初恋の幼馴染が義姉になって同棲した【晩夏】の寝取りラブストーリー

著者: 大萩燦

電子版配信日:2025/03/14

電子版定価:880円(税込)

初恋の幼馴染・千歌とその娘・千星と同棲することになった夏。
たまらず二人と一線を越えてしまい、母娘と修羅場&三角関係に!
人妻としてしまった責任を取る決意を胸に、千歌と二人で夏旅行へ。
昼は水着姿の千歌と海を満喫して、夜は露天風呂で混浴エッチ。
そして夏の終わりの花火大会は、かつて想いを伝えそびれた状況と同じで……
初恋の君と、再び巡ってきた夏の結末は。やり直し純愛ノベル、トゥルーエンドへ。

目次

0.君と見つけた一番星

1.家族会議でネトラブ

2.年齢詐称でネトラブ

3.乳内射精でネトラブ

4.思い出を閉じ込める

5.露天風呂でネトラブ

6.膣内射精でネトラブ

7.みみ舐めでネトラブ

8.ハーレムでネトラブ

9.国際電話でネトラブ

10.君という名の一番星

11.ハメ撮りでネトラブ

12.コスパコでネトラブ

13.兄弟喧嘩でネトラブ

EX.母娘丼でイチャラブ

本編の一部を立読み

0.君と見つけた一番星



「友紀也くんには、将来の夢ってある?」
 これは、この俺〝友紀也《ゆきや》〟と幼馴染の〝千歌《ちか》〟が学生だった時のことだ。
 帰り道、夕暮れ空の下で二人並んで歩いていた。「将来の夢」、彼女は唐突にそんなことを俺に訊いてきた。
「将来の夢?」
「そう。友紀也くんにはなりたいモノとか、夢や目標ってあるのかなって」
「そうだな……俺は」
 少し言葉に詰まってから答えた。
「文章を書きたい、かな」
「っ……そっか、作家さんかぁ。卒業文集の時から変わってないんだね。すごいよ、ちゃんとした夢があって……それを変わらず持ち続けられるって」
「そうか? なんつーか、そういう職業って安定しないイメージがあるし、兄貴にはバカにされてるんだけどな。親父だって――」
「おじさまが?」
「いや……なんでもない」
 勉強して大学に行って、いい会社に入れ。そうじゃなきゃ家族を守れない。親父が幾度となく俺と兄貴に叩き込んできた家訓だ。
 だけど俺はエリートの兄貴と違って、親父が決めた人生が正しいのかわからなくて、ずっと悩み続けていた。
「はは、笑っちまうよな。ちょっと文章書けるからってそれで生計を立てようだなんてさ……そんな甘い世界じゃないってわかってるんだけどな」
「私は、笑わないよ」
「え……?」
 いつも余裕たっぷりで俺をからかってくる幼馴染の千歌。
 だけどこの時の彼女の瞳は真剣で、俺をじぃーっとまっすぐ見つめていた。
「夢があるってすごいことだよ! 私はね……夢とか目標とか、ないんだ」
「千歌が……?」
