【安眠】がハズレスキルなわけがなかった。

命を狙ってくる女王様をエッチでわからせるのは教育的指導だよね?

著者: イナリリュウ

電子版配信日:2024/07/26

電子版定価:880円(税込)

【安眠】スキルが覚醒し、催眠能力を手にした異世界転生者・ガトー。
貴族社会を変革しうる古代技術を探しに、海国・マーヴェリン王国へ!
水底の幼姫、遺跡に眠る女型ロボ、女騎士長、暗殺者メイドエルフ……
襲い来る敵を睡眠エッチでハメ倒し、メス奴隷を増やすガトー軍団。
遠征の締めは姫王・ソレイリュカと、王の威信をかけた絶頂耐久ゲーム!?
魔力なし平民・ガトーの、王国全土に轟く王都攻略孕ませ武勇伝!

目次

十二章 水底のサンドラ

第82話 サメ映画の冒頭みたいなエッチシーン

第83話 脱獄無双3エンパイアーズ

第84話 生け贄の儀式

第85話 穴ほぐし続行

第86話 儀式完遂

第87話 水底より地上に


十三章 遺跡に眠る『シビリアン』

第88話 マーヴェリン西遺跡

第89話 メイドロボ

第90話 抵抗できない女の子に好き放題するなんて最低

第91話 これはオナホを探す物語

第92話 言語の多様化とオナホ族


十四章 筆頭騎士スーベニアナの理想と現実

第93話 筆頭騎士スーベニアナ

第94話 認識阻害! 密着湾岸警備団24時

第95話 オホ声系アナルげきよわ女騎士

第96話 少女スーベニアナの人望

第97話 高望み

第98話 女騎士はオナホだった

第99話 それでこれからどうしよう


十五章 完璧なるセルロ

第100話 会議場でヤる。だから進まず

第101話 ヤバいメイド

第102話 久々の睡眠開発

第103話 朝食を食べてるだけ

第104話 条件達成

第105話 和姦先行入力

第106話 久々の再会


十六章 姫王ソレイリュカ

第107話 姫王の出陣

第108話 女王への脅迫

第109話 玉座にて

第110話 耳舐めASMR式今後の相談

第111話 帰国前夜

第112話 これは撫でポですか?

