お隣に美人姉妹が引っ越してきたら人生が一変した

著者: ヘイドラ

電子版配信日:2024/05/10

電子版定価:880円(税込)

陽一の住むマンションのお隣に新しい住人が引っ越してきた!
胸の谷間を見せつけ、露出多めの服で迫る陽キャな姉・京香。
雪肌を恥ずかしさで紅潮させる、真面目だけどエッチな妹・霞。
美姉妹と心と身体で繋がって、平凡だった陽一の人生は激変!
もう一人の隣人、幼馴染の瑠美との関係も少しずつ変わり始めて……
限定書き下ろしのスペシャルエンディング短編を収録。
WEB投稿サイト1位の誘惑小説、eブックスについに登場!

目次

プロローグ お隣に美人姉妹が引っ越してきた


第一話 綺麗で陽気でエッチなお姉さん・京香


第二話 清楚で爆乳で男性経験のないお姉さん・霞


第三話 みんな人生に悩んでいる  


第四話 おせっかいでウブな隣の幼馴染・瑠美


第五話 新カップル誕生!


第六話 ごく平凡で、すごく淫らな夏休みのひとコマ


第七話 ちっちゃくて可愛いみんなの妹・千恵


【書き下ろしSS】陽一の選択

本編の一部を立読み

プロローグ お隣に美人姉妹が引っ越してきた


〝ピンポーン〟
 明るい陽の指すリビングでテレビゲームに興じていた陽一は、インターホンが鳴らされた音に少し驚いた。この家はマンションだから、来客なら普通はまず一階のエントランスから鳴らされるはずだが、昔ながらの呼び鈴チックなこの音色は玄関からのものだ。
(もしかして瑠美んちの誰かかな?)
 付き合いの長い隣人の顔が思い浮かび、小走りで玄関に駆けつけた陽一だったが、扉を開けた先に立っていたのは見知らぬ人物――それも、びっくりするほど美人のお姉さんだった。
「こんにちは~! ぼく、家の人はいないのかな?」
 スラリとした手足に八頭身級のスタイル、明るく染められたウェーブがかった長髪、その整った目鼻立ちと彩り豊かで大きな瞳はまるでファッションモデルが雑誌から飛び出てきたかのように華やかで、真っ白な歯がこぼれる笑顔はキラキラときらめいていた。およそ陽一の人生には縁がなさそうなオトナの美女だ。
「え、えっと、その、今は出掛けてます……」
 陽一は声が上擦りながらもかろうじて返答することができた。彼の背筋は知らず知らずのうちにぴんと伸びていて、自分よりも背の高いお姉さんの目線に少しでも合わせようとしていた。
「そうなんだ、じゃあお留守番なんだね。実はあたし、この家の隣に引っ越してきたんで挨拶に来たの」
「隣、ですか?」
 そういえば、と陽一は気づいた。我が家の右隣には家族ぐるみで仲の良い桂家があるが、左隣はしばらく前に空き家になったきりだったのだ。
「じゃあ1002号室ですか?」
「そうそう! あたしは高野京香っていうの。これからはぼくとお隣さんになるから、よろしくね」
 京香と名乗ったお姉さんが陽一に向けてにっこりと微笑んだ。たったそれだけで、少年の心臓はドキリと飛び跳ね喉が渇き始める。
「は、はい、よろしくです……」
 陽一は京香から目を逸らし、慌ててカクカクと何度も頭を下げた。
「きゃ~っ、この子かわいい~っ! ねえねえ霞、この子超かわいいと思わない?」
 京香の声のトーンが一気に跳ね上がる。
「ちょっと姉さん、何言ってるのよ」
(……え?)
 京香の美貌に気を取られていた陽一は、彼女の後ろにもう一人の女性がいることにまったく気づいていなかった。ふと顔を上げると、京香に負けず劣らずの美人が眉を吊り上げている。
「もう~、霞ったらお堅いんだから」
「そういう問題じゃないでしょ。姉さんの方こそ、その子に失礼でしょ」
 霞と呼ばれた方の眼鏡をかけた女性は、京香よりも背が低く丸みのある顔とスタイルの持ち主だった。変わらないのは、こちらも大変な美貌の持ち主ということだ。おまけにその身を包んでいる白いニットの胸元が隠しようもないほど盛り上がっていて、人並外れた豊かなバストの持ち主であることがありありとわかってしまう。
「ごめんなさい、うちの姉さんが失礼なことを言って」
 ペコリと頭を下げる霞に対し、陽一は「あ、いえ、そんな」とこちらも頭を下げ返す。それを見て姉の方はクスクスと笑った。
「ふふっ、そっちが妹の霞よ。ちょっとお堅いけど悪い子じゃないから、仲良くしてあげてね」
「あ、その、僕は光井陽一です」
「陽一くん、これからよろしくね」
 京香が少し顔を近づけて微笑みかけてくると、陽一の顔がかあっと熱くなる。
「あ、その、はい、よろしくです」
「あ~~~ん、やっぱりこの子か~わ~い~い~! ねえ霞、この子うちに連れて帰ってもいい?」
「駄目に決まってるでしょ!」
 姉妹はかしましかったが、陽一の胸中はそれどころではなかった。
(こ、こんな綺麗なお姉さんたちがお隣さんに……?)
 思春期の少年にとって、それは世間を騒がせるどんなニュースにも勝る一大事件だった。先ほどから心臓のバクバクがまったく鎮まろうとしていない。
 しかし、本当の事件はまだ始まってもいなかった。陽一の人生はここから一変していくことになる。

