ハーレム大学を無事卒業した俺が、新任教師として赴いた新天地は、
自称妹の催眠術師・美香が創り上げた南国淫乱リゾート島だった!
俺専用施設の壁尻肉便所、ヌーディストビーチ、巨大風俗街……
催眠が解けていることをバレないように淫らな日々を満喫する俺。
女生徒に初対面で自己紹介フェラを施され、性教育用の動画撮影会に参加する
夢のような教員生活の裏で、同期教師のブロンド美女・セレナに怪しげな動きが……
催眠に踊らされた世界に終わりの時が訪れ、俺は衝撃の真実を知る──
WEBで大人気の常識改変×催眠ハーレム譚、セックスアイランド編!
1.とある権力者
2.歓迎のサンバカーニバル
3.現状整理
4.島の施設案内
5.新米教師の新天地
6.新学期の始まり
7.同期のセレナさんたちと親睦会
8.体育教師のお務め
9.部活顧問のおためし
10.保健体育の教材撮影
11.性処理サポート係
12.男装の麗人、上陸
13.繁華街の治安調査
14.抑えきれない性欲
15.抜き打ち服装検査
16.渡辺一郎教、潜入調査
17.ヌーディストビーチ
18.楽園を踏みにじる者たち
19.拷問
書き下ろしSS if
本編の一部を立読み
1.とある権力者
今の地位では、まだまだ満足できない。こんな途上国の、小さな権力ではまだまだ足りない。国力も権力も足りなすぎる。
女、女だ、女が必要だ。
他の権力者どもを女で転ばせる。邪魔者をどかす。そのためには、ハニートラップが手っ取り早い。自分より強い権力を持つものを女と薬で溺れさせれば、ワシはこの国を自由に操れるようになるはずだ。しかし――
「どういうことだ?」
「どういうことと言われましても」
ワシの目の前にいる女は、不安そうにただそこに突っ立っていた。
ふん、使えん奴め。見た目の良さだけで部下に加えたが、失敗だったかもしれん。
「なぜ、女が手に入らん?」
「いえ、手に入れることはできますよ。例えばほら、この子なんていかがです?」
そう言って、彼女はなにやら別の女の資料を差し出してくるが――
「違う!」
そう、全然違うのだ。女なら誰でもいいというわけではない。人には好みというモノがある。特に権力者というのは、選り好みが激しい。ねじ曲がった性癖の者も多い。権力者にあてがわれた女が心身共に壊され、数日で使い物にならなくなるなんてよくあることだ。
権力者たちは、それほど女に不自由しておらん。そこに取り入るためには、普通の女ではダメだ。頭一つとびぬけた美女で、さらに権力者のねじ曲がった性癖にしっかり合致している者が必要なのだ。
ワシはさる権力者にあてがうために、ある女に目をつけていた。あのお方が気に入りそうな容姿の女を必死に探し出していたのだ。
それなのに、その女が手に入らんらしい。女をあてがい、薬漬けにして手足のように操るつもりだったのに。あてが外れた。
「で、その女はなぜ来ないと?」
「はあ、なんでも留学するからだそうで」
「留学だぁ? ちゃんと報酬は示したんだろうなぁ?」
「も、もちろんですよぅ! しっかり報酬の話はしました! でも意思は固いみたいで」
金に糸目はつけなかった。この国の貧乏人なら飛びつくような報酬だったはずだ。もっとも、金を手に入れる前に壊れてしまうだろうが。
「で、どこに留学に行ったんだ? 連れ戻せるんだろうな?」
「なんでも日本のとある島だとか言っていたような」
日本だぁ? そんな極東にわざわざ留学ぅ?
「まあいい、で、次の女は? こいつはなぜ来ないと?」
そうだ、ワシだってこのような不測の事態は想定内だ。他にも目をつけていた女は居た。しかし、そっちも来ないとはどういうことだ?
