母を抱いた日

著者: 青葉羊

本販売日:2024/06/21

電子版配信日:2024/07/05

本定価:825円(税込)

電子版定価:880円(税込)

ISBN:978-4-8296-4739-4

「お母さんが代わりに慰めてあげる。彼女とはしないで」
ブラを外し、熟れた乳房を羞じらいながら晒す母・文恵。
息子が隣家の美しい未亡人と関係したのを知り、
自らの身体で「性の堤防」になろうと一線を越える。
我が子との背徳の行為に溺れ、よみがえる性の悦び。
愛を確かめ合う母子は、次第に戻れない泥沼へ……

目次

第一章 隣家の熟未亡人の性の手ほどき

第二章 身体を重ねるたびに深まる姦係

第三章 嫉妬する母はベッドで激しく乱れる

第四章 浴室で母から受けるとろける淫技

第五章 愛の証しに捧げられたアナル処女

第六章 母さんと未亡人との幸せな生活

本編の一部を立読み

第一章 隣家の熟未亡人の性の手ほどき


(……このままじゃ僕、心も体も悶々とし過ぎて、おかしくなっちゃいそうだ……僕は、どうすればいいんだろう?)
 午前零時半頃。
 ティーンエイジャーの涼介は、いまだ成長途中で不安定な心身の内側に、大きな悩みごとを抱えていた。
 部屋の中で一人、そのことを考え続けていると胸が苦しくなるばかりで、彼は少し頭を冷やそうと、寝室でもう眠っているはずの母・文恵を起こさぬように静かに表に出て、自宅の玄関前に佇んだ。
 父は昨年から他県に単身赴任をしていて不在で、今この一戸建てに住んでいるのは、母子二人きりだ。
(……家を出たところで、夜中に行く場所なんて、どこにもないけど……)
 深夜に友人の家を訪ねるのも非常識だし、向かうあてもないので、彼はそのまま家の塀に寄りかかり、ぼんやりと夜空を見上げるしかなかった。
(……めちゃくちゃ悩んでるのに、こんなこと、友達にも先生にも相談できるわけないし……マジで僕、どうすればいいんだろう……)
 ふぅぅ……と深くため息をつく彼の耳に、カラ、カラ、カラ……と小さな響きが近づいてきたので、涼介はそちらを見やった。
 隣家に一人で住んでいる未亡人・綾香が引いている、キャリーバッグの軋音だった。
「……あら、涼介さん……こんばんは」
 真夜中に妙なところを見られてしまったと、ちょっと気まずく感じつつ、彼も会釈を返す。
「……こんばんは」
 彼女こそ、こんな時間にどこから帰宅してきたのだろう、という涼介の疑問を察したように、綾香が静かに続けた。
「夫の地元で三回忌の法要を終えて、最終の新幹線でちょうど今、駅から帰って来たところだったんです」
(……そうだったんだ……こういう時、何て言えばいいんだろう?……ご愁傷様です……だっけか?)
 結局十代の彼には正しい挨拶がわからず、もう一度ペコリと頭を下げ、礼を示すしかなかった。
 言われてみると綾香は、まさに未亡人らしく全身に漆黒の上品なスーツをまとっていて、月光に照らされたその姿は、いつも以上に艶やかで、この上なく美しかった。
(……結婚した相手を……愛してた人をこんなに若いうちに失うのって、どんな気持ちなんだろう……僕には全然、想像もつかないよ……それにしても綾香さん、やっぱりめちゃくちゃ美人っていうか……綺麗すぎるよ)
 母から聞いたところでは、たしか今三十七歳だという彼女を、普段から涼介は、どんな人気女優にも、トップモデルにも負けないほどの美貌と、抜群のスタイルの持ち主だと認識していた。