 千歌は気が優しくて頭が良くて、愛嬌もあってなにより容姿に恵まれている。人に好かれる天性の才能がある。
 学園一の美少女。マドンナ。アイドル。高嶺の花。彼女を形容する言葉は数知れない。
 どんな職業でもやっていけるだろうし、どれだけいい男とだって結婚できるだろうに。そんな千歌に夢がないだって?
 耳を疑う俺に、千歌は続ける。
「自分が本当は何を望んでいるのか、時々わからなくなるの。これでいいのかな、これでいいのかなって自問したって誰も答えてはくれない。私の人生は私が決めなきゃならないのに、結局自分では何も決められない……」
 千歌の素性は知っている。保守的な家庭で生まれ育った箱入り娘だ。
 足りないモノなんてないだろうに。悩みなんてなさそうだと思っていた。
 いつも笑顔で、キラキラした瞳で周囲を魅了して。なのに誰にも囚われず自由奔放。それが千歌だと思っていた。
「私、自分のことすらわからなくなる時があるの。友紀也くんは私と違って夢を持てたんだよね。自分を見つけられたんだよね。だったらその夢は捨てないでね。見失わないで。ぜったいぜったい叶えてね」
 どこか不安そうに俺を見つめる千歌に、どう答えていいかわからない。
 約束なんてできるわけがない。物書きで食ってくだなんて、選ばれた才能と努力と運が揃っていなければ無理な話なんだ。
 彼女の言葉に答えられないまま、ゆっくりと二人で歩いた。
 千歌との距離。幼馴染の距離感。近くて遠い、その隙間がずっと縮まらないまま。一歩踏み出せないまま、限られた青春の時間が無為に過ぎ去ってゆく。
「あ、一番星!」
 千歌は唐突に空を指差すと、嬉しそうに叫んだ。なんだよ、さっきまでシリアスな雰囲気だったってのにさ。
 気ままだよな、いつもいつも千歌は。俺を惑わせるだけ惑わせて、勝手に先に行っちまうんだから。
「友紀也くんも見てみて!」
 そう言ってぴょんぴょん跳ねる千歌のキラキラした瞳を俺は見つめていた。
 一番星。宵の明星が意味する星は金星だ。そして金星は美の女神ヴィーナスを暗示する。最も美しい女性、愛すべき人を。
 空に輝く金星なんて、目に入らなかった。ずっとずっと、いつだって、俺の一番星は千歌だけなんだから。
「なぁ、千歌」
「ん?」
「お前がもしも自分を見失ったらさ……どこにも行けないってどん詰まりになっても。その時は俺が見つけるよ」
「友紀也、くん……?」
「約束する。千歌は俺の夢を笑わなかった。だから俺も、俺であることをやめないから……千歌が見つけた一番星みたいに。俺だって、ちゃんと千歌を見つけてみせるから」
「……うん、嬉しい。約束! 指切りね!」
「……ああ」
 俺と千歌はぎこちなく小指を繋いだ。
 その日俺は誓ったんだ。お前がどれだけ自分を見失っても、必ず見つけてみせるって。
 千歌《きみ》という名の一番星に。
1.家族会議でネトラブ