「えっと、次の女性も留学らしくてぇ」
「……まさか、また日本というんじゃないだろうな?」
「はい……」
ワシが目をつけた女が、二人も続けて留学だと? それも日本に? なにか妙なものを感じる。これでもワシは、勘が鋭い方だ。この勘を頼りに、この国の幹部まで上り詰めた。その勘が告げている。これはなにかある、と。
「その二人の女の周辺をすべて調べろ。徹底的にだ」
「はあ、わかりました」
そしてワシの勘はやはり正しかった。いや、想像以上というべきか。驚くべき事がわかったのだ。
ワシが目をつけていた女の周辺に、ある女が近づいていたことがわかった。日本の女だ。美香《みか》、と名乗っていたらしい。本名かどうかは、いまだに確認がとれていない。
その美香という女の周りでは、不可思議な事が多発していた。まず、この女に会った人物たちは、誰一人として美香のことを一切語らないのだ。どんなに報酬を出しても、脅してもだ。
いや、金に目がくらんで話す者もいたが、その話す内容はでたらめであった。嘘発見器なども駆使したが、効果はない。
足取りを追うのも難しかった。交通機関やホテルに泊まったという記録も一切出てこない。どうも、とある金持ちの家に泊まり込んでいたようだ。もちろんそいつの友好関係も調べているが、美香という女の情報は一切ない。突如として現れた見知らぬ女を、家に住まわせたとでもいうのか?
情報収集にはかなり苦労した。今も、詳しいことはまだわかっていない。必死に捜査させているが、めぼしい情報は少ない。しかしわかったことがある。洗脳、あるいは人を操る力。この美香が、そのようなものを使っているのではないか、ということだ。
その能力を使って、自身の情報と痕跡を残さないようにしていたとしか考えられない。しかし、人間はごまかせても機械はごまかせないらしい。防犯カメラには美香と思われる女の姿がしっかり映っていた。指紋もあっちこっちに残っている。そのおかげで、なんとか調べることができた。
それにしても、洗脳できる能力を使ってやることが美女集めとは。この女はいったい何を考えているのやら。しかし――
「く、く、く、これは利用できそうだ」
思わず口から、笑い声がもれた。
まさか、洗脳する能力を持った者がいるとはな。コイツの力さえあれば、この国どころか、世界さえ支配することも容易い。どうやったらこの力をワシのものにできるか、思考を巡らせる。
「おい」
「は、はいっ!」
ワシは部下を呼びつけた。
「お前、たしか少し日本語が話せるんだってな」
「少しだけですが、まあ」
「ふむ、お前なら見た目も悪くない。上手く潜り込めるだろう。この美香のもとに行って、探ってこい。そして隙あらば拉致しろ」
「え、ええっ!? 嫌です! 洗脳されるかもしれないんですよね!?」
「ああん? 死にてぇのか?」
「ひぃ! わ、わかりました! やりますよっ。やればいいんでしょ、やれば!」
2.歓迎のサンバカーニバル
いよいよこの時が来てしまったか。俺は、期待と不安でいっぱいだった。
春。出会いと別れ、新たな門出の季節。学校が始まる前の、まだまだ学生たちは春休みを満喫中のこの時期。
教師になった俺は、いよいよ地元を離れてとある離島へフェリーで向かった。働き始めるのはもう少し先なのだが、引っ越し作業や手続き、他の先生たちへのご挨拶など、色々と先にやっておかなければならないことがあるからだ。
それにしても、俺が赴任することになった離島はいったいどんなところなんだろうか? 離島だから、ある程度不便なところはあるとは思う。それは仕方のないことだ。
できれば島民は、優しい人が多いと嬉しいのだが……。
俺は未知の島に対する不安と新たな出会いへの期待を胸に、フェリーから離島に降り立った。
地元はまだ肌寒かったが、この島にはあたたかな日差しが降り注いでいる。半袖でちょうど良い。温暖な島のようだ。
さて、まずは美香に会いに行かなくては。なんでも美香は、なぜかこの島に詳しいらしい。なので色々と案内してくれるようだ。
美香は、迎えに行くからとりあえずフェリー乗り場で待っててほしいと言っていたが……。
綺麗な海を眺めながら少し待つと、美香がやってきた。しかし、やってきたのは彼女だけではなかった。
突如流れる陽気な音楽。そして美香の後ろに並ぶ、ビキニ姿で羽を背負った美女たちの列。魅惑的な衣装を身にまとった美女の大群が、突然体を激しく揺らしながら踊り始めた。そして始まる謎のサンバカーニバル。
「な、なんだ急に? なにこれ?」
「なにって、お兄ちゃんがこの島に来てくれたから、歓迎するためにサンバを踊ってくれてるんじゃない」
「え?」
いやいやいや、一般人である俺の歓迎のためだけに、ここまでするのはおかしいだろ! なにか別の理由のはずだ。例えばそう、この島の祭りであるとか。俺はたまたまその祭りのタイミングでこの島に来てしまっただけに違いない。そう思ったが、後ろに並んでいるサンバの女性たちがなにやらプラカードを掲げていた。そこに書いてあったのは『渡辺一郎《わたなべいちろう》様歓迎』の一文。
