初恋の義姉似な姪っ子に誘惑された晩夏の生ハメ純愛イチャラブストーリー

著者: 大萩燦

電子版配信日:2024/11/22

電子版定価:880円(税込)

色っぽくなった姪っ子・千星に誘惑され、ひと夏の恋人になった叔父の俺。
この夏が終われば彼女は留学してしまい、蜜月の時は終わる。
初恋の義姉の面影を重ねていたけど、今、千星への想いは本物で──
出発前の夏祭り、浴衣姿の千星の輝く瞳に惹かれて想いを告げると、抑えていた感情のままに唇を重ね、そのまま花火の下で抱き合い……
永遠を誓い合う二人の未来は──。
豪華書き下ろし後日譚付き。

目次

1.わたしのクロニクル

2.あなたのダイアログ

3.ゆかたでイチャラブ

4.君がいる夏の終わり

5.おそとでイチャラブ

6.ソープでイチャラブ

7.種付けでイチャラブ

8.汗だくでイチャラブ

9.ふたりのエンゲージ

10.瞳にかがやく千の星

EPILOGUE

EX.配信者でイチャラブ

本編の一部を立読み

1.わたしのクロニクル



 それはまだ、叔父と姪の二人が仮初めの恋人になる夏の前の年のこと。
 進路に悩む年若い少女がいた。
 名前は千星《ちせ》。
 千の星のように輝く瞳を持つことから名付けられた絶世の美少女。
 道を歩けば男女問わず視線を向けてしまうような恵まれた容姿を持って生まれた。
 だけど今は、徐々に大人に近づいてゆくなかで自身の在り方に悩む、ありふれた弱い人間でしかなかった。
「はぁ、進路かぁ……」
 自室でため息をつく。進路選択と受験勉強のストレスに追われる日々。
 もちろん真面目に勉強はしている。しかし襲い来る将来への不安から逃れるのは容易ではなかった。
 だから思春期の少女には――新たな習慣《・・・・・》が身についてしまった。
「んっ……ふぅ、ふぅ……」
 勉強机の下に手を突っ込んで、下着の上からまさぐり始める。
(このお豆さんみたいなの……クリトリスっていうんだよね。膣内《なか》まで触るのはちょっと怖いけど、ここイジってるだけで気持ちいぃ……)
 自慰行為《オナニー》。
 女子にしては覚えるのが遅かったが、一度覚えてしまえばハマるのは早かった。
(ネットで見たんだけどクリトリスって、気持ちいぃ以外に意味のない器官なんだよね。男の人でいうおちん×んだけど、女の人の快感はその何倍もあるって……)
 息を荒げながら指先でくにくにと下着越しに陰核をイジる。
 クロッチの部分が湿り気を帯びてくる。
 とろぉ……♡ 指を離すと粘性の糸が引いた。
(わたし、濡れやすいのかなぁ。他の女の子ってこんなにエッチなのかな。でもクリオナって男の人のよりイイらしいし……きっとみんな言ってないだけでしてるよね?)
 千星は想像する。同じクラスに在籍する可愛い女子たちを。
 クールで清楚な委員長も、明るくて友達が多いギャルも、BL本ばかり読んでるオタクっ子も、性に疎そうなスポーツ少女も。
(みんな教室では明るい顔してるけど……夜になったらオナニーしてふにゃふにゃの顔してるのかな……誰にも見せられないような恥ずかしいことして、声なんか出しちゃったりして)
 閉め切った自室の中、千星はあえて声を漏らす。
「んっ、あぁ……はあ、はぁ……きもちぃ……♡」
 最初は両親に見つかるかもしれない恐怖から必死で我慢していたが、今では多少声を出したほうが快楽が高まると知ってしまった。
 一度知ってしまった快感からもはや逃れることはできなかった。
 くちゅくちゅ♡ と水音が激しくなる。興奮と共に指先の動きが速くなってゆく。
「はぁ、はぁ……お、おじさまっ♡ おじさま♡ おじさまぁ……♡」
 陰核をイジるだけで強い快感が得られるため、男性のように本や動画などのオカズを用意することはない。
 けれども、快楽が思考を満たした時にいつも思い浮かぶのは叔父の姿だった。
(他の女の子たちは……どうしてるんだろう。同年代の男の子のこととか考えるのかな……親戚の、しかも二十も年上の男の人のこと考えるのってヘンなのかな……)
 クラスの女子たちと仲が悪いわけじゃない。
 けれど、比較的上品な子が多いお嬢様校の中ではなかなかそういう話には発展しない。
「おじさまの指でここ……んっ、イジられたらぁ……すぐイッちゃうかも……♡」
 自らの細い指を、年上男のゴツゴツした指に見立てて割れ目をなぞった。
 叔父の家に行った時、彼がゲームしているところをよく見ているが、いつのまにか彼の指捌きを観察するようになっていた。
 ゲームを華麗に攻略するゲーマーたる叔父の指。素晴らしい記事を執筆するライターたる叔父の指。
 どちらも最初は素直に尊敬の対象だったが、いつのまにか性欲混じりの目線で見ている自分に気づいた。
(ヤバっ、おじさまの指のこと考えてたら……コーフンしてきちゃった。今日はナカまで……イジっちゃおっかな)
 ついにパンツの中に手を突っ込んで、直接性器に触れた。
 とろとろと愛液が溜まった蜜壺の中に、中指を浅く第一関節まで沈めてゆく。
 つぷぷ……♡ 誰にも侵入させたことのない、キツすぎる処女穴の入口。
 男性器でもないのに愚かにも錯覚してきゅうきゅうと物欲しそうに締め付けてくる自らの膣口に千星は、(バカだな、わたし)と自嘲気味な笑みを漏らした。
 つぷつぷと指先を出し入れしながら、人差し指では包皮を剥いた陰核を直接イジる。
「っああぁっ――♡ ナカとクリ、同時にするのスゴっ……!♡」
 へこへこと情けなく腰を前後させ、性感帯を中と外から同時に刺激する。
 ヒリヒリと照り付くような快楽が脳を焼き、一人の男性のことしか考えられなくなる。
「おじさまっ、おじさまっ♡ すきっ♡ すきっ♡ んあっ、ああ゛――!♡♡」
 ビクッ、ビクッ、ビクッ♡ 露骨に想い人を呼びながら絶頂に達した。
 少女の幼い膣口が細い指をぎゅうぎゅうと締め付ける。
(ごめんね、これホンモノじゃなくて……でも……)
 ぬちゃ……♡ パンツから手を出す。愛液まみれになった手を見ながら千星はひとりごちた。
「はぁ、はぁ……。ダメだよね、こんなこと……おじさまでひとりエッチするなんて」
 年の差、叔父と姪という関係。
 まだ大人と呼ばれるほど長く生きていないながらも、少女にだってわかっていた。
 これが許されない想いなのだということくらい。
 その時だった、コンコンと部屋の扉がノックされた。
「千星、入っていい?」
「っ……お、おかーさん!? だ、ダメ! 今パンツ丸出しだから!」
「あらそう。お父さんが呼んでるから、服を着たらお父さんのお部屋に来てね。大事な話があるみたいよ」
「はーい!」
 扉の前から母の足音が遠ざかってゆく。
 ほっ、バレなかったようだ。オナニーだけならまだしも、叔父をオカズにしていたことがバレたら本当に大変なことになる。
 千星はぐしょぐしょに濡れた下着を穿き替え、その上にショートパンツを穿いた。
「お父さんかぁ。何の用だろ。最近成績とか進路のことでうるさいからなぁ……」
 やだなぁ、と思いつつ洗面所に寄って手を洗ってから父の部屋に向かった。

