生贄・性蝕の極印

著者: 綺羅光

本販売日:1994/11/23

電子版配信日:2011/01/27

本定価:535円(税込)

電子版定価:660円(税込)

ISBN:978-4-8296-0585-1

悪魔の手を逃れた美都子に心休まる時はなかった。

信頼する六郎が腐った牡の本能を剥きだしにし、

縄と性技、恥虐の言葉で23歳の麗肉を貪りはじめたのだ。

マゾの愉悦を覚えたが最後、女体は抗っても蕩けだす。

親子ほどの年齢差を忘れ、淫獄へ墜ちゆく美都子。

二人の刺客が忍び寄り、凄絶な未来が待ち受けているとも知らず。

登場人物

みつこ(23歳)その他

本編の一部を立読み

「まだまだ発射するわけにはいかねえんだよ。俺のセックスが特別ネチっこいのはよく知ってるだろ? それより美都子……ククク、おまえのほうこそ、一度気をやりてえんだろうが」

「……い、意地悪ゥ……イヤン」

美都子は愛らしく頬を染めあげた。マゾの快感がこみあげてきて奉仕に熱がこもる。左手で弓なりをしごき、雁首を口に含んだり、チュプチュプ舌で小突いたりする。右手では、唾液をしたたらせた指で肛門をまさぐり、穴のなかを愛撫する。

すると千野の巨根は、さらにグンと膨らむのだ。

すでに射精を終えた関西やくざ二人は、すぐ脇で感嘆した様子で眺めている。

「さすがに惚れた男にはまるでサービスの質がちゃうでえ」

「妬けるのう、千野はん。チン毛や股の付け根まで、ぐちょんぐちょんにされて。このスケ、唾の量までわしらの時と全然違うわ」

ビールを飲み、したたる汗をタオルで拭きながら、やっかみ半分の野次を飛ばす。

六郎のくやしがるまいことか。

これがもし美都子が自分の情婦になる前であったなら、さぞや珍棒を熱くして大悦びで見学したことだろう。けれども今は違う。二人きりであれだけ濃密な日々をすごした直後だけに、心臓がちりちりと火であぶられるようにつらいのだった。

(あの口……あの唾……ああ、ちくしょう、ゆうべまで俺だけのものだったのに。まさか、こ、こんなことって……)

あれほど激しく嫌っていたやくざの千野の一物を、恍惚としゃぶり抜く美都子の姿が信じられない。しかも不潔な糞穴へ指まで突っこんでいるのだ。

正義感が強く理性的な美都子と、病的な淫乱マゾの美都子。いったいどちらが彼女の本性なのかといぶかしむ。自分こそが彼女の人生を破滅に導いたことも忘れて。

「やめろっ……ウウ、やめてくれ! お、お嬢さん、お願いだ。そんなことをしちゃいけねえ」

全身を貫く激痛に生汗をたらたら流し、青息吐息で訴える。

「蛆が何かほざいてやがるぜ。フフン」

千野が毒づいた。六郎の苦悶ぶりが愉快でならず、たとえようもなく美しい真っ白い乳ぶさをこれ見よがしにモミモミする。

美都子はのけぞり「アッ、アアン」と吐息をつく。まばゆく垂れかかる黒髪を指でざっくりとかきあげ、六郎を向いて、目と目が合った。

悩ましかった。ツンと伸びた鼻筋、長い睫毛、そして二重瞼の黒い眼。しかし今は、それら官能美のパーツが、底深い憎悪をたたえて自分に向けられてくる。その氷の一瞥は、六郎の弱った心臓をわしづかんでぐいぐいと揺さぶった。

