本販売日:2024/07/23
電子版配信日:2024/08/02
本定価:825円(税込)
電子版定価:880円(税込)
ISBN:978-4-8296-4746-2
修学旅行で、文化祭で、彼氏持ち幼馴染の南鳥アヤに
種付けセックスを繰り返し、彼女のすべては俺のもの。
二人きりの温泉、後背位&対面座位で喘ぐ顔が可愛すぎて。
身も心も捧げてくれるアヤと永遠に抱き合っていたい。
「もっと、きて……好きなように、していいから」
eブックス大人気作を全面改稿。淫らなおもてなし編!
第一話 幼馴染とテスト勉強をした(二十六日目)
第二話 眠れる幼馴染に悪戯した(二十九日目)
第三話 不安そうな幼馴染をシャワー室に連れ込んだ(三十日目)
第四話 恋人になった幼馴染の幸せを祈った(三十一日目)
第五話 幼馴染をプリクラ機の中で何度もイかせた(三十二日目)
第六話 幼馴染と二人だけの写真を撮った(三十二日目 夜)
第七話 幼馴染と海釣りデートをした(三十七日目)
第八話 幼馴染に温泉でおもてなしされた(三十七日目・午後)
第九話 月明かりの中で幼馴染に何度も種付けをした(三十七日目・夜)
第十話 眠れる幼馴染の温もりを味わった(三十八日目)
本編の一部を立読み
第一話 幼馴染とテスト勉強をした(二十六日目)
終業のチャイムが鳴り、クラスメイトたちが帰り支度を始める。
俺は机に座ったまま窓の外をぼーっと眺めていた。昨日もバイトだったから、今日は一日中眠い。
冷房が効いているものの、残暑の外気が窓から伝わってきて熱い。顔だけでも冷まそうと教室内に視線を向ける。
教室の入り口付近でたむろしている女子たちの中に、ひと際目を引く女の子を見つける。南鳥アヤ、俺の幼馴染だ。
茶髪のショートカットをふわふわと揺らしながら、楽しそうに話している。ひとたび化粧をすれば美人に変貌する整った顔立ちが、可愛い笑顔を作っていた。
話の内容は聞こえてこないが、彼女の表情を眺めていると、とんでもなく面白い話をしているように見えるから不思議だ。
ふとアヤが胸元で両手を合わせ、ごめんねのポーズを取った。何かの誘いを断っているのだろう。
小柄な体躯で大げさに動いたものだから、胸元に実った二つの豊乳がゆさりと揺れたのが分かった。半袖ブラウスを窮屈そうに押し上げているバストに、思わず目がいく。
ほんのり汗ばんだ首すじ、ブラウスから伸びる細くて健康的な二の腕、スカートから露出する白くて肉感的な太ももと、次々視線が移ってしまう。明るくサバサバしたボーイッシュな性格と、男を引きつける色香のギャップに脳がバグりそうだ。
教室に残っていた男子たちもチラチラと彼女へ視線を送っている。
勝手に湧いてくる苛立ちをごまかすために席を立とうとした瞬間、ブブッとズボンの中が振動する。スマホを取り出すと、アヤからのショートメッセージが表示された。
『放課後どうする? 今日もバイトだっけ?』
見れば、アヤは女友達と笑い合いながらメールを送ってきていた。笑顔で相槌を打ちながら、何気ない感じでスマホをいじっている。
さっきの苛立ちはどこへやら、ついクスっと笑いそうになった。揺れる茶髪越しに、彼女が横目で俺のほうを気にしているのが分かり、胸が熱くなる。
アヤを二泊三日の修学旅行で彼氏から寝取り、文化祭後の屋上でプロポーズして付き合い始めてから、もう一週間が経つ。
その間、俺たちは学校でほとんど触れ合わないようにしている。キスやハグはおろか、手をつないだり一緒に昼食を食べたりなんてこともしていない。