第113話 にぎやかな帰国


書き下ろし特別番外編 ケルンのライブストリーム

本編の一部を立読み

十二章 水底のサンドラ


第82話 サメ映画の冒頭みたいなエッチシーン



 暖かくなってきたので泳ぎに行きたいと言われた。
 なのでガトーは今、マーヴェリン王国の西の湾にいた。
 マーヴェリン王国というのはカタリナの故郷であり、竜人種が住まう国家である。
 竜人種の特徴をざっくりと言ってしまうなら『男はマッチョ系竿役』、『女はオナホサイズのチビ巨乳』という感じで、両方とも角が生えている。
 戦い方は魔法で武器を作り出しての肉弾戦であり、信頼できる筋の情報によると『クソ強種族』らしい。
 この東方に国を持つクソ強種族が西側にある国を併呑していない大きな理由が、目の前に広がる湾であり、ここは魚や貝などの漁の他には海水浴(湾の北側は海水なので間違ってない)などの行楽に使われている。
 カタリナはここで泳ごうとガトーを誘ったわけである。
「それになんですの? この鬼畜外道の魔抜け男の危険性をわたくしの故郷にも知らせねばなりませんし……お父様とか……お母様に……わたくしをこんなふうにしたことを……」
 などと言いながら発情するのでヤりながら聞いた内容は、だいたい『結婚のごあいさつをしたいから一緒に来て』だった。かわいいかよ。
 行かない理由はないので行くことになったわけだ。
 湾の西側は海水浴場としての整備がある程度なされていた。
 そしていつの間にか国境は越えているらしかった。
 ここでガトーと一緒に海水浴に来たメンバーを紹介します。
 武力! 脳筋! かわいい顔とちっちゃい体で考え方が筋肉ダルマ!
 黒髪美少女のターナー王国将軍のマゾ、イザベラ!
 暗殺! 筋肉! 褐色めの肌に灰色の瞳! ガトーがどこか行く時にはだいたいついてくるのに存在アピールが足りなくてよく見失う!
 最近もう専属世話役になりつつあるオル!
 なんでついてきたお前!? 体力大丈夫か!? キラキラ金髪のお嬢様!
 ガトーの女の中ではほとんど唯一能力に特筆すべきところがない少女!
 眠る時にはぬいぐるみが欠かせない甘えん坊! ヴィことヴィヴィアンヌ・ターナーぬいぐるみ大臣!
 そして破滅願望持ちの竜人! ガトーが折った片方の角を自分で加工して指輪にしてきたやべーやつ!
 世界を破滅させかねないテロ行為を働いたし改心してない! 『カラミティ』ことカタリナ!
 以上四名。
 他のメンバーは国家運営などの仕事があるのでお留守番です。
 イザベラはお留守番を武力で人に押しつけてついてきた。
 国家首脳が二人ほど混じったメンバー(片方は有名無実のヴィ)で他国の領域に侵入して海水浴などしている。
 メンバーには、この『剣と魔法のファンタジー世界』風ではない、ガトーの故郷風の水着をあつらえています。
 ヴィは白いスカートつきのワンピース。
 オルは競泳水着。
 カタリナはマイクロビキニ(ピンク)。
 イザベラもマイクロビキニ(黒)。
 参ったな……マイクロビキニとマイクロビキニがかぶってしまったぞ……
 そうかどうせ脱がすから全裸でよかったんだな……
「いくつか原案を用意してデザインは選ばせたけどさあ。マイクロビキニがかぶるとは思わないじゃん。デザイン案を描かせた俺が言うのもなんだけど、その格好、かなり痴女だぞ」
 イザベラは身長が低く、胸がややふくらんだだけという体つきだ。
 マイクロビキニはマイクロなので隠す箇所は非常に少ない。乳首あたりと股間あたりにちょっと布地があるかな? という程度の格好をこども体型のイザベラがしているのは、なんらかの条例に引っかかりそうな気がした。
 カタリナはイザベラより背は低いがおっぱいがでっけぇし、ふともももぶっといので、マイクロビキニを着なくてもなんらかの条例に引っかかる。
 あとサイズを小さめにしてあるのでおっぱいとお尻に食い込みすぎでヤバい。こんなの見せられたらガトーじゃなくても犯罪者になりそう(ガトーの行動はこの世界の法律では裁けないので無罪。なぜなら為政者が味方だから)。
 そういう格好で水辺でキャッキャウフフしてほしいところなのだが、彼女たちは水辺には興味を示さず、砂浜で寝転がるガトーにへばりつくようにしているし、完全に海水浴を普段と違うシチュエーションでのセックスを楽しむためのイベントだと思っているふしがある。
 寝転がるガトーの上に乗ったヴィは平坦な体をこすりつけるようにしながらガトーにしつこく口付けし、イザベラはガトーの手を勝手にとってマイクロビキニをずらして膣穴に指を導き、カタリナはもうガトーの水着を下ろしてでっかい胸でパイズリしている。
 オルは膝枕になっている。もっとアピールしていいんだよ本当に。
「こんなに勃てて……! まったく、わたくしの国でどんな狼藉を働くつもりなのでしょう……! わたくしが身を挺して故郷を守らねば……!」
「いやお前愛国心とかないじゃん……」
 カタリナがあまりにもキャラに合わない論法でパイズリをしてる言い訳をしてくるのでつい突っ込んでしまった。
 まあ気持ちいいのでいい。やれやれ。ガトーは射精した。
 指もなんかイザベラのオナニーに使われている感じだったが、まあ膣はあったかいし、穴をいじるのは男の子ならみんな好きだ。
 ガトーが指を乱暴に動かしてやるとイザベラは気持ちよさそうな声をあげてイッてしまった。ここでやめると不満そうなのでなるべくイザベラの負担を考えずに刺激しまくると、嬉しそうに膣穴が吸い付いてくる。
 ヴィにキスをされた時に舌を絡めてやると、舌で抱きつこうとするように絡みついてきた。
 だんだん体が火照ってきて、薄いワンピース水着の下の乳首が硬くなってきたのがわかった。
 ヴィが乳首をこすりつけるように体をもじもじさせるので、強めに舌を吸ってやると、体をピクピク震わせてイッてしまった。
 オルは膝枕をしながらガトーのほっぺたとかつついてる。
 もっと動いてもいいんだよ? 本当に。
 浜辺で四人のメスガキをはべらせてグチャグチャしていると『人生の勝者』って感じだ。怪しいパワーストーンの広告とかできそう。
 けれどガトーがアピールできるものはパワーストーンではなく【安眠】というチートだし、これは売買できないものなので幸運のおすそわけはできないのだった。
 そしてガトーの幸福指数が高いかといわれると、少しばかり微妙なところだ。
 四人の女の子をはべらせて浜辺でえっちなことをしておいて何を言っているのかと思われるかもしれないのだが、ガトーはこの世界に来てから色々あってすっかり性癖に歪みが生じている。
 すなわち……生意気なメスガキじゃないといまいち気持ちよくなれない。
 今だって気持ちいい。今だって射精できる。
 でももっと上の段階を目指そうと思うと、やはりこっちを理不尽に殺そうとしてくるメスガキに孕ませ目的の無責任中出しセックス。たぶんこれが最高だと思う。
 ガトーが根城にしているターナー城に定住せずちょいちょい国外に出るのも、国内にメスガキがいないからだ。メスガキを探してさまよう安眠おじさん。それがガトーなのである。傍迷惑な異世界転移者だった。
 メスガキが草むらから飛び出してこないかな……と想像しただけでガトーの社会のポケットのモンスター(隠語)はちょっと元気になる。カタリナは「もうっ♡凶暴なのですから♡」と嬉しそうに怒ってパイズリを加速させた。
 ガトーが二発目の射精をしようとおちん×んパワーを解放した、その時……
 ざばあああああああああああ!
 湾からありえない高波が立ち、ガトーたちの頭から降り注いだ。
 その高波がすっかり落ちきったあと……
 ガトーたちの姿は、砂浜から消えていた。



