
 満足そうに頷いた先生が、窓際の生徒から廊下に並べた。
 ついに新生活か……楽しいといいな。

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