 幼馴染の千歌に失恋して以来、俺は女性と親密な関係になったことがない。
 いわゆるひとつの非モテ男子。それがこの俺、友紀也の背負った十字架であった。
 だからこんな俺が女性から愛されたり、それどころか複数の女性が俺を巡って争うだなんて妄想シチュエーション、現実で起こるわけがない。
 そう思っていた。この日までは。
「……」
「……」
「あ、あのー」
「おじさまは」
「友紀也くんは」
「「黙ってて!!」」
「は、はい……」
 にらみあい、である。
 通常ならば一家団らんの場となるはずの食卓で、俺を挟んで千星《ちせ》と千歌。美人親子が黙ってにらみあっていた。
 どちらから言葉を発することもなく、ただ無言で向かいあい、かれこれもう小一時間は過ぎたのではないだろうか。
 あまりの緊張感に何か冗談でも言おうとした俺だったが、異口同音に一喝されてすぐに消沈してしまうのだった。

 こんな状況になったのは、どうしてなんだっけ。
 ああ、そうだな。最初から振り返ってみよう。
 この夏、俺の兄貴が海外へ出張することになった。そうなると、兄貴の家に残されるのは奥さんの千歌と、娘の千星。
 女ばかりを家に残すのは不安だったのだろう、兄貴の頼みで俺は夏の間だけ兄貴の家に居候することになった。
 しかし千歌は俺の初恋の相手。一つ屋根の下で過ごして、何も起こらないはずがなかった。
 兄貴とのセックスレスで欲求不満だったことを利用して、俺は千歌に手を出した。前戯から徐々に性感を覚えさせ、ついに本番行為に持ち込むことができたのだった。
 俺は初恋の義姉を兄貴から寝取ることができたのだった。めでたしめでたし……となれば、よかったんだが。
 俺と千歌の不貞に気づいた姪、千星が俺を誘惑してきたのだ。
 千歌との関係を兄貴にバラされたくなければ自分を抱けと。俺は半ば脅迫じみた千星の提案に乗ってしまった。そしてついに俺は姪に手を出し――その現場を、千歌に目撃されたのだ。
 おそらく、恋敵である母親に見せつけることも賢明な千星の計画通りだったのだろう。
 兄貴から千歌を寝取ろうとした俺に対し、千星は千歌から俺を寝取ろうとしたのだ。因果なものだ。不貞という罪は連鎖し、巡り巡って再び自分へと返ってきた。
 こういうのを〝業《カルマ》〟っていうんだろうな、なんてのんきなことを考えていた。
 つまりこれは、非モテは縁がないと思われていた状況。いわゆるひとつの〝修羅場《・・・》〟だった。
「……千星」
 ながい、長い沈黙を破って先に口を開いたのは母親《ちか》のほうだった。
「なぁに、おかーさん」
「どうしてこんなことしたの?」
「こんなことって何? どのことを言ってるの?」
「それは、千星が友紀也くんと、その……」
 目撃してしまった俺と千星の情事を口にするのがはばかられたのだろう。千歌は口ごもってしまった。
 気持ちはよくわかる。だってあの時の千星は千歌の学生時代のセーラー服を着ていたし、騎乗位で俺に膣内射精《なかだし》されていた直後のことだったからだ。
 不倫中の幼馴染であり義理の弟が、まさか自分の娘にまで手を出していただなんて。情報量が多すぎて処理できなくなったのだろう。
 しかし賢い娘、千星はそんな母の動揺を見逃さなかった。
「おかーさん、口ごもっちゃってかーわいい♡ いくつになっても純情だねぇー」
 ニマニマと口角を吊り上げて挑発する千星。
「おかーさんはぁー、おじさまとわたしがラブラブエッチしちゃってるのを見て嫉妬しちゃったんだ?」
「そんなことっ……! そんな言い方、するものじゃないわ……」
「じゃあどんな言い方なら正しいの? おかーさんは、わたしに説教したいのかな。できるの、おかーさんに?」
「それは、どういう――」
「だっておかーさんこそ、おじさまと不倫してるじゃん」
「……っ」
 千歌は図星を突かれてうつむいた。
 千星は続ける。
「おじさまは独身だよ。わたしだってフリーだし、誰とエッチしてもかまわないでしょ。この中で悪い人がいるとしたらさ、おかーさんだけだよ。結婚してるのに、お父さん以外とエッチするだなんて」
「それは……」
「べつにおじさまのことが好きならそれはおかーさんの自由だけどさ、わたしがおじさまのこと大好きな気持ちにまで口出しする筋合いある?」
「だけどあなたはまだ子どもよ……避妊すらしないなんて、私は母親として――」
「都合のいい時だけオンナ《・・・》と母親を使い分けないで」
 千星はピシャリと母親を論破した。
 確かに、千星の言うことはもっともに思えた。千星が千歌を責める気持ちだって、理解はできる。だけど――。
「千星、そのへんにしておいてくれよ。頼む」
「おじさま……」
「不倫が罪なら、兄貴と結婚してるってわかってて千歌に手を出した俺だって同罪のはずだ。千星が千歌を責めるなら、俺だって同じように責められるべきだ。違うか?」
「おじさまは独身だし、誰かと付き合ってるわけじゃないじゃん」
「それでも、だ。お前が千歌に怒る気持ちはわかるよ。ズルいって思うよな」
「そうだよ、ズルいよ。おかーさんは、今だってこうしておじさまに守られてるじゃん。わたしばっかり邪魔者みたいで……」

 おかーさんは、おじさまのことを裏切ったのに。

 千星は小声でそう呟いて、黙り込んだ。
 今まで知らなかった娘の嫉妬や怒りを聞いて、千歌はハッとした顔で漏らす。
「そんなふうに思ってたの……?」
「……」
 千星は、小さく頷いた。
 それ以上千歌は何も言えなくなってしまった。千星も、黙り込んでうつむいた母にこれ以上追い打ちをかけることができなくなった。
 全員が無言になり、兄貴を除いた家族会議はお開きとなった。