 水中には古代に作られた『水でも空気でもあるもの』に変換された『なにか』が漂っている空間がある。
 かつてこの世界での『戦争』が『大軍同士のぶつかり合い』だったころ、敗北し居住区を追われたが、こういう場所にたどり着くことができたコミュニティもあった。
 水底にも都はございます……という話で、本当に『あったよ! 都が!』となった幸運な連中である。
 だがその子孫が幸運を噛み締めているかと言われるとそうでもない。幸福と不幸はけっきょくのところ主観でしかなく、『今より上』が見えてしまった時点であっけなく不幸に転化するのが、幸運というあやふや概念なのだった。
 シンクロニシティ。
 ある場所で起こっていることが、また別の、まったく関係ない場所でも、同じタイミングで起こる──という概念である。
 ここ最近のムーヴィショナ大陸では『かつての価値観を有する比較的穏健な人々』から『現状に満足できない革新的な人々』への世代交代があらゆる国家で進む傾向にあった。
 この水底の都である『アシラム』にも、世代交代の波があった。
 つまり、『世代交代』が今、大陸中でいっせいに起こっているのである。まるで、示し合わせたかのごとく。
「軟弱なる旧神は廃された。今こそ我ら『上なる神の民』の宿願を叶えるべき時だ。すなわち……『地上への帰還』! 湾上をふさぐ忌まわしき竜人どもを廃し、地上の都を手に入れる時が来た!」
 祭壇に立つは『|聖主《せいしゅ》』サンドラ。
 海底に押し込められたこの民の最新世代の少女であり、『上なる神』のお告げを聞き旧神を崇める者たちを武力を排し革命を成し遂げた新たなる女王であった。
 その姿は貝殻で作った水着をまとった小さな少女に見える。
 ただ、『幼い』というわけではない。見た目は幼いのだが、海底の『水でも空気でもあるもの』が漂う領域で生きる者は、水底の重みのせいか、どれほど大人になろうとも幼児のような矮躯にしかならず、水底の冷たさのせいか、やや脂肪多めの体つきになる傾向があった。
 サンドラもまたパッと見たところは手足やお腹を脂肪でちょっとばかりぷくぷくさせた幼い子供のようであったが、こう見えて立派な大人の女性なのだ。
 しかも彼女の『水でも空気でもあるもの』の中でゆらめく長い青髪や、深く濃い水底色の瞳、ぷくぷくほっぺの真ん中にあるちょっと団子めいた鼻などは、水底では『美女』と評される『大人びた特徴』でさえあった。
 地上の者からすれば幼児が棒を持って微笑ましくおしゃべりをしているだけにしか見えない光景は、水底の民の目には『絶世の美女が槍をかかげて勇ましく演説をしている』と映るのである。
 実際、サンドラの強さは革命を成し遂げただけあって、とてもすごい。
 演説を終えて祭壇から降りたサンドラのもとに、これもまた小さくてぷくぷくした『美女』が駆け寄り、耳打ちする。
「……ふむ。竜人を含む地上種を水底にさらったか」
 サンドラは神のお告げを本気で信じているし、生け贄と称して湾の岸辺にいた者をさらって死なせたこともある『上なる神』の敬虔な巫女である。
 だから、新しい生け贄を得たことに喜んだが……
 サンドラには知らないことがあった。
 一般竜人さえ倒してのける強さを持つ彼女が手を焼くほどの魔力持ちが二人と、暗殺者が一人と、あと眠らせてくるやべーおじさんが地上にはいて……
 そいつらが役立たずを一名交じえつつまとめてここに来たことを、彼女は、知らなかったのだ。

続きを読む

電子版の購入

定価:880円(税込)

以下の書店でもお買い求めいただけます

電子版の購入

定価:880円(税込)

以下の書店でもお買い求めいただけます

本の購入

以下の書店でもお買い求めいただけます