三泊四日の修学旅行を終えても、陽太が築いた一軍女子とのハーレムは続く!
唯一、進展のなかった憧れのひと・河合華蓮についに告白! でも越えられない最後の一線……
学校で一番可愛い大倉美愛が勇気をくれて、スポーツ美女の姉川彩音に心配されて、
委員長の一色理奈に女心を教わって、小山内若葉先生に自信をつけてもらって、
運命の三学期、陽太はついに最愛の想い人と初めてのキスをし、そして……
修学旅行から始まる夢のハーレム生活、大幅書き下ろしで堂々完結!
修学旅行、その後
1 友達以上恋人未満な河合華蓮
2 どうしても僕は拒めない
3 エッチの優等生
波乱の三学期
1 エスカレートする姦係
2 約束
3 あの娘とついに初エッチ
4 このまま永遠に時が止まってくれたら
一軍女子たちともっとハーレムを作りました
1 一軍女子は放っておかない
2 校内イチャラブセックス
3 夢の複数プレイ
4 そして僕は一軍女子たちと…
本編の一部を立読み
修学旅行、その後
1 友達以上恋人未満な河合華蓮
「今回の修学旅行のレポート冊子ができあがりましたので、皆さんに配布します」
朝のホームルームで、小山内若葉(おさないわかば)先生がクラスの皆に言う。先生のすぐ目の前、教卓の上には、A4サイズの薄めの冊子が山のように積まれている。
最前列の席から順に後ろの方へと冊子が配られる。一番後ろの席にいる僕のところにも、冊子が配られた。
昼休み、お昼の弁当を食べ終えた僕、日高陽太(ひだかようた)は、朝、配られた冊子に目を通す。
(もう、あれから二ヶ月近くが経ったのか……)
冊子を読みながら、内心、感慨深げにつぶやく。
僕が今、読んでいる冊子は、今から約二ヶ月ほど前、京都に修学旅行に行った時のレポートをまとめたものだ。各クラスごとに、訪れた先の名所旧跡についてその歴史、特徴、魅力等を余すところなく記している。僕たちのクラスが足を運んだところも、ちゃんと冊子内のレポートに含まれている、ついでに言えば、僕が書き記した文章も、レポートの中にちゃんと収められている。全体から見れば大したことはないかもしれないが、僕としてはちょっとした自慢だ。あの時は三軍以下の落ちこぼれでしかなかった自分の書いたものが、ちゃんと取り上げられたのだから。
そのまま冊子を読み進めていると、巻末のところで、今回の修学旅行で撮った写真を収めたコーナーに出くわした。いずれも、名所旧跡をバックにした記念撮影である。
数ある写真の中でも、僕は一枚の写真を注視する。それは、金閣寺をバックに、うちのクラスの一軍女子である河合華蓮(かわいかれん)、大倉美愛(おおくらみあ)、一色理奈(いっしきりな)、姉川彩音(あねかわあやね)、そして、若葉先生が笑みを浮かべて立っている写真だ。その写真を見ていると、あの時の記憶が否が応でもよみがえる。
初日の露天風呂覗き見、そして、一軍女子三名――美愛、彩音、そして理奈とのセックス。
二日目夜、美愛、理奈が逆夜這いをし、そのまま彼女たちと続けざまにヤったこと。
さらには、三日目の夜、あの露天風呂で美愛と禁断のセックスをした上、あの若葉先生ともヤりまくったこと。
僕にとって今回の修学旅行は、見学先の名所旧跡よりも、クラスの一軍女子たち、さらには美人の担任教師とのエッチの方が強く印象に残っている。言語道断な話かもしれない。でも、僕自身、修学旅行の初日を迎えた時は、まさか、こんなことになるとは思っても見なかった。しかも、修学旅行が終わった後も、華蓮を除く一軍女子たちや若葉先生とは、そのままひそやかな関係を続けている。そのことを思うと、股の辺りが痛くなってしまう。
(ヤバッ、まただ……)
勃起を認めるなり、一人、恥ずかしそうにうつむいてしまう。机の上には修学旅行のレポート冊子を開いたままだ。
一刻も早く勃起を鎮めようと、真上から股を強く抑え付ける。そこへ、足音が静かに近づいてくる。
「…ったく、何やってんの?」
傍から、呆れたかのように女の子の声が呼びかける。
今の呼びかけに、僕は思いっきりビックリしながら顔を上げる。そのまま声が聞こえてきた方を振り向くと、一人の女子生徒が立っていた。
「ヤダ、もう、そんな顔をして」
目の前の大倉美愛は、僕と目を合わせるなり、一瞬、驚くも、すぐに呆れたかのような顔を見せる。
僕はすぐに、股を抑えたままでいることに気付く。慌てて両手を払い、机の上にあった冊子をつかみ上げる。
「何慌ててんの? 修学旅行のレポート冊子を見ただけなのに」
美愛は僕に向かってそう言うも、すぐに何かに気付いたかのようにニヤッとほくそ笑む。
「アンタ、修学旅行であたしたちとヤりまくったことを思い出したんでしょ? ヤダ、もう、日高のエッチ、スケベ」
ニヤケながらからかい半分に言ってくる。
美愛の今の言葉に、僕は顔を真っ赤にして言葉を詰まらせる。まったくその通りなので、反論したくてもできないのだ。
「お、大倉、お願いだから…」