「なっ!? な、なんで俺の歓迎のためのサンバなんてあるんだ?」
「当たり前でしょ。この島の住人は、みんなお兄ちゃんが来るのを楽しみにしてたんだよ? 歓迎のためならこれぐらいはするよ」
「俺が来るのを楽しみに? どうしてだ? 俺はただのしがない新米教師なのに……」
「そりゃここの島民、みんなお兄ちゃんにガチ恋してるからね。ほら見て、島のあっちこっちにお兄ちゃんのポスターが貼ってあるし、看板も立ってるよ」
そう言うと、美香はあっちこっちを指さし、ここにも、ここにもあるよと言う。そちらを見ると、確かに俺の顔写真のポスターや看板がある。
「ええ!? なんで!?」
「ふっふっふ、このくらいで驚いてもらっちゃ困るよお兄ちゃん。この島はお兄ちゃんのために、他にも色々準備してあるんだからね。楽しみにしてて」
準備って、いったい何を……? そんなことを考えていたら、いつの間にかサンバダンサーたちに俺は囲まれてしまっていた。
360度、どの方向を見ても露出が多く派手なサンバ衣装の美女たちがいる。色とりどりできらびやかな衣装で、俺のすぐそばでダンスを披露している。ビキニのパンツが浅すぎて、お尻の割れ目がはっきり見えてしまっている。ちょっと指を引っかけたら、簡単に脱がせてしまえそうだ。
ダンサーだからなのか、みんな引き締まった身体だ。その細い体に不釣り合いな、サンバのダンスがよく映える大きなお尻と胸。みんなエロエロボディの持ち主ばかりだ。
彼女たちはそんなドスケベボディで、俺の体に触れるか触れないかのギリギリのところまで迫ってきて、胸を揺らしたり、お尻を突き出して腰を揺すったりしている。
こんなエロエロ衣装のエロエロダンスを間近で見せられれば、当然俺の下半身は反応してしまうわけで。
すると突然、彼女たちの様子がおかしくなった。先ほどまではキレのあるダンスを披露していたのに、動きがぎこちなくなったのだ。腰をガクガクと揺らし、その場にしゃがみ込む子も現れ始めた。彼女たちはみんな、俺の下半身を凝視している。
「あー! もしかしてお兄ちゃん、おちん×んおっきくなっちゃった? もー、この子たち、興奮しすぎて腰砕けになっちゃったじゃん。いきなり勃起チ×ポは刺激が強すぎだよ。ほら見て、この子なんかもう我慢できなくて、エアセックスしちゃってるよ」
言われてみれば確かに、エアセックスとしか言いようがない動きをしている女性がいた。その場にへたり込むように膝をついて座り、俺の下半身を見つめながら、何もないはずの空間に腰を押し付けるように動いていた。
周囲には、似たような女性が複数いる。
な、なんでこんなことに……。
「この島の女の子たちは、お兄ちゃんとエッチしたすぎて性欲がドロドロに煮詰まっちゃってるんだよ? そんな子たちの前にお兄ちゃんの勃起チ×ポ見せたら、そりゃこうなっちゃうよ。ほら、かわいそうだから何人か選んで抱いてあげて。あ、適当でいいよ。どうせそのうち、島民全員抱くことになると思うから。それじゃ改めて、ようこそ南国淫乱リゾート島へ」
フェリー乗り場にはベンチが置いてあった。そこで俺は、なぜかサンバダンサーたちと、サンバではなくエロエロダンス、ようするにセックスをすることになってしまった。
完全に発情しきったメスの顔をした美人サンバダンサーたち。彼女たちが俺をベンチに押し倒してきて、サンバで鍛えた腰使いでエロいダンスを披露してくれる。もちろん俺もやられっぱなしではない。逆に俺がサンバダンサーたちをベンチに押し付け、下半身を駆使してエロいダンスを踊らせたりもした。
そんな感じで何人かのダンサーを俺のセックスで絶頂させたり、逆に絶頂させられたりしていたら、いつの間にかすっかり日が落ちていた。辺りはもう真っ暗だ。
本当なら今日は美香に島の案内をしてもらう予定だったのだが、もうかなり遅い時間なので島の案内は後日ということに。
とりあえず今日のところは休もうと、美香に俺の家にだけ案内してもらうことにした。
そこでふと思った。そういや俺は、自分の家のことを何も知らない。普通、自分の家は自分で探すはずだ。しかし俺は不動産屋に行った記憶もないし、もちろん直接家を見た記憶もない。
俺にだって、住む場所には多少のこだわりがある。風呂とトイレは別がいいし、キッチンのコンロは二口は欲しい。部屋の広さもそれなりに欲しいし、家賃は安く抑えたい。学校との距離も近い方がいい。
しかし俺は、これから暮らすことになる家がそういった条件をクリアしているのか、全く知らない。これは明らかに変だ。
「さ、ついたよ。ここがお兄ちゃんの家だよ」
様々な疑問が頭をよぎっているうちに、目的地にはすぐについてしまった。そこはとんでもないところであった。
美香に連れてこられたのは、とある豪邸であった。庭にテニスコートやプールまである。これだけ豪邸ならば、俺の思い浮かべる細かい条件など余裕で満たしているだろう。学校も近い。しかしなんでこんな豪邸が俺の家に? 家賃がとても払えそうにないんだが? 教師の給料でこんなところに住めるとは思えないぞ。どう考えてもおかしくないか?