「う、う、お嬢さん……あああ、許してくれ。後生だから、俺を許すと言ってくれ」

顔にこびりついた血を溶かして、涙が流れ落ちる。いちだんと凄惨な顔になる。

「どこまで虫がいいんや。こらァ!」

痩せたやくざが、折れた肋骨のあたりを拳でどついた。そして気まぐれに、ぷっくり腫れあがった鼻骨へ掌底を叩きこんだ。

「ヒイイイ!」

血のあぶくを噴く六郎。

美都子は薄笑いを浮かべてそのさまを見つめ、それから濡れた朱唇ですっぽりとペニスを咥えこんだ。甘く鼻を鳴らして出し入れしながら、おねだりする。

「ああ、千野さん、ねえ、美都子イキたくなってきたわ」

千野はニヤリと得意そうに頬をゆるめた。

「おう、兄弟、ちょっと手を貸してくれ。この淫売め、どうも俺の魔羅しゃぶるとすぐに天国へ行きたがるんだ」

「よっしゃ。うへへへ」

「こっちもこんな別嬪がどんな顔してイクのか、見たかったところや」

やくざ二人は待ってましたとばかりに美都子に絡みついた。好色な唸り声をもらし、きちんと正座して奴隷奉仕するグラマーな肉体へ、小指の欠けたごつい手を這いまわらせる。

白く熟した豊満な乳ぶさが、張りのある若々しい双臀が、なんとも卑猥に揉みほぐされてゆき、美都子は濃い眉毛を切なげにたわめた。

さらに男たちはさっきの奉仕のおかえしとばかりに、美麗な雪肌へ口をつけて、唾をすりこんで官能をとろかしにかかる。

「ほんま、ええ肌しとる。ミナミの女のなかでも肌の白さはピカ一やで。へへ。それに、ええ匂いや。一日中、ペロペロ舐めまわしたくなるわ」

「うふンッ……う……あ、ああ、そこいやっ! あっあっ……駄目ェ」

「こりゃよう締まっとる。ウヒヒィ。最高のオ×コや」

太鼓腹の指が、双臀の亀裂を深々とまさぐり、しとどに潤んだ秘部へ侵入してきた。

「ちょっと入れただけやないか。ほらほら。くく。もうイキそうなんか、別嬪はん?」

「ゆ……許してェ」

しかし言葉と裏腹に、美都子は腰の動きを活発にさせた。ぴたりと千野の怒張に吸いついたまま、もっともっとと催促するように、相手の指へ双臀を打ちつけるのだ。

「どりゃ、兄弟、わしにも、ちいっとばかりオ×コほじくらせてくれや」

痩せたほうがいやらしく目をぎらつかせて美女の淫裂をのぞきこんでいる。

太鼓腹が二本指を引き抜いた。すかさず痩せた男がバトンタッチし、涎れを垂らさんばかりの表情で指を埋めこんだ。新たにズブリズブリと粘膜をえぐられ、美都子はよがり声とともにのけぞった。

「ほれ、死にぞこないのおっさん。恋しい恋しいお嬢様のオツユや。匂い嗅がせたる」

太鼓腹が六郎の鼻先に突きつけた。

男の太い指は、まるで蜂蜜ビンをかきまわしていたかのように、粘り気のある汁でべとべとに濡れている。そこから、よく馴染んだ百合の花のような淫臭がほのかに放たれ、六郎の狂おしい情念をかきたてる。

やりたくてやりたくてどうにもならない。反射的にズボンのなかで勃起がピクンピクンと跳ねた。

昨日まで自分は、どれほど贅沢な快楽の極致にいたことか。六郎はふと思った。あの極彩色の官能世界に一瞬でいい、戻れるのなら、あとはどんなむごい殺され方をしても文句は言うまい。

「ええ匂いやろ。なあ六郎、うひひひ。この匂い嗅いだら、誰でも珍棒びんびんになるで。おのれの指でシコシコやりたいところやろ。手錠かけられてつらいなあ? うーん、このマン汁、味もまたたまらんで」

男は六郎の心理を見透かしていたぶり、ねっとりした蜜液に濡れた指を口に咥えて実にうまそうに舐めしゃぶるのだ。

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