彼氏の時田と別れてすぐに校内でイチャイチャし出したら反感を買ってしまうだろうし、アヤが尻軽なように思われるのも嫌だったからだ。
『おーいぼーやん』
いつの間にか二通目のメッセージが届いていた。
俺は画面とにらめっこしながら素早くメールを打ち返す。
『テスト期間中だからもう今週はバイトない。放課後一緒に勉強しようか』
送信ボタンを押すと彼女はスマホをチラリと見た。その横顔が少し微笑んでいるように見える。
『うん! どこにする? 図書室とか?』
数秒で返信が来た。
(図書室か……)
窓の外を見る。校庭ではサッカー部が練習を始めるところだった。だが今週後半から中間テストがあるので参加している部員は少ない。エースであるはずの時田の姿もない。生徒の多くは図書室でテスト勉強に勤しんでいるのだ。
『図書室は混んでそうだからファミレスにでも行こうか?』
『OK』
『今日は一緒に帰ろう』
先週は俺もアヤもバイト漬けだったせいで、付き合いたてにも関わらず一緒に帰れなかった。だから一緒に帰れるとしたら一週間ぶりだ。そう考えると妙にドキドキしてくる。
……なかなか返信が来ない。
そわそわしながら窓のほうを向いていると、後頭部にアヤの視線を感じた。
ややあってスマホが震える。
『OK』
短い返信の後に、スタンプが付いていた。猿がウッキーウッキーと踊りながら喜んでいる。
俺はついに吹き出してしまった。彼女がメールでスタンプを送ってくるのはすごく珍しい。久々に一緒に帰るとあってテンションが上がっているのだろう。
俺も同じだ。猿のダンスに合わせて、心拍数がどんどん上がっていった。
校門の前でアヤを待つ。中間テストが近いため帰宅する生徒が多い。
その中を彼女が歩いてきた。
俺の姿を見つけ、にこりと口角を上げる。しかしすぐに視線を左に右に泳がせ、最後は斜め下を向いてしまった。頬が真っ赤に染まっている。
確かに他の生徒たちの前で堂々と待ち合わせをするのは、けっこう恥ずかしい。
数歩の距離まで近づいたところで、彼女はやっと顔を上げた。
「ぼーやんお待たせ……」
口元は微笑んでいるのに、眉は困ったようにハの字を作っている。
その恥ずかしそうな表情が可笑しくて、可愛くて、ついからかいたくなる。でもしなかった。俺もほんのり顔が赤くなっているのを自覚していたから。
「帰ろうか」
「う、うん……」
俺たちはぎこちなく笑い合うと、そそくさと校門を離れた。
きっと傍からは、ウブなカップルに見えるのだろう。あの屋上にいた人でなければ、俺たちがキスをしているなんて到底信じられないかもしれない。ましてや、修学旅行やラブホで一晩中セックスしたこともあるだなんて。
「──でさ、テスト終わったら釣りだからね!」
隣を歩くアヤが俺を見上げていた。くりっとした瞳が期待に満ちている。
中間テストが終わったら釣りに行こうと約束していた。
彼女は寿司好きのお父さんの影響か、昔から魚が好きだ。だから生まれて初めての釣りデートをとても楽しみにしている。もう他の生徒の目が気にならないほど、ウキウキした様子だ。
「アヤは釣りに行ったことないよね、服とか道具とか揃ってるの?」
「お父さんがルアーとか買ってくれるんだ。……テストの点次第だけど」
「じゃあ頑張らないとな」
「ぼーやんもね」
言いながらアヤが片手の先をちょいちょいと上げ下げする。まるで縁日の金魚すくいの動作だ。彼女は海釣りに行きたがっているが、一度釣り堀や海釣り公園で慣らしたほうがいいだろう。俺も初心者だし。
二人でぼーっと堤防に座って釣り糸を垂らす光景が頭に浮かんだ。お互い無言で波間を見つめる。そんな老後もいいな、と思う。