「な、なあ、本当にここが俺の家か? なんかおかしくない?」
「なんにもおかしくないよ、お兄ちゃん。ここがあなたの住む家。〝この家について、何も疑問に思わないこと〟」
「……あ、ああ」
……なんか色々疲れたので、とにかく休もう。俺と美香はこの豪邸の中に入った。すると出迎えるたくさんの美女たち。メイド服姿だ。ちなみに普通のメイド服ではない。エロエロメイド服である。胸元は大きく開いているし、スカートはとても短い。
「美香、この人たちは?」
「こんなおっきい家、管理するのも大変でしょ? だから家の管理をしてくれる人たちだよ。管理してくれるのは、家だけじゃないけどね」
「なる……ほど?」
いまいち納得しきれないが、余計なことを聞くとやぶ蛇になりかねない。なのでやめておこう。俺はもう今日は疲れているのだ。
とりあえず風呂場と寝室とトイレの場所だけ聞いて、今日はさっさと休もう。こんな広い家じゃなければわざわざ聞かなくても自分で探せば済むんだが……こう広いとな。他の場所は後で家の中を探索しよう。
「美香、とりあえずトイレはどこ?」
「あ、トイレならこっちだよ」
そう言って美香に案内された場所は異様であった。やや広めの通路。左右それぞれの壁から、女性のお尻だけがいくつも突き出している。そのお尻の上には、そのお尻の持ち主を示すように裸の女性の写真も貼ってある。なんか、よく見たら知っている女性の写真も貼ってある。もしかして、これ鈴宮と長崎さんもいる?
「み、美香? なにここ?」
「なにって、トイレだよお兄ちゃん」
いやいやいや、トイレの要素どこ!?
「ほら、好きな肉便器使いなよ。おしっこでも精子でも好きな便器にコキ捨てれば?」
「つ、つかえるかー!」
――――――
――――
――
幸いなことに、普通の便器のトイレもあった。美香からなんとか普通のトイレの場所を聞き出すことに成功したのだ。普段使いのトイレがこの肉便器にならなくてよかった。さすがに使いにくすぎるからな。まあ、ムラムラしてる時ならちょっ試しに使ってみたい気持ちもあるが……。
「あと、お風呂はどこにある?」
「お風呂ならこっちだよ」
トイレのことがあったので恐る恐る美香についていくと、そこにはバカでかい大きな風呂があった。お風呂というか、もう入浴施設だ。銭湯とか、そういうところの。この島、実は温泉が出るらしく、蛇口から温泉がかけ流しになっている。
自宅に温泉とか、ありえるか? しかも露天風呂もあるし、水風呂やサウナもあるぞ。明らかに個人宅にあるような施設じゃないだろ。
お風呂の設備も色々気になるが、気になる点はもう一つあった。
「美香、彼女たちは?」
そう、お風呂場になぜか美女たちがいたのだ。彼女たちはバスタオルだけを体に巻き、髪は邪魔にならないように頭の上に持ち上げて結んでいる。大きな胸にバスタオルがギリギリでひっかかっているような状態で、少しでもずり落ちたら簡単にはだけてしまいそうなエロい姿だ。
「彼女たちはお風呂場でのお兄ちゃんお世話係だよ。背中流してくれたり、体洗ったりしてくれるの。服の着脱も手伝ってくれるし、もちろんエッチなこともしてくれるよ」
……お世話はいいから、お風呂くらいは一人でゆっくりさせてくれないか。この家、一人でちゃんと休める場所ある?