   △   ▽   △

(私が友紀也くんを裏切った……かぁ)
 家族会議が終わり、夕飯の食材を買いに商店街を訪れた千歌。
 しかし頭の中は一人娘の言葉でいっぱいだった。
 他でもない千星が突きつけた事実、それは「かつて友紀也ではなくその兄を選んだ自分が、今更ヨリを戻そうとしている」という、絶対に赦されない悪行でしかなかった。
 わかっていた。
 理性では、こんなことをしてはいけないとわかっていた。
 しかし若い頃よりも情熱的になった友紀也のアプローチに絆され、断りきれなかった。
(でも、そうなのよね。友紀也くんを散々振り回しておいて今更……だなんて、都合が良すぎるわよね)
 はっきり言って、千歌からしても娘の言葉は正論だった。
 人妻に手を出すというのは確かに倫理的にアウトかもしれないが、それ以上に間男に身体を許す人妻こそ最も罪が重い。
(私は、結婚してるのに)
 左手薬指に収まる結婚指輪がキラリと光った気がした。
「まいど! お、奥さん福引券たまってるねぇ! どうだい、十枚あるから一回まわしていきな!」
「はい」
 店主に言われるまま、左手で抽選機をガラガラと回す。
 特に何も期待していなかった。どうせ五等のポケットティッシュだろう――程度に思っていた。
 コロリと金色の玉が転がり出るまでは。
「お、おおお! おめでとうございまーす!」
 カラカラとベルが勢いよく鳴った。
「一等! 海水浴・露天風呂ペア旅行へご招待でーす!」
「はえ……?」

   △   ▽   △

「ねぇ、おじさま」
「ん?」
「わたし、間違ってるのかな」
 千歌が買い物に行っている間、俺と千星はいつものようにリビングでゲームをしていた。
 家族会議の件があって千星は元気がなかった。
 無言のまま力の抜けたプレイが続いたと思ったら、ようやく口を開いたのだった。
「間違ってはないだろ。間違ってるのは不倫してる俺と千歌のほうだってのは、さっきも言ってたじゃねえか」
「でもさ……正論言ったってしょうがないじゃん。おじさまがわたしじゃなくて、おかーさんを選んじゃうんだから」
「……ほんと、バカだよな」
 俺は隣に座る千星を抱き寄せた。
「俺のことを一番に思ってくれる、こんなにも可愛い女の子がいるってのにさ。若い頃の失恋を引きずって、初恋の相手のことばっかり……自分でも、どうしようもない男だって思うよ」
「だけどそんなおじさまのことが好きなんだもん」
「俺はそういう素直でまっすぐな千星が好きだよ」
「……おかーさんより?」
「うっ……」
「おかーさんより上じゃなきゃ意味ないよ」
「どっちが上とかじゃないんだけどなぁ」
 ほとほと困り果ててしまう。
 はっきり言って、千星みたいな可愛い子が俺を好いてくれるのは嬉しい。それは本当だ。
 確かに俺にとっての一番は千歌だけど、だからって千星の気持ちを否定したいわけじゃないし、なにより俺だって千星に惹かれているのは事実だ。
「なあ、千星。悪いのはやっぱり俺だ。優柔不断で、何事もはっきりさせられない……こんなんだから、学生時代に千歌を兄貴に取られちまった」
「……そうだね」
「だけどさ、今はよかったって思ってるんだ。だってそうだろ、俺がこんなだから千星が生まれてきてくれたんだから。こんなに可愛い俺の姪がさ。情けない過去の俺に感謝しなきゃな」
 俺は胸の中に千星の体温を感じながら続ける。
「こんなこと俺が言えた義理じゃないかもしれないけどさ。千星のいいところはまっすぐに気持ちを出せるところだと思うんだ。だからさ……自分を信じて、思うようにやってほしい」
「いいの? 素直な気持ち、我慢しなくて……おじさまにもおかーさんにも迷惑かけると思うよ?」
「いいさ。そのくらい受け止めてやるのが大人の度量ってヤツだろ?」
「えー? おじさまに大人の度量なんてあるのかにゃー?」
 千星はジト目で俺を見上げた。
「うっ……手厳しいな」
「でも、ありがとね。なんか自信なくしそうだったけど、そうだよね。わたしはわたしの信じることをするよ。それでもし失敗しても、ちゃんとやり通したら……きっと後悔しないって思うから」
「……ああ」
 俺は千星の小さな体を強く抱きしめた。
 この三角関係は、元はと言えば俺が始めたことなんだ。
 だから千星は悪くない。この先何が起こっても、俺が責任を取らなきゃならない。
 俺は人妻である千歌に手を出した。それがどんな結果になろうと、俺自信が責任を取らなきゃならない。改めてその覚悟を固めたのだった。

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