 それほどの美女が隣家という間近に存在しているのだから、憧れや、恋愛感情を抱くのが当然かというと、不思議なことにそうはならなかった。
(……あまりにも美女すぎると、別世界の人っていうか、自分なんか相手にしてくれるわけがないに決まってるから……そういう気持ちは、なぜか芽ばえてこないんだよな……)
 彼女と顔を合わせる度にわき上がる、いつも通りの感想を胸に浮かべる彼に、綾香が問うてきた。
「……ところでこんな夜遅くに、こんなところで一人で、何をしてらしたの?」
 当然の質問だった。何でもいいから適当に言いわけをすればいいのだが、どう誤魔化せばいいのか、ちょうど良い言葉が浮かんでこない。
「……わたしが声を掛けるまで、とっても深刻なお顔をしていたように見えたけれど……何か、悩みごとでもあるのかしら?」
 いきなり図星を突かれ、ますますこちらは声が出なくなってしまう。
 普段はあまり社交的でなく、未亡人らしく陰のある印象も強い美貌が、彼を心から案じてくれているように、優しく見つめてきた。
「……このところずっと、いつお見掛けしてもそんなふうに暗いお顔をしていることが多くて……少し、気になっていたの……」
 もやもやした感情をずっと一人で抱え続けているのが限界にきたのか、涼介は自然に、うなずいていた。
「……当たりです……その通りです」
「そう……どなたか、相談するお相手はいらっしゃらないの?……それこそ、お母様だとか……涼介さんはお母様と、とっても仲良しでいらっしゃるようだし」
 首を、横に振るしかなかった。
「確かに、親しい方にほど話しにくいことって、あるのかも知れないわね……」
 ふと何かを思いついたように、美貌が少しだけ明るく、光を増した。
「……だとしたら、単なる隣人のわたしだったら、どうかしら?……解決してあげられるかどうかは、わからないけれど……お悩みを他人に話すだけでも、いくらか気持ちが楽になれるんじゃ、ないかしら?」
 予想外の、展開だった。絶世の美熟女は彼が思いこんでいた、少し人を寄せつけないようなイメージよりもずっと、心の優しい親切な女性であるらしかった。
「……僕なんかの話を、聞いてくれるんですか?」
 美貌が、おだやかにうなずいてくれた。
 まだ迷いつつ、言葉を重ねる。
「……それがどんなに変な悩みでも……怒ったり、気持ち悪がったりせずに、受けとめてもらえますか……」
 こちらの深刻さが伝わったのか、綾香も真顔になり、あらためて首を縦に振ってくれる。
「もちろんよ……人にはそれぞれ、特別な事情がありますから。どんなことでも絶対に、最後まできちんとお話を聞くって、お約束するわ」
 そう言ってもらえただけで、いくらか肩の荷が下り、心が少し軽くなったような気がした。
「こんな時間だから、日を改めるべきなのかも知れないけれど……こうしてお顔を合わせたのも何かのご縁ですから……涼介さんが嫌でなければ今から、わたしの家にいらっしゃらない?」
「……いいんですか?」
 まだ九月下旬とはいえ、それなりに冷えてきた夜気の中でTシャツ姿の彼を見やり、美貌がやわらかくほころんだ。
「このままあなたをほうっておいたら、お風邪をひいてしまいそうだし……少しでも気が晴れるのなら、早い方がいいでしょう?……さあ、ご遠慮なくお上がりになって。お隣同士なんですから」
 言いながら綾香は自宅の玄関に向かい、ドアの鍵を開けはじめた。
 これが十代の若者と三十七歳の美しい未亡人とが、深くて淫らな関係におちいっていく、最初のきっかけだった。