俺はまるで温泉施設のようなお風呂場で、美女たちから甲斐甲斐しくお世話されながらお風呂に入った。
やはり、一日一回は風呂に入らないとな。今日は美女たちとの激しい運動で、色々と汗をかいたし。
お風呂にはなぜかビニール製のマットもあり、それを使ったエロエロなサービスもあるとのことだったがそれは断った。今日はちょっと、サンバ代わりのエロダンスで疲れていたからな。
断ったら、お風呂の介助に来ていた美女たちは凄く悲しそうな表情をしていたが……。
まあ、彼女たちは俺のお風呂の介助を毎日してくれるそうなので、そのうちそのエロエロサービスを受けることもあるだろう。
とりあえず汗も流したので、今日はもう寝るだけだ。風呂から出たら俺の衣服はすべて洗濯に出されてしまっていたので、代わりに置いてあったバスローブを着て、美香に俺の寝室に案内してもらう。
案内された寝室は実に豪勢であった。きらびやかな照明に内装、そして部屋の真ん中にあるどでかいベッド。おそらくキングサイズか?
そしてシワ一つない純白のシーツのベッドには、なぜか先客がいるようだった。ベッドの布団に潜り込み、顔と肩だけ出している美女が二人。肩は露出しており、白くみずみずしい肌が覗いている。衣服や下着を身に着けているようには見えないので、もしかすると裸でベッドに潜り込んでいるのかもしれない。
二人の美女は見知った人物だ。長崎有紀《ながさきゆき》さんと、それから鈴宮遥《すずみやはるか》。
「美香? 部屋間違えてないか? もう美香と鈴宮が部屋を使ってるみたいだが……」
「合ってるよ。ここがお兄ちゃんの部屋だってば」
「じゃあなんでみんな居るんだよ!」
と俺が言うと、
「別にいいでしょ、これだけ部屋もベッドも大きいんだから」
と、鈴宮が言う。
いやいやいや、自分たちの姿を考えて? 裸の美女がベッドに居たら、俺が落ち着いて休めないだろうが!
「なによ、私たちがいたら嫌なの?」
「いや、べつに嫌じゃないが」
「じゃあいいじゃない。ほら、早く来なさいよ」
「ん、一郎早く来て」
寝ないわけにもいかないし、この大きなベッド以外に休める場所もなさそうなので俺は二人のいるベッドに近寄る。すると、ベッドから手を伸ばしてきた長崎さんに、引きずり込まれて押し倒される。
やはり二人とも、裸で俺のベッドに潜り込んでいたようだ。布団がめくれ、二人の全裸が目に入る。相変わらず二人ともスタイル抜群だ。
人の部屋のベッドに裸で潜り込むなよな。後で一人で寝る時、思い出して興奮しちゃうだろうが。
「ん、セックスしよ?」
長崎さんが、俺に覆いかぶさりながら言う。顔のすぐそばで胸が揺れている。
「いやその、今日は疲れたからもう休もうかと」
「ん、わかった。休んでていい。その気にさせるから」
そう言うと彼女は俺のバスローブの胸元に手をかけて、はだけさせた。下には何も着ていなかったので、俺のペニスが丸見えになってしまう。そして彼女はそのペニスにしゃぶりつく。
「あ! こら、二人だけで始めるんじゃないわよ!」
「ん、交ざるの?」
「あ、当たり前でしょ!」
そう言って、鈴宮も俺のそばに近寄ってきて、軽いキスを何度も繰り返す。
美女二人にそんなことをされれば、疲れていてもペニスは立ってしまうわけで。
それに気づいた長崎さんは、フェラもそこそこに、俺の腰の上にまたがってきた。そしてそのまま、すぐに挿入。騎乗位だ。前戯などしていなかったが、長崎さんの膣はすっかり濡れており、スムーズに俺のペニスを飲み込んでいく。
そこはものすごい名器であり、俺の精液を搾り取ろうと、蠢いている。
「あっ♡ あっ♡ んっ♡ んっ♡」
奥までしっかり俺のペニスが入り込むと、長崎さんは吐息と共に艶めかしい喘ぎ声を上げた。そして腰を打ち付け始める。パンパンとお尻が俺の腰に当たる音が鳴る。
そして彼女はさらに、俺の乳首をこりこりと弄りだす。
「んっ♡ どう♡ きもちいい?」
「気持ちいいよ。気持ちいいけどちょっと待って。せめてスピード緩めて」
「もうイキそう? いいよ、好きな時にイって」
「ちょっと! ダメよ! この後私ともエッチするのよ! 我慢しなさい!」