第一話 綺麗で陽気でエッチなお姉さん・京香




「うふふ、陽一くんってゲーム上手だね」
 高野姉妹が引っ越してきてからちょうど一週間後の週末、陽一はソファーに座ってTVゲームをしていた。その隣には京香がいる――それも胸元を露出したラフな部屋着で、びっくりするほど近い距離で。
 先週の今ごろ、陽一は自宅のリビングで一人でゲームをしていた。今いる場所はそこから壁一枚隔てただけの隣家のリビングだ。距離の違いはわずかなものだが、陽一にとっては月と地球ほどの違いだった。
「あ、いえ、別に上手くないです。ネット対戦だとほとんど勝てないし……」
「え~っ、あたしより全然上手だよ。もっと教えてほしいな」
 京香はコントローラーを持ったまま、陽一の目を覗きこむように美貌を近づけてきた。ただそれだけで少年の心臓が跳ね上がる。いたずらっぽい笑み、驚くほど長いまつげ、猫のような大きな瞳と、端正な卵型の輪郭。甘く香る柔らかな髪やほっそりとした首筋といい、ゆるやかな鎖骨のラインといい、あらゆる部分からオトナの色気が溢れている。強いて言うなら、とある朝の情報番組で大人気の美人お天気キャスターに少し似ているが、彼女よりも髪色であったり表情であったり色々と派手で陽気な雰囲気をまとっている。
 そんな魅惑的なお姉さんにじっと見つめられると、陽一はもはやわけがわからない気分になってしまう。耳たぶのあたりがやけに熱く感じる。
「あの、その……」
「どうしたの?」
 京香さんが綺麗すぎてクラクラしていますなどと口に出せるはずもなく、陽一は視線をあちこちにさまよわせながら沈黙することしかできなかった。
 見れば見るほど京香は美しく、おまけに距離が近かった。ときどきなんの気なしにボディタッチを繰りだしてくるのだが、単に服の上から肩や膝あたりに触れられただけだというのに、そのたび陽一はビビり散らすばかりだった。
 もうひとつ重要なことに、キャミソール一枚にショート丈のジャージパンツという格好の京香はことさら露出度が高い。おかげでこれでもかというぐらいすべすべとした柔肌を晒しているし、靴下さえ履いていない。細身のスタイルに似合わずトップスを押し上げている豊かな膨らみも容易に見て取れた。キュッと引き締まったくびれといい、プリっと持ち上がったお尻やそこから伸びる美脚といい、信じられないほど抜群のスタイルだ。
(ううう、いくらなんでも刺激が強すぎる……)
 つい先刻まで、陽一は一人で自宅にいた。彼の父は以前から札幌に単身赴任中であり、母はパートや友人付き合いのために週末は不在であることが多い。そういうわけで午前中は母から頼まれた家事を片付けていた陽一に、わざわざインターホンを押して声をかけてきたのが京香だった。かくしてこちら側の隣家に初めて足を踏み入れた陽一ではあったが、早くも心のキャパシティは限界に達しつつある。
 そんな陽一を横目に、京香はこの時間を実にエンジョイしている様子だった。とにかく声のテンションがずっと高いのだ。
「ねえねえ、陽一くんって彼女いないの?」
「へっ!?」
 興味津々といった面持ちで陽一の目を覗きこんでくる京香。その手はしっかり陽一の膝の上に乗せられている。
「あの、いえ、いないです」
「そうなんだ~、こんなにカワイイのに。女の子たち見る目ないな~」

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