 午前二時頃。
 涼介の告白をすべて聞き終え、今夜のところはひとまず彼を自宅に引き取らせた綾香は、まだ喪服姿のまま、かつては夫の書斎だった部屋にしつらえた仏壇の前に、正座をしていた。
 若者の「悩みごと」とは、未亡人の想像をはるかに超えた衝撃的なもので、彼女の胸の奥はいまだにざわざわと、不穏にざわめき続けていた。
(……まさか、あんなお話を聞かされるだなんて……わたしは隣人として、どうすればいいのかしら?)
 小さな額の中で優しく微笑む、まだ四十代の若さで病で亡くなった夫の遺影を見つめながら、綾香は涼介の告白をあらためて、思い返しはじめた。

「……実は僕……ある女の人のことが大好きで……好きで、好きで……たまらないんです……」
 リビングのテーブルに向かい合って座り、未亡人が淹れたダージリンティーを一口すすってから、ようやく彼が発した一言目がそれだった。
(……うふふ、なんだかんだいって、結局は十代らしい恋のお悩みだったのね……もっと重大な、生き死にに関わるようなことじゃなくて、ホッとしたわ)
 思わず笑みを浮かべてしまいそうになるのを抑えつつ、綾香は先をうながした。
「それは男の子として、とっても自然なことだわ……お相手は、クラスメイトなのかしら?……それとも、学校の先輩?」
 首が、横に振られた。
「……そんなんじゃ、ないんです……」
 少しの沈黙の後、涼介は覚悟を決めたように、小さく言葉をしぼり出した。
「……僕……母さんのことが、大好きなんです……」
 一瞬、何を言わんとしているのか、意味がわからなかった。
「……それって、仲の良い家族なら、当たり前のことなんじゃないかしら……」
 すると若者が、真剣そのものの眼差しでこちらを見つめてきた。
「……そういうことじゃなくて……一人の女性として、僕……実の母さんに、本気で恋をして……母さんとエッチなことがしたいっていう想いで、いつも心がいっぱいで……このままだと、おかしくなっちゃいそうなんです……」
 何ということだろう。未亡人は頭を鈍器で殴られたようなショックを受け、クラクラとめまいを覚えそうになった。
(……それって……近親相姦、願望……っていうのかしら……そんなことを本気で考えている男の子が、現実に存在しているだなんて……)
 綾香の脳裏に、彼の母・文恵の姿が浮かんできた。
 未亡人よりも五つほど歳上の彼女はたしかに、同性の目から見ても魅力あふれる美熟女で、子供のいない綾香と違って、やわらかく温かな母性に満ち満ちた、素敵な女性だった。
(……だからって、血の繋がったお母様とエッチがしたいだなんて……)
 約束してしまった以上、もう聞きたくないと、ここで会話を切りあげるわけにもいかないので、未亡人は言葉を続けた。
「……でも、そういう想いを胸に秘めているだけで、実際に行動を起こしたりはしていないのよね?……」
「……はい……それが普通じゃないってことくらい、僕だってわかってますから……母さんは僕の気持ちに、まだ気づいてないはずです……でも、ムラムラする性欲だけはおさえきれないから……」
 十代の童顔が目を伏せ、恥ずかしげにつぶやいた。
「……もう話しだしちゃったから、最後まで言いますけど……不愉快だったら、耳をふさいでてください……」
 そんなことをしたら、懸命に赤裸々な内心を明かしてくれている涼介に失礼だとしか思えず、綾香もすべてを受けとめようと、意を決した。
「……毎日少なくとも三回は、母さんとのセックスを妄想しながら、オナニーせずにはいられなくて……最近は想像するだけじゃなく、洗濯機の中の母さんの下着を盗んで、おかずに使ったりして……」
 あけすけな文言に、ドキドキと鼓動が速まっていく。
(……若い男の子だから、自慰をするのは自然なことなんでしょうけれど……日に三回もだなんて……)
 そして若者はついに、ゾッとするような文言を口にした。
「……今は何とかその程度で済んでるけど……このままだと僕、もう我慢の限界で……母さんを無理矢理押し倒して……レイプしちゃうんじゃないかって……自分で自分が怖くて、仕方がないんです……」
「……いくら何でも、レイプだなんて……」
「……だって清楚な母さんが、僕の欲望を受け入れてくれるはずなんてないし……だとしたら、いつか力ずくでそういうことをしちゃいそうで……僕は、どうすればいいんでしょう……」
 突然知らされた衝撃的な悩みに対する、すべてを一気に解決させられる処方箋など、綾香が持ち合わせているわけもなかった。
「……うかがったばかりだから、今はまだ、軽はずみなアドバイスなんてできないけれど……勇気ある告白をしてくれて、ありがとう、涼介さん……」
「……実の母さんに惚れちゃうなんて、ヤバいっていうか……変態ですよね……僕って、キモいですよね……」
 若々しい瞳に、うっすらと涙がにじんできた。
 彼の一言、一言がたちの悪い嘘や冗談ではなく、まぎれもない事実なのだと、未亡人は確信するしかなかった。
 そして、たしかに正常ではないかも知れないが、だからこそ、まだ若くて不安定な彼を突き離すようなことも、したくなかった。
 かたわらのティッシュを差し出してあげながら、綾香は優しく、彼に語りかけた。
「……変態だなんて……そんなことないわ。わたしから見ても、あなたのお母様はとっても素敵な方だし……涼介さんがそういう気持ちになってしまうのも、仕方がないことなのかも知れないわ……」
 無意識のうちに未亡人はテーブルの上で腕を伸ばし、若者の手を両手でそっと握った。
「今夜のところは何もしてあげられないけれど、これからもわたしにできることならお力になりますから……レイプとか、お母様を傷つけるようなことだけは、決してしないって約束してね」
 自信なさげに、童顔が小さくうなずいた。
「……がんばってみます……母さん以外の大人の女性に手を握られたの、はじめてです……母さんと同じくらいすべすべで、温かくて……何だかホッとしちゃいます」
 そういえば夫の死後、綾香も男性の体に触れるのははじめてのことで、そう意識すると彼女もつい、胸がキュンとせずにはいられなかった。
 名残りおしそうに手を離し、涙をぬぐった童顔が少しだけ、笑みを浮かべてくれた。
「……綾香さんの言ったとおり、ちょっとだけ心が楽になった気がするし、しばらくの間は変な行動を起こさずに、冷静でいられそうです……話を聞いてくれて、ありがとうございました」
 そう言って頭を下げ、涼介は隣家へと帰宅していったのだった。

続きを読む

本の購入

定価:825円(税込)

以下の書店でもお買い求めいただけます

電子版の購入

定価:880円(税込)

以下の書店でもお買い求めいただけます

電子版の購入

定価:880円(税込)

以下の書店でもお買い求めいただけます

本の購入

定価:825円(税込)

以下の書店でもお買い求めいただけます