俺とキスを繰り返していた鈴宮が文句を言う。しかし、文句を言われたところで我慢できないものはできないわけで。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ んっ♡ んっ♡ んっ♡ だめ♡ 我慢しないで♡ しっかりセックス味わえ♡」
「ちょっと! ダメよ! 私に集中しなさい! んっ♡」
そう言って鈴宮は舌と舌が絡み合うディープなキスをする。
そして俺は鈴宮と激しいキスを交わしながら、長崎さんに射精した。どぴゅどぴゅと音が聞こえてくるような、水分の少ない煮詰まった精液を長崎さんの膣に流し込む。
「あっ! ああーっ!!♡」
普段は物静かな長崎さんも、大きな喘ぎ声を上げて、一際大きな絶頂を迎えている。
俺は完全に射精しきると、体の力を抜いた。ベッドに沈み込む。
「こら! 私とキスしてるのに、他の女に中出ししたでしょ!」
「そんなこと言われても、鈴宮のキスがかなりよかったから我慢できなかったし」
「っ! もう!」
鈴宮は顔を赤らめ、俺の胸をぽこぽこと殴る。
「ふう、ふう、ん、どうしてもう終わった気でいるの?」
「え?」
「一度イったくらいで満足しないで。私はさっきから何度もイってるけど、まだ満足してない」
そう言って、長崎さんは再び腰を動かし始める。
「いやいやちょっとまって! 少し休ませてってば!」
「だめ♡ セックスから逃げるな♡ んっ♡」
「こら! 次は私よ!」
それから俺は鈴宮と長崎さんの二人と、体力の続く限り交互に交わる時間が続いていった。そしてこの島で迎えた初めての夜が更けていく。
こうして俺の、このエロエロで淫らなこの島での生活が始まった。
3.現状整理
――さて、今日も寝る前に日記を書いておかないと。常に現状を確認しておかないと、いつ美香に再び催眠術をかけられてしまうかわからない。俺は鈴宮と長崎さんを起こさないようにベッドから抜け出し、暗がりの中で机の前に座った。そして手元だけを明るくする小さな卓上ライトをつける。そのあと、持ってきていたバッグから日記帳を取り出した。かなり分厚い日記帳だ。この日記帳は、後から紙を追加すればいくらでも書けるタイプのものだ。
日記をつけ始めてからもう数年は経っている。年月の分だけ厚さが増している。
日記をつけ始めたのは大学生の頃だ。
突然鈴宮に呼び出されて階段で突き落とされ、その衝撃で美香にかけられていた催眠が解けた後からだ。
もし美香に新たな催眠術をかけられても気が付けるようにと、その日の出来事をできるだけ細かく書くようにしたのが始まりだ。この日記帳のおかげで、新たな催眠術の違和感に気が付くこともある。でもたぶん、気が付いていない催眠も多いんだろうな……。
美香に催眠が解けていることがバレないようになんとか今日までやってこれたが、今後いつまでバレずにやっていけるか……。
美香以外にもチート催眠術師がいるのかどうかも気になるところだ。
俺がこれまで出会ったチート催眠術師は三人。
すべての元凶、花見学園にいた田中一郎。コイツが学園にハーレムなんて作ろうとしたせいで、すべては始まった。たまたま俺だけ階段で転んで催眠が解けたからどうにかなったが、解けていなかったらどうなっていたことか。
それから大学生の頃に突然襲い掛かってきた催眠術師。コイツのせいで俺は一度入院する羽目になった。美香の催眠術で犬にされていたせいでどこの誰だか知らないが、その後はどうしたのだろう? まさかいまだに犬になりきってるってことはないよな?
そして、最後に美香。彼女はどうしてだか俺が中心のハーレムを作っている。俺は好きな人と一緒に居られれば、ハーレムなんていらないのに、だ。
チート能力を持っていた奴が、すでに三人もいたことになる。三人もいたということは、まだ他にもいてもおかしくはない。これ以上は勘弁してほしいところだが、警戒はしておいた方がいいだろう。警戒したところでどうしようもないんだけど。
なんとかみんなの洗脳を解いてあげたいんだけど、今のところ方法も思いつかない。
ま、あまり悩んでも仕方ない。俺にできることは限られている。俺は今日起こった出来事をできるだけ細かく日記に書いて、再びベッドに潜り込んだ。