 そこで父から告げられたのは予想の範疇を遥かに超えたことだった。
 それが全ての始まり。
 千星の将来、そしてこれから起こる未来を変えてしまうきっかけ――。
 そして全ての終わり。

   ☆   ☆   ☆

 そして現在、俺と千星の小旅行が終わった。
 海で遊んで、旅館での一泊を限界まで互いの身体を貪り合った。
 翌朝、露天風呂でベトベトになった身体を流してから朝食をとり、チェックアウトを済ませるとクタクタの身体で二人電車に乗り込んだ。
 ガタゴトと音を立てて進むローカル線にゆったりと揺られながら、俺は千星を見た。
 彼女は俺の隣にぴったり寄り添うように座っている。
 白いワンピースに麦わら帽子、どこをどう切り取っても深窓の美少女。
 俺は彼女に問いかける。
「なぁ、千星。留学……するのか?」
 駆け引きもクソもない、直球だった。
 もう八月だ。夏も折り返し地点に入った。
 もしも俺の予感が全部間違っていたら。全部勘違いなのだとしたら。
 そう言ってほしい。寝言を真に受けただけなんだって、否定してほしい。安心させてほしい。
 だけど彼女は、
「うん」
 そう短く頷いた。それだけだった。
 それだけ?
 それだけなのか? 俺に言うことは。
「いつからなんだ?」
「九月から。アメリカの高校だから、ちょうど新学期だね」
「……どのくらいの期間になるんだ?」
 千星は、きゅっと小さく唇を噛んだ。
 そして声を絞り出す。
「卒業まで」
「っ――!?」
 それ――三年ってことじゃねえか!
 あんぐりと口を開けたまま、俺はもう何も言えなくなった。
 パクパクと情けなく、餌をねだる鯉のように虚しく。
 何も聞かない俺には、千星も何も言わなかった。
 ただぎゅっと俺の手を握って、肩に寄りかかったまま目を閉じていた。
 ガタン、ゴトン。
 三年、か。
 揺れる旅列車の中、俺はその年月の重みについて考えていた。
 三十も半ばになれば、三年という期間は確かに長いが、絶望的なほどでもない。
 歳を取ると、時間が過ぎるのが早く感じるモノだ。
 知り合いと三年ぶりの再会なんてのは珍しくもないし、前に会った時のことだって「ちょっと前」のように感じてしまう。
 だけど千星は、どうだろうか。
 十代の、思春期の少女にとって三年間という年月は……絶望的なまでに、永《なが》い。
 思えば今年度になってから千星が俺の部屋に入り浸るようになった理由……。頻繁に性的アプローチを仕掛けてくるようになったきっかけは、九月からの留学が決まったからなんじゃないのか?
 だから夏の間だけの仮初めの恋人、なんて条件を出したんだ。
 できる限り、タイムリミットまで同じ時間を俺と共有したかったのかもしれない。
 いや。
 俺はさらに過去にまで思い返す。
 三年ほど前に、千星が一度家出してきたことがある。あれは後に、成績や教育方針に関することで父親と対立があったと聞いた。
 あの時、幼かった千星は裸になって俺に迫ってきた。
 もしかしたらあの時既に始まっていたんじゃないのか? 兄貴の教育方針が千星を縛るようになってきていたんじゃないのか?
 ずっと千星は俺に、メッセージを送っていたのかもしれない。
「たすけて」って。
 どうして。
 どうして気づかなかった? 気づけなかった?
 気づいてあげられなかったんだ?
 俺は……俺はこの子のこと、好きになったんじゃないのかよ。
 なのに俺は、何も……何も見えていなかった……。
 何も……。

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