「みなまで言わなくてもわかってるって。バレちゃったら、あたしたちもアンタもタダじゃ済まないからね」
不安を隠せない僕に向かって、美愛は顔色一つ変えず、安心を請け負うかのような言葉を返す。
美愛の今の言葉に、僕はようやく落ち着きを取り戻す。
「そうだ、日高、華蓮のことだけど……」
僕の態度を見るなり、美愛が話を切り出す。
「放課後、アンタから大事な話があるって言うから、ちょっとばかり付き合ってって言っておいたから」
美愛がそう言うと、僕はまた驚きをあらわにする。
「まさか、本当に……!?」
「でも、華蓮も部活があるから、そんなに時間は取れないよ。やるなら、手短に済ませちゃって」
美愛はそう言うと、柄にもなく真剣な表情を僕に見せる。
「それに、今回は一度きりのチャンスだから、もし、万一、しくじっちゃったら、華蓮のことは諦めて」
「そんな……!」
「アンタもそれくらい真剣に本気でやれってことだよ」
そう言われて、僕は気落ちしたかのような顔で言葉を詰まらせる。
修学旅行以来、僕は美愛とも関係を続けている。しかし、僕が華蓮のことが一番好きだというのは、そう日にちも経たないうちに美愛に見抜かれてしまった。美愛はそのことで気分を害したり、嫉妬するようなことはまったくなかった。むしろ、僕が華蓮に恋心を告白できるようにお膳立てしてくれたのだ。恋愛関係とはまったく違う割り切った間柄でなければ、こんなことはできないはずだ。
僕は美愛の思いやりに感謝すると同時に、少なからぬ罪悪感を募らせる。男相手に簡単に体を許さないのに、何度もエッチをした相手が他の女の子に強い恋心を抱いているのだ。申し訳ない気持ちを心に抱えながらも、美愛のお膳立てを甘んじて受け入れようとする。
そんな僕の心境を知ってか知らずか、美愛はまた、快活な笑みを僕に見せる。
「元気出しなよ。日高だって、頑張ってやればちゃんとできるヤツなんだから。思い切って自分の気持ちをいっぱいぶつければ、華蓮だってきっとわかってくれるよ」
「うん、ありがとう。俺、頑張るよ」
背中を押してくれるかのような美愛の言葉に、僕はようやく笑顔を取り戻す。
それでも、運命の時を前にして、内心は期待と不安が混ざり合い、お世辞にも安静とは言い難い状態にある。
それから二時間半後、今日一日の授業は終わり、放課後となった。
僕は教室近くの階段の手前にいた。緊張した面持ちで、一人の女子生徒と向き合う。
「日高君、大事な話って何?」
目の前に立つ河合華蓮が、僕に向かってたずねる。華蓮からの問いかけに、僕は遠目にもわかるくらいにドキドキして硬くなる。言うべき言葉がすぐに出てこない。
緊張しきっている僕に、華蓮は半ば戸惑いながら首を傾げる。華蓮の戸惑いを認めると、僕は意を決したかのように口を動かす。
「か、華蓮ちゃ…じゃなかった、河合……君、好きな人とか……今、付き合ってる人とかって……いる……?」
緊張の余り、しどろもどろになりながらもたずねる。僕の今の問いかけを聞くと、華蓮はすぐに首を横にいる。
「ううん、いないけど……」
一言、そう言い返すと、
「そう言う日高君はどうなの?」
続けて、僕に向かってそうたずねる。
華蓮の今の言葉を聞くと、僕は驚愕しきった形相を真っ赤にする。さっきよりもガチガチになり、体が震え出す。
それでも、これ以上はない真剣な面持ちで、華蓮をまっすぐ見つめる。他の生徒たちが辺りを行き交っているはずだが、目の前の華蓮だけに意識を集中している。
「ぼ、僕には……好きな人がいるんだ……!」
ありったけの勇気を込めた言葉が、華蓮に投げかける。そして、黙り込んだまま、華蓮をまっすぐ見つめる。
僕のまなざしを認めると、華蓮は思わず驚く。何かに気付いたかのような顔を見せる。
「ま、まさか……!?」
信じられないと言わんばかりに、驚きの声を上げる。僕はすぐに首を縦に振って、華蓮の驚きに応じる。
目の前の華蓮は、驚きを収めつつも、半ば戸惑ったような顔を見せる。
「どうして、私のことを……? 私のどこがいいと言うの?」
「ただ、可愛いだけじゃなくて、真面目で一生懸命なところが……」
半ば戸惑ったかのようにたずねる華蓮に、僕はそう答える。真剣な面持ちを見せながら、考え得るだけの率直な思いを言い連ねようとする。正直、このまま告白しても上手くいくという保証はない。でも、この機会を無駄にしたくないし、どうせやるなら、当たって砕けろの気持ちで臨まないと……
「もしかしたら、君や周りの連中には、僕はまったくふさわしい相手じゃないかもしれない。でも、僕は君が好きなことに変わりはないんだ」
緊張と不安、そして昂揚でその身を震わせながら、必死の思いで告白する。
僕の脳裏には、修学旅行での様々な思い出、そして、修学旅行前後、学校で一緒に過ごした一コマが否応なく浮かび上がる。恐らく、華蓮も同じことを思い出しているに違いない。
わずかの間、重苦しい沈黙が僕たちの周りを覆う。その間、僕は華蓮をまっすぐ見つめ続け、華蓮も僕から目を離さない。
やがて、華蓮の口元がゆっくりと動く。